大手企業におすすめのCRM6選|導入メリットや選び方も解説

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  • CRMとは、顧客の情報を一元管理し業務を効率化させる顧客管理システムである
  • 大企業においても、大量の情報管理や共有が容易になるなどCRM導入メリットは大きい
  • 大企業がCRMを選ぶ際は、拡張性の高さやトレーニングの充実度などに注目する

CRMとは、管理や分析が混沌としがちな顧客情報を一元管理できる顧客管理システムです。あらゆる企業がCRMを活用していますが、大量の顧客情報を扱う大企業では特に導入が進んでいます。本記事では、大手企業におすすめのCRMをメリットや選び方の解説とともに紹介します。

目次

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  1. CRMとは
  2. 大手企業・大企業が抱える課題
  3. 大手企業や有名企業がCRMを導入するメリット
  4. 大手企業がCRMを選ぶ前にすべきこと
  5. 大手企業がCRMを選ぶ際のチェックポイント
  6. 大手企業におすすめのCRMツール6選
  7. その他のCRMツールの選び方
  8. まとめ
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CRMとは

CRMとは「Customer Relationship Management」の略で、企業がその顧客との関係性を管理する顧客管理のこと、もしくは顧客管理を行うツールやシステムのことを指します。

近年では、少子高齢化やスマートフォンなどITの発達と普及により、低価格・高品質の商品やサービスを出しても、すぐに新規顧客を獲得するのが難しくなりました。そこで、既存顧客に対して適切な関係性を維持・促進するため、CRMを導入する企業が増えています。

2021年の日本国内でのCRMソフトウェア市場は前年比13%増、市場規模は約1,812億円とCRM市場規模は拡大しています。また、世界規模でも2020年には約526億ドルで前年比10.1%となっており、今後年平均12.1%の成長が見込まれています

\より詳しいCRMの解説はこちら/

CRMとは?メリットやマーケティングに合わせた選び方も解説

CRMとは、利益の最大化を目的に顧客との関係性を管理することを指します。この記事では、顧客関係管理やマネジメントを自動化・効率化してくれるCRMの主な機能やシステム導入によるメリット・デメリット、導入の際に選ぶポイントを解説します。

大手企業・大企業が抱える課題

大手企業は従業員の数が多く多数の部署があるだけに、規模の小さな企業より多くの問題を抱えがちです。ここでは、顧客管理において大手企業が抱える課題について解説していきます。

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顧客数が多く管理に手間と時間がかかる

シェアの大きい大手企業は、どのような業種であっても多くの顧客を抱えています。そのため、どうしても取り扱う顧客情報が多くなり、その管理に手間と時間がかかってしまいがちです。

また、大手企業は創立から年数が経つことも多く、顧客へのアプローチについても今までの経験や昔からの感覚に頼りがちになる面があります。

情報が共有しづらい

大手企業は従業員数が多く、部署も多岐にわたっています。それゆえに、同じ顧客の情報をそれぞれの部署が別の手段で手に入れていることがあります。

しかし、従来の顧客管理の方法では各部署がその情報を共有しにくい環境でした。たとえば営業が商談で何を言ったのか製造部門がよく分かっていないなど、どの部署がどの顧客へどういった対応をしているのか不明になることが見受けられます。

そのため、顧客のニーズに対して適切な対応ができずに不満を抱かれ、商品やサービスの新たな購入や使用に繋がらなかった場合があります。

情報漏洩リスクが大きい

大手企業は顧客数が多いことから、多くの情報を取り扱っています。また、従業員数はもちろん、それに伴ってパソコンなどの端末やサーバー、周辺機器の数も中小企業よりはるかに多くなります。

そのため、外部からの端末やサーバへの攻撃、従業員による持ち出しなどで情報が漏洩するリスクが自ずと高くなってしまいます。そして、もし漏洩した場合には、顧客の数と情報量の多さから莫大な被害をもたらします。

大手企業や有名企業がCRMを導入するメリット

顧客情報を一元管理できるCRMの導入は、日本では大手企業や有名企業から始まりました。ここでは、CRMの導入が大手企業や有名企業にとってどのようなメリットがあるのかを解説します。

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大量の顧客情報を一元管理できる

大手企業や有名企業は、どうしてもほかの企業より多くの顧客を抱えがちです。そのため、多くの顧客情報を管理する必要があります。

この顧客情報には、氏名や住所などの個人情報から購入や取引の履歴・自社と顧客の間のコンタクト状況や手段などさまざまな情報が含まれます。しかし、従来は各部署が収集しており、他の部署が集めた情報は分かりにくい状態でした。

