営業代行の利用に補助金は使える?活用できる補助金制度を紹介

Check!

  • 小規模事業者持続化補助金や事業再構築補助金では、営業代行の利用も対象になる
  • 地方自治体の補助金・助成金制度の対象となることもある
  • 代行サービスの導入前に、補助金・助成金の条件や申請手順などをよく確認しておく

営業代行は営業活動に課題がある事業者にとって非常に便利なサービスですが、利用には費用がかかります。特に予算に余裕がない場合は、補助金などを使って出費を抑えたいと考える方も多いでしょう。本記事では、営業代行の利用に使える補助金制度を紹介します。

目次

開く

閉じる

  1. 営業代行の利用に補助金は使えるのか
  2. 営業代行に使える補助金の例
  3. 営業代行の利用に補助金・助成金を使う際の注意点
  4. まとめ

営業代行の利用に補助金は使えるのか

営業代行とは、自社の営業を代行してもらうことで、営業業務を外部に委託するサービスです。現在では、電話や商談による顧客への営業だけでなく、オフィス内でのDMや広告作成・マーケティング・分析やコンサルティングなど、サービス内容は多岐に渡っています。

営業活動における人員不足やノウハウ不足から、営業代行サービスを利用する企業は増えています。しかし、営業代行サービスの利用にはある程度の費用が必要になるため、予算の面で躊躇してしまう企業もあるでしょう。

営業代行サービスは、売上を上げる販促活動の一環として、国などの補助金・助成金の対象になる場合があります。これらを申請することで、営業代行を導入する際の費用として利用することもできます。

営業代行に使える補助金の例

営業代行サービスを利用することは販促活動の一環とされ、国などの補助金や助成金を得られるケースがあります。ここでは営業代行の導入に利用できる補助金や助成金について解説します。

\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者による販路拡大や生産性向上の取組みを支援する制度です。常時使用する従業員が、宿泊・娯楽業を除く商業・サービス業で5名以下、その他で20名以下の企業が対象です。

この補助金は、事業者が事業計画書を作成し、事業を営む地域を管轄する商工会議所・商工会の指導を受けて取り組みを行うことが条件となります。ただし、商工会議所の会員でなくても応募可能です。

通常枠での補助率は経費の3分の2(上限50万円)で、インボイス特例や特別枠に申請すると上乗せも可能です。営業代行は販路拡大や販促活動の一環になるため、補助金の対象になる可能性があります。

参考:小規模事業者持続化補助金(一般型)

参考:小規模事業者持続化補助金<一般型>ガイドブック

事業再構築補助金

事業再構築補助金は、新分野への展開や事業・業種の転換など思い切った事業再構築を行う中小企業などを支援するものです。補助額は申請枠によって異なりますが、成長枠の場合では補助率が2分の1、補助上限は従業員数によって2000〜7000万円となります。

対象者は、中小企業基本法に定められた中小企業の範囲に入る企業および中小企業の範囲に入らない企業のうち資本金10億円未満の企業です。大企業の子会社などいわゆる「みなし大企業」は対象外のため注意しましょう。

事業再構築補助金の補助対象には、広告宣伝費・販売促進費が含まれています。販売促進の一環として、営業代行の導入に事業再構築補助金を利用することも可能です。

参考:事業再構築補助金

参考:事業再構築補助金 第13回公募の概要

地方自治体の補助金・助成金

地方自治体が実施している補助金や助成金にも、営業代行の利用が補助や助成の対象になっていることがあります

例えば、島根県の「営業代行等を活用したものづくり産業販路拡大支援助成金」では、県内に事業所を持つ機械金属・樹脂・電気および電子部品などを製造する中小企業を対象に、県外の営業代行企業・個人を活用して取引拡大を図る事業に対して助成金が出されます。

自治体によってさまざまな補助金制度や助成金制度が展開されているので、自治体のホームページなどで一度確認してみると良いでしょう。

参考:令和6年度「営業代行等を活用したものづくり産業販路拡大支援助成金」募集のご案内

営業代行の利用に補助金・助成金を使う際の注意点

営業代行の利用に補助金・助成金を使う場合には、いくつか注意しなければならないことがあります。補助金や助成金を申請する前に、これらの注意点を確認しておきましょう。

申請要件をよく確認する

まず注意すべきなのは、補助金・助成金にはそれぞれ申請要件が細かく定められており、導入したい営業代行サービスが対象にならない場合もあり得るということです。また、自社が申請要件を満たせない場合もあります。

加えて、補助金・助成金は、一般的に補助事業期間を定めていることに注意しましょう。たとえば、事業期間が交付決定日より12か月間の場合、それより前後に営業代行サービスを導入しても対象になりません。

実際に営業代行サービスを導入した後に報告書などを提出しなければならない場合もあるので、申請から補助金の受け取り、そして受け取り後まで何が必要とされるのかしっかりと確認しておくことが重要です。

営業代行会社が申請をサポートしてくれる場合も

営業代行会社によっては、補助金や助成金を活用したい利用者のために申請のサポートを行っている場合もあります。補助金・助成金制度は複雑な場合もあり、その申請作業が大変だと感じる事業者も多いです。

しかし、きちんと要件やルールに沿って行わなければ申請が通らないため、知識のある人にサポートしてもらうのも1つの手です。利用を検討している代行会社にそういったサポートがあるかどうか確認してみると良いでしょう。

補助金・助成金をもらえるのは後から

補助金や助成金の多くは後払い制になっていることにも注意する必要があります。交付が決定しても営業代行サービス導入時には、一旦自社で全額を負担しなければならないため、導入前に予算をしっかり確認しましょう。

補助金や助成金がもらえるからと安易に営業代行を導入するのではなく、実際に代行の利用でかかるトータルコストと、補助・助成金額を事前に明確にしておき、自社が代金を支払ってから給付があるまでの資金繰り、さらに費用対効果についても検討する必要があります。

まとめ

営業代行サービスは、営業活動を担う人員やノウハウの不足で悩みがちな中小企業にとって、営業のプロの手を借りられる有効な手段です。利用にあたってはある程度の費用がかかりますが、国などの補助金・助成金を使うことで解決できる場合があります。

国の補助金では、「小規模事業者持続化補助金」や「事業再構築補助金」で営業代行サービスの利用が補助対象になる場合があります。また、営業代行の活用に助成金を出している地方自治体もあります。

ただし、補助金・助成金は申請すれば必ず出るものではなく、内容によって認められないものもあります。また、後払い制のものが多いため、一旦は費用を全額負担する必要があること、および補助事業期間を外れると対象外になることに注意しましょう。

Share

同じカテゴリの記事を探す

同じタグの記事を探す

同じタグの記事はありません

top