ブログで画像を正しく引用する方法!注意すべきルールやマナーとは?
ブログを書いているときに、他のサイトに掲載されている画像を自分の記事にも使用したいと思ったことはありませんか?
記事の内容をわかりやすく表現できたり、信頼性を補填できたりと、画像による効果はとても大きいですよね。
しかし、他のサイトから画像を引用する場合にはルールがあることをご存知でしょうか。
もしルールを守らずに画像を使用してしまうと、厳しい罰則が発生する可能性があります。
今回は、ブログで画像を引用する際の正しいルールやマナーについて詳しく解説します。
画像の引用とは?
引用とは、他の人が作成した文章や画像などの著作物を自分の制作物の中で使用することです。
著作物とは、著作権で保護される対象のことで、思想や感情を表現した創作物のことを指します。
創作物には具体的に以下のようなものが該当します。
- 文章などの文芸作品
- 絵画、イラスト
- 楽曲
- 映画
- 写真
- 地図、模型
- ダンスの振り付け
- コンピュータープログラム
これらは著作権法にもとづき、一定要件を満たせば許可なく引用することが可能とされています。
しかし、正しくルールを守らなければ法律で罰せられる可能性があるのです。
画像を引用するときに注意すべき法律
ブログに画像を引用するときに注意しなくてはならない法律は主に以下の3つです。
どれも耳にしたことがあると思いますが、画像を引用する上では内容をしっかり把握しておきましょう。
著作権
著作権は、著作物を作った人が持つ権利です。
さまざまな種類があり、たとえば著作者人格権は著作物を通じて表現されている著作者の考えや気持ちを守るための権利です。
著作財産権は、著作者が著作物の利用を許可することで使用料を受け取ることができる権利です。
利益を保護するために、他人に勝手に利用されることを禁止できます。
著作権法の中で、引用については以下のように記載されています。
公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。
つまり、正当なルールを守れば著作物を引用することは可能と述べています。
肖像権
肖像権は、個人の顔や姿に対して発生する権利です。
他人の写真を無断で撮影、公表、利用することは肖像権の侵害にあたります。
ブログに写真を載せる場合は、写っている人の許可を得るようにしましょう。
パブリシティ権
パブリシティ権とは、有名人の氏名や肖像などに生じる経済的な価値を本人が独占できる権利です。
たとえばブログに芸能人やスポーツ選手の画像を使用した場合、アクセス数を増やすための広告利用と認識されてしまえば、パブリシティ権の侵害にあたります。
引用と転載の違い
引用と似た言葉で「転載」がありますが、この2つの違いについて解説します。
引用は、自分の制作物がメインであり、他人の制作物は補足程度にとどまらせるという条件があります。
一方、転載は転載部分がメインで、自分の制作物より他人の制作物が多くても問題ありません。
ただし、転載の場合は引用のルールは適用されないため、著作者に許可を得る必要があります。
つまり一言で言うと、引用と転載には「自分で制作した部分と他人が制作した部分の配分の違い」があります。
引用ルールを守らないとどうなる?
ルールを守らず引用を行った場合には、主に以下のような罰則が課せられることが想定されます。
損害賠償の請求
著作権を持っている人から損害賠償を請求されることがあります。
自分のブログに他人の著作物を載せるにはルールに則って正しく引用するか、掲載料を支払います。
ルールを守らなかった場合は本来支払うべきである掲載料やライセンス料を請求されます。
刑事罰(罰金または懲役)
著作権法違反となると、刑事罰が科せられる恐れがあります。
10年以下の懲役か1000万円以下の罰金のいずれか、もしくは両方が科せられます。
違反者が法人の場合は、罰則の上限が3億円となります。
非常に重大な罪であることがわかりますね。
ブログの閉鎖
著作権を侵害された人は、侵害しているコンテンツの公開停止や削除を求めることができます。
プロパイダに対して情報削除の申請ができ、プロパイダは著作権侵害を放置すると損害賠償を負います。
そのため、削除申請があった場合プロパイダがデータを削除します。
著作権侵害によりブログを閉鎖に追い込まれる可能性があるのです。
ブログで画像を正しく引用する方法
トラブルを避けて正しく画像を引用するために、ルールをしっかり把握しておきましょう。
基本的な注意事項や正しい引用方法について解説します。
引用における基本的な注意事項
文化庁では引用における基本的な注意事項として以下のように定められています。
引用における注意事項
他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合、すなわち引用を行う場合、一般的には、以下の事項に注意しなければなりません。
(1)他人の著作物を引用する必然性があること。
(2)かぎ括弧をつけるなど、自分の著作物と引用部分とが区別されていること。
(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。
(4)出所の明示がなされていること。(第48条)
上記に加えて、「改変しないこと」も引用のルールです。
以上の条件をすべて満たすことで引用が可能となります。
これらに基づいた具体的な引用方法をわかりやすく解説していきます。
引用する必要のあるものを使用する
まずは、自分の記事の内容に引用する必然性のあるものを使用しましょう。
