ICタイムリコーダーとは|主な機能や特徴、導入するメリット・料金体系を解説
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- ICタイムリコーダーは、出退勤打刻・シフト管理などが行える勤怠管理システム
- スマートフォン・PC・タブレット端末などマルチデバイスでの打刻に対応している
- 勤怠データをリアルタイムに集計・確認でき、効率的で無駄のない経営活動に活かせる
ICタイムリコーダーは多彩な打刻方法が利用可能で柔軟にシフト管理を行えるなど、多様な働き方に対応したクラウド型勤怠管理システムです。本記事では、ICタイムリコーダーの強みである特徴・主な機能・導入のメリット、口コミによる評価や料金体系を解説します。
目次
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ICタイムリコーダーとは
ICタイムリコーダーは、低価格かつ高性能なクラウド型勤怠管理システムです。基本的に専用の機材が不要な上に、初期費用や月額料金も低コストで運用できるのが特徴です。
社員証など既存のICカードはもちろん、生体認証・PCやスマートフォンなど多彩な手段で打刻を行えます。そのため、テレワークや支店などの複数拠点、出張先といった離れた場所での打刻も簡単です。
また、シフト管理や休暇の申請・承認機能、給与ソフトとの連携機能などもあり、大企業から中小企業まで勤怠管理について抱える課題の解決が可能です。
ICタイムリコーダーの特徴
ICタイムリコーダーには、従来の紙による打刻や勤怠管理システムとは異なった特徴があります。ここではICタイムリコーダーの特徴について解説します。
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低コスト・無料サポートありで導入しやすい
ICタイムリコーダーはクラウド型システムのため、インターネット環境さえあればサーバーの設置が不要な上に、専用のタイムカードや機材を購入する必要もありません。その上、既存のICカードも利用でき、初期費用や月額料金を安く抑えられます。
また、ICタイムリコーダーでは、電話での問い合わせやサポートが用意されています。スタッフがユーザーと同じ画面・情報を見ながらサポートするため、パソコン操作が苦手でも安心です。
サーバーやシステムの更新やメンテナンスは無償で行われるほか、労基法など関係法律の改正があった場合も無償でアップグレードされます。そのため、ユーザーは常に新しい状態でシステムを使用できます。
働き方・働く場所に合わせてマルチデバイスで打刻可能
自宅などでのテレワークや出張・直行直帰の場合、企業内に設置しているタイムレコーダーで打刻ができません。そのため、企業によってはメールや電話で報告することが多くなりますが、この場合報告忘れや不正打刻の問題も発生しがちです。
一方でICタイムリコーダーは、スマートフォンやタブレットなどマルチデバイスに対応しているため、働き方や場所を気にすることなくWEB打刻が行えます。また、スマートフォンのGPS機能で位置情報も取得でき、不正打刻の心配も減少します。
いつでもどこでもリアルタイムで勤怠管理を行える
ICタイムリコーダーはクラウド型サービスのため、勤怠データはインターネットを介してデータセンターに集約します。そのため、全国だけでなく海外からでもインターネットさえあれば打刻が可能です。
国内外に支店などの拠点が散らばっている場合、従来のアナログ式ではタイムカードを本社に郵送したり、電話やFAXなどで何度も報告したりする手間がかかりました。しかし、ICタイムリコーダーの導入により、この手間が省け業務の効率化が行えます。
また、集められた勤怠データは自動で計算されるため、本社で後日集計する必要がなくなり業務の効率化はもちろんコストダウンも可能になります。
ICタイムリコーダーの主な機能
ICタイムリコーダーは、打刻データを管理する以外にも勤怠管理に役立つ豊富な機能を搭載しています。ここではICタイムリコーダーに搭載されている主な機能について解説します。
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ICタイムリコーダーの主な機能
豊富な打刻方法
ICタイムリコーダーでは、打刻方法が豊富なのも特徴です。ICカードは、パソコン接続だけでなく専用端末にも対応しています。モバイル型ではオフラインでも使え、工事現場やイベント会場など、環境が整わない野外でも使用可能です。
スマホ・タブレットでの打刻は、テレワークや出張の社員が多い職場に役立ちます。打刻を行えば自動的に報告されるため、連絡の手間がありません。また、GPS機能による位置情報取得で、不正打刻の心配や疑いも少なくなります。
近年は感染症対策により、打刻も顔認証や虹彩認証などの非接触型が増えていますが、ICタイムリコーダーもこれらの生体認証に対応しています。衛生的な上にセキュリティ性も高く、病院や研究所など衛生や強固なセキュリティを考慮したい職場に向いています。
柔軟な勤務体系管理
