おすすめのURLフィルタリングソフト6選|選ぶ際のポイントも解説

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- フィルタリングソフトは、データベースの精度・設定の柔軟性・提供形態に注目して選ぶ
- 対応しているOSやブラウザ・PCへの負荷の大きさ・導入実績も確認する
- 制限を厳しくしすぎると業務効率を低下させるため、アクセス制限は適切に行う
URLフィルタリングとは、不適切なURLへのアクセスを防止する仕組みです。フィルタリングソフトを導入することでアクセスできるURLを制限でき、セキュリティや生産性の向上に繋がります。この記事では、おすすめのURLフィルタリングソフトや選び方を解説します。
目次
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URLフィルタリングソフトで情報漏洩を防止

URLフィルタリングとは、特定のWebサイトやURLへのアクセスを制限する技術です。この技術を活用したURLフィルタリングソフトによって、あらかじめ設定したサイト閲覧のルールに基づいて、従業員による不適切なWebサイトへのアクセスを未然に防止できます。
例えば、職務に無関係なWebサイトや、セキュリティ上のリスクが高いWebサイトへのアクセス制限などに活用できます。これにより、ウイルス感染やサイバー攻撃などのセキュリティ上のリスクを低減しながら、安全な通信環境を構築できます。
その結果、機密情報の外部漏洩を防止することにもつながります。なお、URLフィルタリングソフトは、製品によってURLデータベースの精度やアクセス制限設定権限の範囲が異なるため、自社環境に適したものを選ぶ必要があります。
本記事では、URLフィルタリングソフトの選び方やおすすめの製品を紹介します。
フィルタリングソフトはデータベースの精度・設定の柔軟性・提供形態で選ぶ

URLフィルタリングソフトを選ぶ際は、まずURLデータベースの精度・アクセス制限設定の柔軟性・提供形態の3つのポイントに注目しましょう。
製品によって違いがあるため、自社がどの程度のセキュリティを求めるのかや、どのような運用を想定しているのかに合わせて、要件を洗い出す必要があります。各ポイントについて、次の章から詳しく解説していきます。
【重要なポイント3つ】
- URLデータベースの精度をチェック
- アクセス制限設定の柔軟性を確認
- 提供形態は自社に合っているか
【その他の比較ポイント】
- 使用しているOSやブラウザに対応しているか
- PCへの負荷が大きすぎないか
- 導入実績で信頼性を確認
フィルタリングソフトの選び方で重要な3つのポイント

URLフィルタリングソフトを選ぶ際は、前述のようにURLデータベースの精度・アクセス制限設定の柔軟性・提供形態を重視して選ぶと失敗が少ないです。ここでは、この3つのポイントについて解説します。
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フィルタリングソフトの選び方で重要な3つのポイント
URLデータベースの精度をチェック
フィルタリングソフトは、ソフトが保有しているデータベースに基づいて、そこに登録されている危険性の高いURLへのアクセスをブロックする仕組みになっています。
そのため、フィルタリングソフトを選ぶ際は、URLデータベースの構築方法や精度の高さが重要なポイントとなります。
データベースが不十分であったり、更新がきちんと行われていなかったりすると、フィルタリングをすり抜けて危険なサイトへのアクセスが許可されてしまうこともあるので、よく確認しておきましょう。
アクセス制限設定の柔軟性を確認
URLフィルタリングソフトは、ユーザー側でもアクセス制限設定を柔軟に行えると便利です。例えば、データベースにアクセスを禁止するURL、または許可するURLを追加・削除することができれば、よりそれぞれのニーズに合った運用ができるようになります。
また、特定のサイトについて、閲覧のみ可能でコメントの書き込みはできないなど、制限範囲を柔軟に設定できる機能がある場合もあります。自社のルールに沿ってきめ細やかな管理を行いたい場合は、こうした機能も重視しましょう。
提供形態は自社に合っているか
URLフィルタリングソフトは、下記の4種類に大別できます。それぞれの特徴を理解して、自社の環境・予算に合ったものを選ぶことで、円滑なツール運用が実現します。
種類 | 特徴 |
---|---|
ソフトウェア型 | 自社サーバーにソフトウェアをインストールして利用 |
プロキシアプライアンス型 | サーバーとソフトウェアをセットで購入して利用 |
UTM型 | ファイアウォールなど包括的なセキュリティ機能を搭載 |
クラウド型 | クラウド上のサービスを利用 |
ソフトウェア型
ソフトウェア型は、ソフトウェアを購入して自社のサーバーにインストールする形態です。多くは「プロキシ型ソフトウェア」と呼ばれるもので、企業内のネットワークとインターネットの間にフィルタリングサーバーを設置します。
ソフトウェア型は従来型の形態で、大規模なネットワークやカスタマイズのニーズにも対応できます。ただし、サーバーは自社で用意する必要があり、専門知識を要する構築作業も必要です。
プロキシアプライアンス型
ソフトウェア型は自社でサーバーを用意する必要がありますが、プロキシアプライアンス型では、サーバーとソフトウェアがセットになって販売されているため、その必要がありません。
すでにサーバーへの構築が終わっている状態で販売されているためカスタマイズはできませんが、ソフトウェア型に比べて手間なく短期間で導入が可能です。また、安全性やサポートなどが保証されているのもメリットです。
UTM型
UTM型もアプライアンス製品の一種ですが、URLフィルタリング以外にもファイアウォールをはじめとする多くのセキュリティ機能を有しており、多角的に対策を行えるのが特徴です。UTMは「Unified Threat Management」の略で、日本語で「統合脅威管理」を意味します。
ファイアウォール、VPN、アンチウイルス、不正侵入防御、URLフィルタリングなどの統合的な機能により、セキュリティの底上げに期待できます。ただし、プロキシアプライアンス型と同じようにカスタマイズ性が低い点には注意が必要です。

