ワード(Word)でマニュアル作成|作成手順・コツを解説
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- ワード(Word)を活用して、業務マニュアルを作成することも可能
- ワードは優れた文章作成機能が備わっているため、文章量の多いマニュアルに適している
- モバイル端末で操作しにくいことや、バージョン管理が難しいことに注意が必要
業務マニュアルは、ワード(Word)を活用して作成することも可能です。ワードは多くのパソコンに標準装備されているソフトのため、操作方法を知っている社員も多く、スムーズに使用できます。本記事では、ワードを活用してマニュアルを作成する手順やコツを解説します。
目次
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ワード(Word)でマニュアルを作成しよう
マニュアルは、ワード(Word)を活用して作成することも可能です。ワードは一般的なパソコンに標準装備されており、多くの社員がその操作方法を熟知しています。そのため、スムーズかつ効率的に使用でき、業務マニュアルの作成に適しています。
また、ワードは長文の資料を作成するための優れたソフトであり、文字が多い業務マニュアルの作成に特に向いています。本記事では、ワードを活用してマニュアルを作成する手順やコツを解説します。
マニュアル作成とは?メリット・デメリット、ツールの選び方を解説
マニュアルを作成することで、教育コストを削減し、業務の効率化や属人化防止に効果的です。またマニュアル作成ツールを導入することで、マニュアル作成に関する課題の解決に役立ちます。本記事では、マニュアル作成の手順やマニュアル作成ツールの選び方などを解説しています。
ワードでマニュアルを作成するメリット
ワードでマニュアルを作成することには、優れた文章作成機能が備わっていたり、テンプレートを活用できたりなどの多くのメリットがあります。ここからは、ワードを活用したマニュアルの作成メリットについて詳しく解説します。
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ワードでマニュアルを作成するメリット
多くのパソコンに標準装備されている
ワードは多くの企業でパソコンに標準装備されており、有料のソフトウェアを導入する必要がありません。そのため、新たなソフトウェアを導入するための手続きや研修にかかる時間・コストを削減可能です。
企業が既にワードを使用している場合、迅速に操作方法を習得できます。専門的な研修が不要なため、業務マニュアルの作成においてスムーズな進行が可能です。また、ワードは操作が簡単で、初心者でも使いやすい特長があります。
このように、ワードを利用することで手間や経費を抑えながら、効率的で手軽にマニュアルを作成できるメリットがあります。
柔軟かつ優れた文章作成機能が備わっている
ワードには柔軟かつ優れた文章作成機能が備わっており、その特長を活かして業務マニュアルを作成可能です。見出しや文章のスタイルを柔軟に変更でき、簡単に文章を装飾できます。また、ページ番号を自動で採番する機能を提供しています。
これにより、ページの整理や参照がスムーズに行えます。また、誤字脱字チェック機能も搭載されており、入力ミスやエラーを事前に検知して修正できます。
テンプレートを活用できる
ワードは使いやすいだけでなく、デザイン性の高いテンプレートも無料で提供されています。これらのテンプレートを利用することで、デザインの知識がなくても、魅力的で一貫性のあるマニュアルを手軽に作成可能です。
ワードのテンプレートは多岐にわたり、ビジネス文書やプレゼンテーション、レポートなど、さまざまな用途に対応しています。これらを活用することで、デザインに関するストレスを軽減し、プロフェッショナルな印象を与えるマニュアルを素早く作成できます。
印刷がしやすい
ワードでマニュアルを作成する際の大きなメリットは、印刷がしやすいことです。ワードは印刷に適したフォーマットを提供しており、マニュアルを紙媒体で使用したい場合に非常に便利です。
ワードを使用すると、用紙サイズや余白、フォントサイズなどを簡単に調整でき、印刷物としての見栄えを重視できます。さらに、ヘッダーやフッターの設定、ページ番号の挿入なども簡単に行えます。
ファイルを軽量化できる
ワードでマニュアルを作成するメリットは、図や画像を「リンク」として貼り付けられる点です。これにより、直接画像を文書に埋め込まず、外部のファイルとして関連付けられます。
