Geminiとは?特徴やChatGPTとの違い・活用事例も解説
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- Geminiとは、Googleが開発・提供している高性能な生成AIモデル
- Geminiはマルチモーダルモデルであり、高い推論性能とコード生成スキルを備えている
- Geminiは、画像や手書き文字のテキスト化・Webページ要約・議事録作成などができる
Geminiとは、Googleが開発した高性能な生成AIモデルです。マルチモーダルモデルであり、高い推論性能とコード生成スキルを備えています。この記事では、Geminiの特徴やChatGPTとの違い、Geminiでできることなどを解説します。
目次
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Gemini(ジェミニ)とは
Geminiとは、Googleが開発・提供している高性能な生成AIモデルです。このAIモデルはマルチモーダルモデルであり、テキストや画像、音声、動画など多様なデータ形式を扱うことができます。
Geminiの特徴は、その高い推論性能と優れたコード生成スキルにあります。文章の生成や翻訳、画像の編集、音声や動画の加工など、多岐にわたる用途で活用可能です。この記事では、Geminiの特徴やChatGPTとの違い、Geminiでできることなどを解説します。
参考:Gemini
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Gemini(ジェミニ)とは
ChatGPTとの違い
ChatGPTは、チャット形式で対話が可能なAIであり、入力したテキストに基づいて自然な対話を行います。ChatGPTは広範なインターネット情報を学習データとして利用しており、一般的な対話や情報提供に特化しています。
一方でGeminiは、Googleが開発した高性能な生成AIモデルで、より多機能なマルチモーダルモデルです。テキストや画像、音声、動画などさまざまな形式のデータを理解し、処理する能力を持っています。
GeminiはGoogleの検索結果を利用しており、最新かつ信頼性の高い情報を提供することが可能です。また、GeminiはURLを入力してその内容を理解し、質問に回答することもできます。
ChatGPTとは、2022年11月に公開されたAIチャットサービスです。無料で利用でき、人間のような自然な受け答えができることから話題となりました。この記事ではChatGPTのメリット・デメリットや始め方、気になる危険性などについて解説します。
Bardとの違い
Bardとは、Googleが開発した大規模言語モデルPaLM 2を搭載した生成AIです。かつて、GoogleのAIボットは「Bard」と呼ばれていましたが、現在は名称が「Gemini」に変更されました。
具体的な違いとしては、Bardは主にテキストベースの対話に焦点を当てていたのに対し、Geminiはマルチモーダルなデータを処理し、より複雑なタスクを遂行する能力を持っています。
参考:Bard から Gemini へ:Ultra 1.0 とGemini アプリを発表|Google Japan Blog
PaLM 2との違い
PaLM 2とは、Googleが開発した大規模な言語モデルで、100以上の言語テキストを学習しています。PaLM 2は元々Bardのモデルとして採用されていましたが、現在はGeminiに置き換えられています。
GeminiはPaLM 2の進化版と言える存在で、より多くの機能を備えています。PaLM 2の強みを引き継ぎつつ、それ以上に多機能で高性能なモデルです。特に、異なるデータ形式を統合して処理する能力に優れているため、より複雑で多様なタスクに対応できます。
また、GeminiはGoogleの最新の技術を活用し、検索結果を基にした最新かつ信頼性の高い情報提供が可能です。
参考:PaLM 2 のご紹介|Google Japan Blog
Duet AIとの違い
Duet AIとは、Googleが提供するユーザー支援AIで、Google CloudやGmail、Googleドキュメントなどのサービスで利用されていました。しかし、これらのサービスは現在Geminiに統一されています。
具体的には、Duet AIが提供していた機能は、今後「Gemini for Google Cloud」や「Gemini for Workspace」として提供されます。そのため、Geminiは単なる生成AIモデルとしてだけでなく、さまざまなGoogleのサービスと連携して利用されることになります。
参考:Gemini for Google Cloud: AI を活用したアシスタント|Google Cloud
Vertex AIとの違い
