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「KETCHUP.JP」は、ハインツ日本が展開するトマトケチャップ商品のプロモーションサイト。商品を使ったユーザーの体験映像を中心に構成され、ユーザーの生の声がリアルに伝わる楽しいサイトになっている。こうしたユーザーとのコミュニケーション手法が評価され、「第4回東京インタラクティブ・アド・アワード」のグランプリを受賞している。
KETCHUP.JP 「KETCHUP REPORT」では、消費者のダイレクトな反応が見られる動画を57本そろえる。またレシピや、逆さケチャップの使い方などにも動画が使用されており、サイト全体が“見てすぐに分かる”つくりになっている。
ハインツ日本は2005年9月、使いやすく斬新なデザインに一新した「トマトケチャップ 逆さボトル」(通称、逆さケチャップ)を発売。それを機に立ち上がったのが、カテゴリー名をそのままドメインにした「KETCHUP.JP」だ。 キャンペーンサイトのドメイン名は、ブランディング効果を期待して商品名やサービス名などで取得するのが一般的。まして、カテゴリー名は人気が高いため取得が難しいのだが、「登録済みだろうと念のため『お名前.com』で調べてみたら、意外にも残っていたのですぐに登録した」(同社 マーケティング部家庭用ドライ食品課マネージャー 松永康志氏) コンテンツは、逆さケチャップの正しい使い方やケチャップを使ったレシピなどで構成されているが、中心となっているのは「KETCHUP REPORT」というユーザーの体験映像。街行く人びとに商品を試してもらい、使いやすさに対する素直な驚きやリアクションをそれぞれ1分程度の映像にまとめて掲載している。「グループインタビューで商品を試してもらったときの反応を見て、ユーザーの生の声を伝えることで商品特長を表現出来ると考えた」(松永氏)ことがきっかけとなった。 体験映像は57パターンを用意。「逆さ」などの言葉を入力して検索すると、その言葉が使われている映像が次々に画面に表示される。中には商品に対して中立的、気になる点を指摘した映像も入れており、偏った内容にはしていない。
マーケティング部家庭用ドライ食品課マネージャー 松永康志氏(右)、家庭用フローズン食品課 佐藤園子氏(左)
こうしたユニークなコンテンツが話題となり、数多くのブログやSNSで紹介され、GoogleやYahoo!JAPANで「ケチャップ」と検索するとこのサイトがトップに表示されるまでになっている(2006年12月現在)。 「メーカーからの一方的な情報発信ではなく、消費者の発信力を借りたプロモーションを積極的に展開していきたい」と語る松永氏。2006年12月からは、逆さケチャップのボトルで作られたアバター・ロボット「ケチャットさん」を都内のバーに設置し、ライブカメラを通じてバーの来店者とウェブサイトの訪問者をつなぐという企画も実施。こちらも大きな話題を呼んでいる。