このメリットにより、マニュアルのファイルサイズが大幅に軽量化されます。特に、大量の画像や図を含むマニュアルを作成する場合、この機能は重要です。ユーザーは必要なときにリンクをたどって、関連する画像を簡単に参照できるため、使い勝手が向上します。
ワードでマニュアルを作成するデメリット
ワードでマニュアルを作成するには、多くのメリットがありますが、同時にいくつかのデメリットも存在します。ここからは、そのデメリットに焦点を当てて詳しく解説します。
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ワードでマニュアルを作成するデメリット
モバイル端末から操作しにくい
ワードでマニュアルを作成する際のデメリットの一つは、スマートフォンなどのモバイル端末からの閲覧や編集が制限される点です。ワードはデスクトップアプリケーションであり、スマートフォンで直接編集や閲覧を行うには、専用のアプリケーションが必要です。
さらに、ライセンスの制約があるため、モバイル端末からワードを利用するにはライセンスの取得が求められます。ライセンスがない場合、スマートフォンでの操作が制限され、マニュアルの閲覧や編集が難しくなります。
この点に留意しながら、ワードを使用する際には主にデスクトップ環境での操作を想定し、モバイル端末からのアクセスには適切な対応策を検討する必要があります。
バージョン管理が難しい
ワードでは、基本的にファイル名や作成日時でバージョンを管理することが主流であり、大規模なマニュアルを取り扱う場合の課題となります。新旧のバージョンが混在することで効果的に管理することや、ファイルの増加による整理が難しくなり、検索性も低下します。
大規模なマニュアルを多くの人が利用する場合、内容検索や保存場所、バージョン管理、権限管理などが重要です。これらの課題を解決するためには、専用の文書管理システムやバージョン管理ツールを検討する必要があります。
リアルタイムで共有できない
ワードでマニュアルを作成するデメリットは、作成したマニュアルをリアルタイムで共有できない点です。ワードでは通常、ファイルを作成して保存した後に、別の手段で共有する必要があります。
そのため、リアルタイムでの共同作業が難しく、変更や更新があった場合に都度ファイルを共有する手間がかかります。特に複数のメンバーが協力してマニュアルを作成・修正する場合、効率的なコラボレーションが難しいです。
共有に手間がかかると、情報伝達や意見の統合に時間がかかり、生産性が低下します。リアルタイムでの共有が求められる場合は、クラウドベースの共有プラットフォームやコラボレーションツールの検討が重要です。
ワード特有の細かい性能がある
ワードでマニュアルを作成するデメリットは、ワードに特有の細かい性能が存在する点です。具体的には、インデント(字下げ)、改行、およびレイアウト設定など、文章やページのデザインに関する機能が細かく複雑です。
これらの機能を理解しておかないと、意図した通りの見栄えや体裁が得られない可能性があります。たとえば、文書の一部が思ったように改行されなかったり、段落のインデントが予期せぬ結果になったりするでしょう。
特に初心者やワードをあまり利用した経験のない人にとっては、使いこなすための学習が必要です。適切な使い方を理解することで、マニュアルの作成がスムーズに進むようになります。
図解の作成には向かない
ワードは、基本的に文字情報を扱うツールであるため、業務フローや組織図など、図解の作成には向いていません。ワードで作成するマニュアルに図解を取り入れたい場合は、PowerPointなどの別のツールで作成して貼り付けることをおすすめします。
また、ワードは挿入する図解や表・グラフのサイズにも限界があります。横向きのレイアウトにしたとしても挿入できるサイズには限界があり、読みづらくなりやすいです。このような場合は、別紙として添付するか別のツールで作成するなどの対応が求められます。
ワードでの作成に適したマニュアルの特徴
ワードでの作成に適したマニュアルの特徴は、主に文章量が多く、印刷物として整ったレイアウトが必要なものです。ワードは文書作成ツールとして非常に優れており、接客マニュアルや教育マニュアルなど、文章が主体のマニュアルに適しています。
ワードは長文や段落の編集が柔軟に行え、印刷時にもレイアウトが崩れにくい特長があります。これは、印刷して保管が必要な場合や社内での掲示が予定されている場合に重要です。
簡潔で明確な文章を用い、ワードの機能を活かすことで、効果的なマニュアルを素早く作成できます。
ワードでマニュアルを作成する手順