Vertex AIとは、Googleが開発しているAIプラットフォームであり、AIモデルそのものではありません。Vertex AIとGeminiは競合するものではなく、むしろ互いに補完し合う存在です。Vertex AIを利用することで、Geminiモデルを簡単に組み込んで活用できます。
具体的には、Vertex AIの提供するSearchとConversationの両方の機能でGeminiモデルを利用でき、これによりサービスや組織に特化したエージェントを作成することができます。
参考:Gemini 1.5 Pro と Gemini 1.5 Flash を使用した Vertex AI|Google Cloud
Geminiの特徴
Geminiには、マルチモーダルモデルや高度な推論性能などのさまざまな特徴があります。以下では、Geminiの主な特徴や利点について詳しく解説していきます。
参考:最大かつ高性能 AI モデル、Gemini を発表 – AI をすべての人にとってより役立つものに|Google Japan Blog
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Geminiの特徴
マルチモーダルモデル
マルチモーダルモデルとは、画像や動画、テキストなどの異なる種類の情報を一度に処理できるAIモデルのことです。Geminiの大きな特徴は、入力としてテキストや画像、音声、動画を組み合わせて使用できる点です。
例えば、ユーザーは文章と画像を入力し、それに基づいて新たなテキストや画像を生成することができます。このマルチモーダル対応により、より複雑な情報を取り扱うことができ、さまざまな用途に応用することが可能です。
高度な推論性能
Geminiの特徴は、その高度な推論性能です。推論性能とは、AIがデータを基にして新たな結論や予測を導き出す能力のことを指します。Geminiは、この能力において非常に優れた成果を挙げています。
具体的には、Geminiは自然な画像の理解から数学的推論、音声や動画の理解に至るまで、広範囲にわたるタスクを高い精度でこなします。
Gemini 1.0は、業界で広く使用されている32のベンチマークのうち30で、既存の最高水準の結果を上回るパフォーマンスを示しています。
高度なコード生成スキル
通常、プログラミングは専門的な知識や経験が必要ですが、Geminiを使えば設計を説明するだけで、高品質なコードを生成することが可能です。Geminiのこの能力により、プログラミングの専門知識がない人でも、複雑なアプリケーションやサービスを開発できます。
このように、Geminiの高度なコード生成スキルは、プログラミングの障壁を下げ、より多くの人々が技術革新に参加しやすくする役割を果たしています。
Googleの様々なサービスと連携
Geminiは、Googleが提供する多岐にわたるサービスとシームレスに連携することができます。
Google検索やGoogle Mapsなど、一般的に利用されているGoogleのサービスにアクセスして情報を取得し、それを元に自然言語での質問に答えたり、詳細な情報を提供したりすることができます。
この連携機能により、Geminiは利用者が広範な情報にアクセスしやすくなり、多様な情報源を活用してより正確な回答を生成することが可能です。
高い安全性
Geminiは、高度な安全対策が施されているAIモデルです。サイバー攻撃や自律性のリスクに対する包括的な安全性評価を受けており、データの保護とプライバシーの確保に重点を置いています。
また、Geminiは多層的な安全対策を講じており、安心して使用できるよう設計されています。この高度なセキュリティ対策により、個人情報の漏洩やデータの悪用といったリスクを最小限に抑えることができます。
こうした取り組みにより、Geminiは安全性を重視したAIモデルとして、多くの利用シーンで安心して使うことができるのです。
Geminiの3種類のモデル
Geminiには、用途やニーズに応じて選べる3種類のモデルが存在します。それぞれが異なる機能や性能を持ち、多様なユーザーの要求に応えます。以下では、これら3つのモデルの特徴と具体的な機能について詳しく解説していきます。
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Geminiの3種類のモデル
Gemini Nano
Gemini Nanoは、スマートフォン上での利用を想定して設計されたAIモデルです。携帯性と即応性を重視しており、デバイス上でのタスク処理に最も効率的です。移動中や限られた時間での作業にも最適で、迅速に対応できます。
例えば、チャットアプリケーション内での返信の提案や、音声からテキストへの要約などが主な利用シナリオです。メッセージの内容に応じて適切な返答を提案する機能や、会話をテキストにまとめる機能があります。