UTMとは?メリット・デメリット、機能などをわかりやすく解説
UTMとは、複数のセキュリティ機能を1つの機器に集約し、社内ネットワークを保護する手法のことです。別名「統合脅威管理」とも呼ばれています。本記事では、UTMをよく知らない方のために、UTMのメリット・デメリット、機能や選び方などを解説しています。
クラウド型
クラウド型では、企業内にサーバーを設置するのではなく、サービス事業者がクラウド上に構築したフィルタリングサービスを使います。ユーザーの端末に専用ブラウザやエージェントをインストールしたうえでWebにアクセスすることで、フィルタリングが実行されます。
サブスクリプション式で利用料金を支払う必要がありますが、初期費用は安く済むことが多く、まとまった予算を捻出できない企業、そして社内にサーバーを構築するのが難しい企業やスマホやタブレットなどを業務で使っている企業などにおすすめです。
フィルタリングソフトのその他の比較ポイント

フィルタリングソフトを選ぶ際は、前述の3つのポイントに加えて、社内既存環境への対応可否・PCへの負荷・導入実績や信頼性にも注目するのがおすすめです。ここでは、各ポイントについて解説します。
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フィルタリングソフトのその他の比較ポイント
使用しているOSやブラウザに対応しているか
フィルタリングソフトによって、対応できるOSやブラウザが限定されていることがあります。そのため、自社既存の端末での利用可否は、事前に確認すべきポイントです。
例えば、Windowsパソコンを利用している場合は、Windows系に対応可能なフィルタリングソフトを導入すべきです。他のセキュリティ対策ツールと併用する場合は、それらのソフトとの連携性にも注目しましょう。
他ソフトとフィルタリングソフトを連携させることで、包括的にセキュリティ態勢を強化でき、情報漏洩の防止やコンプライアンスの強化にもつながります。
PCへの負荷が大きすぎないか
フィルタリングソフトによっては、処理のためにPCの動作が遅くなることがあります。その結果、業務効率の低下を招く恐れがあるため、できる限りPCへの負荷が少なく、動作性に影響を与えないソフトの選定が望ましいです。
PCへの負荷の程度は、実際に運用しなければ分からないこともあるでしょう。この場合は、無料トライアルなどを活用して試験運用するのがおすすめです。
導入実績で信頼性を確認
信頼できるURLフィルタリングソフトを選ぶには、導入実績を確認すると良いでしょう。大企業や官公庁、学校での導入実績が豊富なソフトであれば、自社で導入しても一定の実績を得られる可能性が高いです。
また、導入実績が豊富なソフトは、突然のサービス終了のリスクが低く、安心して利用し続けることができます。このような理由により、著名な企業・機関での導入実績も、URLフィルタリングの重要な選定基準となります。
おすすめのフィルタリングソフト6選
Jamf Japan合同会社
Jamf Protect
Jamf Protect
GOOD
ここがおすすめ!
- エンドポイントセキュリティ・脅威防御・コンテンツフィルタリングを丸ごと保護
- 「Appleデバイス」のための最高レベルのセキュリティを提供
- ビジネス向けと教育機関向けのプランを用意
MORE
ここが少し気になる…
- プランの詳細や料金は問い合わせで確認
デジタルアーツ株式会社
i-FILTER ブラウザー&クラウド
GOOD
ここがおすすめ!
- webアクセス制御はもちろん、機密データの消去まで行える
- Gmailの個人アカウント利用をブロックし、シャドーIT対策としても効果的
- 「セキュアブラウザー機能」「レポーティング機能」などの便利機能を搭載
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ここが少し気になる…
- 詳細な機能は資料ダウンロードで確認、契約は10ライセンスからで年間契約が必要
コムソル株式会社
セキュリティソフトLOOOC