CRMシステムでは、ばらばらに扱われていた情報の一元管理が可能なため、情報を分析して顧客への効果的なアプローチを見出しやすくなります。

複数の部署間での共有が容易になる

大手企業や有名企業は従業員数も部署数も多く、顧客情報を持っている部署が複数存在してます。そのため、これまでは各部署が電話やメール、SNSなどの顧客への接触手段を持っていました。

このような情報をCRMシステムに集約し連携することで、複数の部署での情報共有が容易になります。例えば、顧客が同じ情報を別々の手段で提供しても、情報を共有していることで適切なサービスを行うことができます。

セキュリティが向上する

企業によっては今でもCRM以外の方法で顧客管理を行うことがあります。特にExcelはほかの業務でも使える汎用的なソフトな上に、テンプレートも簡単に作れます。そのため、新たに習得の時間やコストをかける必要がなく、データの管理も簡単です。

しかし、Excelはデータをコピーでき、ファイルごと抜き出すことも容易です。個人情報など重要な情報の集まりである顧客情報を簡単に外部へ持ち出せることになるため、セキュリティ上大きなリスクとなります。

一方、CRMシステムは二段階認証やアクセス権限を設定できる機能もあり、Excelのように簡単にデータを持ち出せません。また、データ暗号化やログ解析など、万が一持ち出されても被害を少なくする機能も備わっているため安心です。

大手企業がCRMを選ぶ前にすべきこと

CRMシステムの選定に入る前に、なぜCRMを導入したいのか、CRMの導入によりどのような課題を解決したいのかなどを明確にしましょう。CRMを導入したい理由を明確にすることで、どのような機能が必要なのか判断しやすく、目的とCRMのミスマッチを防げます。

例えば、膨大な顧客情報の管理の負担を軽減したい企業が顧客との関係性強化を得意とするCRMを導入した場合、管理負担を思うように軽減できない可能性があります。CRMを選ぶ際は、解決したい課題や得たい導入効果などを明確にしてから選定作業を始めましょう。

大手企業がCRMを選ぶ際のチェックポイント

大手企業がCRMを選ぶ際には、中小企業とは違う部分をチェックする必要があります。ここでは大企業がCRMを導入する上でチェックすべきポイントを解説します。

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機能を拡張・カスタマイズできるか

大企業は独自の業務プロセスや必要性を持っていることが多いため、CRMシステムもそれに合わせたカスタマイズが必要です。

クラウド型のCRMシステムはカスタマイズ性が低い場合もありますが、中には機能の拡張やカスタマイズを柔軟にできる製品もあります。カスタマイズ性の高い製品を選べば、導入後企業の成長や状況変化にも柔軟に対応でき、長く使用できます。

マルチチャネルに対応しているか

大企業の多くは電話やメール、SNSなどあらゆるチャネルによって顧客とやり取りを行っているため、マルチチャネルに対応しているCRMシステムを選びましょう。

例えば、電話・メール・SNSの3つのチャネルで顧客とやり取りを行っている企業が電話にしか対応していない場合、メールとSNSでのやり取りはCRMシステム以外で管理することになります。

異なるチャネルを異なるシステムで管理することは、顧客管理の煩雑化や複雑化の原因となるため、マルチチャネルに対応しているCRMシステムがおすすめです。

セキュリティ対策は強固か

大企業が取り扱う顧客情報は、中小企業と比べて大量になりがちです。知名度が高い分、一度情報漏洩が起きると、その被害は莫大なものになります。そのため、CRMシステムには顧客情報を守るセキュリティが十分備わっているかを必ず確認しなければいけません。

CRMシステムには、データへのアクセス制限や認証機能など、情報漏洩を防止する機能が搭載されています。また、データ暗号化やログ解析などの機能があると、万が一漏洩した際に被害を少なく抑えられる上に、記録が残っていることで調査もしやすくなります。

CRMシステムに適切なセキュリティが搭載されているかどうかは、ISOやPマークなど認証の有無で分かるため、事前に確認しておくようにしましょう。

ユーザーが多い場合のコストパフォーマンスはどうか

CRMシステムは、クラウド型とオンプレミス型の2つの提供方式があります。現在主流となっているのはクラウド型ですが、クラウド型は1ユーザーごとに月額料金がかかる従量課金制が多く、多くの従業員を雇用している大企業にはやや不向きです。

一定のユーザー数までの利用が定額のものもありますが、大企業は利用者数が多いことから人数無制限の高額のプランを選択することが多く、費用対効果を慎重に検討しなければなりません。

