組織サーベイとは?実施の方法やメリット・注意点などを解説

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  • 組織サーベイとは、企業が組織の現状を把握するために行う調査のことである
  • 組織サーベイの実施で、課題の可視化・早期発見や優秀な人材の確保・定着に繋がる
  • 組織サーベイ実施の際は、実施目的の明確化・周知や目的に合わせたツール選定が重要

組織サーベイとは、企業が組織の現状を把握するために行う調査のことで、「組織診断」とも呼ばれています。組織サーベイの実施で、従業員のモチベーション向上や離職率の改善にも役立ちます。本記事では、組織サーベイの実施方法や実施する際の注意点などを解説しています。

目次

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  1. 組織の課題を見直すなら組織サーベイがおすすめ
  2. 初めての導入ならサポート体制の手厚いサーベイがおすすめ
  3. 組織サーベイとは
  4. 組織サーベイを行う目的
  5. 組織サーベイ以外のサーベイの種類
  6. 組織サーベイを行う方法
  7. 組織サーベイを行うメリット
  8. 組織サーベイを行うデメリット
  9. 組織サーベイを行う手順
  10. 組織サーベイを行う際の注意点
  11. 具体的な組織改善を行えるおすすめの組織サーベイ
  12. セルフマネジメントを促進できるおすすめの組織サーベイ
  13. まとめ
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組織サーベイとは

組織サーベイとは、自社の問題把握や改善活動を目的に実施される従業員向けのアンケートを指し、組織診断とも呼ばれます。調査する項目は会社によって異なり、従業員満足度・職場環境・ストレス状況などの幅広い観点から満足度を調査する手法です。

組織サーベイは、1回の実施で終わりではなく、何度かの実施で変化を確認します。これにより、問題を素早く検知したり、問題解消のための活動を行ったり、社員に対してフィードバックを行ったり、など実行することが重要です。

組織サーベイの結果は、定量的なデータが把握できるため、問題解決の優先度を決めやすく、施策を行ったあとの反省を行いやすいのも特徴です。

なお、組織診断サーベイという言葉は、特に特定の問題解決に焦点を当てる場合に使われることがありますが、基本的には組織サーベイと同様の概念を指します。

組織サーベイが注目される理由

組織サーベイが注目されるその背景には、従業員のモチベーションが着目されるようになったことが挙げられます。高いモチベーションを持つ従業員は、能力を発揮することができ、結果として生産性の向上も期待されます。

また、モチベーションが高くなれば、企業への愛社精神も強くなりやすく、定着率向上も図れます。組織サーベイを通じて、社員の心理状態を察知することは、働きやすい環境を提供し、企業競争力を高めるための大きなヒントになります。

企業間の競争や人材の動きは激しさを増しており、企業は優秀な人材を確保し、組織改革の絶え間ない創出をすることが必要です。組織サーベイの活用で、潜在する経営リスクの早期発見・社風の改善・社員の精神面を把握ができ、パフォーマンスの最大化に結びつきます。

サーベイとリサーチの違い

リサーチ(research)もサーベイと同様に「調査」の意味を持ちますが、探求・研究といった意味もあり、一般的にはマーケティング分野での使用が多い用語です。

サーベイと同様の意味で用いられることもありますが、各種文献やさまざまなデータを活用し、調査対象についてより深く把握するために行う調査・研究を指します。例えば、新規顧客獲得のための消費者調査、新市場参入のための競合他社の調査などです。

サーベイが全体的な広い現状把握を目的にしているとすれば、リサーチは、より具体的な目的と調査項目(性別・年齢・職業など)を持った手法とも言えます。

組織サーベイを行う目的

組織サーベイの実施目的を大きく分けると、現状把握と効果測定があります。現状把握と効果測定を目的に組織サーベイを行うことで、組織の健全性や成長に向けた組織改革のプロセスが効果的に行われます。ここではそれぞれの詳細を解説していきます。

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組織サーベイを行う目的

  1. 現状を把握するため
  2. 効果を測定するため

現状を把握するため

組織サーベイを実施する主な目的の一つに、現状把握があります。従業員の声や意見を収集することで、現在の組織文化や職場環境、従業員の満足度、コミュニケーションの質など、組織全体を理解することができます。

