SFAの導入ステップとは?SFA導入を成功させるポイントも解説

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  • SFAは、運用を開始する半年前からプロジェクトチームの編成作りを始める
  • SFA導入を成功させるには、導入目的を明確にし目標値を設定することが重要である
  • SFA導入のメリットは、効率的な営業活動や情報共有で組織力向上に繋がること

営業活動の効率化が期待できるSFAですが、より効果的に運用を行うためには、導入ステップを踏んで、着実に導入準備を進めていく必要があります。本記事では、SFAの導入を検討している企業にむけて、導入ステップや成功させるポイントを解説します。

目次

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  1. SFAの導入ステップ
  2. SFAの導入を成功させるポイント
  3. SFA導入のメリット
  4. SFAを選ぶ際のポイント
  5. まとめ

SFAの導入ステップ

SFAとは、顧客情報を扱う企業にとって有益なシステムであり、導入によって営業活動の効率化や組織力向上に繋がります。しかし、SFAの導入プロセスを正しく理解していなければ、期待するような効果を得られない可能性があるため注意が必要です。

SFAの導入で、自社の営業活動の効率化・組織力向上・売上向上を成功させるために、把握しておくべき導入ステップを具体的に解説します。

SFA(営業支援システム)とは?機能やメリット・デメリットと選び方を解説

SFA(営業支援システム)とは、営業メンバーの行動管理や商談の進捗状況を共有するツールを指します。本記事では、営業活動やマネジメントを効率化してくれるSFAの主な機能やシステム導入によるメリット・デメリット、導入の際に選ぶポイントを解説します。

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プロジェクトチームを編成する

営業改革プロジェクトチームの人数目安は、企業規模に応じて2人〜5人程度と言われています。営業活動を網羅している人材や、システム管理に長けている人材が適任です。

また、SFAの導入時には、これまでの営業体制や組織の見直しを行い、営業活動を根本から変えることが必要です。そのため、社内での反発が予想されるため、営業改革プロジェクトチームへの権限付与や、総責任者の人選を経営陣から行うなどの対策が有効です。

各役職の適している人物像を以下にまとめたので、人選を行う際の参考にしてみてください。

役職適した人物像
総責任者企業内での権限を持つ者
リーダー営業部の管理職
SFA管理者PC・システム管理に精通した者
SFAシステム周知者改革に前向きかつ柔軟性を持つ者

SFA導入の目的を明確にする

SFAを導入する前に、「SFAの運用方法」「運用目的や課題」「運用後の業務フロー」を明確にしておく必要があります。これらを経営陣と情報共有することにより、トップダウン方式で社内の意思統一を図れます。

特に、営業活動の効率化を図る、情報の属人化を解消する、営業活動を可視化するといった、導入の目的を明確にしておくことで、自社に有効なSFA機能を持ったシステムを選定できます。 

システム導入のスケジュールを立てる

SFAを導入する際には、一般的に要件検討に3ヶ月程度、契約から本格的な運用までに3ヶ月程度必要になり、合わせて半年ほどの期間がかかります。そのため、余裕を持ったスケジュール立てを行いましょう。

要件検討は、SFA導入の成否を左右する非常に重要な工程です。SFAの提供形態や、既に導入しているシステムとの連携を検討します。

SFA提供形態には、インターネット環境があればアクセス可能で導入コストが低いクラウド型と、機能のカスタマイズ性やセキュリティ性能に優れたオンプレミス型があります。提供形態を選ぶ際には、利用人数や利用期間も考慮しましょう。

また、すでにCRMやMAを導入しているのであれば、SFAとの連携を検討します。SFAの要件検討だけでなく、社内定着までにかかる期間も考慮しておきましょう。

導入するシステムを選定する

導入するSFAによって、得られる効果や運用にかかる費用・手間が異なるため、慎重な選定が必要です。

数あるSFAの中から、自社に合ったシステムを見つけ出すために、検討材料となるRFP(提案依頼書)とRFI(情報提供依頼書)をベンターに作成してもらいましょう。

RFPとRFIの確認ポイントは、自社の営業課題の解決策が含まれているか、運用による業務負担の増減、セキュリティ管理は十分か、導入から運用までのサポート体制の充実度、初期費用や保守費用を含めたトータルコストが予算内か、などが挙げられます。