ワードでマニュアルを作成する際は、以下のような手順で行うとスムーズです。ここからは、ワードでマニュアルを作成する際の手順について詳しく解説します。
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ワードでマニュアルを作成する手順
マニュアル作成の目的や対象を明確にする
マニュアルを作成する際は、まずマニュアルの目的や対象を明確にします。誰に何を伝えるかを考え、マニュアルの受け手が誰なのか、その受け手のレベルや知識の範囲を把握することが重要です。
具体的な内容や手順、重要なポイントを明確にして、作成するマニュアルが何を解説し、読者がどのような情報を得ることが期待されているのかを考慮しましょう。
これらのポイントを押さえ、誰に何を伝えるのかを明確にすることで、マニュアルの制作が効果的かつ効率的に進むようになります。
業務内容について情報収集を行う
目的や対象が決まったら、次に業務の具体的な内容や手順について情報収集を行いましょう。情報収集は、関連するスタッフや専門家の意見を聞くことから始め、経験や知識を取り入れることでより実践的で有益な情報を得られます。
同時に、資料や既存の手順書を確認し、必要な情報を整理することも重要です。業務内容について詳細な情報を収集することで、マニュアルが的確で理解しやすいものに仕上がります。この段階での情報収集が、効果的なマニュアル作成の基礎を築きます。
構成と見出しを考える
情報が十分に集まったら、構成と見出しの設定を行います。まずは全体を俯瞰して業務の大まかな流れを把握し、それを基に大見出しを設定します。この大見出しは、マニュアル全体の構成を示すものであり、理解しやすい表現を心がけましょう。
その後、各大見出しに対して詳細な内容を整理するために、中見出しや小見出しを設けます。これによって、階層構造が形成され、必要な情報を迅速に確認できます。見出しには一般的で理解しやすいキーワードを使用することが大切です。
ユーザーが目的の情報を素早く見つけられるように、専門用語や難解な表現は避け、誰が見ても理解できる言葉を使いましょう。
マニュアルを作成して共有する
構成と見出しを整理したら、マニュアルの作成に移ります。この際、フォーマットを事前に決め、統一性を保ちましょう。デザインやフォント、色などをあらかじめ設定すると、用意した内容を挿入するだけで、一貫性があり見栄えの良いマニュアルを作成できます。
作成が完了したら、マニュアルを共有します。共有先によっては、ファイル形式の選定やアップロード手順に注意が必要です。同僚や関係者がスムーズにアクセスできるように、適切な手段で共有しましょう。
作成後も定期的に更新を行う
マニュアルの作成が完了したら、その後も定期的な更新が欠かせません。利用者へのヒアリングやシステムの変更に柔軟に対応し、常に最新の情報を提供することが大切です。
定期的なヒアリングを通じて、利用者が理解しやすい形式や表現に改善できます。また、業務プロセスや手順が変更された場合は、迅速にマニュアルを更新して、従業員や関係者に最新の情報を提供しましょう。
定期的なメンテナンスを行うことで、マニュアルが効果的に機能し続け、組織内での情報共有が円滑に進むようになります。継続的な更新作業を通じて、マニュアルの品質向上に貢献し、効果的なコミュニケーションツールとして活用できるよう心掛けましょう。
ワードでマニュアルを作成する際のポイント
ワードでマニュアルを作成する際は、伝わりやすい表現を使用したり、5H1Wを意識したりすることで、より良いマニュアルを作成できます。ここからは、ワードでマニュアルを作成する際のポイントを解説します。
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ワードでマニュアルを作成する際のポイント
伝わりやすい表現を使用する
マニュアル作成時に重要なのは、伝わりやすい表現の使用です。できるだけ専門用語を避けて、使用する際には注釈を加えるなど、従業員全員が理解しやすい言葉を選ぶことが重要です。
マニュアルは情報を明確に伝える目的があるため、分かりやすい言葉を用いることで、全ての読み手に適切な情報が届きます。また、専門用語を使用する場合には、その意味や使い方についての注釈を加え、従業員が適切に理解できるよう工夫すると良いでしょう。
5W1Hを意識する
マニュアル作成において、5W1Hを意識することは非常に重要です。この手法は、Who(誰が)、What(何を)、When(いつ)、Where(どこで)、Why(なぜ)、How(どのように)といった質問を基に情報を整理し、伝えることを目的としています。
