WordPressブログを最適化するおすすめパーマリンク設定

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WordPressの設定で後悔しがちなのがパーマリンクの設定です。

記事ページのURLのパターンを定義する設定ですが、ブログが軌道に乗った後では変更が難しいため、初期設定の段階で設定を確定させなければなりません。

今回はパーマリンクのベストなおすすめの設定を改めて確認します。

WordPressのパーマリンク設定とは?

パーマリンクとは、WordPressの個々の記事ページに設定されたURLのことです。

WordPressでは、新たに記事を作成すると「https://●●●blog.com/?p=123/」といったURLで公開されますが、これが記事のパーマリンクであり、この文字列をどのようなパターンの表記にするかは、WordPressの重要な初期設定のひとつです。

パーマリンクは、その意味が「恒久的(permanent)なリンク(link)」であることからも分かるように、一度指定したら基本的に変更することはありません。

パーマリンクを変更すると、URLの文字列が変わるため、その記事ページに外部のサイトから張られたリンクが全て無効になり、ブログの最大の資産である外部リンクが失われてしまいます

外部リンクは検索エンジンの重要な評価項目のひとつであるため、外部リンクが消失すると検索順位も急落します。

パーマリンクの設定は、WordPressのインストール直後に指定したら、以降は触るべきではない項目です。

WordPerssの初期状態では、パーマリンクは「基本」の設定になっています。
これは記事ページに割り当てられた記事IDがURLに含まれる形式で、記事IDが「123」であれば、「https://●●●blog.com/?p=123/」といったURLになります。

この設定では、記事が作成された日時や、どんな内容の記事なのかを伺い知ることはできません。
URLからその記事の情報を読み取れないと、記事ページを管理にする際に不便です。

WordPressには、「基本」を含めた5種類のパーマリンク設定と、要素を自由に指定できる「カスタム構造」という設定があります。

WordPressのインストールが完了したら、パーマリンクの設定を変更して、記事ページを管理しやすく、検索エンジンにも評価されやすいURLのパターンに変更しておくのがおすすめです。

WordPressのパーマリンク基本5設定

WordPressでのパーマリンクの設定は、管理画面の「設定」にある「パーマリンク設定」から変更できます。

設定項目には「基本」「日付と投稿名」「月と投稿名」「数字ベース」「投稿名」の5つの基本設定があり、さらに利用者がタグを組み合わせる「カスタム構造」を加えた6種類の中から選択できます。

まずは「基本」から「投稿名」までの、5つの基本設定について解説していきましょう。

基本

  • 例:https://●●●blog.com/?p=123

WordPressのデフォルトの設定で、ドメインの後に「?p=数字」という形式で記事IDが付いていて、記事IDの数字は自動的に決定されます。

このパーマリンクを採用するメリットは特にないので、別の形式に変更すべきでしょう。

日付と投稿名

  • 例:https://●●●blog.com/2021/05/25/記事タイトル/

ドメインの後に、記事が公開された年月日と記事タイトルが、「/」(スラッシュ)で区切られて続く形式です。
URLから記事が公開された日時を把握できるので、日記系ブログでは便利でしょう。

しかし、それ以外のブログで利用する場合、URLから古い過去の記事であることを推測されて、読者から避けられる可能性があります。
あえて選択するメリットはないでしょう。

月と投稿名

  • 例:https://●●●blog.com/2021/05/記事タイトル/

ドメインの後に、記事が公開された年月と記事タイトルが「/」で区切られて続きます。
これもURLから記事の公開年月が分かってしまうのが難点です。

記事内容を更新して、最新の情報を加筆しても、URLの年月は最初の投稿のときのままなので、古い情報の記事と誤解される恐れがあります。

公開時期によって記事を分類できるのは便利ですが、日記系のブログ以外ではおすすめしません。

数字ベース

  • 例:https://●●●blog.com/archives/123/

ドメインの後、「archives」に続いて記事IDの数字が表記されるパターンです。
「基本」よりはシンプルで見やすいURLになっていますが、これもURLから記事内容を推測することができません。

あえて無機質で分かりにくいURLにしたいという場合以外、選ぶメリットはないでしょう。

投稿名

  • 例:https://●●●blog.com/記事タイトル/

ドメインの後に、記事タイトルが記載されるパーマリンクです。

日付の情報がないので公開日が開示されず、なおかつ記事タイトルから記事の内容を推測できます。
5つの基本設定の中では、もっとも実用性のあるパーマリンクでしょう。

ただし、記事タイトルは自動で短縮される上、日本語のマルチバイト文字をそのまま利用した場合、1バイト文字に変換されて、長大なURLになってしまうという問題があります。

