SFAの料金相場は?高価・安価なSFAの特徴・導入の注意点を解説

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  • SFAの導入コストはクラウド型とオンプレミス型で異なるため、自社に適した形態を選ぶ
  • 安価なSFAは基本機能のみの搭載に対し、高価なSFAは分析機能に長けている特徴がある
  • SFAを導入する際は、導入目的や費用対効果、営業担当者が使いやすいかを確認する

SFAを導入することで、案件状況の可視化や営業戦略に役立つメリットがあります。しかし、SFAにはコストがかかるため導入を躊躇う企業も多いでしょう。本記事では、SFAの導入・月額費用の相場や高価なSFAと安価なSFAの特徴、選ぶ際の注意点を解説しています。

目次

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  1. そもそも「SFA」とは
  2. SFAの費用相場
  3. 費用が高いSFAと安いSFAの特徴を比較
  4. SFAを選ぶ際のポイント
  5. まとめ

そもそも「SFA」とは

SFAとは、「Sales Force Automation」略称で、営業支援システムのことです。主に営業活動を効率化・自動化するために導入され、見込み客の管理・商談の進捗管理・売上予測などを行えます。また、営業活動の効率化やフィードバックに活用できます。

SFAは、CRM(Customer Relationship Management)とよく似ていますが、SFAが営業活動に特化したシステムであるのに対し、CRMは顧客管理に特化したシステムである点が異なります。

本記事では、SFAの導入や月額料金といった相場や選ぶ際のポイントなどを解説します。まずは、以下でSFAの基本的なメリットや機能について解説します。

SFAを導入するメリット

SFAを導入することで、日々の営業状況やデータを細かく管理でき、営業活動を可視化できます。これにより、失注や受注までの経緯や営業担当者の強みや弱みなどを把握でき、適切なマネジメントが可能になります。

また、クラウド型のSFAなら、社外からでもデータを入力できるため、帰社する必要がありません。そのため、空いた時間を新規顧客の開拓や顧客とのコミュニケーションなどに活用でき、営業活動の効率化を図れます。ひいては、売上拡大や収益向上にも期待できます。

SFAの主な機能

SFAには、顧客管理・案件管理・プロセス管理など、営業活動を効率化するための多彩な機能が搭載されています。それらの機能について、以下で詳しく解説します。

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顧客管理

顧客管理機能とは、営業担当者が顧客情報を一元的に管理できる機能です。顧客ごとの氏名・住所・電話番号などの個人情報を始め、商談の進捗状況・受注日・受注金額など、営業活動に必要な情報も管理できます。

営業担当者は、顧客の注文履歴から顧客のニーズや購買傾向を分析し、顧客ごとにパーソナライズされた提案や、適切なアフターサービスを行うことができるようになります。この機能を活用することで、顧客情報を客観的に分析でき、営業戦略に役立てられます

案件管理

案件管理機能は、営業活動の進捗状況の可視化や、見込み金額などを管理できる機能です。この機能によって、営業担当者は案件の進捗状況を容易に追跡できるようになり、案件が提案中か交渉中かなどをすぐに把握できます。

営業担当者は、案件の進捗状況や重要度を考慮しながら優先順位を設定し、効率的に営業活動を進められます。そして、次に何をすべきかを適切に判断できます。営業担当者が案件の状況を常に把握して、適切な対応を行えば、見込顧客を取り込む成功率も上がるでしょう。

プロセス管理

プロセス管理機能は、テレアポのコール数やアポイント数、訪問数、受注数などの営業担当者の行動・成果を数値化して管理する機能です。営業活動を数値として見られるため、まだ経験の浅い社員でも自身の営業活動の弱点を見つけて改善策を講じやすくなります

また、上司が部下の営業活動の進捗状況を確認し、適切にアドバイスすることも可能です。他の営業担当者の営業プロセスを参考にしたり、営業活動の進捗状況を基により高い売上目標を設定したりなど、プロセス管理機能は営業成績の向上に貢献します。