記事の内容を補足したり、説明したりするのに不可欠な画像であることが条件です。
客観的に見て引用が妥当かどうかをよく検討する必要があります。
たとえば、他人のブログのアイキャッチ画像を自分のブログに使用するのは必然性がありません。
有料・無料の画像素材サイトはたくさんあるため、自分で探すことができます。
また、装飾目的の画像も必然性が認められないため、他人のサイトのものを使用することは著作権侵害や盗用となります。
引用元のルールを確認する
画像を引用したいと思ったら、まずは引用元のルールを確認しましょう。
使用にあたって有料、無料、商用利用は禁止など細かいルールが定められている場合があります。
利用規約を読んでも曖昧でわかりにくい場合は、引用元に直接問い合わせて確認することをおすすめします。
引用箇所を視覚的にわかるようにする
画像を引用する際は「ここは引用部分である」と誰にでもわかりやすく装飾する必要があります。自分の制作物とは明確に区別できるようにしましょう。
画像だけでなく文章を引用するときも、できるだけ引用タグを使用するのがおすすめです。
引用タグを使用すれば記事の読者だけでなく、Googleに対しても引用部分であると正しく伝わります。
コピーコンテンツと判断されるリスクを回避することにつながります。
本文の補足として使う
先に説明しましたが、引用の条件としてあくまでも補足的に使用する必要があります。
自分の制作物よりも引用部分が多い場合は転載とみなされ、引用のルールが適用されません。
自分のオリジナルコンテンツがメインであり、引用部分はあくまで補足する役割であると意識して使用しましょう。
引用元を明記する
どこから引用したのかわかるよう、引用元をしっかり明記する必要があります。
一般的に引用元のサイト名、記事名、URLを記載することが多いです。
引用部分の下に「引用元:〇〇」などの書き方で引用元へのリンクを貼ります。
ブログで画像を使用する際に注意するポイント
ブログで画像を使用する際には、以下のポイントに注意しましょう。
イメージ画像は引用しない
記事の見栄えを良くしたり、読者の注意を引くためにイメージ画像を使用したりすることはよくあります。
しかし、イメージ画像については引用の必然性は認められないことから、他者の制作した画像は引用できません。
イメージ画像を使用したい場合は引用ではなく、自分で用意しましょう。
ネット上で拾った画像は使用しない
Googleの画像検索で探した画像をブログに掲載していないでしょうか。
これらの画像は誰かの著作物である可能性が高く、安易に利用するのは危険です。
画像を販売している場合もあるので、たとえ悪意がなくても著作権を侵害してしまった場合のペナルティが重くなります。
著作権フリーの素材を使用する
著作権フリーの素材を配布しているサイトはたくさんあり、サイト内の画像は無料で利用できます。
ブログ内の装飾やイメージ画像は、このようなフリー素材サイトから使用するのがおすすめです。
しかし、それぞれのサイトごとに利用規約は異なります。必ず利用規約を読んでから画像を使用しましょう。
他者の画像を使用する際は許可を取る
どうしても他者が作成した画像を使用したい場合は、許可をとりましょう。
画像を引用する必然性を説明するのが難しい場合、引用元を記載していても無断転載と判断される可能性があります。
必ず事前に許可を取り、もし掲載を断られた場合はあきらめるしかありません。
有名人の写真の使用は避ける
先に説明したように、有名人の写真を営利目的で使用した場合はパブリシティ権の侵害にあたり訴えられる可能性があります。
無用なトラブルを避けるために、芸能人やスポーツ選手などの写真は使用しないほうが賢明です。
画像は直リンク(引用元の画像URL)で使用しない
画像を引用するときに、他者がアップロードしている画像のURLを直接リンクするのはやめましょう。
画像を右クリックすると、画像のアドレスをコピーできますが、そのURLを使用してしまうとその人のサーバーに負担をかける迷惑行為になります。
マナーとして必ず一度自分のPCに画像をダウンロードし、自分のサーバーにアップロードしましょう。
コーディネート投稿サイトの画像を無断で使用しない
最近はファッションコーディネートの写真を投稿できるSNSが人気で、たくさんの人が投稿しています。
これらの写真がファッション系のブログやまとめサイトに掲載されているのをよく見かけますが、許可を得ていなければ無断転載にあたります。
自分で画像を作成することもできる
画像を引用するにはさまざまなポイントに注意しなければなりませんが、フリー素材を規約を守って利用するか、自作すれば問題ありません。
オリジナルの画像を作ることでブログ全体の独自性も増すでしょう。
「自分で作るなんて難しそう」と思われるかもしれませんが、簡単に画像を作れるツールを紹介します。
「Canva」は、オンライン上で簡単に画像が作成できる無料のグラフィックデザインツールです。
テンプレートが豊富に用意されているため、誰でも簡単にクオリティの高い画像が作成できます。
まとめ
今回は、画像を引用する方法やルール、注意するポイントについて解説しました。
画像を引用するには、著作権をはじめとするさまざまなルールに配慮しなければなりません。
軽い気持ちで利用したせいで、重い罰則を受けるのは避けたいですよね。
ぜひこの記事を参考に、正しい方法で画像を引用し、ブログ運営に役立ててください。
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