Gemini Proとは?使い方や料金体系、利用時の注意点を解説

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  • Gemini Proは、Googleが開発した高性能な生成AIモデル「Gemini」の一種である
  • Gemini Proでは、文章生成や要約、プログラミングコードの生成、画像解析などが可能
  • Gemini Proにはスマホアプリもあり、AndroidやiPhoneでも利用できる

Gemini Proは、Googleが開発した生成AIモデル「Gemini」の一種です。文章の生成や要約・翻訳、プログラミングコードの生成といった高度なタスクをこなします。この記事では、Gemini Proの特徴や使い方、料金体系などを解説します。

目次

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  1. Gemini Proとは
  2. Gemini Proでできること
  3. Gemini Proの使い方
  4. Gemini Proの料金体系
  5. Gemini Proはスマホでも利用できる
  6. Gemini Proを利用する際の注意点
  7. まとめ

Gemini Proとは

Gemini Proとは、Googleが開発・提供している多機能型AIモデル「Gemini」のモデルの1つです。主にAIチャットやスマホアプリに搭載されており、Googleアカウントを持つユーザーであれば誰でも利用可能です。

参考:Gemini Pro

Geminiとは

前述の通りGeminiとは、Googleが開発した多機能型のAIツールです。ネイティブマルチモーダルモデルと呼ばれており、テキスト・画像・音声など複数種類のデータソースを同時に処理しながら幅広いタスクに対応できます。

Geminiは優れた推論性能を持ち、高品質なコードの生成も可能です。複雑なタスクも高い精度で遂行できることから、今後さまざまな場面での活躍が期待されています。

参考:Gemini

Geminiとは?特徴やChatGPTとの違い・活用事例も解説

Geminiとは、Googleが開発した高性能な生成AIモデルです。マルチモーダルモデルであり、高い推論性能とコード生成スキルを備えています。この記事では、Geminiの特徴やChatGPTとの違い、Geminiでできることなどを解説します。

Geminiの種類

Geminiは、サイズによって「Gemini Nano」「Gemini Pro」「Gemini Ultra」の3種類のモデル分けがなされています。このうち「Gemini Pro」は中間サイズにあたり、最も汎用性が高いのが特徴です。

Geminiの主なモデルの特徴については、下記の表をご覧ください。

種類特徴
Gemini Nanoデバイス上での作業に特化した軽量モデル
Gemini Pro幅広いタスクに対応した汎用モデル
Gemini Ultra非常に複雑なタスクに対応した大規模モデル

参考:Gemini models

Gemini 1.5 Proとの違い

Gemini Proと名称が似たものに「Gemini 1.5 Pro」があります。Gemini 1.5 Proは、Geminiの有料版「Gemini Advanced」に搭載されているモデルです。動画や音声の解析に特に優れており、膨大な情報を一度に処理できる点に特徴があります。

一方でGemini Proは、無料で利用可能な「Gemini」のモデルの1つです。Googleアカウントを持つユーザーであれば誰でも無料で利用できます。

このようにGemini ProとGemini 1.5 Proには、無料版・有料版という違いがあります。

参考:Gemini 1.5 Pro を Gemini Advanced に搭載|Google Japan Blog

Gemini Proでできること

Gemini Proはさまざまな学習ソースで構成されており、広範囲のタスクに対応可能です。ここでは、Gemini Proでできることについて解説します。

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文章の生成・要約・翻訳

Gemini Proでは、新規文書の生成や既存文書の要約、翻訳が行えます。例えば、なんらかの質問をAIに入力すると、Googleの検索エンジンと連動して必要な情報収集を行い、テキストを生成して回答してくれます。

あるいは、既存のテキストを送信して要約や翻訳を指示すると、内容を分かりやすくまとめたり、翻訳テキストを生成したりできます。URLを送信すれば、Webページの要約や翻訳も依頼可能です。

これらの機能の活用により、情報収集や事前検討が効率化するでしょう。また、海外企業と円滑なメッセージのやり取りが可能になり、ビジネス機会の拡大にも期待できます。

プログラミングコードの自動生成

Gemini Proは、高品質なプログラミングコードの自動生成も行えます。具体的なコードの生成条件をAIに入力すると、正しく動作するコードを生成してくれます。さらに、既存のコードのデバッグ作業も依頼でき、エラー箇所の発見が容易になります。

Gemini Proのコード生成における機能の活用により、プログラミングの知識が少ない人でも正確なコード生成が可能になります。IT人材が不足している企業にとって、大きなメリットとなるでしょう。

画像解析

Gemini Proでは、アップロードした画像の解析も行えます。例えば、AIに画像を送信すると画像の特徴を解析して、分かりやすいテキストで説明してくれます。

つまり、従来のように画像資料を1枚ずつ目視で確認する手間がかからず、膨大な資料でも迅速かつ正確に論点を把握できます。フローチャートのような複雑な資料にも対応でき、議事録作成のような煩雑な作業の大幅な効率化に貢献します。

Gemini Proの使い方

Gemini Proは、Googleアカウントを持つユーザーであれば無料で利用可能です。利用を開始する際は、Google Cloudの「Vertex AI Studio」から次のように操作します。

