請求書の整理・管理方法を解説|必要性や効率化する方法も紹介

請求書は、自社の入金・出金に関わる大事な書類であり、保管期間が定められているため、適切に管理する必要があります。本記事では、請求書の保管・整理方法に困っている方のために、請求書の整理方法や保管の流れ、請求書管理を効率化する方法などを解説しています。

目次

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  1. 請求書発行システムを検討するならこのサービスがおすすめ
  2. 請求書管理が必要な理由
  3. 2種類の請求書の整理方法
  4. 請求書管理・整理の流れ
  5. 請求書の保管方法
  6. 請求書をエクセルで管理する課題
  7. 請求書管理を効率化するならシステムがおすすめ
  8. まとめ
この記事に掲載されているサービス

請求書発行システムを検討するならこのサービスがおすすめ

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請求書管理が必要な理由

請求書は、自社の入金・出金に関わる大事な書類です。取引先との金銭のやり取りの証憑書類になったり、税務上で義務付けられたりしているため、適切に管理する必要があります。

まずは、請求書管理が必要な理由について解説するので、しっかりと理解をしておきましょう。

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金銭のやり取りの証憑書類になる

請求書は、取引先との金銭のやりとりの証憑書類になります。証憑書類とは、請求書や領収書などのビジネスシーンで取引を証明する書類のことです。請求書は、商品やサービスを購入・利用した際に金銭を請求した証明として発行されます。

証憑書類の発行によって、取引が口約束でないことを証明できるため、取引が決定した証明として保管が必要です。請求書を発行することにより、二重払いや未払いなどのトラブルを防止し、取引の適正管理に繋がるのも特徴です。

そのため、請求書を管理することは、会社の信頼性やトラブルを防止するためにも重要な役割があるといえるでしょう。

請求書の保管は税務上義務付けられている

請求書には、所得税法や消費税法、法人税法などの法律で保管期間が定められています。法人は法人税の申告から7年間、個人事業主は確定申告から5年間の保存期間が必要です。税務調査などで請求書の提出を求められることもあるため、紛失には十分注意しましょう。

また、不正会計を防ぐために、受領した請求書は原則原本を保管します。また、請求書の保存は受領した場合のみで、発行した場合の控えの保存については現在は定められていません。

しかし、トラブルなどがあった際に、取引履歴を確認できるように一定期間控えも保存しておくのがおすすめです。入金確認ができないという事態があっても、請求書の控えを参照することによって柔軟に対応することができます。

法人の請求書の保存期間

法人における請求書の保存期間は7年間です。7年というのは、発行から数えた7年ではなく、該当の事業年度における法人税の確定申告期限の翌日から7年間と数えます。法人の場合は個人事業主と異なり、確定申告の時期が企業によって異なるため、自社の期限がいつかを把握し、管理する必要があります。

参考:帳簿書類等の保存期間|国税庁

個人事業主の請求書の保存期間

個人事業主用の請求書は、白色申告、青色申告に関係なく5年間保存するのが基本です。ただし、基準期間の課税売上高が1,000万円を超える「消費税課税事業者」は、消費税法により、請求書を7年間保存しなくてはなりません。

尚、インボイス制度に伴い「適格請求書」を発行した場合は、売り側・買い側ともに請求書を7年間保存する義務があります。

参考:記帳や帳簿等保存・青色申告|国税庁

参考:消費税法|e-Gov法令検索

参考:インボイス制度の概要|国税庁

2種類の請求書の整理方法

請求書管理の必要な理由については理解できましたが、実際どのように請求書を整理するのかイメージを描きにくい方も多いのではないでしょうか。ここでは、請求書を取引先別と月別に分ける整理方法について、具体的にメリット・デメリットを踏まえて解説します。

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2種類の請求書の整理方法

  1. 取引先別に整理
  2. 月別に整理

取引先別に整理

取引先別に請求書を整理すると、取引先ごとに支払い状況を確認できるのがメリットです。フォーマットが同じなのでスッキリと整理して保管ができるため、固定取引先との取引が多い場合に最適です。

一方で、取引先別に分類するため、まとめてファイリングすることができず、取引先が多い企業は整理が大変になる可能性があります。また、月単位での全体の支払い状況も見にくくなり、取引先全体の管理が複雑になることも予想されます。

集計しやすいようにシステムを取り入れたり、取引が少ない会社はまとめてファイリングしたりなどの対策をして、管理がしやすくなるような工夫が必要になるでしょう

月別に整理

月別に整理する方法は、月単位の数字が見やすくなります。経理処理において全体を把握しやすくなり、取引先別に請求書を分ける手間もないため、まとめてファイリングができるのがメリットです。

しかし、月別で整理する方法は、特定の会社の請求書を探すのに時間がかかるのがデメリットです。さまざまな取引先との請求書の中から、請求書を探さなければなりません。請求書の日付順にファイリングするなどの対策をして、なるべく見やすく整理しておきましょう。

請求書管理・整理の流れ

請求書が発行された場合と発行した場合で、管理・整理の流れに少し違いがあります。ここからは、発行した請求書と受け取った請求書の管理・整理の流れについて、具体的に解説していきます。

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発行した請求書の管理方法

発行した請求書は、未入金請求書と入金済み請求書など種類別に分けると管理しやすくなります。また、入金済なのかを正確に管理するためには、確認した目印と日付などを記載しておくと便利です。

ここからは、未入金請求書と入金済み請求書の管理方法について具体的に解説します。

未入金請求書の管理

未入力金請求書は、入金されていない請求書を指します。未入力請求書を管理するには、請求書の控えを管理する「未入金請求書控えファイル」を作り、請求書を発行したらファイリングを行います。