システムの導入・運用

導入するSFAが決定した後、SFAを導入する目的を再確認し、運用ルールの設定やマニュアル作成、収集情報の明確化、成約率などの目標値設定を行います。

また、SFAを利用する従業員に向けて研修会を実施し、業務フローから操作方法、成約率や顧客単価の目標値を明確にしてからの運用をおすすめします。SFA研修会では、SFAの導入目的や解決される営業課題を提示して、SFAの重要性を説明しましょう。

運用を定着させる

SFAを確実に社内に定着させるには、運用開始から3ヶ月間が重要です。定着するまでは不慣れさから難しく感じる部分もありますが、マネージャーが社員をリードして、入力を怠らないこととフィードバックを行うことを徹底しましょう。

社員からの運用方法などに関する質問や要望を受け付ける社内ヘルプデスクを設置したり、定期的な効果測定を行うことも効果的です。

SFAの導入を成功させるポイント

SFAの導入時には、明確にすべき点や営業チームとの連携についてなど、事前に打ち合わせが必要です。事前準備をしないままSFAを導入すると、営業活動の効率化に繋がらないだけでなく、業務量の増加によって営業チームの負担が増える可能性があります。

SFAの導入を成功させるためにも、下記のポイントを抑えておきましょう。

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導入目的を明確化して目標値を設定する

SFAを導入する際は、導入目的を明確にして目標値となるKPI(重要業績評価指標)やKGI(重要目標達成指標)を設定しましょう。SFAは導入から本格的な運用までに時間がかかるため、導入目的が曖昧になりやすく、運用自体が目的となることも少なくありません。

そのため、何のためにSFAを導入するのか、SFAを利用する全従業員が導入目的を理解した上で運用を始めましょう。具体的な目標値を設定してPDCAサイクルを回すことで、目標に達しているか明確に判断でき、的確な改善を行えるため、成功につながりやすくなります。

営業チームと連携する

SFAの導入を成功させるためには、営業チームとの連携が必要不可欠です。SFAでは、それまでの営業チームの業務フロー変更や確認、業務追加を行うため、営業チームの協力がなければ、運用自体行えません。

営業チームの理解・協力を得るためには、SFA導入の目的や解決される課題を提示するだけでなく、SFA導入により増える業務内容についても説明する必要があります。

また、SFA運用による業務負担を軽減させるためにも、入力項目を絞り込み、直感的に操作できる操作性に優れたSFAを選びましょう。

目的に合ったシステムを選定する

SFA導入の目的に合うシステム選定・運用により、営業活動の可視化や効率化など、期待する効果を得やすくなります。顧客離れを防ぐためにフォロー体制を作りたい、情報の属人化を防ぎたいのであれば、顧客管理や案件管理に強いSFAを選定するのがおすすめです。

一方で、CRMやMAと連携して営業活動と関連する業務の効率化を図りたい場合は、拡張性の高いSFAが適しています。また、SFAを定着させるためには、入力データの絞り込みなどにより、業務負担をなるべく増やさないように意識しましょう。

クラウドシステムを導入する

SFAの提供形態には、クラウド型・オンプレミス型があり、それぞれメリット・デメリットが異なります。クラウド型は現代で最も主流と言えるタイプで、初期コストが安いため導入ハードルが低く、インターネット環境さえあれば場所を選ばず利用できます。

そのため、営業やリモートワークなど、社外で仕事をすることが多い従業員もスムーズに業務報告ができ、リアルタイムで情報を反映できます。ただし、クラウド型はベンダーに依存しやすく、インターネットを介するためセキュリティの不安が残る点に注意しましょう。

必要に応じてオンプレミス型を検討するのもおすすめ

オンプレミス型は、SFAを自社で構築・管理するため、セキュリティ面での不安が少なく、自社に合わせた柔軟なカスタマイズも行えます。しかし、導入・保守コストが高額になりやすく、自社運営のため人的コストもかかる点が課題とされます。

