CTIとは?コールセンターシステムとの違いや機能・メリットなど解説

Check!

  • CTIとは、コンピュータと電話やFAXを連携するシステムのことである
  • CTIの導入で、サービス品質の向上により顧客満足度の向上や、コスト削減に繋がる
  • CTIを選ぶ際は、業務形態が自社に合っているかやセキュリティ対策が万全か確認する

CTIとは、コンピュータと電話やFAXを連携するシステムのことです。コールセンターシステムの構成要素で、導入することで業務の効率化などに繋がります。本記事では、コールセンターにCTIを導入するメリットや注意点、選ぶ際のポイントなどを解説しています。

目次

開く

閉じる

  1. コールセンターシステムを検討するならこのサービスがおすすめ
  2. CTIとは
  3. CTIの基本機能一覧
  4. コールセンターにCTIを導入するメリット
  5. コールセンターにCTIを導入する際の注意点
  6. CTIを選ぶ際のポイント
  7. まとめ
この記事に掲載されているサービス

コールセンターシステムを検討するならこのサービスがおすすめ

株式会社ドリームソリューション

Dream Call Next

効率アップにも!複数の架電方法から選びたい企業におすすめ

GOOD
ここがおすすめ!

  • 「オペレーター分析」「一覧分析」「エリアマーケティング」「ステータス割合」といった充実した分析機能
  • 複数の架電方法から選択でき、自社のニーズにあわせて効率よく架電できる
  • オペレーターの負担を減らせる「オートコール発信」を標準装備

MORE
ここが少し気になる…

  • 「プレディクティブ発信」はオプション対応

簡単な3ステップでアウトバウンド業務が実行でき、1秒単位での課金によって大幅な通信費の削減を実現するなら、Dream Call Nextの導入がおすすめです。

CTIとは

CTIとは、「Computer Telephony Integration」の頭文字を取った用語で、電話回線とコンピューターネットワークを中継し、連携させるためのハードウェアを指します。他にも「CTIサーバー」や「CTIシステム」とも呼ばれます。

CTIの導入により、顧客情報を確認しながら適切な対応ができ、顧客満足度の向上やリピーターの獲得を図れます。また、自動で架電する機能や通話内容の記録ができる機能も備えており、オペレーターの負担軽減や効果的なコールセンター運営に繋がるでしょう。

本記事では、CTIの基本機能・メリット・選び方のポイントなどを解説します。

コールセンターシステムとの違い

コールセンターシステムとは、コールセンターにおける対応業務を効果的に行うためのシステムです。これには、電話対応だけでなく、SMSの送信や通話内容の記録などさまざまな機能が備わっています。

CTIは、コールセンターシステムに包括されており、コールセンターにおける電話対応をサポートします。コールセンターシステムにとって、CTIは重要な構成要素の1つになります。

CTIの基本機能一覧

CTIは、顧客との電話応対を効率化するための便利な機能が搭載されています。その機能はCTIのタイプやシステムによってさまざまですが、下の表は、CTIの一般的な機能として知られています。ここでは、CTIの基本機能について解説します。

\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/

機能概要
着信画面ポップアップ機能着信と同時に顧客情報を表示する
録音機能通話の内容を自動で録音する
自動ダイヤル機能架電リストの電話番号に発信し、応答があればオペレータにつなぐ
着信割り振り機能(ACD)顧客からの電話を空いているオペレータへ自動分配する
自動音声応答システム(IVR)自動の音声ガイダンスで対応する
モニタリング機能管理者がオペレータの通話や稼働状況を確認する
レポーティングオペレーターの稼働状況を管理・分析する

着信画面ポップアップ機能

着信画面ポップアップ機能とは、着信の際にオペレーターのPCモニター上に顧客データが自動的に表示される機能です。表示される情報には、名前・住所・電話番号・属性・過去の連絡履歴・取引内容などが含まれます。

特定の顧客に折り返し連絡する必要がある場合には、登録された日時が近づくと通知を表示させる機能が搭載されているCTIもあります。

ポップアップ機能により、オペレーターは即座に個別化した対応がしやすく、顧客との信頼関係を築きやすくなります。そのため、顧客にとっても安心感があり、過去の通話や取引の説明を何度もする必要がなく便利です。

録音機能

顧客との通話内容を録音・保存できる録音機能は、CTIの重要な機能の1つです。録音された通話内容は一定期間保存され、応対ミスや聞き洩らしなどのフォロー、トラブル時の証拠として利用できます。

