アドセンス狩りとは?対策と被害にあったときの対処法
Googleアドセンスを利用している人は「アドセンス狩り」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
アドセンス狩りとは、第三者が悪意をもって不正行為を行い、Googleアドセンスをアカウント停止などに追い込む、嫌がらせ行為の一種です。
自分はルールをしっかり守っているのに、他者からの攻撃でアカウント停止になってしまうなんてことは避けたいですよね。
今回は、アドセンス狩りを防ぐ対策10選と、被害にあってしまったときの対処法について詳しく解説します。
アドセンス狩りとは?
アドセンス狩りとは、第三者がアドセンス広告の不正クリックや不正利用をして、サイト所有者のアドセンスアカウントを停止させる悪意のある行為です。
まずはアドセンス狩りの概要について詳しく説明します。
アドセンス狩りの手口には主に以下の2つがあります。
アドセンス広告の不正クリック
Googleアドセンスでは、サイト所有者が意図的に自身のサイトの広告クリックを増やす行為は規約違反とされています。
違反行為にはアカウント停止や剥奪などのペナルティが課せられますが、このシステムを悪用し、ターゲットのサイトの広告を大量にクリックする手口です。
Googleでは同一IPからのクリック数が不自然に増えると、サイト所有者の自己クリックを疑います。
所有者ではなく他人が大量にクリックしていたとしても、Google側では判断ができず、広告主のデメリットになることから、サイト所有者にペナルティが課せられてしまうのです。
アドセンス狩りの多くはこの不正クリックの手口で行われます。
外部サイトでの不正利用
Googleアドセンスでは、違法サイトへの広告掲載を禁止していて、広告を掲載しているだけでそのアカウントは停止になる可能性があります。
これを利用し、ターゲットとなるサイトをアカウント停止に追い込むために、わざとアダルトサイトや違法サイトにリンクを貼る手口です。
アドセンスの広告コードは対策をしないと誰でも見られるようになっているため、第三者が簡単に入手できてしまいます。
この広告コードの不正利用の対策については後ほど紹介します。
アドセンス狩りをする目的
アドセンス狩りを行う目的や動機として、以下のようなものが考えられます。
- ライバルサイトを蹴落とし自サイトの収益を増やす
- サイトの人気に対する妬みや嫉妬
- 特に理由のない嫌がらせ自体が目的の愉快犯
自身のサイトで思うように収益が出ず、ライバルサイトが消えれば自身のサイトへのアクセス数が上がると考えて行うパターンがあります。
ライバルサイトが消えたからといって必ずしもアクセス数が上がるわけではなく、完全なルール違反です。
このような妬みや嫉妬、憂さ晴らしといったマイナスの感情が動機で行われることが多いようです。
悪意のある攻撃者から大切なサイトやブログを守るためには、自身で対策を行うしかありません。
実際にアドセンス狩りのターゲットにされ、Googleに規約違反と判断されてしまった場合、どのような影響があるのでしょうか。
これまでに事例の多いものを以下に挙げます。
アドセンス広告の停止
1つ目はアドセンス広告の停止です。
Googleから規約違反と判断された場合、いきなりアカウントが剥奪されることもありますが、まずは広告の配信が停止されることが多いようです。
停止期間は10〜30日間とされています。
特にアドセンス合格直後のサイトでは、このペナルティが課せられることがほとんどです。
アドセンスアカウントの剥奪
2つ目はアドセンスアカウントの剥奪です。
最近では、まず1つ目に挙げたように広告の配信停止が行われたり、事前通告があったりする場合が多いようです。
しかし過去にはいきなりアカウントが剥奪された例もあるので、その可能性は0ではありません。
不正アクセス分の収益が差し引かれる
広告クリックの一部が不正アクセスと判断されると、自動的にその分の収益が差し引かれることもあります。
アドセンス管理の「お支払い」画面に、「無効なトラフィック」として金額が表示されます。
サイトの規模がある程度大きい場合、このペナルティが課せられるパターンが多いようです。
Googleアドセンスの運用歴が短いアカウントは停止や剥奪のペナルティが課せられることが多いのに対し、運用歴の長いアカウントでの停止や剥奪は減少傾向にあります。
アドセンス狩りのターゲットになりやすいサイト
アドセンス狩りのターゲットになりやすいサイトの特徴として、以下のようなものが挙げられます。
- 知名度のある人気ブログ
- 炎上発言などで注目を集めるアンチの多いサイト
- Googleアドセンスに合格したばかりのサイト
注目を集めて認知度が高い反面、嫉妬や妬みなどの感情を買いやすいサイトがターゲットにされやすい傾向があります。
また、アドセンスに合格したばかりのサイトは、そもそもアクセス数自体が少ないため不正クリックと判断されやすく、ペナルティを課せられるリスクが高いです。
そのため、悪意のある攻撃者に狙われることがよくあります。
アドセンス狩りを防ぐ対策10選
アドセンス狩りは被害が大きいため、予防のための対策をしっかり行いましょう。
ここでは、アドセンス狩りを防ぐ具体的な対策方法について解説します。
毎日クリック率(CTR)を確認する
Googleアドセンスの管理画面では、広告のクリック率(CTR)を確認できます。
これを毎日確認すれば、平均値から大きく上昇している場合に異常だと判断できます。
クリック率はサイトやブログの規模に関わらず0.5%〜3%ほどです。
5%以上になったり、平均値から2%以上増えたりした場合にはかなり怪しいと考えましょう。
