経費精算システムにかかるコストは?費用対効果・相場を解説

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  • 経費精算システムは導入コストがかかるが、紙・印刷代や人件費の削減が可能
  • 経費精算システムは、オンプレミス型とクラウド型、アカウント数によりコストが異なる
  • 余計なコストを生まずに経費精算システムを選ぶには、自社の課題と操作性を確認する

経費精算システムを導入する際は、コストや費用対効果を考えることが大切です。本記事では、経費精算システム導入前後にかかるコストの違いや経費精算システムを導入する際の費用相場、コストを無駄にしないための経費精算システムの選び方を解説しています。

目次

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  1. 経費精算システムを選ぶ際は費用対効果を考える
  2. 経費精算システム導入前後のコストを比較
  3. 経費精算システムの費用相場
  4. 経費精算システムには無料で使えるものもある
  5. コストを無駄にしないための経費精算システムを選ぶ注意点
  6. まとめ

経費精算システムを選ぶ際は費用対効果を考える

経費精算システムは、経費処理の効率化や、作業の簡素化ができる便利なツールです。システム導入には多くのメリットがあり、申請にかかる手間の削減や申請書記入の正確性向上、効率化やミスの防止があります。

また、経費精算システムを選ぶ際には、費用対効果も考慮する必要があります。導入費用やシステム利用料の費用を評価し、システム導入のメリットと費用のバランスを考えることが重要です。

経費精算システムによるメリット

経費精算システムの導入は、経理担当だけでなく経費を申請する従業員にもメリットがあります。主なメリットを以下にまとめました。魅力的に感じる項目があれば、コストをかけてでも導入する価値があると言えます。

  1. 申請のためだけ出社する必要がなくなる
  2. 申請書の不備が起きにくく、差し戻しが減る
  3. 書類を紛失するリスクがなくなる
  4. 月末業務の負担軽減になる
  5. 経費精算業務が効率化され、別業務に集中できる

経費精算システム導入前後のコストを比較

経費精算システムの導入を検討する際には、導入前後のコストを比較してみましょう。ここでは、「導入しない場合のコスト」と「導入する場合のコスト」の2つの項目に分けて解説します。

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導入しない場合のコスト導入する場合のコスト
経費精算に関わる人件費初期費用・(クラウド型の場合)月額費用
紙代・印刷代オプション料金
システム担当の人件費

経費精算システムを導入しない場合にかかるコスト

経費精算システムを導入しない場合にかかるコストとして、以下の2種類を解説します。システム導入を検討する際に、現状どの程度コストがかかっているのかを把握し、比較してみましょう。

経費精算に関わる人件費

経費精算システムを導入しない場合には、経費精算に関わる人件費がかかります。紙やExcelで経費精算業務を行う場合、経理担当者は膨大なデータの集計や仕訳作業を行います。さらに、エラーの修正や経費の整合性の確保にも時間と労力を費やします。

これにより、経費精算に関わる人件費は増加し、人的ミスや遅延が発生する可能性もあります。

紙代・印刷代

経費精算システムを導入せずに紙で申請する際は、紙代や印刷代などのコストがかかります。また、紙での管理は手作業が必要になり、管理コストも増加します。

さらに、紙は紛失や破損のリスクがあり、経費データや機密情報が漏洩する可能性もあります。情報のセキュリティリスクや、データの紛失による再作成の手間も考慮しなければなりません。

経費精算システムを導入する場合にかかるコスト

経費精算システムを導入する場合にかかるコストとして、以下の3種類を解説します。上記の「経費精算システムを導入しない場合にかかるコスト」と比較してみましょう。

初期費用・月額費用

経費精算システムを導入する際には、初期費用と月額費用が発生します。Webサイトにアクセスするだけで使用できるクラウド型の初期費用は比較的低く、月額費用については、従業員が利用する1アカウントにつき換算されます。

自社システムに組み込むオンプレミス型の初期費用は比較的高く、サーバーやハードウェアの購入、システムのカスタマイズや導入にかかる作業費用が必要です。月額費用は運用コストとして発生しますが、運用を自社で行う場合は月額費用がかからないケースもあります。

