営業代行の副業とは|報酬やメリット・デメリット、注意点を解説

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- 営業代行の副業は初期投資はほぼ不要でスタートでき、収入アップが望める
- 営業代行の副業は、特に営業経験がある人や既存の人脈がある人に向いている
- 副業禁止の会社もあるため、本業の勤め先の承諾を得てから始めるべきである
営業代行は、副業でできる職種の1つです。営業代行の副業なら初期投資はほぼ不要でスタートでき、収入アップが望めます。本記事では、営業代行の副業について、メリット・デメリットや始め方、どのような人に向いているか、始める際に知っておきたい注意点などを解説します。
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営業代行とは?メリット・デメリットや代行できる仕事内容を解説
営業代行とは、企業や個人の営業業務を代わりに行うサービスのことです。本記事では、営業代行をよく知らない・導入を検討している方のために、営業代行のメリット・デメリットや代行を依頼できる仕事内容、営業代行会社の選び方や活用がおすすめの企業を解説しています。
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営業代行の仕事内容
営業代行では、企業や個人事業主が行う営業活動を代わりに請け負います。具体的には、ターゲットとなる顧客を直接訪問したり、電話でアポイントを取ったりして、依頼主の商品をアピールする機会を作ります。
また、見込み顧客へ商品情報を提供するなどのフォローも大切な仕事です。依頼主に代わって商談を行い、成約までつなげる場合や、ホームページなどを通してWeb上で集客を行うこともあります。
営業代行の報酬体系
営業代行の報酬体系には、固定報酬型・成果報酬型・複合型報酬の3つのタイプがあります。以下では、それぞれの特徴や報酬相場、報酬を変動させる要因について解説します。
報酬体系とその相場
営業代行の副業で得られる報酬は、主な3つの報酬形態ごとに相場が異なります。固定報酬型では確実に収入を得られますが、アポイント獲得数や契約数が増えても報酬は一定のままです。
一方、成果報酬型は、獲得したアポイント数や契約数に応じて得られる報酬が大きくなります。ただし、アポイントや契約につながらなかった場合には、報酬を受け取れないため、収入の見通しが立たない点がデメリットです。
さらに、固定報酬型と成果報酬型を組み合わせた報酬体系として、複合型報酬があります。以下の表で、それぞれの報酬体系の特徴や相場をまとめます。
報酬体系 | 特徴 | 報酬相場 |
---|---|---|
固定報酬型 | 1日単位や1ヶ月単位で、契約時に 決めた金額を受け取る | 2万円~3万円/日 |
成果報酬型 | 獲得したアポイントや契約の 数など、成果に応じて報酬を得る | 1万5,000円~2万円/1アポイント・ 契約あたり |
複合型報酬 | 日額や月額などの一定料金 (固定報酬)に加えて、成果に 応じた料金(成果報酬)を受け取る | 固定報酬1万円~2万円+成果報酬 ※金額設定は業者によって 大きく異なる |
報酬は仕事内容や取り扱う商材によっても変動する
報酬の相場は報酬体系に加えて、仕事内容や取り扱う商材によっても大きく変動します。例えば、テレアポ・商談などの代行する営業活動の種類ごとに、異なる報酬が設定されている場合が多いです。
また、取り扱う商材によって商材の専門性の高さや営業活動の難易度が変化し、それに応じて報酬が高くなります。さらに、契約・受注を獲得した場合には、売上の30%〜50%ほどを報酬として受け取れるケースも多く、商材が高額なほど多くの報酬を得られます。
営業代行の副業のメリット

