ファクタリングは審査なしで利用可能?審査に落ちる理由・対策も解説

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  • ファクタリングを利用するには審査が必須であり、避けることはできない
  • 審査なしを謳うファクタリング業者も存在するが、悪質な場合が多く利用すべきではない
  • 売掛先の経営状況が悪い・支払いサイトが長いなどの理由で審査に落ちることがある

ファクタリングを利用するには審査があり、避けることはできません。審査なしを謳うファクタリング業者も存在しますが、悪質なケースが多く非常にリスキーです。この記事では、ファクタリングの審査について、通らない原因や対策、審査負担を軽減するためのポイントを交えて解説します。

目次

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  1. ファクタリングは審査なしで利用できるか
  2. ファクタリングに審査が必要な理由
  3. 審査なしのファクタリング業者を利用するリスク
  4. ファクタリングの審査に必要な書類
  5. ファクタリングの審査に通らない原因とは
  6. ファクタリングの審査に落ちた場合の対処法
  7. ファクタリングの審査負担を軽減するためのポイント
  8. 審査負担が軽いファクタリング審査も緩いことがある
  9. まとめ

ファクタリングは審査なしで利用できるか

ファクタリングは、未回収の売掛債権をファクタリング会社に売却し、その代わりに現金を受け取るサービスです。企業や個人事業主は商品やサービスを提供した後、取引先からの支払いを待つ必要がありますが、ファクタリングを利用すると売掛金を即座に現金化することができます。

しかし、ファクタリングを利用するには審査が必要であり、避けることはできません。審査では利用者の信用情報や財務状況などがチェックされます。

審査なしを謳うファクタリング業者も存在しますが、これらは悪質なケースが多く非常にリスキーです。そのため、ファクタリングを利用する際には、適切なファクタリング会社を選び、審査を受けることが重要です。

ファクタリングとは|意味やメリットデメリットをわかりやすく解説

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ファクタリングに審査が必要な理由

ファクタリングは、企業が売掛債権を現金化する手段として利用されますが、この取引には審査が必要です。ここからは、具体的にどのような理由から審査が必要なのかについて詳しく解説していきます。

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売掛金を回収できるか確認するため

ファクタリングには、売掛金を回収できるかどうかを確認するために審査が必要です。ファクタリング会社が売掛債権を買い取ることで資金を提供するため、取引先が支払いを果たせるかどうかを事前に確認する必要があります

審査を実施しないと、回収できないリスクが高い売掛債権も買い取ってしまう可能性があります。たとえば、売掛先が倒産した場合、ファクタリング会社は売掛金を回収できず、損失を被ることになります。

手数料を決めるため

ファクタリングでは、売掛先の信用力や契約の条件などに基づいて手数料が決まります。売掛先の信用力が低く、回収不能のリスクが高いと見込まれる場合、手数料は高く設定される傾向があります。

このように手数料は、ファクタリング会社がリスクを評価し、回収できる可能性に応じて設定されます。そのため、審査を実施して売掛先の信用力を確かめることは、手数料を適切に設定して、ファクタリングサービスを提供するために重要な役割を果たしています。

二重譲渡や架空債権などのトラブルを防ぐため

ファクタリング会社が審査を行うのは、二重譲渡や架空債権といった詐欺行為によるリスクを回避するためです。二重譲渡は、すでに別のファクタリング会社に売却された債権を持ち込むことを指します。この場合、同じ債権が複数の会社に売られるため問題が生じます。

一方で架空債権とは、実際には存在しない売掛先からの債権を持ち込むことです。これらの行為は、ファクタリング会社に損失をもたらす可能性があります。そのため、ファクタリング会社は審査を通じて、こうしたリスクを回避して安全な取引を確保します。

審査なしのファクタリング業者を利用するリスク

ファクタリング業者の中には、「審査なし」と謳っているところもありますが、審査なしのファクタリングは、悪質な業者である可能性が高いです。

このような業者は、高額な手数料や不公平な条件を設定し、利用者に不当に負担させることがあります。ここからは、審査なしのファクタリング業者を利用するリスクについて解説します。

