おすすめのLPOツール4選|選び方のポイントや導入の流れも解説
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- LPOツールを選ぶ際は、アクセス解析やターゲティングなど分析機能の充実度を確認する
- LPOツールでは、ABテストの精度やレポート機能の使いやすさも重要な選定ポイント
- LPOツールで正確に効果測定するには、十分なコンテンツ量や訪問者数が必要である
LPOツールとは、ランディングページ最適化をサポートするためのツールです。LPOツールの活用でコンバージョンの向上に期待できますが、多数の製品からどれを選ぶべきか迷うことも多いでしょう。本記事では、おすすめのLPOツールや選ぶ際のポイントを解説します。
目次
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LPOツールを活用して売上増加を実現
LPO(Landing Page Optimization)とは、ランディングページにおいて、離脱を防いだり成果を上げたりする取り組みのことです。ランディングページ最適化とも呼ばれます。
ランディングページとは、Webサイト検索・広告などを経由して、ユーザーが最初にアクセスするページを指します。一般的に、商品やサービスの購入・問い合わせなどの成果から、売上増加につなげることを目的とし、縦長のページであることが多いです。
また、LPOツールは、ランディングページを改善する取り組みを支援するツールです。主に効果測定を行うツールですが、ツールごとに分析機能やテスト機能といった機能を備えています。本記事では、LPOツールの選び方や比較のポイントなどについて解説します。
LPOとはランディングページを最適化する施策のことです。LPOツールを使うことで顧客ニーズに合ったランディングページをすばやく制作でき、CVR向上やコスト削減に繋がります。この記事ではLPOツールのメリット・デメリットや選ぶ際の比較ポイントをわかりやすく解説します。
LPOツールが必要とされる背景
LPOツールが必要とされる背景には、インターネットとスマートフォンの普及が大きく関わっています。これにより、広告からの流入経路やクリック数、ユーザーの属性やコンバージョン率などの定量データを収集しやすくなりました。
そのため、広告の費用対効果に対してより厳密な評価が求められるようになり、LPOが重要視されるようになりました。Googleが2006年頃にLPOツールの提供を開始したことで、日本でも普及が加速しています。
LPOツールの主な機能
LPOツールの主な機能は、大きく分けるとユーザーの特徴を分析する機能と、効果を測定するテスト機能の2つです。どちらも備えていることが一般的ですが、ツールによって得意としている機能は異なっている場合があります。
分析を得意とするLPOをツールを使用すると、流入経路や検索ワード、閲覧履歴などを詳細に分析し、自社の商材に合わせた精度の高いターゲティングが行えるでしょう。また、ユーザー行動を可視化できるため、ユーザーのニーズを深く理解できます。
テストが得意なLPOツールには、代表的なABテストに加えさまざまなテスト機能を備えているものもあります。結果を基に最適なページデザインを見つけ出し、コンバージョン率を高めることが期待できます。
また、LPOツールの中には分析やテストだけではなく、実際にランディングページを改善できるものもあります。目的に応じて、それぞれのツールの機能を比較しましょう。
LPOツールは分析機能・テストの精度・レポート機能で選ぶ
LPOツールはランディングページの問題点を把握し、有効な改善策を講じるために、分析機能やABテスト機能を活用します。よって、どのような分析機能なのか、ABテストの精度・レポートの取得のしやすさについても確認することが重要です。
また、ランディングページの効果を高めるためには、さまざまなLPOツールを比較しながら選ぶことも不可欠とされます。次の章から、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
【重要なポイント3つ】
- 必要な分析機能があるか
- ABテストの精度
- レポート機能は使いやすいか
【その他の比較ポイント】
- サポート体制は充実しているか
- 他ツールと連携できるか
- デザインテンプレートの種類
- 導入実績は豊富か
LPOツールの選び方で重要な3つのポイント
LPOツールにおいて重要な機能は、分析機能・テスト機能・レポート機能です。ここでは、LPOツールを選ぶ際に重要な3つのポイントを解説します。
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LPOツールの選び方で重要な3つのポイント
必要な分析機能があるか