組織全体の現状把握を行うことで、組織の強みや課題を特定し、改善すべき点を明らかにすることができます。

効果を測定するため

組織が行った方針やプログラムが、目指した目標に対してどれだけ効果的だったかを知ることは重要です。組織サーベイを実施するもう一つの目的は、組織の効果や成果を測定することにあります。

組織サーベイを通じて収集されたデータを分析することで、特定の施策や変更点が組織にどのような影響を与えたかを把握することができます。また、より効果的な方針を採用し、持続可能な成果を生み出すことにも繋がります。

組織サーベイ以外のサーベイの種類

組織サーベイの「サーベイ」とは、対象となる事柄の全体像を把握するための調査を意味します。組織サーベイ以外にも、企業が取り組んでいる幾つかのサーベイがあります。ここでは、組織サーベイ以外の3種類のサーベイについて解説します。

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従業員サーベイ

従業員サーベイとは、一般的に職場環境・人間関係・仕事のやりがい・愛社精神・満足度などを全般的に把握するための調査を指します。従業員サーベイの目的は、企業が持つ問題点・組織に潜んだ課題を把握し、その解決に向けた手がかりを見い出すことです。

どれほど緻密なサーベイであっても、組織や職場環境の改善につながらなければ無意味に終わります。徹底して問題を把握し、解決することで、従業員の愛社精神や満足度を向上させ、創造性や生産性を向上させることが目的です。

なお、従業員サーベイは、エンゲージメントサーベイやモラールサーベイなどの従業員の状態を把握するサーベイを総称する表現として用いられることがあります。

モラールサーベイ

モラールサーベイは、従業員の士気や仕事へのモチベーションが調査対象です。本来は第二次世界大戦において、軍の士気を高める目的で始められたもので、戦後、ビジネス分野に導入されました。企業で実施されるサーベイの中では比較的歴史のあるサーベイと言えます。

士気や仕事へのモチベーションが高い組織は、パフォーマンスが高い組織でもあります。モラールサーベイの結果は、従業員のパフォーマンスを導き出すために必要な仕組みを作り出すためのデータとして用いられます。

エンゲージメントサーベイ

エンゲージメントサーベイは、従業員と企業の関係、従業員の会社や仕事に対する感情などの調査を指します。エンゲージメント(engagement)は、最近「顧客エンゲージメント」とも呼ばれています。

エンゲージメントリング(婚約指輪)といった言葉があるように、「エンゲージメント」にはもともと、婚約・誓約・約束・関与・歯車などが噛み合っている、などの意味があります。

エンゲージメントサーベイは、従業員と企業の関係性を数値化します。優秀な人材の流出を防ぎ、心置きなく能力を発揮してもらう、あるいは労働環境を改善して優秀な人材を獲得する目的から、注目されています。

組織サーベイを行う方法

組織の課題や従業員の考え方の違いが広範囲にわたる中、人事部門は組織・従業員の状態を正確に把握して、適切な対応を講じることが要求されています。今回は組織内でよく活用される組織サーベイを行う方法を解説します。

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従業員満足度調査

従業員満足度調査とは、職場環境や人間関係などの従業員満足度を把握するために、従業員に対して行うものです。この調査の実施で、組織や従業員が抱える問題点の客観的な把握が可能です。これにより、解決法や対応策を導き出すことができます。

ストレスチェック

ストレスチェックは、従業員のストレス度を把握し、働きやすい職場環境の構築を目的とした見える化のための調査を指します。従業員数が常時50人以上の企業では、労働安全衛生法において、年1回のストレスチェックが義務化されています。

この背景には、職場の人間関係や仕事量によって引き起こされる精神障害に伴う労災請求の増加が挙げられます。そのため、従業員の精神的不調の予防やケアなどを目的とした調査が必要です。

ストレスチェックの特徴は、従業員が何となく感じているストレスなどを数値で可視化できる点です。しかし、改善の効果が実際に組織の成果につながっているかなど、明確化されにくいこともあります。

エンゲージメント調査

エンゲージメント調査は、従業員の仕事に対するモチベーションを引き出す目的で行う調査を指します。具体的には、従業員が自社に魅力を感じ、労働に誇りが持てる組織体制の確立を目的として調査を行います。