参考:ファクタリングの利用に関する注意喚起|金融庁

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高額な手数料を要求される

通常、ファクタリングの手数料には相場がありますが、審査なしの業者は相場よりも著しく高い手数料を要求することがあります。最初は安い手数料で勧誘し、利用者が気づかないうちにさまざまな手数料を不当に上乗せします。

利用者が高額な手数料を支払うことになると、本来の利益を大幅に減少させる可能性があります。これでは、資金繰りの改善のために利用するはずのファクタリングで、逆に資金繰りが悪化してしまうリスクもあります。

違法業者との融資契約になる

ファクタリングは債権譲渡契約であるため、融資とは異なり金利や債権を回収できなかった場合の返済義務は発生しません。しかし、審査なしと謳っている業者は、ファクタリングと言いながら金利や返済義務が含まれる契約を行うことがあります。

こうした契約形態は融資とみなされるため、貸金業登録を行っていない業者が提供する場合は違法な高利貸し、つまりヤミ金融業者に該当します。

近年では、給与ファクタリングという形で個人が勤務先から受け取る給料を給与債権や賃金債権として買い取り、現金化するサービスも広まっていますが、給与ファクタリングも判例で貸金業とされています。

給与ファクタリングとは?仕組みやリスク、悪徳業者の見分け方を解説

給与ファクタリングとは、給与を債権として買い取ってもらい、給料日よりも前に現金を受け取る手法を指します。しかし、給与ファクタリング業者の中には、悪徳業者も存在するため、利用には注意が必要です。本記事では、給与ファクタリングの仕組みやリスクなどを解説します。

未回収の売掛金の買戻しを求められる

審査なしのファクタリング業者を利用する際のリスクの一つは、未回収の売掛金の買戻しを求められる可能性があることです。通常、ファクタリング契約では「償還請求権」が付いていないことが一般的です。

そのため、売掛先が倒産しても、利用者はファクタリング会社に売掛金を返済する義務を負いません。しかし、違法なファクタリング会社を利用してしまうと、通常の契約とは異なり、「償還請求権」が付いた契約を結んでしまう可能性があります。

この場合、売掛金が回収できなくなったときに、ファクタリング会社から買戻しを求められるリスクが生じます。

ファクタリングの審査に必要な書類

ファクタリングの審査に必要な書類は、企業の形態や契約条件によって異なりますが、一般的には以下のようなものが必要です。

  1. 登記簿謄本
  2. 身分証明書
  3. 通帳
  4. 確定申告書
  5. 決算書
  6. 売掛債権を証明する資料
  7. 税金、保険関連の資料

これらの書類を提出することで、ファクタリング会社は企業の信用性や財務状況を判断し、審査を行います。

ファクタリングの必要書類とは?必要書類が少ない業者についても解説

ファクタリングを利用する際は、必要書類を揃えなければなりません。身分証明書や請求書はもちろん、決算書や登記簿謄本も必要になることがあります。この記事では、ファクタリングに必要な書類や、必要書類が少ない業者を利用するメリット・デメリットなどを解説します。

ファクタリングの審査に通らない原因とは

ファクタリングの審査は、企業が資金調達を行う際に欠かせない重要な過程です。しかし、審査に通らないケースもあります。ここでは、ファクタリングの審査に通らない原因の例を解説します。

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売掛先の実在が不確実

ファクタリングの審査に通らない原因の一つは、売掛先の実在が不確実であることです。特に個人の場合、その人物が本当に存在するのか、住所や身元情報が正しいのかなど確認が難しい場合があります。

そのため、売掛先が実在しない、または信用度の低い個人からの売掛債権(売掛金)の買い取りは、ファクタリング会社にとって大きなリスクとなります。このようなリスクを避けるために、ファクタリング会社は審査を通じて売掛先の信用性や実在性を十分に確認します。

売掛先の経営状況が悪い

ファクタリングでは、売掛金が返済可能かどうかが重要視されます。そのため、売掛先が安定した経営を続けていることが求められます。

例えば、事業が赤字続きであったり、事業譲渡計画が進行中であったりする場合、売掛金の未回収リスクが高まります。つまり、売掛先の経営状況は、ファクタリング会社の信頼性に直結します。