この5つの基本設定はどれも万全の設定とは言い難く、あまりおすすめできません。

そこで、6つ目の設定項目である「カスタム構造」を利用して、使いやすいURLになるように自分で設定する方法を試してみましょう。

パーマリンクを「カスタム構造」で指定する

パーマリンクは、5つの基本設定の中から選ぶなら「投稿名」がベターですが、もっといいのは「カスタム構造」で、パーマリンクの要素を自分で入れ替えて設定する方法です。

「カスタム構造」では、タグを組み合わせることによって、パーマリンクのURLを自由にカスタマイズすることができます。

カスタム設定でパーマリンクを設定する

WordPressの管理画面で、左メニューの「設定」から「パーマリンク設定」を開き、「共通設定」の「カスタム構造」を選択しましょう。

「利用可能なタグ」のタグをクリックすると入力欄に追加されます。
「%year%」(年)、「%monthnum%」(月)など10種類のタグが用意されています。

記事タイトルをURLに表示させたい場合は、「%postname%」を設定しましょう。
これでドメインの後に記事タイトルが続くURL、つまり「投稿名」と同じパーマリンクになります。

これで基本設定の「投稿名」と同じように、URLに記事タイトルが組み込まれました。
しかし、日本語の記事タイトルをそのままURLに利用すると、マルチバイト文字を扱えないために1バイト文字に変換され、URLが長大になってしまいます。

そこで、URL内の記事タイトルを手動で英数字の文字列に変換しましょう。

WordPressの記事作成画面では、パーマリンクに記事タイトルが含まれている場合、その内容を手動で変更できます。
URLに含まれる記事タイトルは「スラッグ」と呼ばれますが、このスラッグを任意の文字列に変更できるのです。

例えば、「独自ドメインを取得しよう」というタイトルの記事の場合、URLは「https://●●●blog.com/独自ドメインを取得しよう.html/」となります。

この日本語の記事タイトルの部分を、短い英数字の文字列に変更して、「https://●●●blog.com/domainget.html」とすれば、スッキリとした扱いやすいURLになります。

スラッグを英数字に変更する

WordPressの記事作成画面で、記事タイトルを入力した後に、画面右上の「下書き保存」をクリックしましょう。

右メニューの「パーマリンク」の項目を開くと、「URLスラッグ」が指定できるようになっています。

「URLスラッグ」にURLに利用したい英数字の文字列を入力しましょう。
一般的に日本語の記事タイトルを英数字で短縮した文字列が使用されます。
この状態で記事を公開すれば、スラッグが反映された記事URLになります。

長すぎるURLは視認性に欠けURLの操作でミスが起きやすいことから、SNSなどの外部サービスにURLを転載する際の障害になります。

「Bitly」などのURL短縮サービスを使って短いURLに変換することは可能ですが、余計な一手間を挟むことによる弊害は大きいので、できるだけオリジナルの記事URLをシンプルな表記にするように心がけましょう。

パーマリンクでもうひとつ考えておきたいのが、「カテゴリー」です。
パーマリンクに記事のカテゴリーを追加することで、記事のURLはさらに使いやすくなります。

例えば、記事のカテゴリーが「ウェブ」であれば、「https://●●●blog.com/web/domainget.html」というパーマリンクにすることで、記事タイトルだけでなくその記事が含まれるカテゴリーを、URLから推測できるようになります。

カテゴリーを含んだパーマリンクは、記事とカテゴリーの階層関係をURL上で明示するため、クローラーがカテゴリーページの存在を検知しやすく、検索エンジン最適化においても有利に働くとされています。

ただし、パーマリンクにカテゴリーが含まれる設定にすると、記事のカテゴリーを後から変更したときに、記事のURLも変わるので、過去のリンクが全て無効になってしまいます。

新たにカテゴリーを新設して、そちらに該当する過去の記事を移動させる、といったことができなくなるので注意しましょう。

「カスタム構造」でカテゴリーを追加する

「パーマリンク設定」で「カスタム構造」を選択し、「利用可能なタグ」から「%category%」「%postname%」を指定しましょう。

新規記事を作成し、タイトルを入力。「下書き」で保存して「パーマリンク」を開きましょう。記事URLにカテゴリーが追加されているのを確認します。

ここでは記事のカテゴリーをまだ指定していないため、「Uncategorized」という表記になっています。

記事のカテゴリーを指定した上で「下書き」を保存しましょう。
「web」というカテゴリーを指定したので、URLも「/web/domainget」に変更されています。