自社のランディングページにおいて、LPOツールで何を分析するかによって、必要な分析機能は異なります。特に、アクセル解析機能・ターゲティング機能・ヒートマップ分析機能といった、3つの機能の有無や精度を確認することが大切です。
アクセス解析機能
アクセス解析機能では、ランディングページに訪れたユーザーの属性を分析できます。属性には、ユーザーの性別・居住地・アクセス元の企業情報が含まれ、ランディングページのターゲット層と、実際の訪問者層が一致しているかを確認することが可能です。
また、ユーザーの属性だけでなく、ランディングページに関するユーザー行動を分析することもできます。アクセス解析で分析可能なユーザー行動の指標には、以下のようなものがあります。
セッション数 | ランディングページの訪問回数 |
コンバージョン数(CV) | 成果(商品購入や問い合わせなど)に至ったユーザー数 |
コンバージョン率(CVR) | セッション数に対するCVの割合 |
直帰率 | アクセスしてからそのまま離脱したユーザーの割合 |
これらは、ランディングページにおいて重要な指標です。例えば、セッション数が少ない場合は、改善策として広告運用や流入経路の見直しが考えられます。また、アクセス解析機能では上記の指標以外にも、クリック数や検索順位などを調べることもできます。
アクセス解析機能は、ランディングページで効率的に成果を上げるために重要な役割を果たします。
ターゲティング機能
ターゲティング機能は、ユーザーに関する情報に基づき、最適なランディングページへと誘導する機能です。ユーザーに関する情報には、ユーザーの行動履歴・検索キーワード・行動の時間帯などが含まれます。
例えば、スキンケア商品のランディングページを用意したとします。ターゲティング機能で、検索キーワードごとに誘導するページを変えると、以下のような最適化が可能です。
- 「〇〇 乾燥肌」で検索した場合、スキンケア効果を強調したページへ誘導する
- 「〇〇 価格」で検索した場合、価格のお得感を強調したページへ誘導する
これらは、ターゲティング機能をわかりやすくするための例示です。実際は検索キーワードだけでなく、ユーザーの性別や年齢など、さまざまな情報から総合的に判断して誘導することができます。
ターゲティング機能を活用することで、ユーザーごとに最適なページへと誘導できるため、高い成果に期待が持てます。
ヒートマップ分析機能
ヒートマップ分析機能は、ランディングページに訪れたユーザーの行動を分析します。ユーザー行動には、ページ上のどのエリアを長い時間見ているか、どのエリアでユーザーが離脱しているかなどが含まれます。
ヒートマップ分析機能は、ユーザー行動を分析することにより、ページ内部のどの部分に問題があるかを明らかにできます。
例えば、商品の魅力を伝える文章があるエリアの滞在時間が短い場合、その文章はユーザーからあまり読まれていない可能性が高いと考えられます。
その結果から、文章を読みやすく修正したり、ユーザーにとってより関心が高いと考えられる内容に差し替えたりなど、改善策を講じることができます。ヒートマップ分析機能は、ユーザーの視点に立って、より魅力的なランディングページを目指す上で有用な機能です。
ABテストの精度
ABテストとは、2つ以上の異なるバージョンのコンテンツを比較して、どちらがより成果が高いかを特定するテストです。LPOツールにおいて、より成果につながるコンテンツに改善する上で重要な機能といえます。
例えば、ランディングページ内のタイトルを3パターン用意した場合、各タイトルをユーザーごとにランダムで表示させます。その結果を統計的に分析することで、最も効果の高いタイトルを特定することができます。
ABテストは分析に基づいて行うことが大切です。ページ内のさまざまなコンテンツに対して、無作為にテストを行うことは効果的ではありません。また、テストの結果だけで判断すると誤った改善策を講じるリスクもあります。
問題箇所に対してテストを行い精度を高める
精度の高いABテストを行うためには、ヒートマップ分析やアクセス解析などによって、ページ上の問題箇所に対してテストを行うことが大切です。結果の分析においても、これらの分析機能が「適切な改善策は何か」を探る上で役に立ちます。
高精度のABテストを行いやすいLPOツールを選ぶためには、ヒートマップ分析やアクセス解析などの分析機能が充実していることが重要です。
多変量テストでABテストが効率化する
ABテストはタイトル以外にも、説明のテキスト・イメージ画像・ボタンの色などに対しても行うことができます。また、同じページ内のさまざまな箇所で同時にABテストを行い、最適な組み合わせを見つける「多変量テスト」機能があれば、より効率的です。
多変量テストとは、ABテストでは得られない情報を得ることができる分析方法です。1つのページにおいて、大きな影響を及ぼしている場所を特定し、その最も重要な部分からページ全体の構成を考える際に役立ちます。
レポート機能は使いやすいか
