営業日報とは?作成のポイントや営業日報作成を効率化する方法を解説

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  • 営業日報とは、従業員が1日の業務内容を社内で共有するために作成する報告書のこと
  • 営業日報の作成で、個人に合ったマネジメントや営業活動のPDCAサイクル高速化に繋がる
  • 営業日報の有効活用・効率化には、SFAの導入がおすすめ

営業日報とは、営業担当者が1日の業務内容を社内で共有するために作成する報告書のことを言います。知見の共有やPDCAサイクルの高速化にも効果的です。本記事では、営業日報をよく知らない方のために、作成ポイントや営業日報を有効活用するためのツールを紹介しています。

目次

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  1. 営業日報とは
  2. 営業日報の記載項目と書き方
  3. 営業日報を作成するメリット
  4. 営業日報を書くポイント
  5. 営業日報の注意点
  6. 営業日報を有効活用するにはSFAがおすすめ
  7. まとめ

営業日報とは

営業日報とは、営業担当者が1日に行った業務内容を報告するための書類です。上司を含めた営業チーム全体で共有するのが一般的です。

営業日報の主な記載項目は、営業目標・業務内容・成果など多岐に渡ります。フォーマットは企業によって異なるものの、誰が読んでもすぐに内容を理解できるよう、簡便で客観的に記載するのが共通ルールです。

最近では営業日報のかわりにSFAを導入する企業も増えています。SFAは営業活動内容を詳細に記録できるため、営業プロセスの可視化や営業ノウハウの集積などを叶えます。

営業日報を書く目的

営業日報には、管理者側・従業員側の双方にとって、重要な意義があります。営業日報の意義を理解するためにも、まずは営業日報を書く目的を立場別に解説します。

上司・管理者側の目的

上司・管理者は営業担当者が作成した営業日報を受け取る立場です。上司・管理者が営業日報に目を通す最大の目的は業務管理です。

管理者は営業日報を読むことで、各人に適切なフィードバックや人事評価を行えるようになります。さらに各人の業務内容を通して顧客のニーズ・チーム全体の動向がみえるため、今後の営業戦略に活かしたり、チーム全体の課題の改善につなげたりできるでしょう。

優秀な営業担当者のスキルをチームに共有するのも上司・管理者側の重要な役割です。営業日報から顧客への訪問回数・提示資料の内容・競合他社との差別化といった営業スキルを確認できるため、新人や後進の育成に役立てられます。

従業員側の目的

従業員が営業日報を作成することには、1日の自分の行動を振り返る目的があります。たとえばノルマ達成のための適切な営業活動ができているかや、反省点・改善点を振り返ることは、自分自身を磨くために必要なステップです。

また、日々の営業活動や営業成績を照らし合わせることで、自分のウィークポイントが浮き上がってくるため、新しい視点から営業計画を立てやすくなります。

営業日報には、単純に自分の働きぶりを上司に報告する目的もあります。営業日報を通して顧客情報や市場ニーズなどをチーム全体に共有することも、従業員側の重要な使命です。

営業日報の記載項目と書き方

営業日報の書き方のルールは企業ごとに異なるものの、一般的には営業目標・業務内容・成果などを記します。それぞれの項目の書き方・注意点をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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営業日報の記載項目と書き方

  1. 営業目標
  2. 業務内容
  3. スケジュール
  4. 営業成果
  5. 所感

営業目標

その日の営業活動の目標を記載します。個人の目標だけでなく、営業チーム全体のノルマをみながら、チームの1員として達成すべき目標も記しましょう。

営業目標を記載する際のポイントは、具体的な数値を掲げることです。例は次の通りです。

  1. ○○件の商談
  2. ○○件の架電
  3. ○○会社の成約獲得

始業時に具体的な数値を設定しておけば、その日の業務の取り組み方が自ずとクリアになるでしょう。さらに明確な目標を掲げることで、1日の営業成果も客観的に把握しやすくなります。

業務内容

当日の営業活動の取り組みを細かく記載します。ポイントは、次のように短文で簡潔にまとめることです。

  1. ○○会社:訪問○回目
  2. 電話営業:○○件
  3. フォローアップのメール送信:○○件

企業によっては、時系列や訪問企業先別に業務内容を記す場合もあります。どのようなフォーマットであれ、不明瞭・抽象的な表現は避け、誰が読んでも営業活動内容が一目で分かる書き方を心がけてください。