組織や上司のマネジメントに対する認識を把握することで、生産性を向上させるための課題を可視化できたり、施策の効果を測ったりできることが特徴です。

しかし、組織全体の調査であって、従業員を特定した調査ではありません。従業員を特定してしまうと、会社や上司への配慮などで、本音の回答が得られないことが多いからです。そのため、従業員を特定しないほうが正確な組織形態の把握につながります。

センサス

センサスは、年一回程度実施される頻度の低いサーベイを指します。アンケート数が多く、設問数は50~150程度に設定されています。一回に行うアンケート数が多いため、年1回か年2回程度で実施するのがベストと言われています。

多くの従業員を雇用する組織でも、部署や役職などにグループ分けして結果を見られるため、多面的に課題を明らかにできるとされています。

このような特徴からセンサスは、従業員の愛社精神を図る方法として、これまではメインの手法となっていました。しかし、調査結果が思うように反映できないといった問題も発生してきています。

パルスサーベイ

パルスサーベイとは、少ない設問数のサーベイを繰り返し実施する手法を指します。短期間の調査を反復して行うことで、従業員の状態の変化を把握できます。

通常のサーベイは、年1回程度の大規模調査として実施されることが多いですが、その時点で問題がなくても、調査後に新たな課題が発生した場合に変化を把握しづらいことがあります。

一方で、パルスサーベイは短期間のうちに調査を反復し実施することで、従業員や組織の回答の変化を捉えられます。それにより、データに変化が生じた場合に、初期段階での対処や解決がしやすいのも特徴です。

組織サーベイを行うメリット

組織サーベイは、あくまで課題発見の手段に過ぎません。組織の課題を解決するには、以下のメリットを理解したうえで、結果の分析・施策の実行などのサイクルを反復することが重要です。ここでは、組織サーベイを実施するメリットを3つ紹介します。

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課題の早期発見が可能

組織サーベイの実施で、組織課題や従業員の考えを数値化できます。そのため、社内における課題の早期発見が可能です。

日常の業務中には気付きにくい課題であっても、組織サーベイの実施で意見を取り込めることも多く、社内で起こっている課題の早期発見が可能です。

課題の早期発見できれば、問題が重大になる前に対応できます。それにより、従業員のモチベーションが向上し、生産性向上に結びつけられるでしょう。

離職防止・優秀な人材の確保

組織サーベイを導入する二つめのメリットは、タイミングの良い組織改善の実行で、社員の満足度向上・離職・休職の防止になる点です。

従業員が抱いている悩みや問題を把握することで、従業員に対するサポート体制の構築に加え、組織全体へも改善策を応用でき、従業員の満足度もさらに向上します。

また、職場環境や福利厚生などの社内制度といった組織の改善が実行されれば、仕事への持続的な参加意欲や愛着を抱くようになり、結果的に従業員の離職防止につながります。

従業員のモチベーション向上

組織サーベイの実施で、定量的なデータを取得できます。感覚に頼ったり、雰囲気に呑まれたりすることなく、課題や改善策の抽出ができる点はメリットと言えます。

また、多くの従業員が改善を望む項目、想定より評価が低いと感じた項目などが一度に可視化されます。それにより、改善項目の優先度が分かりやすくなり、効率的にPDCAサイクルを回せるのもメリットです。

課題に対して的確な対応策が講じられると、従業員の満足度向上に結びつけられます。これにより、生産性やモチベーションの向上にもつながるため、組織サーベイを活用するメリットは大きいです。

組織サーベイを行うデメリット

組織サーベイは今まで知らなかった会社の情報を認知できるため、多くのメリットが得られます。しかし、組織サーベイの実施によるデメリットもあります。ここでは、組織サーベイのデメリットを解説します。

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組織サーベイを行うデメリット

  1. コストがかかる
  2. 従業員に負担がかかる

コストがかかる

組織サーベイの実施においては、余分なコストの発生が考えられます。自社で調査する場合は、外注費はかかりませんが、手間がかかります。本来の業務遂行に加え、新しい業務が増えるため、残業時間が発生するなど、トータルではコストがかかります