営業代行の副業は、初期投資がほぼ不要であったり、収入やスキルアップにつながったりなど、多くのメリットがあります。ここでは、営業代行の副業のメリットについて詳しく解説します。
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営業代行の副業のメリット
初期投資がほぼ不要
営業代行を副業で行う際の一番のメリットは、元手なしでも始めやすい点です。契約企業の代わりに行う、顧客への商品紹介や電話でのアポイント獲得など、営業代行業務のほとんどは事務所や店舗を持たなくても実行できます。
電話などの通信機器や訪問時のスーツなど最低限のツールは必要であるものの、それ以外の初期費用はほとんどかかりません。したがって、資金の調達に悩んだり、銀行などから融資を受けたりする必要がなく、気軽に営業代行をスタートできます。
収入が増える
営業代行を副業として行う場合には、本業の給料にプラスして稼げるため、大幅な収入アップが見込めます。営業代行の大まかな相場は、固定報酬型で1日あたり2万~3万円、成果報酬型なら1アポイントごとに1万5,000~2万円程度です。
例えば、本業の休日が月に9日あったとして、その内の5日間を営業代行に当てれば、固定報酬の場合10万~15万円の月収アップが見込めます。成果報酬ではアポイントを10件取った場合は、15万~20万円を本業の収入にプラスして得られます。
このように、本業以外の収入源を得ることができれば、本業の給料が下がったり失業したりといった万が一の場合にも、生活への影響が少なく済みます。
スキルアップにつながる
営業代行の副業は、スキルアップにつながる点もメリットの1つです。商品アピールをはじめ、売り込み・契約獲得など、業務を通じてセールススキルを磨くことができます。
アピール内容や売り込み方法は、商品や顧客層によって異なるため、より多くのシチュエーションを経験可能です。経験値を増やすことで、本業で営業を行っている場合には職場での評価向上も期待できます。
また、営業代行の副業で洗練されたセールススキルは、独立や転職活動などのキャリアアップにも役立ちます。
人脈を構築できる
営業代行の副業は、その仕事を通じて人脈を広げられることも大きなメリットです。本業では接点のない業界の人々とのつながりなど、人脈構築の機会を多く得られます。
人脈を活かして見込み顧客を増やすことで、営業範囲をさらに広げられるでしょう。また、独立や転職を行う際にサポートをしてくれる人材に巡り合える可能性も高まります。
営業代行の副業のデメリット

営業代行の副業には、さまざまなメリットがある反面、労働時間が増えたり、トラブルが起こった際にも1人で対処しなければならなかったりなど、デメリットもあります。ここでは、営業代行の副業のデメリットを詳しく解説します。
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営業代行の副業のデメリット
労働時間が増える
営業代行を副業で行う場合は、本業と並行になるため労働時間が増えます。本業を終えてからの時間を営業代行に充てる場合は、1日の自由時間が減ってしまいます。また、土日などの休日を返上しなければならないことも多いです。
副業に力を入れるあまりに休息が取れず、ストレスが増えて本業が疎かになるのは好ましくありません。営業代行の副業は、本業とのバランスを考えて無理のない範囲で行いましょう。
収入が不安定
営業代行の仕事は、収入が不安定になりがちです。特に、成果報酬の場合は獲得したアポイントや契約数によって、短期間で多く稼げることがあれば、数ヶ月間全く収入がないということも考えられます。
収益の見通しを立てづらいため、営業代行の収入を頼りにするのはリスクが大きいです。営業代行はあくまで副業に留め、それ以外で収入に安定感のある仕事を本業に据え置くのがおすすめです。
1人でトラブルに対処する必要がある
営業代行の仕事は個人で気軽に始められるというメリットがある反面、会社のようにサポートしてくれる環境がない点はデメリットといえます。
例えば、自身が契約を成立させた顧客との間で問題が生じ、責任を問われるようなことがあったとしても、1人で対処しなければなりません。場合によっては、損害賠償の請求をされることもあるため、慎重な対応が必要です。
さまざまなトラブルを避けるためにも、何かあった際の責任の所在を明確にしておくことや、普段から顧客とのコミュニケーションを取っておくことが大切です。
営業代行の副業を始めるステップ