GOOD
ここがおすすめ!
- 「USB」「web」「ファイル」といったアクセス履歴を標準搭載
- アプリごとの稼働管理が行えて、さまざまなアプリに対応
- キーボードで入力したログは100%記録でき、キーワードでの検索も可能
MORE
ここが少し気になる…
- アクセス制限よりも「監視」がメインのサービス
アルプス システム インテグレーション株式会社
InterSafe WebFilter
InterSafe WebFilter
GOOD
ここがおすすめ!
- ファイル無害化オプションにより、ダウンロードファイルを無害化できる
- 必要なサイトだけを分離・無害化でき、より安全性の高いインターネット環境を実現
- 「Geoスコープ」で国と地域別に可視化し、不審なアクセスや負荷などの状況把握が可能
MORE
ここが少し気になる…
- webフィルタリングがメインのサービス
株式会社JSecurity
情報セキュリティSDK CYREN
情報セキュリティSDK CYREN
GOOD
ここがおすすめ!
- 世界190ヶ国・6億人以上のセキュリティを守り、グローバル企業でも導入
- アンチスパム・マルウェアなどにも対応
- 自社製品を設計する際にも導入しやすい
MORE
ここが少し気になる…
- 詳細なプランや導入方法は問い合わせで確認
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
Menlo Security
Menlo Security
GOOD
ここがおすすめ!
- web・メールの両方の脅威を無害化できる
- 今までと同じブラウザーを使えるため、従来通りの利用が可能
- 攻撃を分離・無害化するためアラートが激減し、運用負荷軽減にも効果的
MORE
ここが少し気になる…
- Menlo Security社の提供するライセンスのため、サイトからの申し込み上限がある
フィルタリングソフトの導入フローと注意点

URLフィルタリングソフトを適切に導入することで、精度の高いセキュリティ対策が実現し、情報漏洩などのリスク低減につながります。ここでは、フィルタリングソフトの導入フローと注意点を解説します。
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フィルタリングソフトの導入フローと注意点
1. 無料トライアルで使いやすさを確認
導入するURLフィルタリングソフトの候補が決定したら、本格導入する前に、無料トライアルを活用して試験運用するのがおすすめです。それは、フィルタリングによっては、PCの動作を遅くして、業務効率へ深刻な影響を与える恐れがあるためです。
事前の試験運用により、このような事態を回避して、自社環境に適したフィルタリングソフトを検討できます。
2. 制限の設定は適切に行う
URLフィルタリングソフトを運用開始するにあたり、アクセス制限の設定はある程度柔軟に行いましょう。制限を厳しくすると、業務に必要なWebサイトや有益な情報へのアクセスまで遮断され、かえって業務効率や生産性が低下する恐れがあるためです。
事前に自社環境に即したWebサイトの閲覧ルールを明確化し、これに基づいたアクセス制限設定を行うことが望ましいでしょう。
また、フィルタリングソフトには運用データが確認できるレポート機能がある場合も多いので、レポートを随時確認しながら設定を調整していくのも良いでしょう。
3. 定期的に社員研修を実施する
URLフィルタリングソフトの導入後は、定期的な社員研修の実施がおすすめです。その目的は、社員のセキュリティ意識を向上させ、より強固なセキュリティ態勢を構築することです。
完全に安全なアクセスを実現するには、フィルタリングだけでは不十分です。従業員に不適切なWebサイトやURLに近づかせないためには、定期的な社員研修を実施して、企業全体でセキュリティ意識を高めることが重要です。
まとめ

URLフィルタリングソフトとは、危険なWebサイト・WebページのURLを判別して、従業員によるアクセスを未然に防ぐツールです。
導入により、職務と無関係なWebサイトや、セキュリティリスクの高いWebサイトへのアクセスを防止でき、自社のセキュリティ体制を強化できます。
今回ご紹介したポイントを参考に、適切なURLフィルタリングソフトを導入して、安全なアクセス環境を構築しましょう。