ただ、組織サーベイの効果が実現できれば、投資したコストよりも社員の定着率や経営計画のスムーズな推進などのメリットが得られるため、投資したコストよりも大きな効果が生まれます。

従業員に負担がかかる

組織サーベイの実施により、従業員は日々の業務のほかに、組織サーベイを受けることになります。当然ながら、組織サーベイを受けている間は、業務の遂行ができません。そのため、日々の業務に遅れが生じてしまいます

遅れを取り戻すためには、残業などの時間外労働を強いられるかもしれません。結果的に、社員の負担が大きくなります。つまり、組織サーベイの実施自体が、社員にとってのストレスになる可能性があります。

これを軽減するためには、実施時期を考慮する必要があります。忙しくなりやすい月末や年末を避けたり、ある程度の幅を設けて空いた時間で実施したりするなどの工夫が必要です。

組織サーベイを行う手順

サーベイの種類や特徴などについて紹介してきましたが、どういった導入手順で実施すれば組織サーベイを成功に結びつけられるのでしょうか。ここでは、5つの手順に分けてそれぞれ詳しく解説します。

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組織課題の分析

組織サーベイの実施前に、自社が抱えている課題や問題点を調査し、改善するための施策を仮定します。経営者・人事部・担当者それぞれが、意見を出し合い情報共有を行って、サーベイの実施目的や行動計画を明確にしましょう。

組織サーベイの実施において、最初に会社や従業員がどういった課題を抱え、何が原因かを分析します。例えば、退職者の増加が課題であれば、職場でのコミュニケーション不足が原因といったように分析します。この課題と分析結果を基に質問を設定します。

調査対象・項目を設定

明確化された課題を解決するために、具体的な調査内容を検討します。具体的に言うと、調査対象と項目の決定です。調査対象では全社員か・一部の社員かを検討し、項目では設問数・内容を決定します。

例えば、愛社精神の調査であれば、経営理念についての感じ方・自社の企業の在り方や存在意義に疑問を感じていないか、などの設問が挙げられます。

調査方法の選定

設問内容を決定した後、組織サーベイの対象者・実施頻度・調査方法を決定します。組織サーベイの調査方法は以下の2種類です。調査の目的にマッチした方法をおすすめします。

オープンアンケート

オープンアンケートは、無記名による調査を指します。個人が特定されない分だけ、従業員の心理的負担が少なく、正直に回答しやすいと言われている方法です。また、準備段階でリスト作成が不要のため、企業側の負担軽減にも結びつきます。

しかし、部署別・年代別などの属性項目に限定した分析で、調査実施後にほかの分け方で分析することはできません。また、個人を特定されない分だけ、いい加減な回答だをされたり、属性の入力を誤って回答されたりするケースもあります。

クローズドアンケート

クローズドアンケートは、記名による調査を指します。回答者と属性情報の正確性が維持され、さまざまな属性項目から詳細な分析が可能です。また、回答内容に責任感が生まれ、有意義な回答が得られる傾向があります。

オープンアンケート・クローズドアンケートそれぞれにメリット・デメリットがあります。調査目的や社風などと照合しながら、最適な方法の選択をおすすめします。

実施・分析

組織サーベイでは、95%以上の回答率であれば、組織状態が反映されたデータだとされています。一方、回答率が低ければ、正確な組織状態の把握ができません。組織サーベイの回答者が回答をしやすくするために、サーベイの実施方法を考慮する必要があります。

例えば、無記名にすると従業員は本音を書きやすくなります。また、調査期間を長めに設定することで合間に回答ができ、従業員の負担を減らせます。実施後は、組織サーベイで得られた回答を集計し、定量情報と定性情報を基に客観的な結果分析を行います。

当初に仮定した施策の正当性・新しい糸口の有無などが分析のポイントです。分析結果を組織内で共有すれば、回答者も納得感が得られ、課題解決や次の組織サーベイにおいても協力が得られやすくなります。

改善策の実行

組織サーベイを活用して組織改善をする際は、変化の測定までに時間がかかります。それにより、結果が忘れられたり、効果の検証がしにくかったりするなど、支障が発生しやすくなりますが、重要なのはアクションを検証し、 PDCAサイクルの反復をすることです。