営業代行の副業を始めるには、まず案件獲得に必要な資料を用意し、案件を探した上で仕事に着手するといったステップを踏みます。ここでは、各ステップの内容について詳しく解説します。
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営業代行の副業を始めるステップ
案件獲得に必要な資料を用意する
営業代行を始めるにあたって、まずは案件を獲得するための資料を準備しましょう。例えば、SNSアカウントやWebサイトを作成し、自分の得意分野などをアピールするのも1つの方法です。
更に、受注の流れなどをまとめておくことで、自分に合った案件をスムーズに受けられるようになります。
案件を探す
営業代行を副業で行う際は、自身で作成するSNSアカウント・Webサイトでの宣伝の他に、クラウドソーシングサービス(マッチングサイト)や求人サイトで案件を探すのもおすすめです。
クラウドソーシングサイト
クラウドソーシングサービスには複数のサイトがあり、副業ワーカーやフリーランスを対象としたさまざまな案件も掲載されています。これらのサイトに自分の経歴や実績などを詳しく登録しておくことで、得意な仕事・成果の出る案件を受けられる可能性が高まります。
案件を探す際は、初めから大きな案件を選ぶのではなく、小口のものから選ぶのがおすすめです。小さな案件をこなして経験を積んだ後に、少しずつ大きめの案件にも挑戦していきましょう。
求人サイト
求人サイトでも、営業代行の募集が行われていることがあります。各求人サイトで「業務委託」などのカテゴリで営業代行が募集されており、応募して採用されれば案件を獲得できます。
取り扱う商材や営業の範囲、応募の条件などは求人案件ごとに異なるため、よく確認してから応募しましょう。また、業務委託の求人と並んで「アルバイト」や「契約社員」などの求人も表示されることから、契約形態や勤務時間などについても慎重な確認が必要です。
仕事開始
案件を決めたら、いよいよ仕事の開始です。これまでの営業経験や人脈などを活かして見込み客を獲得します。的確なターゲット層を得るには商品の性質を理解し、ニーズの高い企業や事業規模、地域などを見極めていくことが大切です。
そして、商品をアピールする際は、商品を使うことで得られるメリットや解決できる課題などを明示しましょう。顧客の興味を引くことができれば、商談・契約へとつなげやすくなります。
営業代行の副業が向いている人

営業代行の副業には、営業経験のある人や副業時間が確保できる人などが向いています。ここでは、営業代行の副業が向いている人の特徴について詳しく解説します。
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営業代行の副業が向いている人
営業経験がある人
営業代行の副業で成果を得るには、営業におけるノウハウやスキルが必要です。例えば、顧客の要望を聞き出すテクニックや商品メリットの効果的な説明方法などです。
営業経験のある人には、これらのスキルがすでに身についていることが多く、営業代行の仕事に向いているといえます。さらに、営業活動の経験がある業種や商品を選ぶことで、より高い成果が期待できます。
副業の時間が確保できる人
営業代行を副業とする場合、本業以外でのまとまった仕事時間を確保する必要があります。しかし、副業の時間を無理に取ろうとすると休息が十分に取れず、疲れを溜めてしまうことにもなりかねません。
そのため、本業の休日数が少ない人や繁忙期だけでなく普段から残業の多い人は、副業との両立が困難である可能性が高いです。営業代行の副業は本業が忙しすぎず、休憩時間もコントロールできるなど、比較的自由な時間を作れる場合におすすめです。
既存の人脈がある人
人脈が豊富な人はアプローチできる人数が多いため、営業代行での成果を上げやすいです。すでに持っている人脈から顧客を得るだけでなく、人脈を活かしてさらに広げていくこともできます。
営業職を本業としている人はもちろん、イベントの主催やブログ活動などを積極的に行っている人も、豊富な人脈を持っていることが多いです。このように、多くの人脈を培ってきた人は営業代行の仕事に向いているといえます。
成果報酬型に抵抗がない人
営業代行としての実績が少ない場合、固定報酬型ではなく成果報酬型が選ばれるのが一般的です。つまり、アポイントの獲得、商談の成功数、契約の提携数など、明確な成果を出さない限り収入は得られません。
特に、副業で高収入を目指す場合には、高い営業スキルを持っており、プレッシャーに強くてモチベーションを保ちやすい人でないと、成果報酬型を続けるのは難しいでしょう。また、副業として安定させるまでには多くの実績も必要です。
副業で営業代行を行う際の注意点

