RPAの勉強方法｜RPAエンジニアの仕事内容や必要なスキルも解説

RPAは定型的な業務をロボットで自動化できるツールとして注目されていますが、導入・運用に際しては勉強・スキルの習得が必要です。この記事ではRPAの勉強方法やRPAエンジニアの仕事内容、必要なスキル、取得が推奨される資格などについて解説します。

目次

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1. RPAを勉強する人が増えている
2. RPAの勉強方法
3. RPAの勉強に向いている人
4. RPAエンジニアの仕事
5. RPAエンジニアに必要なスキル
6. RPAと合わせて勉強したい言語
7. RPAに関する資格
8. まとめ

RPAを勉強する人が増えている

RPA（Robotic Process Automation）は、業務を自動化するシステムであり、作業の流れを登録すればロボットが代行してくれます。そのメリットは大きく、作業時間の短縮やヒューマンエラーの削減などが挙げられます。

近年では、このRPAを勉強する人が増えています。これには、労働人口の減少や働き方改革の推進が背景にあります。RPAは、人手不足を補うために導入されたり、働き方改革の一環として業務効率化に活用されたりしています。

このような背景から、RPAを習得することは将来のキャリアに有益です。この記事ではRPAの勉強方法やRPAエンジニアの仕事内容、必要なスキル、取得が推奨される資格などについて解説します。

参考：「働き方改革」の実現に向けて｜厚生労働省

RPAの勉強方法

RPAの勉強方法には、オンラインサービスや講座・研修などさまざまあります。RPAを学ぶ際には、自分の目標や学習スタイルに合った方法を選択することが重要です。

さまざまなリソースを活用し、継続的な学習と実践を通じてスキルを向上させていきましょう。ここからは、RPAの勉強方法について詳しく解説します。

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オンラインサービスを利用する

オンラインサービスは、インターネット上で学習できるサービスであり、配信されるコンテンツを自分のペースで学習できる点が特徴です。動画やテキスト、クイズなどの学習資料が用意されており、自宅や外出先など自分の好きな場所で学習できます。

また、オンラインサービスではリアルタイムで講座に参加することもできます。そのため、専門家や講師からの直接的な指導や質問に答えてもらうことが可能です。

講座・研修に参加する

講座や研修に参加することは、RPAを学ぶための有効な方法です。これらのプログラムでは、専門家や経験豊富な講師から直接指導を受けることができます。参加者は実際の作業手順を見ながら学ぶため、理論だけでなく実践的な知識やスキルも獲得できます。

講座や研修では、わからないことや理解しにくい部分があれば、その場で質問することができます。また、講座や研修では、参加者同士での情報交換や実践演習も行われることがあり、他の参加者との交流を通じて学びを深めることもできるでしょう。

書籍・動画を使う

書籍や動画を活用してRPAを学ぶことは、未経験者でも手軽に始められる方法です。書籍では、RPAの基礎から応用まで幅広く学ぶことができます。自分のペースで学習できるため、独学でもじっくりと理解を深めることができます。

動画コンテンツでは、実際の作業手順や操作方法を視覚的に学ぶことができ、理論だけでなく具体的な作業手順を見ながら学習することができます。また、書籍や動画はいつでもどこでも利用できるため、自分のペースやスケジュールに合わせて学習ができます。

RPAツールの無料トライアルを活用する

RPAツールは、ルーチンな業務を自動化するためのツールです。たとえば、Excelファイルのデータ処理やメールの送受信など、繰り返し行う作業を自動化することが可能です。

多くのRPAサービスでは、無料トライアルを提供しており、これを活用することでRPAの基礎を学ぶことができます。無料トライアルでは、RPAツールの基本的な操作方法や機能を実際に試すことができます。

自分の手で操作しながら学ぶことで、理解が深まります。また、トライアルを通じて得た知識やスキルは、即戦力として活用できます。

RPAの勉強に向いている人

RPAは業務の自動化を実現する技術であり、コンピュータープログラムを使ってルーチンワークを自動化することができます。

そのため、RPAの勉強には業務改善に関心がある人や、コミュニケーションが得意な人、論理的に考えられる人などが適しています。ここからは、RPAの勉強に向いてる人について詳しく解説します。

