マニュアル作成にかかる費用相場は?外注・作成ツールに分けて解説
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- マニュアル作成の費用算出の項目は、企画構成・原稿作成・画像制作などが挙げられる
- マニュアル作成の外注費用は、企画構成や原稿執筆などの工程と内容によって異なる
- 費用を抑えたマニュアル作成を行いたい場合は、マニュアル作成ツールの活用がおすすめ
マニュアルを自社で1から作成することが難しい場合の手段として有効なのは、外注やマニュアル作成ツールの活用です。しかし、費用面をネックに感じている企業も多いです。本記事では、マニュアル作成にかかる料金について、外注とマニュアル作成ツールの場合に分けて解説します。
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マニュアル作成の外注にかかる費用と相場
業務マニュアルは正しい使い方や注意点を伝えるために重要ですが、作成には時間がかかります。また、専門知識も必要であるため、多くの企業が苦労しています。
そこで、マニュアル作成を専門とする業者への外注がおすすめですが、依頼する内容によって費用は異なります。主に、マニュアル作成の外注にかかる費用と相場は以下のとおりです。
概要 | 費用相場 | 料金の変動要素 | |
---|---|---|---|
企画構成 | 目的や範囲を定義 | 10万~30万 | 既存マニュアルや参考資料の有無 |
原稿作成 | 作成の実作業 | 6,000円~18,000円 | 1ページで換算 |
画像や図などの制作 | 図や画像を挿入 | 2,000円~10,000円 | 複雑性、正確性 |
印刷や製本 | 印刷、製本にする | 相場なし | 部数、つづり方 |
その他 | 電子化 | 5,000円~ | 1ページで換算 |
マニュアル作成とは?メリット・デメリット、ツールの選び方を解説
マニュアルを作成することで、教育コストを削減し、業務の効率化や属人化防止に効果的です。またマニュアル作成ツールを導入することで、マニュアル作成に関する課題の解決に役立ちます。本記事では、マニュアル作成の手順やマニュアル作成ツールの選び方などを解説しています。
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企画構成
企画構成は、顧客からの要望に基づいて、具体的なマニュアルの内容や構成を決定するための事前打ち合わせのことです。顧客からの要望やニーズをヒアリングし、その情報を基にマニュアルの目的・範囲・構成・提供方法などを決定していきます。
企画構成の費用相場
マニュアルの新規作成にかかる打ち合わせ費用の相場は、一式あたり10〜30万円前後です。ただし、金額は打ち合わせの時間や担当者の人数によって異なります。
業者によっては、打ち合わせ1時間あたりの単価が設定されている場合もあるため、事前に確認しておくことが重要です。
原稿作成
原稿作成は、「テクニカルライティング」と呼ばれる専門知識を必要とする作業です。これには、作業手順や技術的な情報を読み手が理解しやすくするためのスキルが必要です。また、状況に応じて事前調査や取材が必要な場合もあります。
その場合、調査費や取材費、実費(交通費や宿泊費など)が別途発生しますが、一部の業者はこれらの費用にも対応しています。原稿作成費用は、ほとんどの業者で1ページあたりの単価が設定されており、ページ単価にページ数を掛けて金額が算出されます。
原稿作成の費用相場
マニュアルの原稿執筆費用は、一般的に1ページあたり6,000〜18,000円が相場です。A4サイズの1ページは、1,000文字程度で換算されるのが一般的です。
業務マニュアルなどの資料では、読み手が理解しやすいように作業手順や注意点を明確に説明する必要があり、テクニカルライティングのスキルが必要です。専門的な内容を扱う場合は、執筆費用が高くなる傾向があります。
画像・図などの制作
マニュアルのわかりやすさを向上させるために、画像作成も外部に依頼できます。この際には、具体的な要件をしっかり伝えることが重要です。
外注先には画像のスタイルや色調、図を差し込む際のサイズ感といったデザイン要件を確認し、画像が伝えるべきメッセージや役割も明確にしておきましょう。