レポート機能は、LPOツールによる分析・テストの結果をレポートとして表示します。ランディングページの問題点が可視化されるため、対策が行いやすくなります。
ランディングページは、継続的に見直し・改善のサイクルを行うことが大切ですが、その際にはレポート機能の使いやすさが求められます。レポートが取得しやすくデータが見やすいと、ランディングページに関する業務効率の向上につながります。
レポート機能を比較する際には、業務を行う上でレポートが見やすいかどうかに加え、過去データと比較できるか、デバイス別のデータが取得できるかなどにも注目しましょう。多角的にデータを取得できると、改善策の可能性が広がります。
また、データの集計において、手間や時間をかけずにデータ取得が可能なレポート機能を選ぶのがおすすめです。
LPOツールのその他の比較ポイント
LPOツールを選ぶ際には、さまざまなツールを比較検討することが推奨されます。ここでは、どのようなポイントに注目して比較するべきかについて解説します。
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LPOツールのその他の比較ポイント
サポート体制は充実しているか
LPOツールのサポートは、トラブル時の窓口として活用するだけでなく、効果的なLPOを行うための支援を受ける上でも重要です。
LPOツールの分析結果から、効果的な施策を行うためには、知見に基づくアイデア力が求められます。社内にLPOに関する知見が十分に揃っていない場合、ノウハウを持つツール提供者のサポートに頼ることになります。
なお、LPOツールによって、実装マニュアルの提供やコンサルティングをサポートに含んでいる場合があるため、成果の高いランディングページの運営に期待できます。サポート体制は対応可能な時間や対応方法に加え、支援内容の充実度も確認しましょう。
他ツールと連携できるか
LPOツールは他ツールと連携することで、より多面的で高精度の分析が可能になります。例えば、Google Analyticsのクロスデバイストラッキング機能は、PCやスマートフォンなどの端末をまたいでユーザーを識別できます。
その特徴を生かしてLPOツールと連携させた場合、端末ではなくユーザーに焦点を当てた分析が可能になります。また、膨大なユーザーデータを蓄積するプラットフォームとLPOツールを連携させることで、個々のユーザーに適したランディングページに誘導しやすいです。
連携の例は他にも存在しますが、いずれも高精度な分析ができる点がメリットであるため、 成約率とオンライン市場での競争力を高めます。
デザインテンプレートの種類
LPOツールの中には、分析やテストだけではなく、実際にランディングページを作成したり、デザインを変更したりできるものもあります。
そういったツールを選ぶ際には、ランディングページの作成がテンプレート化されていると、簡単に作成・編集が可能です。デザインテンプレートの種類が多いほど、手間を軽減できます。
中には、HTML・CSSの知識がゼロでも、ノーコードで作成・編集できるものもあります。テンプレートのカスタマイズが可能な場合は、どこまでカスタマイズできるかを確認しておくのがおすすめです。
導入実績は豊富か
LPOツールを選ぶ際には、ツールの導入実績を比較しましょう。導入実績が多いと、ランディングページ改善のノウハウが蓄積されたツールであると考えられます。
また、有名企業を含め、広く認知される製品・サービスにおけるランディングページの改善実績があれば、信頼性の高いツールであるといえるでしょう。
導入実績の確認では、単に信頼性を確認するだけでなく、自社の商品・サービスに適しているか、業界の課題解決に寄与しているかなどの視点を持つことも大切です。LPOツールのサイトでは、導入事例を公開していることが多いため、簡単に実績を確認できます。
おすすめのLPOツール4選
GOOD
ここがおすすめ!
- ABテストだけでなく「多変量テスト機能」も搭載
- AIを利用した「パーソナライズ機能」を用いてユーザーに適した配信が可能
- コンサルティングやLPO・ABテストの代行も依頼ができる
MORE
ここが少し気になる…
- 料金は問い合わせが必要で、作成系の機能は非搭載
GOOD
ここがおすすめ!
- ページの回収やABテストを素早く実行し、ターゲティング設定も細かく行える
- アプリ内でABテストの実行が可能
- 直感的な操作かつ、どんな環境でも実験が行える
MORE
ここが少し気になる…
- デモのみで、全機能使える無料トライアルがなく満足に使用感を試しにくい
GOOD
ここがおすすめ!
- 「ROIダッシュボード」を搭載し、ABテストの結果を簡単に報告
- 簡単な操作方法で、ワンクリックで必要な分析ツールと連携が可能
- ボタンやポップアップなどは編集機能を使ってらくらく変更
MORE
ここが少し気になる…
- プランや詳細機能は問い合わせて資料を得る必要がある
GOOD
ここがおすすめ!