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業務改善に関心がある人

RPAの本質的な目的は業務改善であり、そのため業務改善に関心がある人にとってRPAの勉強は向いています。

どんなに優れたプログラミングやコーディングの知識やスキルを持っていても、業務の改善や効率化に対する関心がなければ、RPAの真の価値を理解することは難しいでしょう。

そのため、業務改善に関心がある人は、RPAの勉強を通じて業務プロセスの最適化や効率化について学び、実践的なスキルを身につけることができます。

コミュニケーションが得意な人

RPAの勉強に向いている人は、コミュニケーションが得意な人です。コミュニケーションが得意な人は、ユーザーからのニーズや要件を正確に把握し、それをRPAの実装に生かすことができます。

さらに、現場の課題や要望をユーザーとの対話を通じて理解し、それを踏まえた効果的なRPAの導入計画を策定することが可能です。コミュニケーション能力を活かして、ユーザーとの関係性を築きながらRPAの導入を進めることができます。

論理的に考えられる人

RPAの勉強に向いている人は、論理的な思考ができる人です。論理的に考えられる人は、曖昧な指示書や作業手順に対しても適切な解釈を行い、ロボットが正確に動作するための指示を作成することができます。

また、想定外の事態にも冷静に対処し、問題解決に取り組むことが可能です。あいまいな指示書ではロボットが正しく動作できず、稼働が停止してしまう可能性があるため、論理的な思考力はRPAを活用する上で重要な要素です。

RPAエンジニアの仕事

RPAを学ぶことで、RPAエンジニアとしてのキャリアアップが可能です。RPAエンジニアは、企業の業務プロセスを効率化し、自動化するための技術者です。具体的には、以下のような仕事を担当します。

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導入範囲・対象業務の検討

RPAエンジニアの仕事は、導入範囲や対象業務の検討から始まります。クライアントとのヒアリングを通じて、RPAの導入を検討する際の要望や具体的な業務自動化の希望を把握します。

その後、対象業務について詳細な分析を行い、作業時間や手順、頻度などを把握して可視化します。さらに、対象業務の自動化によって得られる効果やメリットをクライアントと共有し、導入計画を策定します。

このプロセスを通じて、RPAエンジニアはクライアントのニーズを的確に理解し、効果的なRPAの導入をサポートします。

ロボットの構築

RPAエンジニアの主な仕事の一つは、ロボットの構築です。RPAエンジニアの仕事は、クライアントからの要件を基にして、業務を自動化するためのロボットを設計・開発します。RPA開発ツールを使用して、ロボットが実際に行う作業の設計を行います。

設計したロボットがクライアントの期待する動作を行うようにするために、テストやデバッグを行います。これによって、ロボットが正確に業務を実行し、効率的に業務を自動化することができます。

RPAエンジニアは、クライアントの要求に基づいて、効果的で使いやすいロボットを構築することで、業務の自動化を実現します。

修正・改善対応

業務を継続して運用する中で、環境の変化や業務内容の変更、使用するソフトウェアの仕様変更などが発生することがあります。これらの変化に適応するために、RPAシステムの修正や改善が必要となります。

修正・改善対応では、まず変更点や改善すべき箇所を特定し、それに基づいてRPAシステムを調整します。必要に応じて、新たな機能の追加や既存機能の修正を行います。また、変更後のシステムが正しく動作するかを確認するために、テストや検証作業も行います。

さらに、システムの継続的な利用を確保するためには、定期的なシステムメンテナンスや改修作業が必要です。修正・改善対応は、RPAシステムを適切に維持・管理し、常に最適な状態で稼働させるために欠かせない作業です。

RPAエンジニアに必要なスキル

RPAエンジニアになるためには、Microsoft Excel・AccessやさまざまなITプラットフォームの基本スキルなどが求められます。このようなスキルを身につけることで、RPAエンジニアとしてのキャリアを築くことができます。