勤怠管理には、通常の出退勤時間だけでなく遅刻早退・残業や休日出勤、休憩などの時間管理も必要です。ICタイムリコーダーでは、これらの勤怠時間の集計も可能になっています。
集計されている勤怠状況はリアルタイムで個人ごとに確認できるため、打ち忘れなど異常勤怠が一目で分かります。所属部門ごとに月単位の勤務時間を集計することも可能です。また、変形労働にも対応しています。
これらの集計データは個人ごとにExcelに出力可能です。なお、既に使用しているExcel勤務表がある場合でも、その勤務表を使用でき利便性が高いのも魅力の一つです。
各種給与ソフトとの連携
毎日の勤怠時間は、給与の計算に密接に関係しています。しかし、従来の打刻方法では、打刻データを集計して勤務表を作ってから、給与の計算に使用するといった手間がかかっていました。
ICタイムリコーダーでは、企業で使用される主要な給与ソフトのフォーマットがあらかじめ登録されています。登録されていない給与ソフトを使用している場合も、給与ソフトの形式に合わせてCSVを出力しインポートが可能です。
集計された勤怠データは給与ソフトと連携できるため、集計などを手作業で行う必要が無くなりミスを減らせるとともに業務効率化にもなります。
細かい権限設定
たとえば人事・総務部門の場合、すべての事業所や個人のデータを閲覧・修正などができなければ業務に支障をきたします。その一方で、関係のない部門の社員が他人の勤怠データを自由に扱うべきではなく、閲覧などを制限する必要があります。
エリアマネージャーや店長など各拠点のリーダーの場合は、自分の担当区域のみの権限を与えるのが適切です。直行直帰や出張が多い営業部門所属ならば、離れた場所から打刻できるようにしておくと便利です。
ICタイムリコーダーでは社員情報から使用できるメニューの表示・非表示を設定できるため、上記のような異なる細かい権限の設定が簡単にできます。
シフト管理
企業で採用されている勤務体系は、業種や企業規模などによって大きく違います。一言でシフト制といっても、病院・介護施設とホテル、製造業などではそれぞれ内容が異なっています。
ICタイムリコーダーではExcelに似たスプレッドシートを採用しており、コピー&ペーストやフィルハンドル機能が使用できる画面設計です。直感的に操作が行えるため、複雑な勤務体系・シフト体制を採っている職場でも管理者の負担が軽くなります。
また、急なシフト変更による勤務時間の再計算も、元のシフトから実際のシフトへ変更・登録するだけで行えます。中途入社も登録した日から利用できるため、パート・アルバイトが多く、人の出入りやシフト交代が多い場合でも対応できます。
申請・承認機能
ICタイムリコーダーのWebの申請・承認機能では、残業や休日出勤などの時間外労働のほか、有給休暇や代休などの休暇申請が行えます。
また、申請および決済(承認)のためのルート設定(ワークフロー)も最大5段階まで設定が可能です。所属部門・事業所・個人ごとの申請のほか、遅番や早番のような勤務体系ごとの申請など、グループでの一括設定はもちろん1人が承認する設定も行えます。
なお、申請・承認のルートは複数作成ができるため、部門や個人ごとにルートを作成することも可能です。
残業時間超過アラート機能
昨今、従業員の労働時間管理は、企業にとって重要な事項です。特に長時間労働は過労などの原因になり、重大なコンプライアンス違反となります。しかし、従業員や関係者が残業時間を超過するのに気づいていないこともあります。
ICタイムリコーダーには、従業員の長時間労働を事前に検知し、上司や本人に通知する「残業時間超過アラート機能」が搭載されています。月の途中でも残業時間が超過しそうな従業員を検知できるため、コンプライアンス違反を防止できます。
ICタイムリコーダーを導入するメリット
高性能な機能が多く搭載されたICタイムリコーダーを導入すると、さまざまなメリットがあります。ここでは、ICタイムリコーダーを導入するメリットについて解説します。
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ICタイムリコーダーを導入するメリット
勤怠管理にかかる負担を軽減・コストカット可能
たとえば、紙のタイムカードを使って勤怠管理を行っている場合、タイムカードやインクリボンなど備品の費用が必要です。また、毎月従業員分のタイムカードの用意と勤務表への転記、その集計を行わなければいけません。
シフト制など複雑な勤務体系を採っている場合、この作業はさらに膨大になります。それに伴い、作業を行う人員を増やさなければならなくなり、人件費も増加します。
ICタイムリコーダーならば、これらの膨大な作業を自動で行い、給与ソフトへインポートできます。タイムカードなどの費用はもちろん、その収集や転記・集計などに費やされていた人員も削減でき、コストダウンにつながります。
サポート体制が充実している
勤怠管理システムを導入したいものの、「パソコンを操作できる従業員が少なく、更新やトラブル対応ができない」「勤怠管理が特殊で設定しにくい」などの理由で、導入を躊躇する企業も多くみられます。