録音データはファイル形式で保存できるため、他部署と共有することも可能です。文字起こしツールなどを使ってテキスト化すれば、分析やマーケティングにも役立ちます。

自動ダイヤル機能

電話営業や電話応対が不可欠な業界では、電話をかけることを「架電」と言います。電話応対業務の中心が電話の発信である場合は、架電リストを用意していることが一般的です。

自動ダイヤル機能では、この架電リストに登録されている複数の電話番号へ自動的に架電を行い、先方が応答した場合にオペレータへつなぐことができます。応答がない場合は、時間を空けて再度架電することも可能です。

この機能により、オペレータの架電作業や応答の待ち時間は大幅に省略され、業務の生産性が向上します。応対に集中できることにより、質の高い応答へと期待できるのも利点です。

着信割り振り機能

着信の割り振り機能は、ACD(Automatic Call Distribution)とも呼ばれ、顧客からの電話を自動的にオペレータへ分配する機能です。分配は、事前に設定された条件に基づいて行われ、待機時間の長さや着信回数の少なさで優先的に振り分けることができます。

また、入電内容の分類に基づいて、特定の知識やスキルを持つオペレータにつなぐことも可能です。この場合は、後述する自動音声応答システムとの組み合わせによって、入電内容の分類が可能です。

着信割り振り機能は、CTIの機能の中でも最も基本的かつ便利な機能の1つであり、オペレータの対応品質の均一化や顧客満足度の向上に寄与するものです。また、迅速に接続されるため、待ち時間が短縮されて業務効率も向上します。

自動音声応答システム(IVR)

自動音声案内システムは、IVR(Interactive Voice Response)とも呼ばれています。顧客が問い合わせを行うと、音声ガイダンスが自動で対応し、顧客の問い合わせ内容を分類したり、顧客が抱える問題をガイダンスの案内によって解決したりできます。

顧客は、音声案内に従って数字で問い合わせ内容を選択することで、適切な部署やオペレーターにつながります。混雑時の案内や営業時間外の案内なども自動音声で可能です。

この機能を活用することで、オペレーターの効率的な対応や見込み客の取りこぼしを防げます。近年は、多くの企業で自動音声によるガイダンスが採用されています。

モニタリング機能

モニタリング機能では、各オペレータの通話内容や稼働状況を確認することができます。これによってリアルタイムな把握が可能になり、オペレーターが対応を誤ったり迷ったりした際には、即座にサポートできるようになります。

また、各オペレーターの待機時間や対応件数などを確認することによって、待機時間が長かったり、対応件数が少なかったりするオペレーターに優先的に対応させることも可能です。そのため、オペレーターの対応品質の均一化やトラブルの未然防止などに役立ちます。

さらに、モニタリング機能から派生する機能として、顧客には聞こえないようにオペレーターへ助言や指示を与えるささやき機能が搭載されているシステムもあります。

レポーティング

レポーティング機能とは、オペレーターの稼働状況を管理・分析する機能です。モニタリング機能とは異なり、オペレーターの稼働状況をリアルタイムで把握できるだけでなく、各オペレーターの架電件数や通話時間、成約率などを蓄積して、分析することができます。

この機能を活用することで、オペレーターを効率的に管理することができ、成約に伸び悩むオペレーターに対しては、対面でアドバイスすることが可能です。これにより、効果的なオペレーターの育成や改善を行うことができます。

コールセンターにCTIを導入するメリット

コールセンターにおいては、手作業で顧客との通話や通話内容を管理するには限界がある場合もあります。CTIは、効率化やサービス向上の面で重要な役割を果たします。ここでは、CTIを導入することでどんなメリットがあるかを解説します。

\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/

コールセンター業務の効率化

CTIが持つ着信の自動振り分け・自動音声案内などの機能は、顧客の問い合わせに対して、迅速かつ適切な対応を実現します。入電内容に対し、スキルや知識の異なるオペレータに適切につなぐため、顧客にとっても管理者にとっても効率的です。

また、自動発信機能はオペレータがより多くの通話に対応できるため、生産性の向上にも寄与します。顧客情報を事前に確認できるため、効果的なアプローチもしやすくなります。

CTIを活用しない場合、顧客の解決したい内容について適切な知識を持っていないオペレータにつながったり、架電できる数に限界が生じたりと、業務上のリスクや無駄が多くなります。手動で行われる電話業務がCTIによって自動化され、時間と手間が削減されます。

顧客満足度の向上

CTIを活用することで、オペレーターにつながるまでの待ち時間や問い合わせ全体にかかる時間を短縮できます。また、個別化された適切な対応により、納得できる回答を得られやすいのも利点です。