そのため、外部サーバーに接続することなく、迅速かつ効果的にAI処理を行うことができます。
参考:Gemini Nano
Gemini Pro
Gemini Proは、Geminiに搭載されたGoogleが開発した先進的な多機能AIモデルで、幅広いタスクに対応する最良のモデルです。
日常の疑問解決からビジネスシーンでの情報収集・分析、クリエイティブなコンテンツ作成まで、様々なタスクを効率的に行うことができます。また、応答時間の短縮も実現しており、正確な情報をすぐに得られます。
幅広い分野での使用が可能で、多様なデータ入力に対応しているため、あらゆる場面での活用が期待されています。
参考:Gemini Pro
Gemini Proとは?使い方や料金体系、利用時の注意点を解説
Gemini Proは、Googleが開発した生成AIモデル「Gemini」の一種です。文章の生成や要約・翻訳、プログラミングコードの生成といった高度なタスクをこなします。この記事では、Gemini Proの特徴や使い方、料金体系などを解説します。
Gemini Ultra
Gemini Ultraは、最高峰の最上位モデルであり、非常に複雑なタスクにも迅速に対応する能力を持っています。テキスト、画像、音声、動画、コードなどのさまざまな種類の情報を迅速に理解し、それに基づいて動作するように開発されています。
高度なデータ分析や生成、複雑な問題解決に優れており、専門的な知識が必要な領域でも高いパフォーマンスを発揮します。このGemini Ultraは、Geminiの有料版である「Gemini Advanced」として提供されています。
参考:Gemini Ultra
Gemini Ultraとは?特徴や使い方、活用のポイントを解説
Gemini Ultraは、Googleが開発した生成AIモデル「Gemini」の最高峰モデルです。Geminiの有料版である「Gemini Advanced」に搭載されています。この記事では、Gemini Ultraの特徴や使い方などを解説します。
Geminiを使うには
Geminiサービスを利用するためには、Googleの公式サイトでアカウントが必要です。Googleアカウントを持っていない場合でも、簡単に無料で作成できます。Geminiは、以下のような簡単な流れで利用を始められます。
- Googleアカウント作成
- Geminiにアクセスする
- 利用規約に同意する
- Geminiのチャット画面でプロンプトを入力する
Geminiは、Googleのサービスや製品、その他関連サービスに統合されており、幅広い用途で利用できます。
参考:Gemini ウェブアプリにログインする – Gemini アプリ ヘルプ
参考:Gemini ウェブアプリを使用する- Gemini アプリ ヘルプ
スマホからも利用できる
Geminiは、スマートフォン向けにも専用のアプリがリリースされており、次世代のAIアシスタントとして利用できます。スマートフォンの持ち運びが容易であるため、どこにいてもGeminiを使ってさまざまな情報やサポートを得ることができるのが大きな利点です。
例えば、新しいトピックを学ぶときにGeminiは関連する情報を提供し、イベントを計画する際にはスケジュールを整理し、お礼メッセージを作成する際には適切な表現を提案してくれます。そのため、日常のさまざまなシーンでGeminiが役立ちます。
参考:Gemini アプリ – スマホで使える新しい AI アシスタント
Geminiで何ができるか
Geminiには、資料・画像のテキスト化や手書き文字や図の解析などの多彩な機能が備わっています。ここからは、Geminiではどのようなことができるのか、具体的な活用事例を解説していきます。
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Geminiで何ができるか
資料・画像のテキスト化
Geminiの画像分析機能は、資料や画像のテキスト化を非常に効率的に行うことができます。そのため、例えば会議やプレゼンテーションで使用されるスライドの内容を簡単に把握したり、文字を含まない画像についても詳細な説明を生成したりすることが可能です。
スライドや資料をGeminiに読み込ませると、Geminiは自動的にその中に含まれるテキスト情報を抽出し、わかりやすい形でまとめてくれます。これにより、スライドの内容を瞬時に理解したり、必要な情報を素早く取り出したりすることができます。
また、Geminiは文字を含まない画像についても優れた説明を生成し、写真に写っている物体や景色について詳細に説明することができます。
手書き文字や図の解析
手書きのメモやスケッチを画像データとしてGeminiにアップロードすることで、その内容を自動的に理解し、わかりやすくまとめてくれます。