スケジュール

当日の営業活動を時系列に沿って具体的に記載していきます。書き方の例は次の通りです。

【例1】

9:30-10:00 ○○会社商談

【例2】

○○様 新規店舗オープンセールの手伝い 3時間(13:00-16:00)

スケジュールの記載方法は企業によって異なるため、自社のフォーマットに合わせましょう。

スケジュールを営業に書く目的は、自分の時間の使い方を客観視することです。限られた業務時間を有効に活用できているか、自分自身の行動を振り返るキッカケにしてください。

営業成果

当日の営業成果を具体的に記載します。営業目標に対応させる形で、具体的な数値を簡潔に記すのがポイントです。

例は次の通りです。

  1. ○○会社:商談成立
  2. 架電件数:○○件
  3. フォローアップメールの送信:○○件

他の項目と同じく、営業成果は誰が見ても内容を一目で把握できるように記しましょう。曖昧・抽象的な表現では、上司が適正な業務・人事評価をしかねます。場合によっては減給につながるでしょう。

所感

当日の自身の営業活動を振り返り、客観的な意見や反省点などをまとめます。反省点がある場合は、原因・改善策についてもまとめましょう。営業活動が成功した場合は、その決め手などを分析・記録しておくと、次の営業計画に活かせます。

所感を記す際のポイントは、他の項目と同様、短文で簡潔な内容にすることです。今日の営業活動の振り返り・分析が綿密にできていれば、自ずと質の高い所感を記せるでしょう。

上司や管理者は、主に所感をベースにフィードバックを行います。効果的なフィードバックを得るためにも、分かりやすい所感を書くことを心がけてください。

営業日報を作成するメリット

営業日報の作成には、知見の共有・効率的なマネジメント・PDCAサイクルの迅速化などのメリットが期待できます。詳しい内容をご紹介していきます。

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組織やチームで知見を共有できる

営業日報では、チーム全体で営業に関する知見を共有できます。優秀な人材の営業スキルをメンバー全員で共有できるため、チーム全体の営業成績向上を見込めるでしょう。

営業ノウハウは個人に属することが多いため、優秀な営業担当者の退社は、組織全体の営業資産の損失でもありました。

一方、営業日報には各営業担当者の営業活動が具体的に記録されます。簡潔にいえば他のチームメンバーの動向を可視化できるため、属人化しがちな営業スキルも共有しやすくなるのです。

各人の営業日報をつき合わせることで、取引先の需要の傾向や市場全体のニーズを把握しやすくなる点も、大きなメリットといえます。

個人に合わせたマネジメントに活用できる

営業日報を受け取ることで、管理者側は、部下に適正なマネジメントが行いやすくなります。日報を通して、各人の営業活動の傾向・ウィークポイントなどを掴みやすくなるためです。

各人の個性・弱点を把握することは、具体的なフィードバックのために欠かせません。そして上司からの適切なフィードバックは部下の確実な成長につながります。

チームメンバー1人1人の成長は、チーム全体のスキルアップ・成績アップにつながるでしょう。

営業活動のPDCAサイクルをスピーディーにできる

営業日報にはPDCAサイクルの適正化も期待できます。スピード感のあるPDCAサイクルは、営業目標の達成に欠かせないポイントです。

なお、PDCAとは次の頭文字を取ったものです。

  1. Plan:計画
  2. Do:実行
  3. Check:評価
  4. Action:改善

簡潔にいえば、PDCAとは営業活動の内容を分析し、見えてきた課題を次の営業活動に活かすためのサイクルです。絶えず課題の改善に取り組むことで、継続的な成長・着実な目標達成につなげられます。

営業日報を記す際は、営業目標の設定・目標に沿った実行・振り返りが必要です。つまり日報はPDCAサイクルの実行的なツールであるため、真摯に作成に取り組むほど、自身の成長につなげられるでしょう。