たとえば、作業手順を説明する場合、誰が行うのか、何を行うのか、いつ行うのか、どこで行うのか、なぜその手順を実施するのか、どのように行うのかといった要素を明確にすることで、読み手が迷わずに理解できます。
5W1Hを意識することで、読み手が疑問や混乱を抱くことなく、スムーズに理解できるようになります。
業務の全体像を記載する
業務マニュアルにおいて、業務の全体像を明確に記載することは、従業員がスムーズに理解する上で非常に重要です。従業員が業務を理解しやすくする手法として、業務プロセスやステップを視覚的に表現するフローチャートや図表の活用が挙げられます。
これにより、従業員は一目で業務の全体像を把握でき、各ステップの意義や関連部署との連携を理解しやすくなります。また、異なる業務間の関連性や連携ポイントを具体的に示すことで、読み手は全体的な業務フローを理解しやすくなります。
このアプローチを通じて、従業員は業務全体においてより統一的で協力的な動きをすることが期待できます。
判断基準は明確にする
マニュアルを作成する際には、判断基準が存在する場合、その基準を明確に記載しましょう。これにより、一貫性のある判断を行いやすくなり、過去の事例や実績を踏まえて的確な意思決定が可能となります。
たとえば、品質管理のマニュアルでは製品の不良品の判定基準を具体的に定義し、それを過去の事例や経験を交えて詳細に説明します。これにより、同じ基準に基づいて品質を評価し、一貫性のある品質管理が実現されます。
具体的な事例やシンプルな例を挙げて、判断基準がなぜ必要であり、どのように役立つのかを説明すると効果的です。
図や画像などを挿し込む
ワードを利用してマニュアルを作成する際には、図や画像の挿入が有効に活用できます。ワードの図形挿入機能を使用することで、簡単に図表や写真、イラストを文書に組み込むことが可能です。
これにより、単なるテキストだけでなく、視覚的な情報も読み手に提供できます。たとえば、作業手順やプロセスフローを示す際には、フローチャートを挿入することで一目で理解しやすくなります。
図や画像を使うことで、読み手は直感的に作業や手順の流れを理解できるようになります。これによって、読み手は視覚的な情報も参照でき、作業や手順の流れをより明確に把握できるでしょう。
テンプレートを活用する
ワードには基本的なテンプレートが搭載されている他、無料で利用できるテンプレートが公開されているサイトもあります。これらのテンプレートは、必要な情報を埋め込むだけで手軽にマニュアルを作成できます。
ワードに組み込まれている基本テンプレートはもちろん便利ですが、公開されているテンプレートを利用することで、より多様なスタイルやテーマから選択できます。テンプレートを活用することで、プロフェッショナルなマニュアルを手軽に作成可能です。
スタイル機能を活用する
ワードで見やすいマニュアルを作成するためには、スタイル機能の適切な活用が重要です。スタイル機能とは、文字や段落の見た目を設定できる機能を指します。スタイル機能の活用により、書式の乱れをなくして見やすくきれいなマニュアルを作成可能です。
また、頻繫に使用するスタイルは予め登録しておけば、ワンクリックで簡単に設定できるため、マニュアル作成の効率化や情報の探しやすさにも繋がります。
内容が推測可能なファイル名にする
ワードでマニュアルを作成する際、中身が推測可能なファイル名にすることで、検索性が向上し、目当てのファイルを簡単に見つけ出せます。ファイル名は、その内容や目的が明確に伝わるように工夫しましょう。
たとえば、「接客マニュアル 基本手順」といった具体的で分かりやすい名前を付けると、他のファイルとの区別がしやすくなります。推測可能なファイル名を使用することで、他の従業員や関係者が必要な情報を素早く見つけられます。
まとめ
業務マニュアルの作成には、ワードが便利です。ワードは多くのパソコンに備わっており、使い慣れた社員も多いためスムーズに操作できます。ワードによるマニュアル作成には様々なメリットがありますが、特に文章が多く、整った印刷物が必要な場合に適しています。
ワードでのマニュアル作成においては、伝わりやすい表現や5W1Hを意識することが重要です。これにより、従業員全員が理解しやすいマニュアルが作成できます。また、図や画像の挿入やテンプレートの活用も視覚的な理解を促進します。
これらのポイントを押さえながら、ワードでマニュアルを作成することで、効率的で分かりやすい業務マニュアルが完成します。本記事で紹介した内容を参考に、ワードでマニュアルを作成してみましょう。
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