※2024年5月自社調査。調査方法はこちら
日本民間放送連盟は、2005年8月から「CM のCMM キャンペーン」を実施。企業メッセージの伝達手段としてだけでなく、映像文化としてのテレビCMの価値を再認識してもらおうと、テレビCMを中心に展開している。同時開設中のキャンペーンサイトでは、CMに関するクイズやゲームなどを盛り込んで、CMの楽しさを広く伝えている。
サイト内にはクイズやゲームなどが用意されており、楽しみながらCMについて知ることができる。
コマーさる君でおなじみの「CMのCMキャンペーン」。これは日本民間放送連盟が、テレビCMの楽しさや価値を再認識してもらおうと2005年8月から展開しているキャンペーンだ。キャンペーン実施の背景には、最近の“CM飛ばし”が問題視されているように、視聴者のCMへの興味が薄れてきているのではないか、という危機感がある。 「今、CMが粗末にされている感がありますが、本来CMは企業メッセージの伝達手段としてだけでなく、時代を映す鏡として、また映像文化としても価値があります。そのことを、視聴者の皆さまに再認識していただくと共に、私たち民放各社や広告会社、スポンサーなど関係者の間でも再認識しようという主旨でキャンペーンを開始しました」(日本民間放送連盟 放送広告専門部会幹事・石井隆久氏(フジテレビ 営業企画開発部担当部長)。 「Enjoy CM!」をスローガンに、人気タレントやキャラクターを使ったテレビCMを中心に展開している。
日本テレビ放送網 営業局営業企画部 関健一氏(左) フジテレビジョン 営業企画開発部 担当部長 石井隆久氏(右)
テレビCMがある一定期間に集中的に放映されるのに対して、キャンペーン期間を通じてその内容を広く伝える役割を果たしているのがキャンペーンサイトだ。CMの歴史や制作裏話などがクイズやゲーム形式で紹介され、楽しみながらCMのことを理解できる内容となっている。 「CMが楽しいものだということを、幼稚園や小学生の子どもたちが見ても分かるように工夫しています」と話すのは同連盟 放送広告専門部会委員・関健一氏(日本テレビ放送網 営業局営業企画部)。サイトのあらゆる場面で登場するキャラクターのコマーさる君は、そのコミカルな動きが子どもに大人気だという。 サイトのデザインは昔のテレビを模しており、色調節のつまみで実際にサイトの色を変えることができる。「今の子どもたちはガチャガチャ回すチャンネルなど知らないでしょうから、そこから親子の会話が生まれるきっかけになれば」と関氏。 今後の展開について関氏は次のように話す。「テレビCMでドメインを告知してウェブサイトに誘導する手法は一般的になりましたが、そこから更にCMに誘導するような仕組みができないかと考えています。“三丁目の夕日”のような一家だんらんの中に、テレビもあればウェブサイトもある。そんな感覚でサイトを見てもらえればと思っています」