サービスデスクが抱える課題を自動化で解消|メリットや方法を解説
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- 業務負担の増加など、サービスデスク業務が抱える課題は、業務の自動化で解消できる
- サービスデスク業務の自動化により、対応品質の統一や人件費削減などのメリットがある
- サービスデスク業務の自動化には、サービスデスクツールの活用などが効果的である
サービスデスクが抱える、情報を一元管理することの難しさや業務負担の増加などの課題は、業務を自動化することで解消できます。自動化には、サービスデスクツールの活用などが効果的です。本記事では、サービスデスク業務を自動化するメリットや方法を解説します。
サービスデスクが抱える課題を自動化で解消
サービスデスクとは、各種の問い合わせなどに対応する窓口で、同じ窓口のヘルプデスクより、幅広い業務範囲を担っているのが一般的です。基本的にユーザーの窓口として認識されていますが、社員の問い合わせや相談窓口である場合もあります。
どちらのサービスデスクであっても、業務範囲が広く情報の一元管理の難しさや業務負担の増加などの課題を抱えています。しかし、これらの課題は、サービスデスク業務を自動化することで解消できます。
業務の自動化により、サービスデスク担当者の負担軽減と人員削減が図れ、人の手が必要なコア業務に重点を置いた人材配置ができるなどのメリットがあります。そこで、本記事では、サービスデスク業務自動化のメリットや自動化する方法を解説します。
サービスデスクとは?メリット・デメリット、ツールの機能を解説
サービスデスクとは、顧客からの問い合わせ全般に対応する窓口のことです。サービスデスクを有効活用するには、サービスデスクツールの導入がおすすめです。本記事では、サービスデスクのメリット・デメリット、サービスデスクツールの機能や選び方を解説しています。
サービスデスクが抱える課題
サービスデスクの運用に課題を抱えている企業は少なくありません。その主な原因が、サービスデスクに必要な情報が一元管理されていないことや、サービスデスクの業務が増加していることにある場合が多いです。ここでは、この2つの課題について解説します。
情報が一元管理されていない
サービスデスクが抱える課題に、情報が一元管理されていないことがあげられます。そのため、問い合わせに対する明確な回答が出せずその場しのぎの対応になる上に、スムーズな対応ができなかったり、同じインシデントが繰り返し発生したりすることが多くなります。
また、サービスデスクでは問い合わせに対して、どの対応者も同等品質の対応をしなくてはなりません。そのためには、情報の一元管理と共有化を進め、業務が属人化しない環境つくりが大切です。その取り組みが、顧客の満足度を高めることにつながります。
業務量の増加
サービスデスクが抱えるもう一つの課題は、ITシステムの拡大・複雑化や、それによるインシデントの増加などによる業務量の増加です。これは、担当者の過度なストレスに繋がり、サービスデスク担当者の離職率が高まる原因の一つとなっています。
業務量の増加は、従業員用のサービスデスクでも同様で、近年の働き方の多様化によるテレワークやリモートワークの増加で、社内ヘルプデスクへの問い合わせも増えています。そこで、サービスデスク業務を自動化する必要性が出てきます。
サービスデスク業務を自動化するメリット
サービスデスク業務の自動化は、サービスデスクが抱える課題解決に大きな役割を果たします。ここでは、サービスデスク業務の自動化でどのように課題解決ができるのかを含め、下に示した自動化する5つのメリットについて解説します。
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サービスデスク業務を自動化するメリット
24時間365日の対応が可能
サービスデスク業務の自動化により、24時間365日の対応が可能になります。人が対応することはできませんが、チャットボットを活用したり、ナレッジベースを充実させたりすることで、ユーザーは24時間365日いつでもサポートが受けられます。
また、自動化で顧客が疑問点を調べられる仕組みを構築すれば、顧客は自ら解決方法を見つけようとします。そこで解決できなかった場合に電話などでのサポートを選択するため、担当者が受ける問い合わせ数が減り、それぞれに丁寧な対応が可能になります。
業務負担を軽減
サービスデスク業務の中には、自動化可能な業務と人が対応した方が良い業務があります。特に、繰り返し発生する単純な問い合わせ対応を自動化ツールやAIチャットボットなどを用いて自動化して効率的に処理すると、サービスデスク担当者の業務負担の軽減が可能です。
業務の自動化で時間的余裕が生まれると、担当者自身が行うサービスデスクに必要なナレッジの獲得に活用したり、より高度なスキルを必要とする戦略的な業務に利用したりできます。これにより、企業の人的資産の有効利用につなげられます。
課題解決までのスピードアップ
