SFA導入でルート営業はどう変わる?新規営業での活用方法も解説
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- SFA導入でアプローチすべき顧客を把握でき、契約に繋がらないルート営業の課題解決に繋がる
- SFA導入でターゲット顧客が明確になり、商談をしても反応が悪い新規営業の課題解決に繋がる
- モバイル端末やMAと連携できるSFAを導入すると、ルート営業・新規営業に活用できる
ルート営業・新規営業にはさまざまな課題があり、思うように契約に繋がらず困っている企業も多いでしょう。SFAは、こういった課題の解決に役立ちます。本記事では、SFAの導入前後でルート営業・新規営業はどう変わるのか、SFA導入を成功させるコツを解説しています。
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ルート営業・新規営業とは
営業には、取引をしたことがある顧客と関係を続けていくためのルート営業と、新たな顧客と獲得するための新規営業の2つがあります。
どちらも最終目的は利益ですが、関係の継続と新規獲得は性質が異なるため、営業活動の内容を変えなくてはなりません。ここでは、ルート営業と新規営業との違いについて詳しく解説します。
ルート営業とは
ルート営業は、既に取引したことのある顧客との関係を継続させるための営業のことで、契約の継続や追加取引を促します。
取引をした実績があるということは、顧客満足度の向上も狙いながらの営業が必要です。そのため、ルート営業には取引済みの製品やサービスに対するアフターフォローも含まれます。
ルート営業の最終的な目標
ルート営業の最終目標は、取引の継続と追加です。取引済みの製品に対するアフターフォローはもちろんですが、親和性の高い製品とのセット使用の提案や、使用後に生じた課題を解決できるバージョンアップ製品を提案するなど、提案内容はさまざまです。
取引経験があるというだけで新商品の提案をするのは印象の悪い自社本意な営業になるため、顧客のニーズを把握した上での営業が欠かせません。
新規営業とは
新規営業とは、取引をしたことがない企業への営業活動のことです。飛び込み営業やテレアポで商談の機会を作ることもあれば、マーケティング部が獲得した見込み客を引き継ぐなど、さまざまです。
新規営業は苦手意識を持たれやすいですが、SNSの発展によりハードルが下がりつつあります。また、努力が成績として目に見えるため、やりがいを感じやすいのが魅力です。
営業活動とSFAのかかわり
SFAとは営業支援システムのことで、顧客管理や案件管理など営業に関するさまざまな機能を搭載しています。また、蓄積したデータを基にした分析により、営業活動の改善が期待でき、利益の拡大が見込めます。
そのため、昨今の営業活動ではSFAが使用されていることが多く、ルート営業や新規営業など営業の種類や目的を問わず活用されています。
SFA導入前後でのルート営業の違い
ルート営業は、SFA導入の有無によって何がどう変わるのでしょうか。ここでは、SFA未導入のルート営業によく見られる課題と、SFAの導入がどのような効果をもたらすのかを詳しく解説します。
SFA導入前のルート営業の課題
SFAを導入していないルート営業には、さまざまな課題が生まれがちです。SFAなしでのルート営業によくある課題を以下にまとめました。
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SFA導入前のルート営業の課題
新規契約に繋がらない
ルート営業の中でも多いのが、訪問回数は多いのに新規契約につながらないといった課題です。顧客満足度を上げるために取引済みの製品やサービスのアフターフォローは必要ですが、訪問回数と新規契約数が釣り合わない状況は理想的ではありません。
新たな利益の獲得ではなく訪問すること自体が目的にすり替わっているケースが多く、適切な営業活動が行われていない可能性が高いです。
他社の製品を導入された
営業担当者が苦労して提案をしたにもかかわらず他社製品を導入されるケースはよくありますが、企業においては大きな痛手です。
他社製品を導入されたという事実は、顧客が感じていた不安や課題に対する適切な提案ができていなかったことを意味します。
営業担当者によって成果が異なる
SFAを導入していない営業活動は細かな情報の共有が難しく、営業担当者しか把握していない情報が生まれがちです。
細かな情報共有ができていない状態で担当者が変更になると、改めて顧客との信頼関係を構築しなければならず、一時的に営業成績が落ちる可能性があります。
日報や資料作成が負担になる
外出の多い営業職にとって、日報や資料の作成は大きな負担です。1日に複数件商談を行うこともある営業職は勤務中の行動把握が難しいため、進捗状況を日報などで報告する必要があります。
