営業代行と販売代理店の違いとは?どちらを選ぶべきかも解説

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  • 営業代行と販売代理店はどちらも営業を外注できるサービスだが、業務範囲が異なる
  • マーケティングや販売戦略について相談したい場合は、営業代行が向いている
  • アポ獲得からアフターフォローまで依頼したい場合は、販売代理店が向いている

営業代行と販売代理店はどちらも営業を外注できるサービスで、導入により業績アップなどの効果が期待できます。しかし、双方の違いをよく知らない方も多いかもしれません。この記事では営業代行と販売代理店の違いや、どのようなケースでどちらが適しているかなどを解説します。

目次

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  1. 営業代行と販売代理店の違い
  2. 営業代行と販売代理店どちらを選ぶべきか
  3. 営業代行・販売代理店の利用で成果を出すためのポイント
  4. まとめ

営業代行と販売代理店の違い

営業を外注できるサービスには、営業代行と販売代理店があります。どちらも従業員雇用を抑えながら、営業拡大を図るために有効な手段です。しかし、この2つのサービスには、明確な違いがあり、選び方を間違えると思ったような効果が得られないリスクがあります。

そのため、利用する際には2つのサービスの違いをしっかりと理解し、自社に合ったサービスを選択することが大切です。以下では、「営業代行」と「販売代理店」についてメリットやデメリット、それぞれに似た語について解説します。

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営業代行と販売代理店の違い 

  1. 営業代行とは
  2. 販売代理店とは

営業代行とは

営業代行とは、営業プロセスの一部またはすべてを代理で行ってくれるサービスです。たとえば、アポイントの獲得から販売までの業務の委託が可能になります。しかし、販売代理店と違って、売掛金回収や顧客へのアフターフォローなどの依頼は一般的にできません。

また、営業代行の中には、自社の製品やサービスを販売するための戦略立案を依頼したり、営業に関するアドバイスが受けられたりするコンサルティングなどの業務依頼も可能です。

営業代行とは?メリット・デメリットや代行できる仕事内容を解説

営業代行とは、企業や個人の営業業務を代わりに行うサービスのことです。本記事では、営業代行をよく知らない・導入を検討している方のために、営業代行のメリット・デメリットや代行を依頼できる仕事内容、営業代行会社の選び方や活用がおすすめの企業を解説しています。

営業代行と営業派遣の違い

営業代行と似た言葉に営業派遣がありますが、営業派遣は依頼主の指示に従って営業活動を行うのが特徴です。各企業に営業パーソンが派遣され、依頼主である企業からの指示に従い、さまざまな営業活動を行います。

営業代行は一連のプロセスを代行するため、企業ではなく営業代行サービス側が指示出しの段階から行うのが基本です。そのため、基本方針やポリシーなどは、あらかじめ営業代行サービスと共有しておく必要があります。

営業代行のメリット

営業代行の最大のメリットは、営業のための人的リソースが素早く確保できることです。営業代行業者は、営業経験が豊富で高いスキルを持った人材を確保しています。そのため、企業では人材を雇用して、育成する費用の削減が図れます。

また、自社が苦手とする分野だけの依頼も可能です。たとえば、営業代行に営業先のリストアップとアポイントの獲得を依頼し、自社の商品やサービスをよく知っている自社従業員が商談を行うことができます。お互いの得意分野が活かせ、高い効果が期待できる方法です。

また、人的リソースはあるが営業のノウハウに弱点がある企業では、営業代行が行うコンサルティングサービスだけを利用するという活用方法もあります

営業代行のデメリット

営業代行では、自社の商品やサービスを販売するための戦略から契約まで依頼するため、その過程がブラックボックス化しやすいデメリットがあります。そのため、自社にとっては営業ノウハウの蓄積ができず、従業員の営業スキルの向上は期待できません

また、営業代行の利用によって販売数が増加して大きな効果が上がっても、その利用を中止すると販売数の減少につながる場合があります。こうなってしまうと、継続的な営業代行の利用に陥り、自社での営業の内製化が見込めなくなってしまいます

そのため、将来的に営業の内製化を想定している企業では、自社で従業員の営業ノウハウやスキルを高めるための手立てが必要です。また、自社従業員の営業ノウハウやスキルを高めるためのコンサルティングも依頼できる業者を選択するのも一つの方法です。

販売代理店とは

営業代行が販売までの業務を代行するのに対して、販売代理店は販売以外にも与信調査・売掛金回収・顧客へのアフターフォローなど、営業活動と販売活動のすべての委託ができます。そのため、販売代理店とパートナー提携の契約を締結します。

ただし、営業代行のようなマーケットリサーチや販売戦力の立案などの依頼はできない場合が多いです。そのため、契約締結前に自社でマーケティングを実施して、売れる仕組みを作っておく必要があります。

販売代理店と紹介代理店の違い

販売代理店は商材の販売を直接行い、商談も代理店側で行います。一方、紹介代理店は商材の存在を広めて顧客を商材へと導きますが、商材の詳細な説明や価値の提示などの商談や、最終的な販売は販売元やサービス提供者が行います。