予実管理

予実管理機能とは、営業活動の予定(予測)と実績の比較を行い、業績や目標の達成度を把握するための機能です。予実管理では、主に以下のようなことが行われます。

  1. 予算の策定
  2. 実績の収集
  3. 予実の差異分析
  4. 差異の原因分析
  5. 改善策の策定
  6. 改善策の実行

この機能により、予定した活動や成果と実際に行った活動や実績を容易に対比・評価できるようになります。これによって、営業担当者は自身の営業活動を分析して、効率化・改善を図ることができ、売上拡大や収益向上に期待できます。

日報管理

日報管理機能とは、営業担当者が日々の営業活動や進捗状況を報告・管理するための機能です。これにより、営業担当者は、訪問した顧客の氏名・商談内容・提案内容・受注や売上の状況などを記録できます。

日報は部署内で共有でき、互いの進捗状況の把握や、課題点を洗い出してフィードバックやアドバイスを行えます。そのため、個人の成長や能力向上につながるとともに、顧客対応の効率化やカスタマーサービスの向上にも寄与します。

SFAの費用相場

SFAには機能が豊富に備わっており、さまざまなメリットを得られます。しかし、企業によってはコストが気になる場合もあるでしょう。ここからは、SFAの費用相場について詳しく解説します。

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初期・導入費用

初期・導入費用とは、SFAを導入する際に発生する料金です。SFAは、大きく分けてクラウド型とオンプレミス型があり、どれを選ぶかによって初期・導入費用は大きく異なります。また、導入サポート費用が含まれるかでも価格は変わります。

クラウド型は、クラウド上にあるSFAツールを利用するタイプです。ハードウェアやサーバーが不要で、インターネットに接続されていれば利用できるため、初期費用を抑えられます。クラウド型の初期・導入費用の相場は、無料〜数十万円程度です。

オンプレミス型は、自社にハードウェア・サーバーを設置して運営するため、自社でサーバーや機器を用意する必要があります。そのため、オンプレミス型の初期・導入費用の相場は高額で、一般的に数十万〜数百万、大規模企業では1千万円を超えるケースもあります。

月額料金

SFAは、毎月一定額の月額料金を支払うのが一般的です。月額料金は、利用する機能数やユーザー数により、費用が変動します。ユーザー単位で金額設定されている場合もあれば、定額プラン内で規定人数まで利用可能なタイプもあります。

ユーザー単位で月額料金が設定されている場合は、1ユーザーあたり数百円、定額料金でプラン分けされている場合は数千円〜数万円程度が費用相場です。月額料金は、SFAを運用する限りかかり続けるコストであるため、費用対効果を検討しながら慎重に検討しましょう。

カスタマイズ費用

SFAは、自社の課題に合わせて機能を追加するといったカスタマイズが必要な場合があります。SFAによっては、自社でカスタマイズできるサービスもありますが、専門知識を持つ従業員がいないと対応が難しいため、運営側にカスタマイズを依頼するのが一般的です。

しかし、カスタマイズを依頼する場合には、多額のコストが発生します。カスタマイズの内容によって変動しますが、より高度なカスタマイズが必要な場合は、数十万円〜数百万円の費用が発生するケースもあります。

いくつかの機能をオプションとして追加する程度なら、数千円単位で機能拡張できるものもあります。オプションで機能を細かく追加できるSFAを選んでおくと、後々追加したい機能が出てきた際、トータルの費用を抑えることが可能です。

サポート費用

SFAでは、導入や初期設定、チャットサポートなどのサポート体制が用意されています。プランによって、特定の期間が過ぎるとサポート費用が発生するものや、電話サポートは有料などさまざまですが、月額のサポート費用は数千円ほどが相場です。

サポート費用がプランに含まれており、追加料金なしでサポートを受けられるものもあります。万が一のトラブルに備えて充実したサポートを受けたい場合は、サポート費用も念頭に置いてSFAを選びましょう

費用が高いSFAと安いSFAの特徴を比較

費用が高いSFAと安いSFAでは、機能面などに違いがあります。費用が高いSFAの方が機能が充実している面はありますが、会社の規模や用途によっては高度な機能は不要の場合もあるため、自社に必要な機能を見極めた上で選定するのが大切です。