  1. 「AI Studio」にアクセス
  2. 初めてGoogle Cloudを利用する場合は「無料トライアル」のリンクをクリック、既存Google Cloudユーザーは「コンソールへ移動」をクリック
  3. 利用規約に同意
  4. 「Vertex AI Studio」で「今すぐ試す」をクリック

Gemini Proのプロンプト入力画面が表示されるため、プロンプトを入力・送信しましょう。プロンプトとは、AIに出す指示のことです。プロンプトの送信後は、内容に応じてAIが回答を生成してくれます。

AIの回答が不十分である場合は、プロンプトに具体的な条件を加えてください。例えば、数字や固有名詞などの具体的な条件を付加すると、AIのリサーチ範囲が絞られるため、より精度の高い回答が見込めます。

参考:Vertex AI Studio|Google Cloud

Gemini Proの料金体系

Gemini Proは、Googleアカウントを持つユーザーならば無料ですべての機能を利用可能です。ただし、無料利用できるのは月間200トークンまでで、1つの質問や指示に対して1トークンが消費される点に留意してください。

月間200トークン以上の利用を希望する場合は、Google Cloud Platformの有料プランの登録が必要です。このプランでは、入力情報と出力情報に応じて、以下のように料金が発生します。

インプット(入力される情報)
画像1枚あたり$0.0025
動画1秒あたり$0.002
テキスト1,000文字あたり$0.00025
アウトプット(出力される情報)
テキスト1,000文字あたり$0.0005

Gemini Proはスマホでも利用できる

Gemini ProはAndroidやiPhoneなどのスマホでも利用可能です。それぞれの利用方法について解説します。

参考:‎Gemini アプリ – スマホで使える新しい AI アシスタント

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Androidの場合

Gemini ProをAndroidで利用する場合は、「Google Gemini」アプリをダウンロードする必要があります。アプリのダウンロードは「Google Play Store」から行えます。

インストール完了後は、アプリを開いてGoogleアカウントでログインすることで、Gemini Proを利用開始できます。特別な設定などは不要のため、誰でも簡単にGemini Proの利用を始められます。

iPhoneの場合

iPhoneの場合は、「Googleアプリ」経由でGemini Proを利用できます。Googleアプリは「App Store」からダウンロードしてください。

アプリの起動後は、画面上部のタブに表示されている星型のアイコンをタップすると、Gemini Proを利用開始できます。

Gemini Proを利用する際の注意点

Gemini Proを利用する際は、言語の制約や情報の正確性、情報漏洩のリスクに注意しましょう。ここでは、Gemini Proを利用する際の注意点を解説します。

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画像生成は英語版のみ

Gemini Proにおいて、AIとのやり取りは日本語で行えます。ただし、「Imagen 2」による画像生成は、英語版のみ利用できる点に留意してください。

Imagen 2では、プロンプトを入力・送信すると、そのイメージに近い高精度の画像が生成されます。画像の精度を上げるには、詳細なプロンプトを送信する必要があるため、一定程度の英語力がなければ利用は難しいといえるでしょう。

出力される情報が正確とは限らない

Gemini Proでは、誤った情報が出力される可能性があります。Gemini Proは、送信されたプロントの内容に応じて、インターネット上の無数の情報を収集して回答を生成します。

収集した情報の中には誤情報が含まれていることもありますが、Gemini Proでは情報の正誤の判断はできません。つまり、誤情報に基づいて回答を生成する可能性があり、出力される情報がいつも正確とは限らないのです。

特に専門性の高い分野やニッチな分野に関しては、情報がインターネット上に広く共有されていないことが多く、誤った情報を出力する可能性が高いです。したがって、Gemini Proで得た情報の正誤の判断は、ユーザー自身で行う必要があるでしょう。

個人情報や機密情報は入力しない

Gemini Proには、個人情報をはじめ機密性の高い情報の入力は控えましょう。入力した情報がAIの学習ソースとして利用され、他者への回答に使用される恐れがあるためです。

Gemini Proに入力された情報は、AIの学習データベースに蓄積されます。これらのデータはAIの精度向上や学習に利用される過程で、他者に出力される可能性が高いです。そのため、機密性の高い情報をGemini Proに入力するのは止めましょう。

まとめ

Gemini Proとは、高機能AIツール「Gemini」の中間サイズモデルで、汎用性が高く広範囲なタスク処理に適しています。文章の生成や要約・翻訳をはじめとして、プログラミングの自動生成、画像分析、画像生成が行えます。

Gemini Proは「Vertex AI Studio」から利用できるほか、AndroidやiPhoneでもアプリをダウンロードして利用できます。Googleアカウントを持つユーザーなら月間200トークンまで無料で利用できますが、超過する場合は有料版への登録が必要です。

なお、Gemini Proでは誤情報が出力される可能性に留意しましょう。また、入力されたデータはAIによって第三者に出力される恐れがあるため、個人情報や機密情報の送信は避けることが望ましいです。

Gemini Proを上手に活用して、資料作成やプログラミングなどの業務の効率化を図りましょう。

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