また、入金確認が取りやすいように、支払い期日順にファイルを閉じるようにしましょう。入金が確認できたら、「入金済み」などと分かりやすい目印と確認した日付を記入します。管理する人が複数の場合は、担当者名なども記載しておくと良いでしょう。

入金済み請求書の管理

入金済み請求書は、入金済みの請求書を指します。入力済み請求を管理する「入金済み請求書控えファイル」を作り、未入力請求書の入金確認の処理を行った後にファイリングします。

後で確認がしやすいように、入金の日付、請求日時順などでまとめてファイリングしましょう。取引先が多い場合は、取引先や取引月などに分けて保存しておくと、取引データを把握しやすくなります。

受け取った請求書の管理方法

受け取った請求書は、法人は7年間、個人事業主は5年間の保存期間が法律で義務付けられているため、適切に管理を行う必要があります。ここからは、受け取った請求書の管理方法について解説します。

参考:帳簿書類等の保存期間|国税庁

未払い分請求書の管理

未払い分請求書とは、支払いを行っていない請求書を指します。未払い分請求書を管理するには、「未払い分請求書ファイル」を作りましょう。請求書を受領したタイミングでファイリングを行うことで、紛失を防止することができます

支払い管理を効率的にするために、支払い期日や請求日時順でまとめるようにしましょう。支払いが済んだら「支払い済み」などと分かりやすい目印と確認した日付、担当者などを記入しておくと履歴確認の際に便利です。

支払い・支払い済み請求書の管理

支払い・支払い済み請求書とは、支払いが済んだ請求書を指します。支払い済みの請求書を管理する「支払い済み請求書ファイル」などを作り、未払い金請求書の支払い確認処理を行った後にファイリングをします。

支払いの履歴を把握しやすくするために、支払いの日付、請求日時順でまとめておきましょう。取引先が多い場合は取引先や取引月などに分けて保存し、効率的に管理できるようにするのがおすすめです。

また、特に受け取った請求書は長期間の管理が必要なため、表紙が頑丈なファイルを用意し、劣化しにくいものを選ぶことも大切です。

請求書の保管方法

請求書は紙だけでなく、デジタルで保管する方法などがあります。近年さまざまな企業でペーパーレス化が進んでいるため、紙媒体をPDF化して保管する方法なども進んでいます。ここからは、請求書の保管方法と重要性について解説します。

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紙の請求書は鍵をかけて保管

紙の請求書は紛失を避けるために、鍵をかけて保管しておくのがおすすめです。請求書は、税務関係書類として原則原本を保管する必要があるため、保管方法にも気を付ける必要があります。

処理が終わった請求書に関しては、鍵付きのキャビネットなどに保管するとセキュリティ面も安心です。近年はペーパーレス化が進んでいるため、紙媒体をスキャンしてPDF化し、請求書を保管している企業も多くあります。

デジタル書類は専用フォルダに保管

近年ペーパーレス化が進んでいるため、紙媒体からデジタル書類にシフトする企業も少なくありません。デジタル書類は、専用フォルダに保管するだけで、印刷などの手間もかからないのがメリットです。

未払い・支払い済などの進捗管理も、支払い証明書類と請求書を併せて管理する方法を採用しています。フォルダにパスワードを設置すれば、セキュリティ面も安心で管理しやすいのが魅力です。

請求書をエクセルで管理する課題

請求書をエクセルで管理する方法は、課題が多くあるのが現状です。エクセルで請求書を管理するには、件名や内容、金額などさまざまな請求情報を入力しなければいけないため、事務負担が多く、入力ミスなどが起こりやすいのが課題です。

また、取引先が多いほど、膨大な量の書類を発行しなければいけないため、容量もそれだけ大きくなるデメリットもあります。容量が大きくなると処理速度が落ちたり、データが見にくくなったりする可能性があります。

既にエクセルを使っている企業にとっては、手軽に利用しやすい便利なソフトですが、長期間請求書などの管理を行う上では、性質に注意しながら利用する必要があるでしょう。

請求書管理を効率化するならシステムがおすすめ

請求書管理を効率化するなら、請求書管理システムの導入がおすすめです。請求書管理システムでは、請求書の作成が簡単にでき、請求書の発行から発送を自動化できます。

基本的にオンライン上で請求書をやり取りするため、郵送代などの通信費が発生しません。また、請求書のファイリングやチェック業務などの負担も減るため、残業時間など労働コストも大幅に削減できるのがメリットです。

また、アラート機能などによって、請求漏れや入金漏れなどの人的ミスを防止することも可能です。

自社の会計ソフトなどと連携できるシステムを選定すれば、請求書の内容が自動で仕訳でき、経理の業務の負担も軽減することもできます。このように、請求書管理システムは、さまざまな業務を効率化できるのでぜひ導入を検討してみてください。

請求書発行システムとは|機能やメリット・デメリットを解説

請求書発行システムは、請求書の作成や発行の業務を効率化させることができ、コスト削減やテレワーク推進にも繋がります。本記事では、請求書発行システムについての基本知識と主な機能、導入するメリット・デメリットの他、導入する際のポイントも解説します。

まとめ

請求書は、自社の入金・出金などの情報を管理する大切な書類で、法人税法などの法律上の保管期間が定められているため、適切に管理しなければなりません

請求の管理方法は、発行する側と受け取った側で違いがあり、管理方法には、取引別や月別による方法があります。この記事の整理方法や管理方法の流れなどを参考に、自社に合った適切な管理方法を選ぶことが大切です。

また、請求書の管理を効率化するには、請求書管理システムの導入がおすすめです。請求書の作成を自動化したり、請求書チェックの負担を減らしたり、さまざまな業務を効率化することが期待できます。

請求書の管理方法を見直す際は、自社の請求書管理の課題を把握し、業務効率化などのメリットを実感できる環境作りを行いましょう。

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