顧客がサービスデスクへ問い合わせをする場合、待ち時間が長くなる場合がよく見られます。待ち時間が長時間になり、待ちきれずに途中で電話を切ってしまうと、顧客のストレスが溜まり、サポートに対する顧客満足度の低下につながります。
そのような場合は、待ち時間中にチャットボットやFAQなどの自動化されたサポートを案内し、顧客を自動サービスデスクに誘導するのがおすすめです。自動サービスデスクでは、サービスデスクへの架電よりも短時間で、課題解決ができる場合が多いです。
そして、その課題解決までのスピード感を味わった顧客は、自動サービスの利用で解決できなかった課題に対してのみ架電して解決するようになります。また、課題解決までのスピードアップした自動サービスは、顧客満足度の向上にもつながります。
対応品質の統一や向上
サポートデスクへの問い合わせに人が対応する場合は、担当者のスキルや知識レベルによって、対応の仕方や回答内容に差異が生じます。しかし、自動化されたサービスデスクでの回答は、蓄積された情報に基づいているので対応品質が統一されています。
また、有用なナレッジを多く蓄積することは、より精度の高い回答を導き出すことにつながります。その結果、サポートデスクの回答品質は高いレベルで統一され、顧客満足の向上が期待できます。
人件費の削減
サービスデスク業務は、顧客の自社製品やサービスに対する満足度向上に大きく貢献しますが、運営には大きな人件費がかかります。そこで、サービスデスク業務の一部を自動化して業務を効率化することで、担当者が減ってサービスデスク部門の人件費の削減が可能です。
人員・人件費の削減は、多くの企業が今日的課題として抱えている働き手不足の解決策の一つでもあります。また、働き手不足の課題を抱えながら事業の拡大を考えている企業にもサービスデスクの自動化はおすすめです。
サービスデスク業務を自動化する方法
サービスデスク業務を自動化するには、さまざまな方法が考えられます。ここでは、その中から、各企業でよく行われている下の3つの方法について解決します。
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サービスデスク業務を自動化する方法
サービスデスクツールを活用する
サービスデスクツールは、顧客サービスや従業員サービスと利用されるサービスデスクの自動化と効率化を目的に構築されたシステムです。さまざまな面からサービスデスクをサポートする機能が備わっており、企業のDX化に伴って多くの企業が導入しているツールです。
サービスデスクツールが搭載する機能や自動化できる範囲は、製品によって異なるため、自社に適した製品の選択が重要です。たとえば、顧客対応を自動化するのであれば、チャットボットによる自動応答や、FAQの自動生成の機能を持ったものがおすすめです。
また、問い合わせに対する課題の回答の精度・品質の向上を図りたい場合は、問い合わせ情報を自動収集・自動分析できる機能を搭載したものが適しています。
ナレッジベースを構築する
ナレッジベースとは、サービスデスクに必要なナレッジを一元管理したデータベースのことです。ナレッジベースには、FAQやトラブル時の対応ガイド・製品マニュアル・問い合わせ履歴など、従業員や顧客にとって有用なデータを蓄積します。
そして、ナレッジベースを従業員や顧客に公開することで、サービスデスクに問い合わせたい事柄を自分で調べて解決することができるようになります。ただし、ナレッジベースの公開には、公開する範囲や閲覧者の制限など配慮を要する事柄もあります。
また、ナレッジベースは一度作ったら完成ではなく、定期的な更新をして成長させていく必要があります。更新は内容の更新はもちろん、より利用者が使いやすいナレッジベースにする更新も重要です。
チャットボットを導入する
簡単な問い合わせやよく似た内容の問い合わせが多い場合は、チャットボットの利用も効果的です。チャットボットは、FAQなどで調べるよりもスムーズに回答を出してくれるツールであり、利用者のストレスも溜まりにくく気軽に利用できるという利点があります。
従来は、事前に用意されたシナリオに沿った回答をするシナリオ型のチャットボットが主流でした。しかし、近年では、AI機能搭載を搭載したAI型チャットボットも使われるようになっています。AI型はAIが学習することで、より高精度の回答作成を可能にします。
また、チャットボットと顧客とのやり取りをデータとして収集し分析することで、自社製品やサービスの改善や、マーケティング戦略を立てる際の資料として役立てることもできます。
まとめ
サービスデスクの運営では、情報を一元管理することの難しさや業務負担の増加などさまざまな課題を抱えている企業も多くあります。それらの課題の多くは、サービスデスク業務を自動化することで解消することが可能です。
サービスデスクの自動化には、対応品質の統一や担当者の業務負担軽減による人件費削減などのメリットがあります。そして、サービスデスクの自動化には、サービスデスクツールの活用などが効果的で、近年多くの企業に導入されています。
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