※2024年5月自社調査。調査方法はこちら
参天製薬は同社の目薬「サンテFX」のブランドサイトを独自ドメインで開設し、クロスメディアでプロモーション展開する際の中核として活用している。各メディアで展開する広告をコンテンツとして紹介しているほか、ユーザーから目薬使用時の爽快感を表現する写真を募る参加型企画も展開し、絆の深化を図っている。
「『サンテFX』シリーズ」 サイトでは様々な「キタ顔」が紹介されている。「キタ顔製作プロジェクト」の応募作品は、東京・六本木ヒルズのメトロハットなどでモザイクアートを作成する際の素材になる。
薬粧事業部 薬粧企画室 広告宣伝担当マネージャーの橋本昌宙氏によれば、ウェブサイトを設けた目的は「クロスメディアのハブ」としての活用、そしてコンテンツを通じたブランドとサイト訪問者との絆の深化だという。 参天製薬の目薬「サンテFX」シリーズについては、テレビCMをはじめOOHなどでユーザーとコミュニケーションを図っている。ウェブサイトでは、CM、広告を通じて商品に興味を持ったユーザーに向けて、広告と連動するコンテンツを展開している一方で、商品理解促進、ブランドロイヤリティー向上やアイケアへの意識を高める目的で常設コンテンツを設けている。 サンテFXシリーズは松岡昌宏さん(TOKIO)をイメージキャラクターに、テレビCMを展開している。テレビCMでは点眼した後に力強い眼差しで「キターッ!」と声を発する松岡さんを紹介し、点眼時の爽快感を訴求している。この「キターッ!」という言葉は、1991年の商品発売時から爽快感を表現するキーワードとして使用されてきたものだが、2007年からは、このキーワードに因んで、点眼時の爽快感を表現した顔を一般から募集するキャンペーン「キタ顔製作プロジェクト」を展開している。ウェブサイトを通じて寄せられた写真は、松岡さんの顔のモザイクアートを制作するのに用いられ、昨年は1万人以上から応募があった。プロジェクトは商品の売上げに一定程度の効果があることから継続展開しており、キャンペーン情報などを発信することで、応募ユーザーとの間に継続的な関係を構築している。 常設コンテンツとしては、ハンドボールの宮?大輔選手ら著名アスリートが自身の集中力の高め方や気分転換、そしてアイケアを紹介するコンテンツ「FX PEOPLE」を展開している。動体視力の重要性などをアスリートの言葉で伝えることで、アイケアの必要性を感じてもらい、そこからFXブランドへの使用につなげようとしている。
薬粧事業部 薬粧企画室 広告宣伝担当マネージャー 橋本昌宙氏
「サイトは生活者が能動的に接触する、製品との重要な接点」(橋本氏)であることから、フラッシュを多用し、感覚的にブランドを体験できる構成にしている。 オリジナルドメインを取得した狙いについて橋本氏は「一定の認知を獲得している商品名を独自のドメインにすることで、サイト訪問の障壁を低くしようとした」と、ブランディングの観点からも商品名で独自ドメインを取得する意義があったことを語る。ドメインは生活者との間で展開されるコミュニケーションに必ず登場させている。今後の展開について橋本氏は、新商品「サンテFX Vプラス」に関係するコンテンツの充実を図りたいと考えている。