画像・図などの制作の費用相場
一般的に、画像や図の作成費用は1点あたりの単価として2,000円〜10,000円前後が相場です。ただし、作成する図やイラストに高いクオリティが必要な場合や、オリジナルのイラスト・写真を依頼する場合、費用が高額になる傾向があります。
印刷・製本
マニュアル作成を企業に外注すると、文章・図の構成やデザインを修正し、製本までサポートしてもらえます。印刷・製本によって、デバイスが使えない環境でも手に取れる耐久性を備えたマニュアルができあがります。
印刷・製本の費用相場
マニュアルの印刷・製本の費用は、部数やページ数、使用する紙の素材、綴り方などによって大きく異なります。一般的に印刷・製本の費用相場はないため、依頼時には事前に見積もりと合わせて情報を取得しておきましょう。
その他
マニュアルを電子化する際には、PDFやHTML、電子書籍形式への変換にかかる費用が発生します。また、電子化に伴う基本設計費用やCMSの導入費用、テンプレート作成費用も必要です。
その他作業の費用相場
PDF化には1ページあたり数百円程度の費用がかかり、HTML化には1ページあたり5,000円程度が相場です。さらに、基本設計やテンプレートの作成を一式で依頼する場合は、15万円〜30万円程度かかる場合もあります。
マニュアル作成の外注先と費用相場
マニュアル作成の外注先を選定する際には、信頼性・実績・サービス内容などを検討することが大切です。費用相場は、企画構成や原稿執筆、図・画像作成、印刷製本、電子化などの工程と内容によって大きく異なります。
適切な外注先を選定することで、効率的かつ品質の高いマニュアル作成を実現できます。ここでは、マニュアル作成の外注先と費用相場について解説します。
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マニュアル作成の外注先と費用相場
マニュアル作成代行会社
マニュアル作成の代行を専門とする業者に依頼が可能です。業者はマニュアル作成に特化しており、企画構成から原稿作成、図やイラストの制作、電子化から印刷製本までの一連の作業を依頼できます。
そのため、クライアントは1つの業者にすべての作業を任せることができ、プロジェクトの管理や調整がスムーズに行えます。一般的に、企画構成・HTMLテンプレート・CMSなどは「一式」とみなした料金設定が行われます。
これに対して、原稿執筆・編集・PDF化などは「1ページ」ごとに料金が発生する傾向があります。料金の相場として、150ページのマニュアルを新規作成する場合は総額100万円〜150万円程度、電子化を行う場合は総額250万円〜300万円程度です。
ただし、これらの金額はプロジェクトの規模や内容、業者の料金設定によって変動する場合があるため、具体的な見積もりを依頼しましょう。
クラウドソーシングサービス
クラウドソーシングサービスは、インターネットを通じて仕事の依頼者と、ライターやデザイナーなどのプロをつなぐプラットフォームです。特定のスキルや知識を持つ個人・プロフェッショナルが登録し、仕事を受注することができます。
依頼者は、自社のプロジェクトに必要な作業を依頼し、適切なライターやデザイナーを選定して仕事を委託します。マニュアル作成は、15ページ程度のダウンロード資料を作成する場合は3万円程度が相場です。
クラウドソーシングサービスのメリットとしては、柔軟な人材の選択肢が挙げられます。多数の登録されているプロや個人の中から、最適なスキルや経験を持つ人材を選定できます。
また、プロジェクトのスケジュールや予算に応じて、必要な作業量や期間を調整することが可能です。さらに、効率的なプロジェクト管理により、コミュニケーションや進捗管理がオンライン上で行われるため、作業の追跡や調整が容易です。
フリーランス
フリーランスは、自己雇用の個人であり、特定の専門スキルや知識を持ち、自らの能力を活かして仕事を行う人を指します。マニュアル作成の場合、フリーランスに依頼することで、柔軟な対応やスキルの高さ、個別のニーズに合わせたカスタマイズが期待できます。
一般的なマニュアル作成の場合、1ページあたりの料金が設定されることが多く、約3,000円から10,000円程度が相場とされています。ただし、これらの料金はあくまで目安であり、フリーランスとの交渉次第で変動することがあります。