オプション料金

経費精算システムの導入には、オプション料金の考慮も必要です。オプション料金は、追加機能やカスタマイズ、特定のサポートレベルなど、基本的なシステムには含まれない追加サービスを利用する際に発生します。

システムに関する知識を持つ人材が必要な場合がある

オンプレミス型の経費精算システムを導入する場合、システムに詳しい人材が必要となります。なぜなら、オンプレミス型ではシステムの構築、設定、保守、セキュリティ管理など、すべての運用業務を自社内で行わなければならないためです。

管理・運用業務をサービス提供者に依頼する方法もありますが、月額料金として運用コストが発生します。

経費精算システムの費用相場

経費精算システムの費用は、導入形態や提供業者によって異なりますが、ここでは、一般的な費用相場について解説します。費用相場は初期費用や月額費用、中小企業と大企業の項目に分けて解説しているので、参考にしてください。

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初期費用

経費精算システムの初期費用は、オンプレミス型とクラウド型で異なります。オンプレミス型の初期費用は、一般的に数十万円ですが、大規模になると数百万円以上が必要となることもあります。

一方、クラウド型の場合、初期費用は比較的低く抑えられ、無料のツールも存在します。クラウド型の初期費用は無料のものから数十万円程度であり、導入コストを抑えつつ、経費精算システムを利用することができます。

月額費用

経費精算システムの月額費用についても、料金形態などオンプレミス型とクラウド型で異なります。オンプレミス型の月額費用は、運用・管理コストとして数十万円程度かかりますが、自社内で運用・管理をする場合、月額費用がかからないケースもあります。

クラウド型の月額費用は、従業員が利用する1アカウントにつき、月額300円〜800円前後の費用となります。クラウド型は従業員が多いほど高額になるので、中小規模の企業に特におすすめのツールです。

オプション費用

経費精算システムにはさまざまな機能がありますが、オプションとして費用がプラスされる機能もあります。オプションとして設定されている機能で多いのは、 会計ソフトとの連携機能です。

他にもスマホなどで撮影したレシートの画像を認識し、データ化する機能もあります。費用の相場は機能によって異なりますが、1機能につき1,000円〜3,000円程で、オプション機能の導入時に工事代や備品代などの費用が別途発生することがあります。

中小企業が経費精算システムを導入する場合の目安

中小企業が経費精算システムを導入する場合は、基本的には、クラウド型をおすすめします。クラウド型の初期費用は、無料のものから数十万円程度かかるものまであります。

月額料金として、従業員50名による費用目安は、15,000円〜40,000円程となります。以上は一般的な目安であり、実際の費用は導入先の要件や、提供会社によって異なる場合があります。具体的な費用やプランは、経費精算システムの提供会社に相談してみましょう。

大企業が経費精算システムを導入する場合の目安

クラウド型の初期費用は、中小企業と同じく無料から数十万円程度が相場ですただし、オンプレミス型の場合は数百万円になるケースも多く、大企業の場合は簡単に導入できる金額ではないことがほとんどです。

月額の費用目安を従業員500名として計算すると、200,000円〜400,000円程となります。以上は一般的な目安ですが、従業員の多い大企業では導入コストだけでなく運用コストも大きくなりがちなため、自社のニーズを把握した上で適切なツールを選びましょう。

経費精算システムには無料で使えるものもある

経費精算システムの中には無料で使用できるものも存在しますが、利用には注意が必要です。 無料の経費精算システムは、基本的な機能のみを提供する場合が多く、小規模な組織や個人利用に適しています

無料のシステムは高度な機能が制限されてるケースが多く、特定のニーズや要件を満たすためには有料プランへのアップグレードが必要になることもあります。 また、利用できるユーザーアカウント数に制限がある場合が多いです。

比較的規模の大きい企業や組織では、アカウント数や高度な機能、高いセキュリティが求められるため、有料の経費精算システムをおすすめします。

無料の経費精算システムの注意点

ここでは、無料の経費精算システムを利用する際の注意点について解説します。注意点は、以下の2項目ですので、確認しておきましょう。

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利用期間・機能が制限されているシステムが多い

無料の経費精算システムを利用する際には、利用期間や機能の制限に注意が必要です。システム利用を無料トライアルとして、一定の期間提供しているツールもあるので注意しましょう