WordPressプラグインでリダイレクトを設定する

WordPressでパーマリンクを指定した後で、個別の記事のURLを変更しなければならない場面は少なくないでしょう。

URLの変更は、それ以前に張られた外部リンクが途切れるだけでなく、検索エンジンの評価もリセットされるため、サイトにとって大きなマイナスになります。

できれば避けたいURLの変更ですが、どうしても実施しなければならないときに活用したいのが、リダイレクトの設定です。

リダイレクトは、古いURLから新しいURLに自動的に転送が行われる処理で、URLが変更されたことを知らない人が、以前のURLにアクセスした場合も、即座に移動先のURLが開くため、ユーザーを取りこぼす不安がありません。

さらに、「301リダイレクト」では、ページに対する検索エンジンの評価を、転送先のページに引き継ぐことができ、URL変更の影響を最小限に抑える上で、非常に重要な機能です。

リダイレクトを設定する方法にはいくつかありますが、最も簡単なのはWordPressのプラグイン「Redirection」を利用するやり方です。

サイト内の指定したページを、別のページへと転送するリダイレクトの設定を、WordPressの管理画面から行えます。

301リダイレクトはもちろん、一時的な転送の際に利用する「302リダイレクト」と使い分けることも可能です。

さらに、正規表現を利用して、特定の条件に該当するリンクに、まとめてリダイレクトの設定を適用することもできるようになっています。

パーマリンクで設定したURLを後から変更したいときには、欠かせないツールとなるでしょう。

WordPressの管理画面の「プラグイン」の「新規追加」を開いて「Redirection」を検索、Redirectionが見つかったらインストールを行い、プラグインを有効にします。

Redirectionのインストールが完了すると「Please complete your Redirection setup to activate the plugin」という表示が画面の上部に表示されます。

「Redirection setup」の部分がリンクになっているのでクリックしましょう。

「Redirectionへようこそ」の画面が開いたら「セットアップを開始」ボタンをクリックします。

基本セットアップの画面が開き、「WordPressの投稿と固定ページのパーマリンクの変更を監視。」と「すべてのリダイレクトと404エラーのログを保存する。」のチェックボックスを有効にした状態で、「セットアップを続行」ボタンをクリックします。

「REST API」で、グリーンの「良好」が表示されているのを確認し、「セットアップ完了」ボタンをクリックします。

「Redirectionを設定」でProgressの表示が100%になったら、「完了」をクリック、これでRedirectionの初期設定は完了です。

WordPressの管理画面の左のメニューバーの「ツール」に、「Redirection」の項目が追加されているので開きます。「新しい転送ルールを追加」から、転送の設定を行いましょう。

「ソースURL」に転送前の古いURL、「ターゲットURL」に転送先の新しいURLを入力して「転送ルールを追加」をクリックします。

新しい転送のルールが登録されました。
「リダイレクトを確認」をクリックすると、実際に転送が有効に機能するかどうかを確認できますので、より詳細なリダイレクトの設定を行いたい場合は「編集」をクリックしましょう。

リダイレクトの設定項目が表示され、転送の内容をカスタマイズできます。

この中でも特に重要なのが「次のHTTPコードと共に」で指定するリダイレクトの方式で、初期設定では「301-恒久的に移動」が設定されています。

ページのトラブルなどで一時的に別のURLにリダイレクトさせたい場合は「302-発見」を選択しましょう。

なお、302リダイレクトは、メンテナンス時などの一時的な転送に使われる機能で、検索エンジンの評価は引き継がれない点に注意しましょう。

「ソースURL」の右側のメニューから「正規表現」を選択すると、ソースURLに入力した文字列に該当するURLに、一括でリダイレクトが適用されるようになります。

複数のページにまとめて転送を設定したい場合に便利です。

まとめ

今回は、WordPressのパーマリンクの設定について解説しました。

パーマリンクは、記事ページのURLをどのような構成にするかの設定です。
これは記事を管理する上での利便性には関わってきますが、実はブログのパフォーマンス面には、それほど大きな影響を与えません。

もし既にブログの運営を既に始めてしまっているのであれば、記事ページのURLが気に入らなくても、パーマリンクの設定は変更しないことをおすすめします。

パーマリンクの改善によるアクセス数への影響は微々たるもので、それよりも過去の記事のURLが変更されることによるマイナス面の影響の方がはるかに甚大だからです。

初期設定のパーマリンク設定のままで、大きな成功を収めているブログはたくさんあります。

WordPressのインストール後、パーマリンクの設定を行ったら、後は下手に弄らずに、サイト運営の方に集中しましょう。

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このサイトのライター
逢坂 秀範

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