そのため、売掛先の経営状況をしっかりと把握し、安定性が確保されているかを確認することが、ファクタリング審査に通過するための重要なポイントです。

支払サイトが長い

ファクタリングの審査に通らない原因に、支払サイトが長いことがあります。売掛金の回収サイトが長いということは、支払期日までの間にお金が戻ってこないリスクが高まるということです。

そのため、ファクタリング会社は支払いサイトの長さをリスク要因として考慮し、審査に通らない場合があります。売掛金の回収サイトが長くなりすぎないよう、事業者は売掛金の管理や支払い期日の適切な設定に注意を払う必要があります。

売掛先との取引実績がない・少ない

審査では、売掛先との取引実績が支払能力の裏付けとなるため、取引実績の少なさはリスクとして見られます。たとえば、新規の取引先や取引が少ない場合、ファクタリング会社は売掛先の支払能力を十分に評価できない可能性があります。

そのため、取引実績が少ない場合は、審査に通らないことがあります。取引実績が少ない場合でも、他の要素でリスクを補うことができるケースもありますが、一般的には取引実績が多いほど審査に通りやすくなります。

利用者の信用力が低い

利用者の経営状態が悪く、赤字決算や債務超過などの問題を抱えている場合、審査に通らない可能性が高くなります。また、売掛先や売掛金に問題がなくても利用者の身元や人柄に問題がある場合、ファクタリング審査に通らない可能性が高まります。

たとえば、不確かな身分証明書や過去に大きな過失がある場合、または面談の際に十分な信頼感を得られない場合などが該当します。そのため、利用者は信用力を高めるために、身元や人柄に問題がないように注意する必要があります。

売掛金が買取可能額を超えている

ファクタリング会社は、買取可能な売掛金の上限や下限を設定しています。そのため、売掛金がこの設定された限度額を超えている場合、審査に通過することは不可能です。

ファクタリングを利用する際には、自社が保有する売掛債権の金額に対応しているファクタリング会社を選ぶことが重要です。そして、買取金額の基準を満たす適切な額の売掛債権を選択することが必要です。

つまり、事前にファクタリング会社の買取限度額を確認し、自社の売掛金がその範囲内に収まるように注意することが審査を通過するためのポイントです。

ファクタリングの審査とは|審査基準・通りやすい業者の選び方も解説

ファクタリングは企業の資金調達に活用できますが、利用するには審査を通過する必要があります。この記事では、ファクタリングの審査基準・落ちる理由・通過するためのポイント・審査に通りやすいファクタリング業者の選び方などを解説します。

ファクタリングの審査に落ちた場合の対処法

ファクタリングの審査に落ちた場合、どのように対処すればよいのでしょうか。ここからは、審査に落ちたときに取るべき行動や対処法について解説します。

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信用度の高い債権で提出しなおす

ファクタリングの審査に落ちた場合、提出した売掛債権が未回収リスクが高くないか、初めて取引する売掛先ではないか、不良債権ではないかなどを確認しましょう。信頼できる債権であれば、審査に通過しやすくなります。

審査に落ちた場合、提出した売掛債権に問題がある可能性があります。そのため、信頼できる債権を再度提出することで、ファクタリング会社に対して信頼性を示すことが重要です。

複数のファクタリング業者から見積もりを取る

ファクタリングの審査に落ちた場合、複数のファクタリング業者から見積もりを取ることが有効です。審査基準は業者によって異なるため、1社に落ちたからといって他の業者でも同様の結果になるとは限りません。

複数の業者から見積もりを取ることで、審査基準や条件を比較し、通過しやすい業者を見つけることができます。しっかりと比較検討を行い、自社にとって最適な条件を提供してくれる業者を選びましょう。

ファクタリングの審査負担を軽減するためのポイント

ファクタリングの利用を検討する際、審査は一定の負担となりますが、審査負担を軽減するためのいくつかのポイントがあります。以下では、ファクタリングの審査負担を軽減するためのポイントについて解説していきます。