しかし、商談は日中に行うケースが多い上に報告は営業が終わってからでないとできないため、就業時間を過ぎてから日報を作成することも少なくありません。また、商談件数が多い場合、本来の勤務時間は商談で埋まってしまい、資料を残業して作成することもあります。
SFA導入後のルート営業の変化
ルート営業が抱える課題は、SFAを導入することで解決できるケースが多いです。ここでは、SFA導入後のルート営業の変化について解説します。
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SFA導入前のルート営業の変化
優良顧客の可視化が可能になる
SFAの導入により、新規契約に繋がりやすい優良顧客が可視化されます。SFAは顧客情報を一元管理できるため、過去の取引履歴という信頼できるデータをベースに成約に結びつきやすい顧客を洗い出します。
ルート営業を繰り返しても追加取引に繋がらないのは、優良顧客にフォーカスした効率的な営業活動ができていないケースが多いため、SFAで優良顧客を明確にすることが非常に効果的です。
競合他社の分析が可能になる
SFAは商談結果や競合他社に関する情報を蓄積できるため、他社の存在を把握した上で営業活動を行えます。競合に関する情報不足は、顧客が他社製品を導入する原因の1つです。SFAは競合他社の価格帯まで把握できるため、具体的な営業戦略に大きく役立ちます。
また、一定期間進捗変化がない場合に通知する機能により営業漏れが防げ、長期間訪問しなかったことが原因で成約獲得できないという事態を回避できます。
営業活動可視化・属人化解消に繋がる
SFAの導入により、リアルタイムな進捗状況などを確認できるため、営業活動の課題を発見しやすくなります。課題の発見により営業内容の見直しや営業活動自体の改善も見込めます。
また、SFAの導入により細かな情報の共有もでき、属人化の解消にも期待できます。顧客に関する些細な情報だけでなくノウハウまで共有できるため、組織としての営業力向上も可能です。
資料作成業務を効率よく行える
SFAはスマートフォンやタブレットを使って外出先から活動報告が行えるため、日報作成時間を大幅に短縮できます。日報作成のためだけに帰社する必要がないため、直帰しやすいのもメリットです。
また、日報作成時間の短縮は、資料作成時間の確保に繋がります。商談が終わってオフィスに向かっている電車の中で活動報告を済ませれば、帰社後は資料作成に専念できるため、資料作成業務の効率化が可能です。
SFA導入後前後での新規営業の違い
取引をしたことがない企業へ営業を行う新規営業は、経営において重要な役割を担っています。ここからは、企業にとって重要な新規営業においてSFAがどのような影響をもたらすか解説します。
SFA導入前の新規営業の課題
難しいからこそやりがいのある新規営業ですが、SFAを導入していないことによる課題が複数あります。ここでは、SFA未導入での新規営業が抱える3つの課題について詳しく解説します。
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SFA導入前の新規営業の課題
飛び込み営業をしても時間や労力の無駄になる
インターネットショッピングが普及したことで、飛び込み営業で得られる利益が減少しています。消費者は複数の商品を簡単に比較ができる上に好きなタイミングで購入できるため、見知らぬ企業からの飛び込み営業に関心を向けられないのです。
Webで検索すれば詳しい情報を得られる現代において、購入者と販売者の情報格差はほとんどないと言われています。そのため、説明する内容をすでに知っていることが多く、飛び込み営業にかける時間や労力が無駄になりやすいです。
契約に繋がらない
新規営業は企業間の関係が十分に構築されていないため、商談ができても契約に繋がらないケースが多いです。信頼関係ができあがっていない段階では、先方は取引に踏み切りにくいでしょう。
こういった状況で契約を取るには、ハイレベルな営業スキルが必要です。営業担当の中には経験不足で成長途中の社員もいるため、新規営業の成約率は低くなりがちです。
スキルアップの機会が少ない
新規営業は商談する機会が少ないだけでなく、商談をするためのアポイントを取り付けるのもハードルが高いです。特に飛び込み営業の場合は担当者の不在などもあり、話をまったく聞いてもらえないこともあります。
そのため、営業に必要なスキルを磨くための経験を積む機会が少なく、実践によるスキルアップが難しいのが現状です。
営業先がもうない
新規営業の課題の1つとして、営業済みの企業が増える度に営業先がなくなることが挙げられます。新規営業を続けているといつかは訪れる壁ではありますが、早い段階で見込みなしと諦めてリストから削除することも営業先がなくなる原因です。