営業日報を書くポイント

営業日報を書く際は、分かりやすく客観的な記載を心がけましょう。書き方の具体的なポイントを2つご紹介します。

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簡潔で読みやすい文章を意識する

営業日報を書く際は、簡潔で誰にとっても読みやすい文章を意識しましょう。冗長・抽象的な文章では、伝えたい事柄が正確に伝わらない可能性があります。

具体的には次のようなポイントを抑えてみてください。

  1. 短文または箇条書き
  2. 結論ファースト
  3. 重要な事柄を優先的に書く
  4. ノルマや成果は具体的な数値で表わす

感想と反省・振り返りを混同しない

多くの場合、営業日報には所感の記載が必要です。なお、所感とは、感想に自分なりの意見を加えたものを指します。

たとえば成果を達成できなかった場合、「力不足を痛感した」と記してはただの感想になります。営業日報の所感として記すならば、力不足の内容・その原因・改善策まで盛り込まなければなりません。

営業日報は日々の感想文ではなく、業務改善に活かしていくための報告書です。感想と反省・内省の違いを意識しながら、自分自身の成長につなげられるような所感を記載しましょう。

営業日報の注意点

営業日報にはさまざまなメリットがある一方、作成の負担・機能不全といったデメリット・注意点も存在します。内容を詳しく解説していきます。

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日報作成に負担がかかってしまう

営業日報には、その日の営業活動の内容を詳しく記さなければならないため、作成にはそれなりの時間がかかります。よって営業日報の作成のために残業が生じたり、他の業務時間を削られたりするおそれがあります。

特に外回り営業が多い従業員にとっては、営業日報の作成・提出のためだけの帰社は大きなタイムロスとなります。改善策としては、営業日報を効率的に作成できるツールの導入などがあります。

日報の役割を理解し活用につなげる

営業日報の意義を営業チーム全体で理解するような取り組みが必要です。日々漫然と作成するだけでは、営業日報は「ただ出せばいい」ものになり、本来の機能が果たせなくなるためです。

営業日報の本来の役割とは、業務内容の報告と反省・改善策の考案・知見の共有です。形ばかりの作成では、自身の営業活動の振り返り・分析が不十分になります。また、各人が持つ営業データが共有しづらくなるため、チーム全体の成績不振につながりかねません。

営業日報は作成に時間がかかるため、意義を理解していなければ、従業員が作成そのものを止めるおそれもあります。営業日報をしっかり機能させるためにも、意義・目的をチーム全体で共有しましょう。あわせて営業日報のルールの整備・周知も大切です。

フィードバックを必ず行う

上司・管理者は営業日報をもとに、各人に必ずフィードバックを行ってください。フィードバックが得られないと、部下は上司が営業日報を読んでいるかどうか不安になります。

特に営業日報の作成には時間がかかるため、誰にも読まれない状態が続くと、作成・提出のモチベーションが一気に低下します。営業日報の提出を意義あるものにするためにも、上司・管理者はこまめなフィードバックを行い、部下のモチベーションを維持する必要があります。

営業日報を有効活用するにはSFAがおすすめ

近年は、営業日報作成にSFAを導入する企業も増えています。SFAは営業支援システムとも呼ばれており、営業活動全般に関わる事柄(商談会数・成約率・提示資料・顧客データ)を数値化して記録するツールです。

営業日報の入力もできるため、導入することで業務の効率化や可視化・従業員の負担軽減などが見込めます。

SFAにおける営業日報の書き方

SFA搭載の営業日報では、テンプレートに所定の項目を記載するのが一般的です。数値を入力するほか、プルダウンから項目を選択できるものもあります。

スマートフォン対応のツールも多いため、社外からでも簡単に営業日報の作成・提出ができます。

SFAで営業日報を作成するメリット

SFAで営業日報を作成するメリットは次の通りです。

  1. スマートフォン対応で、営業日報の作成・提出のためだけの帰社が不要になる
  2. フォーマットに所定項目を入力するだけで営業日報が完成する
  3. 紙やExcel管理の営業日報と異なり、紛失のリスクがない
  4. 過去の営業日報もすぐに検索できる
  5. 予実管理ツールのような他ツールとの連携も可能

まとめ

営業日報は日々の営業活動を上司・チームと共有するための報告書です。また、営業日報には、業務内容の振り返り・営業ノウハウの集積・PDCAサイクルの迅速化といった役割もあります。

営業日報は営業成績向上に欠かせないツールである一方、作成に時間がかかるため形骸化しやすいのが難点です。

SFAの営業日報ならば、テンプレートに所定項目を入力するだけで営業日報を簡単に作成できます。スマホ対応で、時間・場所を問わずに営業日報を作成できる点もメリットです。営業業務の効率化を狙う場合は、ぜひSFAの導入をご検討ください。

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