ここからは、費用が高いSFAと安いSFAの特徴について解説します。

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費用が高いSFAと安いSFAの特徴を比較

  1. 高価なSFAの特徴
  2. 安価なSFAの特徴

高価なSFAの特徴

高価なSFAは、機能面や拡張性、サポート体制、セキュリティ面において、価格が安いSFAよりも優れています。豊富な機能が備わっており、分析能力にも長けているため、より多くの業務を効率化することが可能です。

また、データの暗号化やアクセス制御、バックアップなどにより、セキュリティが確保されているため、セキュリティ対策も万全です。サポート面では、24時間体制により、いつでもトラブルに対応するサポート体制が整備されているものもあります。

このように高価なSFAは、ユーザーが円滑にシステムを活用するための充実した機能やサービスを備えているのが特徴です。

安価なSFAの特徴

安価なSFAは、基本機能のみを搭載しているシステムが多く、必要最低限の機能に絞って価格を抑えているのが特徴です。そのため、自社の課題に合わせて、必要な機能をオプションで追加しながら利用する形になります。

ユーザー数があまり多くない小規模企業などでは、基本機能のみで対応できるケースも多いです。オプションを追加しても、高額なSFAよりコストを抑えられる場合があるため、企業規模によっては、安価なSFAによって費用対効果を高められるでしょう。

SFAを選ぶ際のポイント

SFAは、案件状況の可視化や営業戦略に役立つツールですが、自社に合ったシステムを導入しないと十分な効果が得られません。ここからは、SFAを選ぶ際に確認したいポイントについて解説します。

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導入目的・自社の課題の明確化

SFAを導入する際は、導入目的・自社の課題を明確にすることが重要です。導入目的が明確でないと、ツールの導入自体が目的化し、導入しただけで満足してしまう恐れがあります。

また、自社の課題が明確になっていないと、担当者が適切にシステムを活用できなかったり、現場が混乱したりする恐れがあります。この場合、SFAを導入しても定着が難しくなります。

SFAは、導入後、機能を活用して初めて効力を発揮します。それには、SFAの導入目的・自社の課題を明確にし、現場と共有していくことが求められます。

SFAの費用対効果を確認

SFAは自社の規模に合わせて、機能とコストのバランスや費用対効果を確認しましょう。自社の規模に見合わない機能に多額のコストをかけると、機能を持て余すリスクがあり、思うような費用対効果が得られません。

効果が実感できる・パフォーマンスを向上できるまで使いこなせなければ、SFAの効果を上げることは難しいでしょう。SFAの導入を成功させるためには、費用対効果を慎重に確認することが重要です。

使いやすい操作性か

SFAを導入する際は、営業担当者にとって使いやすいツールを選択することも重要なポイントです。もし、操作性が複雑などの理由でシステムが使いにくかった場合、システムへの入力作業が営業担当者の負担になったり、ストレスを感じたりする恐れがあります。

そのため、SFAを導入する際は、無料トライアルやデモを利用しましょう。これにより、導入前に細かい機能や操作性を確認できるため、導入後に営業担当者が混乱することを防ぎ、使いやすさを評価できます。

サポート体制が充実しているか

SFAを初めて導入する企業の場合は、サポート体制が充実しているSFAを選ぶことが重要です。これは、SFAを導入しても活用できていない・使いこなせていない企業が多いためであり、この状態になると導入失敗とも言えます。

そのため、導入から運用までをサポートしてくれる体制が整ったベンダーを選びましょう。運用時のトラブルや疑問点だけでなく、定着までサポートしてくれると、従業員もSFAを活用しやすくなります。

まとめ

SFAは、案件状況の可視化や営業戦略に役立つなど、多くのメリットをもたらします。しかし、導入にはコストがかかるため、費用相場や費用対効果も考慮しながら、使用するSFAツールを選ぶのが大切です。

また、SFAを導入する際は、導入目的や自社の課題を明確にしておくことで、従業員も混乱せずにスムーズにシステムが定着します。本記事を参考に、選ぶ際の注意点やポイントを押さえ、自社にあったSFAを導入しましょう。

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