今までの経験や直感で十分な営業活動をしないままリストから外すことは、新規顧客の開拓が十分に行えていないとも言えます。
SFA導入後の新規営業の変化
契約に繋がりにくく苦手意識を持たれやすい新規営業が抱える課題は、SFAの導入により解決が可能です。SFAの使用は営業活動において大いに役立つため、苦手意識の払拭にも期待ができます。
ここからは、SFAの導入により新規営業がどのような変化が起きるのか具体的に解説します。
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SFA導入後の新規営業の変化
ターゲット顧客が明確になる
SFAを導入することで既存顧客のデータをベースに分析ができ、自社の製品やサービスと相性のいいターゲット顧客が明確になります。
ターゲット顧客を明確にした上での新規営業は成約に繋がりやすいため、営業におけるターゲティングは非常に重要です。また、ターゲット顧客との商談履歴を蓄積すれば、商談結果を未来の新規営業に活かすこともできます。
優秀な従業員のナレッジを共有できる
SFAは優秀な営業担当者の行動分析を行えるため、営業スキルや経験が不足している社員の教育やフォローに役立ちます。商談相手との信頼関係を築ききれていない段階で商談を行う新規営業では、高い営業スキルが求められます。
経験不足が故に契約を逃すことは大きな損失となるため、優秀な営業担当者のスキル共有は企業にとって非常に有益な効果をもたらします。
営業活動の可視化・分析が可能になる
SFAを導入することで営業活動が可視化され、営業が抱えているリアルタイムな課題や活動実績の正確な把握ができます。
十分な営業を行っていない段階で見込みなしとリスト削除を行っている現状や、反対に見込みのない相手に必要以上の営業を行っているといった非効率的な営業活動になっていないかの確認が可能です。
また、営業活動の実績をベースに分析することで、今後の戦略や営業内容の見直しに役立ちます。
SFA導入を成功させるコツ
SFAは営業活動に大きなメリットをもたらしますが、ただ導入するだけでは活用しきれません。 ここでは、SFAの導入を成功させるポイントを具体的に紹介します。
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SFA導入を成功させるコツ
スマホやタブレット端末に対応したSFAを選ぶ
SFAツールは、スマートフォンやタブレットでも使用できる製品を選びましょう。営業担当者は外出している時間が長い上に、1日に複数の相手と商談を行うことも多いため、出先で使用できるSFAは重宝します。
移動時間に営業報告ができるだけでなく、次の商談相手の情報を確認することも可能なため、報告作業の効率化と営業活動の品質向上に期待ができます。
出先でも営業報告ができれば直帰しやすい環境になり、帰社だからこそ発生していた残業をカットすることも可能です。
継続的にデータ分析を行う
SFAによって蓄積されたデータを基に、繰り返し分析を行いましょう。ただデータを取るだけでは、営業活動に反映されません。生産性の高い営業活動を行うためには、分析が必要不可欠です。
分析によって改善策や対策・新たな試みを実施した後は、定期的に成果を確認することで、さらなるレベルアップを狙えます。成約となった商談だけでなく失敗に終わった商談も今後の営業活動に活かせるため、データ分析は継続して行いましょう。
MAと連携させる
MAは「Marketing Automation」の略称で、日本語では「マーケティングの自動化」を意味します。営業とマーケティングは部署が異なる企業がほとんどですが、結びつきが非常に強く、連携によるメリットが大きいです。
MAは見込み客の管理・育成を行うため、SFAと連携することでリストの作成に役立ちます。MAでの管理の中で得た興味関心に関する情報を基に、適切なアプローチを検討することもできます。
見込み客がどのようなアプローチで成約に繋がったのかを確認できるため、マーケティングにとっても今後の方針に活かせます。
まとめ
ルート営業と新規営業は相手との関係性が大きく違い、適切なアプローチも異なります。SFA未導入の従来の営業活動は、ノウハウの共有やなかなか契約に繋がらないといったさまざまな課題があります。
そこで、SFAを導入することで優秀な営業担当者のスキルを共有でき、無駄のない営業活動に昇華できます。ただし、導入するだけでは十分な恩恵を得られないため、繰り返しデータ分析を行い、自社が抱えている課題の解決に尽力しましょう。
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