おすすめのMDM4選|選び方のポイント、導入時の注意点も解説
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- MDMは、対応する端末やOS、セキュリティ機能、操作性を重視して選ぶ
- 従業員の私的端末を利用する場合は、BYOD運用に対応した機能があるかも確認する
- 目的や課題に合った製品を選択し、まずは無料トライアルで試してからの導入がおすすめ
MDMとは、業務用のスマホ・タブレット・PCといった端末を一元管理するためのツールです。多くの企業で導入されていますが、製品によってその機能はさまざまです。この記事では、おすすめのMDMや選び方のポイント、導入時の注意点などを解説します。
目次
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MDMで社内のモバイル管理を一元化
MDMとは「Mobile Device Management」の略称であり、モバイルデバイスの一元管理を行うツールのことを指します。MDMにより、各デバイスの設定の一括管理やWebの閲覧制限などが可能になります。
また、MDMによって、モバイル業務の効率化や不正利用、データ漏洩を防ぎ、セキュリティ性の向上にも寄与します。本記事では、MDMを選ぶ際の重要なポイントを交えて、おすすめのMDMを紹介します。
MDMとは?メリット・デメリット、機能などをわかりやすく解説
MDMとは、スマホやタブレットなどのモバイル端末を一元管理・運用できるソフトウェアです。合わせてセキュリティの維持・強化もでき、情報漏洩の防止にも役立ちます。本記事では、MDMのメリット・デメリットや機能、選び方を解説しています。
MDMを導入するメリット
MDMを導入することで、社内のデバイスを一元管理でき、さまざまなメリットを得られます。ここでは、主なメリットである2点について解説します。
社内のデバイスを一元管理できる
MDMによって、企業内のデバイスを一元管理できます。一般的に従業員数が多い企業規模の大きい企業ほど、デバイスの数が増え、その分デバイス管理は煩雑になりやすいです。MDMを導入することで、画面上でデバイス管理が可能になります。
具体的には、簡単な操作で管理しているデバイスのアップデートや機能制限を適用できるため、デバイス管理に漏れがなく効率的に運用を行えます。
紛失・盗難した際の情報漏洩の防止
MDMには、リモートロックやリモートワイプ(遠隔消去)などデバイスに保管されている情報を守るための機能が搭載されています。企業で使用するデバイスには、顧客情報や取引先の情報、自社の情報といった機密情報が管理されている場合が多いです。
デバイスを紛失・盗難すると、これらの情報が漏洩するリスクがあり、顧客や取引先からの信頼性の失墜や賠償責任に問われる問題に発展する恐れがあります。
そのため、第三者にデバイスが盗まれても、管理画面から遠隔ロックやデータ削除できるMDMによって、企業の信頼性を確保できる点は大きなメリットと言えます。
MDMは対応端末・セキュリティ機能・操作性で選ぶ
MDMを選ぶ際は、自社で管理しているモバイル端末や、OSに対応しているかどうかを確認することが重要です。また、セキュリティ機能や操作性にも注目しましょう。次章では、MDMを選ぶ際のポイントについて詳しく解説します。
【重要なポイント3つ】
- 自社で管理する端末・OSに対応しているか
- 必要なセキュリティ機能を備えているか
- 簡単に操作できるか
【その他の比較ポイント】
- クラウド型かオンプレミス型か
- BYOD運用に対応した機能があるか
- 導入・運用のサポートは充実しているか
MDMの選び方で重要な3つのポイント
MDMを選ぶにあたり、最も重要なポイントは自社で管理する端末との相性です。また、十分なセキュリティ機能を備えているかや、直感的に操作できるかについても確認しておきましょう。ここでは、MDMを選ぶ上で重要な3つのポイントについて解説します。
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MDMの選び方で重要な3つのポイント
自社で管理する端末・OSに対応しているか
MDMを選ぶ際は、自社で管理する予定の端末やOSに対応しているものを選ぶことが重要です。自社で管理している端末がiPhoneかAndroidなのかを確認し、対応可能なMDMを選びましょう。