これらのメリットは、CTIのポップアップ機能・着信自動振り分け・モニタリング機能などによって実現されます。顧客情報を素早く確認できることによる個別化された対応や、適切なオペレータへの接続・誤った案内の防止などに役立ちます。

顧客にとっては、同じ説明の繰り返しの手間や待機時間や誤った案内などによるストレスが軽減されます。電話を通じてより良い顧客体験を提供することで、顧客満足度の向上に寄与します。

人件費・通信費の削減

CTIのさまざまな便利機能は、オペレータの業務負担を軽減しつつも、生産性を向上させ、人件費コストを抑えることに寄与します。オペレータの稼働を最小限に抑えることも可能です。

また、通話中に顧客情報にアクセスする時間や、適切な知識を持つオペレータにつなぎ直す時間なども削減されることで、通信費の削減にも役立ちます。顧客とのやりとりの中に起こる無駄な時間を削り、時短で適切かつ効果的な情報提供やアプローチを可能にします。

コールセンターにCTIを導入する際の注意点

CTIは、電話対応業務の効率性を飛躍的に向上させますが、初めて導入する際には、操作性やセキュリティ上の懸念点などに注意しなければいけません。ここでは、CTI導入時の注意点を解説します。

\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/

コールセンターにCTIを導入する際の注意点

  1. 操作に慣れるまで時間がかかる
  2. 情報漏洩のリスクがある

操作に慣れるまで時間がかかる

CTIは、システムによって操作性が異なります。そのため、初めて導入する場合は、操作方法を理解して、実際の業務の中でスムーズに扱えるようになるまで時間がかかります。

CTIの中には、ユーザーフレンドリーで直感的に操作しやすいものもありますが、管理者だけでなく、オペレーターも操作に慣れる必要があります。導入にあたっては、オペレーターが業務に集中しやすいよう、操作トレーニングの時間を設けることが大切です。

また、操作しやすいシステムを選ぶために、事前に無料トライアルで操作性を比較検討することも重要です。その際には、オペレーターにとって使いやすいかといった意見を収集しておくと、より良いシステム選びに役立ちます。

情報漏洩のリスクがある

CTIでは、多くの顧客情報を管理しています。そのため、CTIのセキュリティについて確認しておくことは、情報漏洩を防ぐために重要です。

CTIが顧客情報をサーバーや他のシステムとやりとりする際に、通信を暗号化していれば、データの内容は保護されます。また、システムへのアクセス権についても、必要最小限のユーザーのみがアクセスできるよう制御できる機能もあります。

ただし、システムのセキュリティ機能だけではなく、関与するすべての従業員がセキュリティに関する適切な知識や姿勢を持つことも大切です。

CTIを選ぶ際のポイント

CTIには、業務形態や導入形態によってさまざまなタイプがあり、料金プランも異なります。導入を成功させるためには、自社に合った適切なCTIを選ぶことが大切です。ここでは、CTIを選ぶ際に注目すべきポイントについて解説します。

\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/

業務形態を確認

コールセンターの業務は、インバウンド型・アウトバウンド型の2つの種類があり、CTIも各業務形態に適したタイプがあります。そのため、CTIを選ぶ際には、自社の電話対応業務に合ったタイプを選ぶことが大切です。

インバウンド型

インバウンド型は、入電に対応することが中心の業務形態です。顧客からの問い合わせやクレーム対応などがこれに該当します。インバウンド業務を効率化するための機能には、着信自動振り分け・ポップアップ・自動音声応答・モニタリング・通話履歴などがあります。

これらの基本機能は、インバウンド業務において、顧客の待ち時間の短縮・オペレーターへの配分の最適化・誤った案内の防止などの観点で、重要な機能です。必要最低限押さえておきたい機能は、漏れがないように確認しておくことを推奨します。

これらの基本機能とは別に、SMSやLINEなどでの顧客対応を一括管理できたり、画面の見やすさや操作のしやすさにこだわっていたりと、システムによって機能や特徴が異なります。これらの要素についても、自社のニーズを満たす特徴を持つCTIを選びましょう。

アウトバウンド型

アウトバウンド型は、架電に対応することが中心の業務形態です。電話営業やアンケート調査などがこれに該当します。アウトバウンド業務を効率化するための機能には、架電リスト管理・自動発信・プレビューなどがあります。

架電リスト管理は、効果的にアウトバウンドを実施するための電話リストについて、担当者も含めて効率的に管理する機能です。これにより、成約率の向上や目的達成のために戦略的に架電することができます。

プレビュー機能は、発信前に顧客情報を確認できる機能であり、顧客の背景を理解することで、個別化したアプローチがしやすくなります。また、通話内容を文字起こしできる機能を備えたCTIもあり、顧客情報の管理や営業支援に優位性を発揮します。