また、無料の経費精算システムでは、基本的な機能に限定されていることが多いです。高度な機能やカスタマイズオプションが必要な場合、無料のシステムではそれらの要件に対応できず、業務の効率化やニーズが合わない可能性があります。

セキュリティに不安がある

無料の経費精算システムを利用する際には、セキュリティに関する注意が必要です。 無料のシステムは通常、セキュリティ対策やデータ保護において、有料のシステムほど高度な対策が取られていない場合があります。

特に、大企業では多くの機密情報や個人情報が経費精算システムに含まれるため、セキュリティの脆弱性は重大な問題となるため、導入前に入念な確認が必要です。

また、無料のシステムは、運営会社のリソースやサポート体制が制限されていることが多いです。セキュリティに関する問題やシステム障害が発生した際に、迅速な対応が得られない可能性があります。

コストを無駄にしないための経費精算システムを選ぶ注意点

経費精算システムを選ぶ際には、無駄なコストを発生させないために注意してシステム導入の検討をしましょう。以下は、注意するポイントを4つ解説します。

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コストを無駄にしないための経費精算システムを選ぶ注意点

  1. 自社の課題を整理
  2. 従業員数に適した料金プランを選択
  3. 操作性を確認
  4. サポート内容を確認

自社の課題を整理

経費精算システムで無駄なコストを発生させないためには、まず自社の課題やニーズを整理し、必要な機能を洗い出すことが重要です。 たとえば、既に利用している会計ソフトや人事管理システムとの連携が必要な場合、他システムとの連携機能が必要となります。

また、予算管理やコスト削減の観点から導入を検討している場合、分析機能やカスタムレポート作成機能が必要です。

以上のように、自社の課題やニーズを整理することで、必要な機能やシステムを把握できます。具体的な課題を特定し、それに対応する機能を持つ経費精算システムを選択することで、無駄なコストを削減し、効果的な経費管理を実現できます。

従業員数に適した料金プランを選択

経費精算システムの多くは、利用可能な人数によって料金が異なります。そのため、従業員数に対して必要以上に利用可能ユーザー数が多いと、無駄なコストとなってしまいます。

起業したばかりで従業員数が少ないのであれば、将来的に大企業を目指していたとしてもユーザー数は少なくても問題ありません。従業員を増やしたいタイミングでプランやシステムの変更をし、従業員の増減に対応していきましょう。

中には1名単位で利用できるシステムもあるため、少数で経営している個人事業主でも無駄なコストをかけずに経費精算システムを導入できます。多くの企業にシェアされていても自社の規模に適していないと無駄なコストとなるため、自社の規模を優先して選びましょう。

操作性を確認

経費精算システムで無駄なコストを発生させないためにも、操作性を事前に確認しておきましょう。 操作性の高いシステムを利用することで、ユーザーは簡単に操作でき、迅速に経費精算業務を行えます。

また、システムが操作しやすいと、正確なデータ入力や処理がスムーズに行われ、エラーと修正の負担を軽減することができます。以上のことから、生産性が向上し、業務の遅延や人的ミスによるコストの削減が可能になります。

経費精算システムには、無料トライアルを実施している製品もあるので、実際の操作感を確認し、ユーザビリティに優れたシステムを選びましょう。

サポート内容を確認

経費精算システムで無駄なコストを発生させないための注意点として、導入時および導入後のサポート内容を確認しましょう。導入時のサポートは、トレーニングやマニュアルの提供、専門スタッフのサポートなどが重要になります。

また、導入後のサポートとして、サポートの対応時間や方法、オンラインヘルプの有無などを確認しておきましょう。サポートに料金がかかる場合もあるため、料金体系やサポートの範囲を確認することも大切です。

まとめ

経費精算システムを選ぶ際は、費用対効果を考慮して導入することが大切です。自社のニーズや課題を明確にし、必要な機能や料金体系を比較検討しましょう。無料で利用できる経費精算システムもありますが、機能制限やセキュリティリスクがあるため注意が必要です。

自社のニーズとシステムの機能を照らし合わせ、コストと効率化のバランスを見極めることが重要です。経費処理の効率化とコスト削減を実現するため、費用対効果の高い経費精算システムを選択しましょう。

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