フリーランスとの契約前には、作業の内容や料金について十分な打ち合わせを行うことが重要です。
マニュアル作成を外注するメリット
マニュアル作成を外注することで、手間と時間を削減しながら高品質なマニュアルが作成できるメリットがあります。具体的には、以下のようなメリットが得られます。
見やすく高品質なマニュアルを作成可能
マニュアル作成を請け負う業者や個人は、これまでにさまざまな業種業態の企業におけるマニュアル作成を受注しています。そのため、読みやすい文章や見やすいレイアウトはもちろん、マニュアル全体の高い品質に期待できます。
また、利用者が理解しやすいマニュアルは共有・周知しやすく、問い合わせ時の内容から自社のスキルレベルに合わせたマニュアルが作成されます。よって、業務で実際に活用されるマニュアルが作成でき、効果的な活用につなげることが可能です。
疑問解消と第三者視点の指摘を受けられる
自社だけでマニュアル作成を行う場合、どのような文章を使用し、どのようなレイアウトで作成すれば効果的であるのかが判断しづらいです。しかし、外注であれば細かなヒアリングを通じて疑問点を解消することができ、時間をかけずスムーズな作成が実現します。
そして、作成前には完璧だと感じていたマニュアルも、外注先による第三者視点の指摘を受けることで、他の企業と比較した際の抜けているポイントなどを知ることができます。社内だけでは気付きにくい点が把握できるのも、マニュアル作成を外注するメリットです。
外注で見積もりを取る際に伝えるべき情報とは
マニュアル作成の見積もりを取る際は、いくつかの情報を外注先に伝えることが重要です。まず、マニュアルの概要として、作成するマニュアルの種類や目的を明確に説明します。製品の操作マニュアルや業務手順書など、具体的な内容を明確に伝えておきましょう。
次に、作成するマニュアルのページ数や作成部数を伝えます。ページ数は作業量や費用に直結する重要な要素のため、正確な情報を提供しましょう。また、マニュアルの内容の複雑さや専門性も外注先に伝える必要があります。
費用を抑えて自社に適した外注先を選ぶためには、複数の会社からの見積もりを取ることが大事です。複数の会社からの見積もりを比較することで、サービス内容や品質、納期などを詳細に比較し、自社のニーズに最も適した外注先を選択することができます。
さらに、複数の会社からの見積もりを比較すれば、信頼性の高い外注先を選ぶことも可能です。過去の実績やクライアントのレビューなどを確認し、信頼できる外注先を見極められます。
費用を抑えたいならマニュアル作成ツールがおすすめ
マニュアル作成ツールは、ビジネスや教育などさまざまな分野で利用されています。これらのツールは、専用のテンプレートや編集機能を提供し、ユーザーが簡単にマニュアルを作成できるようにサポートしています。
一部のツールは無料で利用できます。無料のマニュアル作成ツールや無料トライアル期間があるツールを利用することで、初期投資を抑えながらマニュアル作成に取り組めます。
また、有料プランにはさまざまな機能やサポートが提供されています。有料プランの費用相場は、月額5,000円〜110,000円程度で、プランによって提供される機能や利用可能なユーザー数などが異なります。
高機能なプランほど費用が高くなりますが、必要な機能に応じて適切なプランを選択することで、費用を抑えられます。費用を抑えながら、効率的かつプロフェッショナルなマニュアル作成を実現するために、マニュアル作成ツールの利用を検討するのもおすすめです。
まとめ
マニュアル作成の外注にはさまざまな選択肢があります。マニュアル作成代行会社、クラウドソーシングサービス、フリーランスなどが代表的な外注先です。
これらの選択肢を活用することで、企業は専門的なスキルを持つプロフェッショナルにマニュアルの作成を委託し、費用や時間を節約することができます。
また、マニュアル作成ツールの活用も費用を抑える手段の1つです。無料や無料トライアル期間があるツールも多く、これらを利用することで、簡易なマニュアルを低コストで作成できるでしょう。
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