ICタイムリコーダーでは、操作での疑問やトラブルが発生しても電話で問い合わせができます。また、メンテナンスやアップグレードは無償で行われるため、パソコンの操作が苦手でも安心です。
初期設定に関しても、導入時には就業規則や雇用形態などをヒアリングし、個別サポートが行われます。企業ごとの働き方や休憩・残業の計算など、社内ルールに合わせた設定を行ってくれるため、安心して運用できます。
法令を遵守した適切な経営活動を支援
労働基準法では、使用者は従業員の労働時間を適切に管理する義務があります。勤怠の記録を適切に行っていない状況で、従業員から残業代の不払いを訴えられた場合、従業員の言い分が採用され、本来よりも払う額が高くなる可能性が出てきます。
労働基準監督署からの是正勧告や立ち入り調査があると、企業の信用問題に関わります。このリスクは合併や事業譲渡の際に負債となり、企業の価値を下げかねません。
ICタイムリコーダーでの記録があるだけでも、コンプライアンスリスクを避けやすくなります。また、ICカードやスマートフォン、顔および虹彩認証などの打刻手段は、個人所有であって他人が代わりに持ちにくい物です。
このような本人以外が代行できない物を利用することで、なりすましによる不正打刻やデータ改ざんも防げます。
労働時間を可視化して生産性向上を図る
紙のタイムカードの場合、実際にどれだけ勤務時間があったのかは翌月になるまで分かりません。一方、ICタイムリコーダーでは、リアルタイムで労働時間が記録・集計されています。
そのため、複数店舗がある場合など「人手が足りず労働時間が伸びている」「人手が余っていて各人の労働時間が短い」といった労働状況を可視化でき、応援やシフト調整などの対応が柔軟に素早くできます。
また、過去3年分のデータがサーバーで一括管理され、名前や年月日での検索が可能です。過去の労働時間を見ることで、残業で本当に成果が上がっているのかを検証でき、最適な労働時間を見つけるのにも役立ちます。
ペーパーレス化で勤怠記録の保管・閲覧を簡単にする
勤怠記録の保管期間は、労働基準法により5年と定められています。タイムカードのような紙ベースの場合、大量に保管できるスペースが必要になるため、その確保に悩まされる企業も少なくありません。
ICタイムリコーダーならば、従来のタイムカードや勤務表のデータはサーバーに自動的に保管されるため、オフィスのペーパーレス化が実現可能です。データを閲覧したい場合もすぐに過去のデータを閲覧でき、保管や閲覧にかかる時間も削減できます。
ICタイムリコーダーの口コミ・評価
ICタイムリコーダーは多様な打刻手段を持ち、働き方や場所が違っても対応できるのがメリットです。また、クラウド型のためデータを一括で管理でき、給与ソフトの連携により、タイムカードの収集や集計・入力の手間を省き業務効率化にもつながります。
口コミでも「打ち忘れや修正などの管理が楽になった」、支店など複数拠点を持つ企業では「本部で一元管理でき、業務効率化につながった」との声が多くみられます。
また、特にWEB打刻やGPS機能について評価が高く、「直行直帰やテレワークの勤怠管理に対応しやすくなった」「GPS機能により不正打刻の疑いが減った」などと評価されています。
ICタイムリコーダーの料金体系
ICタイムリコーダーは、初期費用が無料で月額料金も安価なのが特徴です。オプション料金およびサポート料金・アップグレード料金も不要ですが、利用人数によって下記のように月額料金が変わります。
利用人数 | 100名以上 | 99名以下 | 5名以下 |
月額/1人 | 200円/1名 | 250円/1名 | 月額最低利用料金1,500円 |
初期費用 | 0円 | 0円 | 0円 |
ICタイムリコーダーを導入する際の注意点
ICタイムリコーダーを導入する際には、「利用人数に応じて月額料金が変わること」・「Windowsパソコン・ICカードリーダー・ICカードの事前準備が必要」ということに注意しましょう。
月額料金は、利用者が100名以上・99名以下・5名以下とプランが分かれています。そのうち100名以上の場合は、月額料金が1人あたり200円となります。一方、5名以下の場合は利用者の人数にかかわらず、最低料金は月額1,500円です。
事前に準備する機器については、パソコンはICカードリーダーを接続した状態で使うため、ICカードを使わない場合は必須というわけではありません。また、打刻手段に応じて、ICカードリーダー専用端末や虹彩認証システムも必要になります。
まとめ
ICタイムリコーダーは、初期費用無料・利用者1人あたりの月額料金が200円からと安価な上に、豊富な機能を備えた勤怠管理システムです。既存のICカードのほか、スマホでのWEB打刻・生体認証と多くの打刻手段に対応可能なのが便利です。
また、打刻データの収集だけでなく、集計やシフト管理・休暇などの申請・承認などの機能もあり、これまで手作業だった勤怠管理業務を大幅に効率化できます。WEB打刻は、出張先やテレワークなど離れた場所から利用でき、報告の手間から解放されます。
運用が安価な上に、豊富な機能で勤怠管理業務の効率化や多様な働き方に対応できるため、予算や勤務形態の面で勤怠管理システムの導入に躊躇していた企業にもおすすめです。