MDMの中には、両方のOSに対応可能なものと、いずれか1つに対応しているものがあります。自社の端末に対応できないものを選んでしまうと、端末の買い替えなどで余計なコストがかかってしまうため注意しましょう。
また、MDMでパソコンも管理する場合は、対応可能なパソコンのOSやバージョンについても確認しましょう。
必要なセキュリティ機能を備えているか
セキュリティ機能は、MDMにおける必須機能のひとつです。そのため、基本的にどのMDMもセキュリティの機能を備えていますが、機能の種類や内容は製品によってさまざまです。
セキュリティ機能の例としては、紛失・盗難時に役立つリモートロック機能や、ウイルス対策機能などが挙げられます。リモートロック機能では、遠隔でデバイスをロックできるため、第三者による盗み見を防いで情報漏洩のリスクを回避できます。
また、ウイルス対策機能によって、サイバー攻撃から情報を守ることができ、情報セキュリティ対策を強化できます。自社の端末に必要なセキュリティ機能をリストアップし、条件を満たしているものを選びましょう。
簡単に操作できるか
MDMの種類は多岐にわたり、それぞれ操作方法が異なります。中には操作が複雑なものもありますが、なるべくシンプルで使いやすいものがおすすめです。
操作方法が複雑なMDMを選んでしまうと、モバイル管理業務の効率化が難しくなるだけでなく、業務の属人化や管理コストの増加にも繋がります。必要な機能を備えていることはもちろん、操作性にも注目し、使いやすいものを選びましょう。
MDMのその他の比較ポイント
MDMを選ぶ際は、重要な3つのポイントに加え、比較ポイントにも注目しましょう。ここでは、MDMの提供形態・機能・サポート体制の3つの比較ポイントについて解説します。
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MDMのその他の比較ポイント
クラウド型かオンプレミス型か
MDMには、主にクラウド型とオンプレミス型の2つの導入形態があります。それぞれ特徴が異なるため、両方のメリット・デメリットを把握し、自社の方針や予算に合わせて選びましょう。
以下に、クラウド型・オンプレミス型の特徴・メリット・デメリットをまとめました。
クラウド型 | オンプレミス型 | |
---|---|---|
特徴 | クラウド上のサーバーを利用してシステムにアクセスする | 自社のサーバー上にシステムを構築する |
メリット | ・初期費用を抑えられる ・必要な機能だけを選択できる ・自社でのセキュリティ対策が不要 | ・自社の用途や目的に合わせてカスタマイズ可能 ・強固なセキュリティ対策を行いやすい |
デメリット | ・ランニングコストがかかる ・複雑なカスタマイズには不向き ・互換性が限定的 | ・初期費用が高額 ・導入に時間がかかる ・障害発生時のサポートを受けられない |
BYOD運用に対応した機能があるか
BYODとは「Bring Your Own Device」の頭文字を取った言葉で、従業員が個人所有しているモバイル端末を業務用端末として使用することを指します。BYOD運用に対応しているMDMなら、従業員のモバイル端末をそのまま業務に使用できます。
BYOD運用を行う際は、BYODに適した機能を備えているMDMを選ぶことが重要です。業務データの暗号化や遠隔操作への対応に加え、MDM利用に関する同意確認機能を備えたものがおすすめです。
また、アプリケーションの配布およびアンインストールや、バージョンアップなどの操作を遠隔で操作できるものが望ましいでしょう。これらの機能を備えているかどうかはMDMによって異なるため、導入前に確認を行いましょう。
導入・運用のサポートは充実しているか
MDMを選ぶ際は、導入・運用に関するサポートの範囲や、操作方法のレクチャーがあるかどうかを確認しましょう。特に、管理するモバイル端末の数が多い企業は、サポートが充実したサービスが適しています。
サービスによって、サポート時の問い合わせ方法や無償でサポートを受けられる範囲は異なります。また、システムのアップデート時やトラブル時の対応についても確認しておきましょう。
モバイル端末の紛失や盗難などの緊急時には、速やかな対応を行わなければなりません。いざという時に迅速な対応を行いたい場合は、24時間の運用サポートを行なっているものもおすすめです。
おすすめのMDM4選
GOOD
ここがおすすめ!