つまり、販売代理店が商材の売り上げに対し責任を持つのに対し、紹介代理店は商材の認知度を高め、商材と新規顧客の接点創出に重点を置くことから、販売代理店と紹介代理店の主な違いは、商談を誰が実施するかにあると言えます。

販売代理店のメリット

販売代理店の最大のメリットは、自社から離れた地域への販路拡大が可能になることです。最近では、ビデオ通話で離れた地域の顧客との商談が可能になり、電子契約も手軽に行えるようになりました。しかし、会ったことのない顧客との契約に不安のある場合も多いです。

また、メンテナンスなどアフターフォローが必要な商品やサービスでは、遠隔地での契約がしにくくなります。それらのことを防ぐために、今まで各企業は支店や営業所を設置して対応してきましたが、販売代理店を利用すればその必要がなくなります

販売代理店のデメリット

販売代理店の報酬は、商品やサービスを販売した売り上げに対する手数料です。販売代理店が売れないと判断した商材の契約は行わず、れる戦略と仕組みを持った売れる商材を取り扱います

そのため、販売代理店と契約するにはれる商材の開発と販売戦略、そして売るための仕組みの確立が必須になります。一度契約した商材でも売れなくなると契約が解除されることもあり、企業は常に魅力的な商材開発が求められます。

販売代理店の利用では、代理店からの進捗状況などの報告を受ける機会の設定ができる場合もあります。その際に販売代理店の行っている営業のノウハウやスキルを知ることはできますが、自社の営業所などで取得できる営業ノウハウやスキルとは大きな差があります

営業代行と販売代理店どちらを選ぶべきか

営業代行と販売代理店それぞれのメリットやデメリットを解説してきましたが、どちらを選択すればいいか迷う企業も多いでしょう。ここでは、それぞれに適したケースについて、より具体的に解説していきます。

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営業代行と販売代理店どちらを選ぶべきか 

  1. 営業代行に適したケース
  2. 販売代理店に適したケース

営業代行に適したケース

デメリットを抑え、営業代行のメリットを活かして利用できるのは、マーケティング・販売戦略からサポートが必要なケースや、将来的に営業の内製化を目指すケースです。以下にそれぞれについて詳しく解説します。

マーケティング・販売戦略からサポートが必要な場合

自社の商品やサービスを販売するためには、消費者のニーズや同業他社の商材をリサーチして、自社の製品の売りどころを明確にするマーケットリサーチの作業が重要です。そして、そこで得たデータを基に販売戦略を立てることから、さまざまな営業活動が始まります。

そのため、マーケットリサーチや販売戦略の立案のノウハウが不足している企業や、今までの方法では成果が出なかった企業には、マーケットリサーチや販売戦略の立案からサポートしてくれる営業代行の利用がおすすめです。

将来的に営業の内製化を目指す場合

現在は自社で営業のすべてを行うのは難しいものの、将来的に営業の内製化を目指している企業には、営業コンサルティングサービスを提供している営業代行の利用がおすすめです。営業コンサルティングサービスでは、営業活動のためのさまざまな支援が受けられます。

基本的に営業代行や販売代理店が行っている営業手法は目に見えず、自社でのノウハウの蓄積はできても限定的です。しかし、営業代行と同時にコンサルティングサービスが受けられる業者であれば、企業の内製化を支援が可能です。

販売代理店に適したケース

販売代理店は、売れる商材と販売戦略・売るための仕組みが整えられていれば、営業のアポイントの獲得から顧客へのアフターフォローまで、すべて依頼できます。自社での販売活動は必要ないため、販売業務をすべて委託したい企業にはおすすめの方法です。

また、自社の販売拠点ではカバーしきれない地域へも販売網を拡大したい企業にも販売代理店の利用がおすすめです。顧客へのアフターフォローも委託でき、自社が顧客のもとへ出向くことも減らせます。販売拠点を設置するよりも安いコストで販路の拡大ができます。

営業代行・販売代理店の利用で成果を出すためのポイント

営業代行や販売代理店に自社の商材の販売を依頼しても、顧客にとって魅力のある商材でなければ、利用効果は限定的なものとなってしまいます。営業代行や販売代理店を利用して売上を伸ばすには、まず顧客ニーズに合った魅力ある商材の開発が欠かせません

しかし、いくら魅力的な商材であっても、セールスパーソンがその魅力について理解し、顧客に効果的に伝えられなくては購入してもらえません。そのため、業界の動向や商材の魅力、他社の製品との違いを営業代行・販売代理店にしっかり共有することが重要です。

また、営業代行や販売代理店にも得手不得手の分野があります。業者を選択する場合は、それぞれの業者の実績を調べることも大切です。同業企業との取引や類似商材の取り扱いなどの実績が多くある業者は、自社商材の販売ノウハウを持っている場合が多いでしょう。

まとめ

営業代行と販売代理店はどちらも営業を外注できるサービスで、導入により業績アップなどの効果が期待できます。しかし、双方には業務範囲に違いがあり、選択を誤ると思ったような効果が得られません。

たとえば、マーケティングや販売戦略からのフォローが必要な企業や、将来的に営業の内製化を図りたい企業には、営業代行がおすすめです。一方、自社で営業戦略を立てて販売活動をすべて依頼したい企業や、販売範囲の拡大を狙う企業には販売代理店がおすすめです。

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