- 「スマートレポート」や、カスタマイズに優れた「編集機能」を搭載
- Web接客機能、アンケート収集機能といった便利な機能の提供
- ヒートマップからABテストまでらくらく行える
MORE
ここが少し気になる…
- 請求は購入したトラフィッククォータに基づき、詳細については問い合わせ
LPOツールの導入フローと注意点
LPOツールは、導入するだけでランディングページを改善できるわけではありません。ツールの導入のタイミングやコストのバランスを考慮することなどが大切です。ここでは、LPOツールの導入フローと注意点を解説します。
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LPOツールの導入フローと注意点
効果測定に十分なコンテンツを用意する
LPOツールの活用には、適切なタイミングがあります。例えば、ランディングページの訪問者数が少ない状態では、正確な測定・分析に必要な情報が不十分といえます。そのため、SEO対策や広告など、訪問者数を獲得するための対策を行っておくことが大切です。
また、ランディングページのコンテンツ数が少ない場合も、ページ上のどの部分に問題があるのかを特定しにくいです。そのため、効果測定に十分なコンテンツを用意しておくことが求められます。
必要な機能を確認する
LPOツールに必要な機能は、ツール導入の目的によって異なります。ランディングページの最終的な目的は、商品やサービスの売上につなげることです。しかし、LPOツール導入の目的としては不十分です。
つまり、売上を上げるために改善すべき目標を設定し、ツール導入によって目標が達成されているか、測定可能な目標でなければなりません。そのためには、数値化できる目標であることが大切で、おのずと必要な機能も明らかになります。
例えば、ランディングページ上の、特定のエリアにおける離脱率を減少させることを目的とします。この場合、ページ上のユーザー行動を分析できるヒートマップ分析機能が必要不可欠です。
ヒートマップ分析機能によって、ページ上の離脱率の多いエリアを特定し、改善策を講じることが可能になります。このように、LPOツールの導入目的に合わせて、LPOツールの必要な機能は何か、どれほどの精度が必要なのかを確認することが大切です。
費用対効果を確認する
LPOツールの費用は、ツールやプランによって異なります。ランディングページの最終目的である売上増加に対して、LPOツールの導入に必要な費用とのバランスを考慮することが大切です。見込み客の数や市場規模などを参考に、費用対効果を確認しておきましょう。
一般的に、LPOツールの初期費用は10万円、月額料金は2〜4万円程度が相場です。ただし、料金形態は月額制とは限らず、クリック数や状況に応じて課金される従量課金制の場合もあります。
また、AIによる分析やIPアドレスによるターゲティング機能など、高度な機能を利用できるツールやプランは、相場よりも高額になる傾向があります。
高度な機能は、市場における競争力の強化の点で魅力的です。しかし、自社の目的に合わせて、必要な機能だけを選択することでコストを抑えるのも重要です。
ツールを導入してPDCAを回す
LPOは、継続的にPDCAを回すことが大切です。LPOにおけるPDCAとしては、以下のような手順が考えられます。
Plan | ランディングページ上の改善するコンテンツの内容を計画する |
Do | 計画に沿って効果的な方法を検討し、コンテンツを改善する |
Check | コンテンツを配信し、LPOツールの機能で効果測定を行う |
Action | 分析結果から現状の課題を明らかにし、改善の仮説を立て検証を行う |
LPOツールの導入後は、上記のようなサイクルを回しながら、長期的に検証を繰り返し、ランディングページがより成果につながるように改善していきます。
LPOは1回や2回の改善で、すぐに高い効果が得られるとは限りません。また、ユーザーのニーズは時間と共に変化する可能性があり、コンテンツも変化するユーザーのニーズに合わせる必要があります。そのため、常にPDCAを回し続けることが重要です。
まとめ
LPOツールは、ランディングページの問題点を明らかにし、より成果の高いランディングページにするために効率的なツールです。分析機能としては、ヒートマップ分析機能・アクセス解析機能・ABテストなどが挙げられます。
ツールを選ぶ際には、自社の目的に必要な機能を見極めることが大切です。そのためには、LPOツールを導入する目的を明確にし、数値化できる具体的な目標設定を行うことが求められます。
また、さまざまなツールを比較しながら、サポート体制や他ツールと連携の可否なども確認し、継続的なPDCAによってLPOの効果を高めるのも重要です。本記事を参考に、より良いランディングページの作成を目指しましょう。