なお、オンプレミス型はサーバーや周辺機器を用意しなければならず初期費用が高額ですが、運用スキルのある人員を用意できれば月あたりの費用はかなり低く抑えられます。従業員が多い大企業は、オンプレミス型を検討するのもおすすめです。

トレーニングが充実しているか

大企業でCRMシステムを導入した場合、多くのメリットがありますが、システムの効果を最大限に発揮するには使用者がシステムを使いこなさなければならず、導入するだけでは習得度にばらつきが出やすくなります。

従業員がシステムを使いこなせるようにするには、CRMトレーニングを行う必要があります。このCRMトレーニングは大抵の製品が行っていますが、無料で受講できるものやオンラインでも行うものなど提供方法やトレーニングの内容が異なっています。

多くの従業員がシステムを管理することになる大企業では、CRMシステムが順調に運用されるようにするためにも、このトレーニングが充実している製品を選ぶのがおすすめです。

大手企業におすすめのCRMツール6選

株式会社セールスフォース・ジャパン

Sales Cloud

多言語対応なためグローバル展開を目指す方におすすめ

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ここがおすすめ!

  • 顧客情報の分析により、商談管理や営業支援などの業務を効率化できる
  • 使える機能が多く、さまざまな営業支援にも活用可能

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ここが少し気になる…

  • 機能が多いため使いこなせるまで時間がかかる

Sansan株式会社

Sansan

大量の名刺の整理整頓ができずに困っている方におすすめ

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ここがおすすめ!

  • 大量の名刺があっても「AI」を駆使して精度の高いデータでまとめられ、全社で人脈を共有できる
  • 専用のスキャナーやスマホアプリにも対応し、メールも自動蓄積する

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ここが少し気になる…

  • 具体的な金額は要問合せ

シナジーマーケティング株式会社

Synergy!

「シンプルさ」と「セキュリティ対策」重視の方におすすめ

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ここがおすすめ!

  • HPやシステムがシンプルで使いやすく、安心して使える強度なセキュリティ
  • 多数の外部システム連携が行え、基幹システムにある「顧客データ」との連携が可能

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ここが少し気になる…

  • 「ファイル連携」を使うには初期費用に加え月額2万円かかる

日本マイクロソフト株式会社

Microsoft Dynamics 365

AI搭載でさらなるニーズを得たい方におすすめ

GOOD
ここがおすすめ!

  • 11種類の機能をもつアプリがあり、必要なものを必要なだけ選択して使える
  • 全世界規模に対応し、ネームバリューがあって安心と信頼感を得られる

MORE
ここが少し気になる…

  • 公式サイトは日本語にも対応しているが機能や料金ページが分かりにくい

UPWARD株式会社

UPWARD

位置情報も活用したい外回りが多い企業におすすめ

GOOD
ここがおすすめ!

  • 顧客管理だけでなく地図や周辺・ルート検索ができる位置情報が使える
  • スケジュールの一括管理やアプリを使用しての電話記録が残せる

MORE
ここが少し気になる…

  • トライアルがなく、詳細は問い合わせをしなければならない

その他のCRMツールの選び方

CRMツールを選択する際は、以下の3つの重要なポイントを考慮しながら複数の製品を比較検討しましょう。大企業の場合、独自の業務プロセスを持っていたり別システムを既に導入していたりすることが多いため、他のシステムと連携ができるか確認が必要です。

その他の比較ポイントについても、セキュリティの万全さはもちろん、トレーニングなど手厚いサポートがある製品がおすすめです。また、外国人の従業員がいたり外国に拠点があったりする場合は、他言語対応かも確認する必要があります。

【重要なポイント3つ】

  1. 必要な機能とコストが見合っているか
  2. 他システムと連携できるか
  3. 画面が見やすく使いやすい操作性か

【その他の比較ポイント】

  1. 多言語に対応しているか
  2. サポートは充実しているか
  3. セキュリティ対策は万全か
  4. 無料トライアルがあるか

まとめ

大手企業は従業員数や部署の数が多く、取り扱う顧客情報の量も膨大です。そのため、従来の方法では部署間での情報共有ができず、顧客のニーズが掴めずに不適切な対応をすることがありました。

CRMシステムによる顧客管理なら、顧客情報を一元管理して共有することで顧客のニーズに合った対応ができるようになります。

また、Excelでの顧客管理はデータを抜き取られるリスクがあり、セキュリティが万全と言えません。CRMシステムならアクセス制限などのセキュリティ対策を取れるため、大事な顧客情報が外部に漏洩するリスクを減らせます。

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