以下では、RPAエンジニアに必要なスキルに注目して、詳しく解説します。

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Microsoft Excel・Accessのスキル

RPAエンジニアにとって、Microsoft ExcelやAccessのスキルは非常に重要です。RPAの業務には大量のデータ処理が必要であり、ExcelやAccessを使用してデータの整理や分析を行います。

Excelはデータ処理やグラフ作成に優れており、Accessはデータベース管理を得意とします。RPAでは、ExcelやAccessを活用してデータの取り込み、処理、分析を自動化することがよくあります。

そのため、これらのツールに関する理解とスキルは、RPAエンジニアとして重要な要素となります。

さまざまなITプラットフォームの基本スキル

RPAを導入する際には、業務プロセスやシステムの構成を理解し、それに適した自動化の方法を検討する必要があります。そのため、検討対象の業務がどのようなITプラットフォーム上で稼働しているかを把握し、対応するためのスキルが必要です。

さらに、RPAエンジニアはプロジェクトの進行やトラブルシューティングを行う場面もあります。その際には、OSやPC、サーバーなどの基本的なスキルが役立ちます。

結果として、さまざまなITプラットフォームに対する理解とスキルを持つことが、RPAエンジニアとしての活躍につながるでしょう。

業務分析のスキル

業務分析のスキルは、定型業務や類似した複数の業務を詳細に分析し、自動化の適用可能性を判断する能力を指します。これにより、RPAを適用することで得られる効率化やコスト削減のポテンシャルを最大化することができます。

また、業務分析の過程では、現行の業務プロセスや手順を理解し、改善の余地や効率化のポイントを見つけ出す能力も必要です。

HTMLのスキル

RPAがWebサイト上での操作を自動化する際に、HTMLのスキルが有用です。HTMLはWebページの構造や要素を定義する言語であり、RPAツールが正確に操作を行うためには、その構造を理解する必要があります。

具体的には、RPAツールを使用してWebサイト上の情報を取得したり、特定の操作を自動化したりする際に、HTMLの知識が役立ちます。

さらに、自動化したい業務がWebベースのインターフェースを持つ場合、HTMLのスキルを活用してRPAツールが適切に動作するための手順や条件を設定できます。

そのため、HTMLのスキルを持つことは、RPAエンジニアとしての能力を向上させ、Webサイト上での効果的な自動化をするために重要です。

RPAと合わせて勉強したい言語

RPAを学ぶ際に、さらに他のプログラミング言語を学ぶことで、より幅広いスキルを身につけることができます。ここからは、RPAと合わせて勉強したい言語について詳しく解説します。

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VBA

VBAは、Microsoft Office製品であるExcelやAccessなどで利用できるプログラミング言語です。VBAを使ってExcelやAccessの操作を自動化することで、RPAによる自動処理をより効果的に実現できます。

たとえば、Excelでのデータ整形や加工、Accessでのデータベースの操作など、VBAを使えばこれらの作業を効率化できます。そして、VBAで記述されたExcelの自動実行機能であるマクロは、RPAの一部として組み込まれることがあります。

つまり、RPAとVBAを組み合わせて学ぶことで、ExcelやAccessなどのMicrosoft Office製品を活用した業務自動化の幅が広がります。

VB.NET

VB.NETは、Microsoftが開発したプログラミング言語で、RPAと組み合わせて学ぶことがおすすめです。VB.NETは、マイクロソフト社のプログラミング言語であり、初心者でも扱いやすく、アプリケーションの開発が容易に行える特徴があります。

VB.NETは、エクセルのVBAと同じく、マクロの知識やスキルがある方にとって特に取り組みやすい言語です。RPAの自動化においても、VB.NETの知識を活かすことで、より高度な業務処理を実現することができます。

Python

Pythonは、初心者でも扱いやすいプログラミング言語です。この言語は、RPAと組み合わせて使用されることが多く、さまざまな開発に活用されています。

RPAとの組み合わせでは、Excelのファイルから特定の条件に合致するデータを抽出して、別のファイルに書き出すといった作業を自動化することが可能です。手動で行う場合よりも効率的で簡略化された作業ができます。