近年はリモートワークの増加により、クラウド型の導入が増加していますが、SFAの利用規模によってはオンプレミス型の方がコストを抑えられるケースもあります。そのため、自社の状況をよく確認して選定しましょう。

SFA導入のメリット

ここで、SFA導入のメリットを詳しく説明します。SFA導入により、営業活動の効率化や可視化、情報共有による組織力向上の期待ができます。

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効率的な営業ができる

SFAの導入で顧客情報を一元管理でき、見込み客へのフォローアップ有無などを把握しやすくなります。顧客情報の管理・確認の手間を減らせるため、業務の効率化を図れるでしょう。

また、クラウド型のSFAを導入すれば、携帯やタブレットを利用して外出先から営業報告ができるため、営業報告書の作成や上司への報告にかけていた時間を削減できます。削減できた時間で他の業務を行えるため、より利益を生み出すことが可能です。

情報共有で組織力が上がる

営業に関連する業務の共有により、成功案件のプロセスを活用した営業活動や、クレーム案件のフォロー漏れ防止など、組織としての営業能力を向上させます。

また、クラウド型SFAなら営業活動後すぐに情報入力することで、リアルタイムな情報共有が可能になり、担当者不在時の問い合わせにも迅速に対応できます。

情報共有は、情報の属人化を防ぐだけではありません。すべての営業活動やノウハウなどの営業資産を共有することで、営業チーム全体の営業能力向上に繋がります。

営業活動の可視化ができる

SFAを導入することで営業活動が可視化され、営業チーム全体の案件状況の進み具合や、問題点の確認ができるようになります。

例えば、営業改革プロジェクトチームの責任者やリーダーから、各案件への的確な指示出しを行えるため、戦略的な営業活動や業務改善に繋がります。ひいては、売上向上にも期待できます。

また、属人化されていた営業活動が可視化されることで、業務引継ぎの時間短縮が可能になり、引継ぎ漏れやミス防止、担当者変更による顧客離れを防ぎます。

SFAを選ぶ際のポイント

SFAを選ぶ際は、運用・活用がしやすいツールであることに注目すると、社内での素早い定着に繋がりやすいです。ここからは、SFAを選ぶ際のポイントについて解説します。

サポート体制が充実しているか

SFAを選ぶ際は、ベンダーのサポート体制を確認するのがおすすめです。例えば、問い合わせてから迅速に問題を解決できる体制が整っていると、運用中にシステムトラブルが発生しても素早く解決できる可能性が高いです。

また、SFAでは、さまざまな手法でデータ分析ができるツールが多いですが、初めて導入する企業の場合は慣れるまでに時間がかかります。そのような企業に対して、データ分析や効果的な運用方法を支援してくれるベンダーなら、社内での活用率が高まるでしょう。

従業員が扱いやすい操作性か

SFAに限らず、従業員が扱いやすいシステムかどうかは大切なポイントです。優れた性能や高度な機能が備わっていても、従業員が使いにくいと感じる操作性のシステムは活用しにくく、定着が難しいリスクがあります。

そのため、SFAを導入する前にまずは無料トライアルを活用するのがおすすめです。無料トライアルとは、期間限定でシステムを無料テスト運用できるもので、実際に従業員に利用させてみることで、データを入力しやすいか・画面が見やすいかなどを細かく評価できます。

テスト運用中に課題が見つかれば、どのように対処するかや別のツールを検討することもできるため、導入後の素早い定着を目指せます。

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まとめ

SFAは、営業活動に関連する情報の一元化により、営業活動の向上や組織力向上に効果的です。SFAを導入する際は、適した人材を集めてプロジェクトチームを編成し、サポート体制や操作性が十分なSFAの選定を行い、導入後も社内に定着させるための促進が大切です。

導入成功のためこの記事を参考に、SFAの導入目的を明確にした上で、自社に必要な要件が揃ったSFAを選定し、チーム編成やスケジュール設定、営業チームとの連携などを進めていきましょう。

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