半年や年1回の調査だけだと、行動計画が実行されないまま放置される、実行したとしても思い通りに検証できないといった状況に陥ります。これにより、組織改善の実感も得られないため、アクションが実行されない、といった悪循環を誘発します。

上述したセンサスとパルスサーベイの組み合わせのように、組織全体を把握するサーベイだけではなく、特定の項目に絞り月次や週次での組織改善の進捗状況を把握し、効果を検証しながらアクションを進める組み立てが重要です。

組織サーベイを行う際の注意点

組織サーベイの調査データをただ収集するだけではなく、従業員の回答を真剣に受け止め、組織の改善に反映させるのが重要です。ここでは、組織サーベイを行う際の注意点について、詳しく解説します。

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組織サーベイを行う目的を明確にする

組織サーベイ実施の目的を知らせずに実施すると、従業員は組織サーベイの重要性に気がつかず、有意義な回答が得られない可能性があります。

通常業務で忙しい中で、従業員の真剣な回答を得るためには、何のために行うのか、どのように活用するのかをしっかりと事前に知らせることが期待通りの結果につながります。

さらに、必要に応じて無記名式にする、特定の人以外は対象外にするなど、自社の状況を考慮した取決めを明確にして、心置きなく本音で回答してもらえる環境を整えるのも重要です。

実施目的を従業員に周知する

組織サーベイは、日常では思うように発言できない会社の問題や不満を伝える機会ですが、回答したことにより自身の人事評価や今後の仕事に影響が出るのではないか、と不安視する従業員は少なくありません

従業員が正直に回答できない組織サーベイは、回避しなければなりません。前もって、従業員に対し、組織サーベイの実施目的を丁寧に説明したうえで、従業員の不安を取り除いておく必要があります。正しい理解が得られた状態で調査を実施しましょう。

目的に合わせて組織サーベイツールを選定する

組織サーベイに使用するツールは広範囲にわたるため、目的にマッチしたツールを選ぶ必要があります。例えば、離職率の改善が目的なら、調査結果による退職リスク・エンゲージメント・組織コンディションなどの分析が可能なツールが効果的です。

また、人事評価や仕事に関する課題への取り組みなら、部署・年齢・役職・評価などから結果の分析が可能なツールが役立ちます。

目的に応じて調査頻度を選定

組織サーベイは、調査頻度の観点から「センサス」と「パルス」に大きく分けられます。センサスとは、半年・年1回など長期間隔で50問以上の設問に対しての回答を得るサーベイです。ストレスチェックもこれに相当します。

パルスとは、1週間~1ヶ月1度など短期間隔で10問以上の設問に対しての回答を得るサーベイです。離職防止など素早く察知したい場合に利用されます。自社の目的に応じて、どちらかを選定しましょう。

しかし、もともとセンサスで行うべき項目をパルスで実施する、またはパルスでの調査にも拘わらず設問数を増やすなどの行為は社員に対して大きな負担をかけることになり、その不満から回答する社員も大幅に少なくなる事態が考えられるため、留意しましょう。

従業員にフィードバックを行う

組織サーベイの実施だけで終わるケースは、回答したにもかかわらず何もフィードバックされない、実施の意味が分からない、など従業員の不満が生まれる大きな要因の1つとなります。

こういった事態になると、組織の改善に向けた行動・スピード・質ともに低下します。経営、管理職からの回答を受けて感じた内容、今後の具体的な行動・従業員の協力を得たい内容をしっかりフィードバックしましょう。

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まとめ

この記事では、組織サーベイについて解説しました。組織サーベイとは、企業が組織の現状を把握するために行う調査です。組織サーベイは、組織の状態を可視化する役割があり、課題の早期発見・優秀な人材の確保や定着につながります。

多種多様なツールが提供される中、ツールの比較が先行してしまいがちですが、まずは自社で解決すべき課題の把握・組織サーベイ実施目的の明確化・周知や目的に合わせたツール選定が重要です。

また、現場での上司と部下間のコミュニケーションや評価面談などで得られるリアルな声も貴重な情報のため、人事でも共有しておくとサーベイ結果の分析にも役立ちます。組織サーベイの導入を契機に、人事と従業員の信頼関係を強化し愛社精神の向上につなげましょう

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