異常を発見したらGoogleに報告する
上記の手段で異常を発見した場合は、すぐにGoogleに報告しましょう。
「無効なクリックの連絡フォーム」から、不正アクセスの疑いがあることを報告できます。
Googleアナリティクスと連携する
GoogleアドセンスとGoogleアナリティクスを連携しておくと、ページごとの広告のクリック状況を詳しく把握できます。
不正クリックの分析や特定が可能になり、Googleへ報告する際のデータとしても役立つので、事前に連携しておきましょう。
不正クリック対策のプラグインを導入する
「Ad Invalid Click Protector」(通称AICP)は、アドセンス狩り対策のWordPressプラグインです。
インストールして設定すると、以下のような効果があります。
- 一定時間内に何回もクリックしたユーザーをブロック
- ブロックしたユーザーの情報を管理
- 過去にブロックした履歴を取得
アドセンス狩り対策として、まず初めに導入したいプラグインです。
不正ユーザーのIPアドレスを特定し、ブロックする
実際に不正クリックをされた場合に備えて、瞬時にユーザーのIPアドレスを特定し、ブロックできる環境を整えておきましょう。
ユーザーIPの特定には「リサーチアルチザンプロ」というツールがおすすめです。どのIPアドレスが、どれだけアドセンス広告をクリックしたかという情報を取得できます。
不正クリックを行うユーザーを特定したら、「WP-Ban」というプラグインでブロックしましょう。
特定のIPアドレスから自身のサイトへのアクセスそのものを不可能にできます。
善意の不正クリックに注意する
家族や知人に、「自身の運営するサイトで広告をクリックすると収益が入る」と伝えると、親切心でたくさんクリックしてくれるかもしれません。
善意によるものであっても、不正クリックとしてペナルティが課せられる可能性があります。
アカウント停止の可能性があることを伝える、サイトやアドセンス自体を教えないなど、対応には注意しましょう。
アドセンス広告表示許可サイトの登録をする
外部サイトでの不正利用を防ぐために、アドセンスの管理画面から広告表示を許可するサイトの登録ができます。
ここに自身のサイトのURLを登録しておけば、それ以外の違法なサイトなどに広告リンクを勝手に貼られるリスクを回避できます。
右クリック禁止プラグインを導入する
サイト上で右クリックをして「ページのソースを表示」を選択すると、ソースコードが表示され、アドセンスコードを盗み見られてしまいます。
それを違法サイトで利用される可能性があるのです。
対策として、右クリック自体を禁止するプラグイン「WP Content Copy Protection & No Right Click」を導入するのがおすすめです。
更新していないサイトは閉鎖する
もし長い間更新せず放置しているサイトやブログにアドセンス広告が設定してある場合、広告を外すかサイトを閉鎖しましょう。
更新されていないサイトでも、アドセンス狩りのターゲットにされる可能性はあります。
アカウントが停止された場合は、メインのサイトにまで影響が広がります。
放置したままにせず、すぐに対処しましょう。
アドセンス審査合格をTwitterなどで報告しない
Twitterでアドセンス審査に合格したことをツイートすると、アドセンス狩りのターゲットにされる可能性が高くなります。
Twitter上では誰がツイートを見ているかわかりません。
合格したばかりのサイトは狙われやすいため、Twitter上で発信するのは危険です。
アドセンス狩りの被害にあったときの対処法
アドセンス狩りには事前の対策が最も重要ですが、万が一アドセンス狩りにあってしまった場合の対処法についても把握しておきましょう。
Googleに不正クリックと判断されたときに、広告が止められる期間は10〜30日間とされています。
この期間に速やかにGoogleに不正クリックであることを報告しないと、アカウント剥奪のリスクが高まります。
なるべくすぐに対処するようにしましょう。
不正クリックのデータを集める
まずは、不正クリックのデータを集めましょう。
具体的には以下のようなデータが必要になります。
- クリック率(CTR)の変化:アドセンス管理画面で確認
- 不正クリック元のIPアドレス:「リサーチアルチザンプロ」で取得
- 不正クリックが起こったページと期間:Googleアナリティクスで取得
Googleに報告する
集めたデータとともに、Googleに被害の報告をしましょう。
「無効なクリックの連絡フォーム」から、必要な情報を入力して送信します。
速やかに報告をすることで、アカウントの状況をしっかり確認・管理している運営者であることを証明できます。
まとめ
今回は、アドセンス狩りの手口とその対策について解説しました。
アドセンスを利用する誰もが、アドセンス狩りのターゲットにされる可能性があります。
最近ではGoogleでもAIやロボットによる不正クリックの検知など、アドセンス狩り対策が強化されているようです。
しかし、現在でもアドセンス狩りの被害は相次いでいます。
せっかく努力して成長させてきたブログやサイトが、嫌がらせによって収益減、広告の配信停止、アカウント剥奪、さらに閉鎖なんてことは絶対に避けたいところです。
アドセンス狩りの被害を未然に防ぐには、あらかじめ正しい対策をしておくことが重要です。
ぜひこの記事を参考に、アドセンス狩りの対策をして大切なサイトを守りましょう。
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