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必要書類の少ない業者を選ぶ

ファクタリングを利用する際、ファクタリング業者によっては多数の書類提出を求めます。しかし、必要書類の少ない業者を選ぶことで、審査負担を軽減することができます。

特に資金調達を急ぐ際には、必要書類が少ないファクタリング会社を選ぶことがおすすめです。少ない書類で済むため、書類の準備にかかる手間や時間を節約することができ、入金までの時間を短縮することができます。

さらに、提出書類に不備があると審査に時間がかかる可能性があるため、入念に書類を確認してから提出することが重要です。不備がないように注意深く準備することで、スムーズな審査結果を得ることができます。

即日資金化が可能な業者を選ぶ

ファクタリングの審査負担を軽減するためには、即日資金化が可能な業者を選ぶことが効果的です。ファクタリング会社によっては、申し込みした当日中に資金を受け取ることができます。

即日資金化が可能な場合、必要書類の提出や審査が迅速に行われるため、資金調達の手続き全体がスムーズに進むでしょう。資金調達の急務な場合や審査負担を最小限に抑えたい場合には、即日資金化が可能なファクタリング業者を選ぶことがポイントです。

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ファクタリングには、即日入金に対応している業者もあります。即日入金可能なファクタリングは、支払期限が迫っている時や資金調達を急いでいる時に便利です。この記事では、おすすめの即日ファクタリングや選ぶ際のポイント、利用時の注意点などを解説します。

Web上で申し込める業者を選ぶ

ファクタリングの審査負担を軽減するためには、Web上で申し込める業者を選ぶことが有効です。このような業者を選ぶことで、手続きの際の来店や書類の郵送などの必要がなくなります。

具体的には、手続きがオンライン完結するファクタリング会社では、窓口に出向く必要がないため、忙しい方や遠方に住む方でも手続きがスムーズに行えます。対面での手続きが必要な場合は、時間や交通費の負担がかかる可能性があります。

そのため、ファクタリングを利用する際には、Web上で申し込める業者を選ぶことで、審査負担を軽減できるでしょう。

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オンラインファクタリングには、オンライン上で全ての手続きを完結できるサービスもあります。完全オンラインファクタリングなら、面談や契約のために店舗へ行く手間がありません。この記事では、おすすめの完全オンラインファクタリングや選ぶ際のポイントなどを解説します。

過去に利用したことのある業者を選ぶ

ファクタリングの審査負担を軽減するためには、過去に利用したことのある業者を選ぶこともおすすめです。過去に利用したことがある業者は、その利用実績を元に審査が比較的スムーズに進む傾向があります。

利用実績があることで、ファクタリング会社は利用者の信頼性を高く評価しやすくなります。初回利用時に問題なく取引ができたことが証明されれば、利用者の信用度が向上し、ファクタリングの審査に通りやすくなります。

また、利用実績がない場合よりも詐欺行為などのリスクが低くなるため、審査に通過しやすくなるでしょう。

審査負担が軽いファクタリング審査も緩いことがある

上記で挙げたような「必要書類が少なめ」「即日資金化が可能」「Web上で申し込める」といった特徴があるファクタリング会社は、審査基準も甘いことが多くあります。

こうしたファクタリング会社は「手軽さ」を特長としているため、審査もできるだけ緩くして利用ハードルを下げる工夫をしているためです。

ただし、少額の資金調達を主な対象としていて買取上限額が低かったり、ファクタリング会社側のリスクに備えて手数料の上限が高く設定されていたりすることもあるため、利用の際には自社のニーズに合っているのかよく確認することが大切です。

まとめ

ファクタリングは、資金調達手段の一つであり、審査を通過する必要があります。審査なしを謳う業者も存在しますが、これらは悪質な業者である可能性が高いため注意が必要です。

ファクタリングは審査に通らない場合もあり、信用度の高い債権を提出し直すことや、複数の業者から見積もりを取ることで対処することができます。審査負担を軽減するためには、必要書類が少ない業者や即日資金化が可能な業者などを選ぶことが有効です。

ファクタリングを検討する際には、これらのポイントを確認して利用しましょう。

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