- 遠隔かつ一括で「キッティング作業」や「業務用アプリのインストール」を行える
- スマホやPCだけでなく、一部のデジタルサイネージにも対応している
MORE
ここが少し気になる…
- 機能ごとに対応デバイスが異なり、全デバイスに対応している機能がやや少ない
富士通株式会社
FENCE-Mobile RemoteManager
GOOD
ここがおすすめ!
- 200種類以上のデバイスで事前検証をし、異なる通信キャリアやOSでも管理できる
- 管理者不在の夜間や休日に紛失や盗難が発生してもセキュリティ対策運用の代行が可能
MORE
ここが少し気になる…
- ウイルス対策サービスはAndroidにしか対応していない
GOOD
ここがおすすめ!
- Android Enterpriseに対応しており、端末利用データから業務の見直しが可能
- 教育向けソリューションでは、児童生徒の成長に合わせたデバイスの利活用を支援
MORE
ここが少し気になる…
- 企業向けでは、教育向けで標準装備の機能が有料オプションに設定されている
GOOD
ここがおすすめ!
- 中古レンタルや購入による端末の手配をサポート
- シングルアプリモードとマルチアプリモードを切り替えることができ、端末を幅広く活用できる
MORE
ここが少し気になる…
- HPに情報が少なく、詳細は問い合わせや資料請求にて確認する必要がある
MDMの導入フローと注意点
MDMの導入時には、まず導入の目的を明確に定め、自社の課題に合った機能を備えているかどうかを確認しましょう。また、無料トライアルを利用して複数のサービスを比較するのもおすすめです。ここでは、MDMの導入フローや注意点について解説します。
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MDMの導入フローと注意点
導入の目的を明確にする
MDMを導入する際は、導入目的を明確にしておくことが重要です。導入目的が定まっていないと、必要な機能が明確にならず、自社に合ったMDMの選定が難しくなります。
例えば、異なるデバイス・OSのモバイル端末の管理を一元化したい場合は、複数のデバイスに対応したMDMを選ぶことが前提となるでしょう。また、管理するモバイル端末の数が多い場合や、BYODに対応したい場合は、サポート体制が充実したものがおすすめです。
加えて、リモートワークで業務用端末を使用する企業は、MDMの設定を従業員が自分で行わなければならないケースもあるでしょう。その場合、できるだけ操作が簡単なものが望ましいです。
目的・課題に合った機能の有無を確認する
MDMにはさまざまな種類があり、機能の内容が異なります。自社の導入目的や課題を明確化したら、必要な機能を備えているかどうかに注目しましょう。
ウイルス対策機能・自動アップデート機能・位置情報の取得などは、多くのMDMに備わっている基本機能です。また、ログの取得やモバイル端末のユーザー管理なども基本的な機能であるといえます。
一方で、BYOD運用への対策や業務エリアの設定、URL制御などの機能は、全ての製品に備わっているとは限りません。自社特有の課題を解決したい場合は、機能の拡張性や自社が求める機能の有無について確認しましょう。
無料トライアルで比較する
MDMを導入する際は、無料トライアルによって使用感やUIの見やすさなどを確認しましょう。操作性が悪いと、スムーズな運用を行えないばかりか、操作ミスや対応の遅れなどに繋がってしまう場合があります。
実際の操作方法や管理画面の見やすさなどを確認し、比較検討を行なってから導入に進むことで、導入後のミスマッチを防ぐ効果が期待できます。
まとめ
MDMとは、業務用のモバイル端末を一元管理し、管理業務を効率化するためのツールです。MDMには多くの種類があり、機能や特徴はサービスによって異なります。
MDMの導入を検討する際は、自社が使用している端末やOSに対応可能かどうかや、システムの操作性を確認することが重要です。また、セキュリティ機能やサポート体制の内容についても確認しましょう。
従業員の個人端末を業務に使用する場合には、BYOD運用に対応した機能が必須となります。本記事を参考に、自社の目的や課題を明確に洗い出し、無料トライアルで操作性などを試した上で、MDMの導入を進めましょう。