提供形態を確認

CTIの提供形態(導入形態)には、クラウド型・オンプレミス型の2種類があります。それぞれにメリット・デメリットが異なり、自社に合った形態を選択することが重要です。ここでは、クラウド型・オンプレミス型の各形態の特徴について解説します。

クラウド型

クラウド型とは、サービス提供元のサーバを利用するシステムの形態です。自社でサーバを設置したり、独自システムを構築したりする必要がありません。CTIにおいては、インターネット回線とオペレータのPCがあれば導入することが可能です。

短期間・低コストで導入できるメリットがあるため、小規模なコールセンターでも手軽に導入できます。サービス提供元がシステムを管理しており、アップデートや新機能の導入は、提供元によって行われるため、継続的な運用が容易です。

ただし、インターネット回線に依存するため、接続障害や提供元のサーバ不具合などにより、業務が停滞するリスクがあります。

オンプレミス型

オンプレミス型は、自社にサーバーを設置して構築するシステムの形態です。自社のニーズに合わせて調整しやすいため、細かいカスタマイズや既存のシステムと柔軟に連携しやすい点がメリットです。

また、社内ネットワーク内で運用されるため、情報漏洩や外部からの浸入リスクも低減でき、セキュリティを強固に維持しやすいのも利点です。

ただし、サーバー設置やシステム構築などの導入コストがかかり、運用までに時間も必要です。継続的なメンテナンスも必要であり、導入前に費用対効果や操作性などについて、慎重に検討することが求められます。

料金プランを確認

CTIの導入や運用にかかる費用は、オンプレミス型とクラウド型で異なります。オンプレミス型の場合は、初期費用とメンテナンス費用がかかり、システムの規模によって異なりますが、一般的にはクラウド型よりも高額です。

クラウド型の場合は、導入費用は低額または無料の場合もありますが、月額制や年額課金制を採用しており、料金プランによって費用は異なります。利用人数・回線数・実際の入電・架電数に応じて、高額になるのが通常です。

便利機能の追加オプションによって、さらに費用がかかる場合もありますが、事業規模の変化に応じて変更しやすい利点もあります。いずれの場合も、自社の規模・予算・費用対効果などを踏まえて、費用や料金プランを確認しておくことが大切です。

他システムと連携できるか

自社で既に顧客管理システム(CRM)や営業支援システム(SFA)などを導入している場合、CTIがそれらのシステムと連携できると、ビジネスプロセスがより円滑になります。そのため、CTIが既存のシステムと連携できるかどうかは重要なポイントです。

連携することで、他のシステムが持つ顧客情報を自動的に取得したり、顧客データをリアルタイムで更新したりすることができます。顧客データはシステム間で一貫性が保たれるため、システムによって情報が異なることがなく、入力や修正の手間も省けます。

また、CTIで新たに得た情報を顧客データに反映させることで、チーム内で共有したり、営業戦略に役立てたりすることも可能です。そのため、CTIを選ぶ際には、どのようなシステムと連携できるのかを事前に確認しておくことを推奨します。

セキュリティ対策が万全か

顧客情報を扱うCTIでは、情報漏洩が起こると顧客に被害を及ぼしたり、企業の信頼を大きく損なったりするなどのリスクがあります。そのため、どのようなセキュリティ対策がされているかを確認しておくことが重要です。

セキュリティ対策には、データの暗号化技術・アクセス制御・ユーザー認証・ログの監視などがあります。自社のセキュリティ基準や業務環境も考慮した上で、適切なセキュリティ対策が実施されたCTIを選ぶようにしましょう。

また、CTIのセキュリティ機能に頼るだけでは、企業内部から情報が漏れることに十分に対策できない可能性があります。そのため、CTIの選定と同時に、情報が外に漏れない仕組みやルールを企業内で整えておくことも大切です。

まとめ

CTIは、コールセンター業務の効率化に寄与するシステムです。入電に対して稼働状況やスキルに合わせた適切な振り分けや、顧客情報の表示などが自動的に行われます。また、自動的な架電や、効率的な架電リスト管理を行うことも可能です。

これらの機能によって、管理者やオペレーターの業務負担は軽減され、より多くの顧客に適切で迅速な対応ができるため、生産性や顧客満足度の向上に期待できます。

CTIを選ぶ際には、自社に合った業務形態・提供形態に注意し、予算の中で効果的に機能性を発揮できるシステムを選ぶことが大切です。本記事を参考にして、企業にとっても顧客にとっても利便性の高いCTIを選びましょう。

Share

top