また、Pythonは、人工知能の開発にも広く使用されています。少ないコードでプログラムを記述できるため、効率的な開発が可能です。Pythonを学ぶことで、RPAだけでなくさまざまなプログラミングプロジェクトにも取り組むことができます。

C#

C#は、Microsoft社が開発したプログラミング言語で、Windows上でのパソコン操作を行うAPIを簡単に利用できる特徴があります。C#を学ぶことでより細かい操作や複雑な処理を実現できます。

RPAではカバーできない細かな処理や特定の作業に特化した自動化が求められる場合に、C#の知識が役立ちます。また、C#を学ぶことで、RPAツールの機能を拡張したり、柔軟な自動化プロセスを設計したりすることができます。

そのため、RPAとC#を組み合わせて学ぶことで、より高度な業務自動化を実現し、幅広い業務に対応するスキルを身につけることができます。

RPAに関する資格

RPAに関する資格の習得は、そのスキルを証明して信頼性を高めるために役立ちます。ここでは、RPAに関する主要な資格を紹介します。これらの資格は、業界での競争力を高め、キャリアの発展に貢献することが期待されています。

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RPA技術者検定

RPA技術者検定は、株式会社エヌ・ティ・ティ・データが主催する資格試験です。この検定は、WinActor®と呼ばれるRPAツールの操作や運用スキルを評価します。

この資格は、効率的なRPAの運用やトラブルシューティング能力を有する技術者の育成を目指しています。また、初心者向けの講座も提供されており、試験を受ける前に必要な知識を身につけることができます。

RPA技術者検定の取得は、RPAのスキルを証明するだけでなく、将来のキャリアパスにも役立ちます。

参考：RPA技術者検定｜NTTデータ

UiPath Certified Professional

UiPath Certified Professionalは、UiPath社が提供するRPA関連の資格試験です。UiPathの資格は世界的に認知され、国内だけでなく海外でのRPAの仕事にも役立ちます。

UiPathの試験は英語版だけでなく日本語版も提供されており、受験者の選択肢が広がっています。この資格を取得することで、UiPathを専門的に活用できる能力を示すことができ、就職やキャリアアップに有利になるでしょう。

参考：RPAデベロッパーのための認定資格プログラム｜UiPath

Blue Prism認定トレーニングパートナー

Blue Prism認定トレーニングパートナーは、Blue Prism社が提供するRPAの資格試験です。この試験は、Blue Prismでの開発に必要なコンセプトや機能の理解度を評価することを目的としています。

この資格を取得することで、RPAの専門家としてのスキルを証明し、信頼性を高めることができます。Blue Prismは世界的に認知されており、その認定を持つことで、RPA分野でのキャリアにおいて有利な立場を築くことができます。

参考：認定トレーニングパートナー｜SS&C Blue Prism

Automation Anywhere認定資格

Automation Anywhere Certifiedは、RPAのツールとして非常に高い認知度と評価を持っています。この認定資格は、IT業界だけでなく、医療や金融など幅広い職種で活用されており、RPAに関する知識や技術を持っていることを証明するものです。

そのため、取得することで、就職活動や転職活動において有利なポジションを得ることができます。さらに、この資格は、RPAの基礎から応用まで幅広い知識をカバーしており、実務経験や理論的な知識を身につけることができます。

このように、Automation Anywhere Certifiedは、RPA分野でのキャリアを積むために重要です。

参考：RPA 資格ガイド｜Automation Anywhere University

まとめ

RPAは業務の自動化に革新をもたらすツールですが、その導入や運用には適切な勉強とスキルの習得が必要です。オンラインサービスや講座・研修など、さまざまな方法がありますが、自分の目標や学習スタイルに合った方法を選択しましょう。

RPAに関する資格を取得することで、自身のスキルを証明し、信頼性を高めることができます。RPAは技術の進歩に伴い、ますます重要性を増しています。本記事を参考にして、RPAの知識を深め、新たなキャリアの可能性を探ってみましょう。