例えば、会議中に取った手書きのメモやアイデアをGeminiにアップロードすると、Geminiはその手書き文字をテキストに変換し、内容を整理して提示してくれます。
これにより、走り書きや手書きのまとめを簡単にデジタル化し、議事録やレポート作成の時間を大幅に短縮することができます。また、手書きの案内図や図面をGeminiに読み込ませることで、綺麗なデジタル版を作成します。
Webページの要約
Geminiを使うと、Webページの要約を簡単に行うことができます。
たとえば、特定のWebページのURLをGeminiに貼り付け、「このWebページの内容を説明してください」と入力するだけで、Geminiはそのページの要点を抽出し、わかりやすく説明してくれます。
この機能は、特に海外のWebサイトから情報を取得したい場合や、専門的な内容を理解したいときに便利です。Geminiを利用することで、外国語のページや専門的な分野の情報も容易に把握できます。
複数のアイデアを同時に提案
Geminiを使うと、1つのプロンプトに対して3つのアイデアを同時に回答を提案してくれます。たとえば、記事の執筆や企画立案、さらにはコーディングの際に、さまざまなアイデアを即座に提供してくれます。
Geminiのアイデア提案機能は、多様な業務や学術的な課題にも適用可能です。プロンプトを使って、異なるアイデアや解決策を探りながら創造性を引き出し、革新的な発想を促進することができます。
会議音声からの議事録作成
Geminiは、会議やセミナーなどの音声記録から簡単に議事録を作成することができます。このAIは音声入力にも対応しており、例えば会議の録音ファイルをGeminiにアップロードすると、その内容を自動的に要約してテキストとして提供してくれます。
文字起こしの手間が省け、大幅な作業効率化が期待できます。そのため、会議の内容を即座に確認したり、チームメンバー間で共有するための素早い議事録作成が可能となります。
動画の検索・リスト作成
Geminiでは、簡単にYouTube上の動画を検索して、リストを作成することができます。たとえば、「最新の科学技術に関する動画を探してください」とGeminiに伝えると、関連する動画のリストが即座に表示されます。
そのため、特定のトピックや関心事に合わせた動画を素早く見つけることができます。Geminiは、各動画に対して直接リンクも提供してくれます。このリンクをクリックするだけで、YouTubeのサイトに移動することなくGemini内で動画を視聴できます。
作業の途中でYouTubeを切り替える手間が省けるため、作業効率が向上します。
Geminiの利用料金
Geminiの利用には、Googleアカウントを持っていれば完全に無料で利用できます。Googleアカウントを持っていない場合でも簡単にアカウントを作成でき、その後すぐにGeminiを利用できます。
Googleアカウントを作成するだけで、特別な手続きや追加料金は一切不要です。どなたでも手軽に高性能なAIアシスタントの力を実感できるでしょう。
Gemini Advancedの料金
Gemini Advancedは、月額2,900円で利用可能なGeminiの上位プランです。初めの2か月間は無料で利用できる特典もあります。このプランでは、次世代モデルである1.5 Proが搭載されており、特に大規模な情報処理や高度なタスクに対応しています。
Gemini Advancedでは、新しいGoogleドキュメントやPDFをアップロードして、データの整理や分析を依頼することができます。新機能や限定機能への優先アクセスも含まれており、Gemini Advancedユーザーは最新の機能を最速で利用できます。
参考:Gemini Advanced
Geminiを上手に活用するためのポイント
Geminiは日本語に対応しているものの、英語でプロンプトを入力した方が出力の精度が高くなる傾向があります。これは、Geminiが英語のニュース記事やテキストデータに基づいて学習されているためです。
英語の言語モデルがより洗練されていることで、英語のプロンプトに対してより正確で自然な回答を提供できます。そのため、より高品質な情報やサポートを得るためには、可能であれば英語での入力を試みることをおすすめします。
英語の使用が難しい場合でも、Geminiは日本語で十分に役立つ応答を返すことができるので安心して利用できます。
まとめ
Geminiは、Googleが開発・提供している高性能な生成AIモデルです。このモデルはマルチモーダルな能力を持ち、テキスト、画像、音声、動画などさまざまな形式の情報を処理できます。
Geminiの主な機能としては、画像や手書き文字のテキスト化、Webページの要約、会議の議事録作成などがあります。
Googleアカウントを持っていれば無料で利用でき、特別な手続きや追加料金は不要です。是非、Geminiを活用して、高性能なAIを無料で試してみましょう。