営業代行の副業では、機密情報の管理や本業の勤務先からの承諾、確定申告など、気を付けなければならないことがあります。ここでは、副業で営業代行を行う際の注意点について詳しく解説します。
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副業で営業代行を行う際の注意点
機密情報を適切に管理する
各企業が持っている顧客や商品などの機密情報は、外部に漏れることがないように適切な管理が必要です。既存の人脈や知識を活用することは大切ですが、中には本業で知り得た顧客情報を基に営業代行の副業を行うことで、トラブルに発展するケースが考えられます。
トラブルが起きると、信頼を回復するまでに時間がかかったり、その間に仕事が入らなくなったりする恐れがあります。それらの事態を避けるためにも、機密情報は慎重に取り扱いましょう。
本業の勤め先から承諾を得る
本業の勤め先によっては、副業が禁止されている場合があります。また、禁止ではないものの、副業をすることに対して申告・許可が必要なケースも見られます。
このような場合、本業の勤務先に無断で副業をしていることが発覚すると、給料面や昇進面で何らかの罰則が課せられる可能性が高いです。なお、副業が可能かどうかについて不明な場合は、副業を始める前に本業先へ確認しておきましょう。
副業について本業先へ相談する際は、業務内容や予定期間、仕事量などを整理して伝えることで、話をスムーズに進められます。
契約内容の確認が必要
営業代行の副業は、正社員雇用ではなく業務委託契約がほとんどです。そのため、企業と対等な立場で契約し、業務内容や報酬、責任範囲などを明確にしておかないと、後の報酬トラブル・責任問題に発展するリスクがあります。
契約時には、以下のポイントを確認しましょう。
- 業務委託契約書の有無
- 業務範囲・内容
- 報酬体系・支払条件
- 顧客情報の取り扱い
- 禁止事項
- 契約期間・更新・中途解約条件
- 営業ツール・経費負担
不明点がある場合には、契約前にすべて解消してから契約に進むのが安全です。
確定申告が必要になる
営業代行の副業を行うことで、本業以外に得た収入が年間で20万円を超えた場合には、原則として確定申告が必要です。本業分の申告に関しては勤め先が処理してくれますが、個人で副業を行った分については、自身で申告しなければなりません。
確定申告の期間は毎年2月16日から3月15日までです。管轄の税務署へ書類を提出するか、スマホやパソコンから電子申告(e-tax)を利用しましょう。
参考:No.1990 給与所得者で確定申告が必要な人|国税庁
自己管理をする
副業を行うとその分の労働時間が増えるため、時間の使い方や体調面などの自己管理が重要になります。ストレスや肉体的疲労によって、本業の仕事に支障が出ないように注意しましょう。
また、営業代行の副業を責任持って行うためにも、自分にこなせる仕事量を把握・調整していくことが大切です。
まとめ

営業代行は、企業または個人事業主の営業活動を代わりに請け負うビジネスです。ターゲットとなる顧客への訪問や電話でのアポイント取得によって、依頼主の商品・サービスをアピールする機会を作ります。
報酬体系には、固定報酬型・成果報酬型・複合型報酬の3つのタイプがあります。初期投資がほぼ不要であることをはじめ、収入やスキルアップにつながり、人脈を構築できることなどがメリットです。
一方、トラブル発生の際にも1人で対処しなければならないなどのデメリットも持ち合わせています。本記事で解説した内容を参考に、無理のない安全な方法で営業代行の副業を始めてみましょう。
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