営業代行に向いている・売りやすい商材とは?不向きな商材も解説

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  • 営業代行はプロに商品販売を代行してもらえるが、向いている商材と不向きな商材がある
  • 経理・総務・人事・マーケティングなどに関する商材は営業代行への依頼に向いている
  • 資格・専門知識・特殊な営業手法が必要な商材、ニッチな商材などは営業代行に不向き

営業代行は、営業のプロに自社の商品・サービスの販売を代行してもらえるサービスです。しかし、どのような商材でも効果が出るわけではなく、売りやすい商材と売りにくい商材があります。この記事では、営業代行に向いている商材、および不向きな商材を具体的に解説します。

目次

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  1. 営業代行を上手に活用しよう
  2. 営業代行に向いている商材とは
  3. 営業代行に不向きな商材
  4. 商材の売りやすさを左右している要素
  5. 営業代行を選ぶ際は料金体系の向き不向きにも注意
  6. まとめ

営業代行を上手に活用しよう

営業代行は、企業が営業のプロに自社の商品やサービスの販売を代行してもらえるサービスです。このサービスを上手に活用することで、売上アップが期待できます。

ただし、どのような商品・サービスでも効果がでるわけではありません。商材によって、営業代行に向いているものと不向きなものがあります。

この記事では、営業代行に向いている商材、および不向きな商材の具体例、売りやすさを左右する要素などについて解説します。

営業代行とは?メリット・デメリットや代行できる仕事内容を解説

営業代行とは、企業や個人の営業業務を代わりに行うサービスのことです。本記事では、営業代行をよく知らない・導入を検討している方のために、営業代行のメリット・デメリットや代行を依頼できる仕事内容、営業代行会社の選び方や活用がおすすめの企業を解説しています。

営業代行に向いている商材とは

営業代行に適している商材を選ぶことで、営業代行が有効な販売戦略となります。効果的にアプローチや説明を行い、顧客にアピールできるでしょう。以下では、営業代行に向いている主な商材について解説します。

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経理・会計に関する商材

経理・会計分野の商材は、営業代行に適しています。たとえば、請求書発行システムや経費精算システムなどは、企業が日常業務を円滑に進めるために必要なツールです。これらの商材は企業の業種や規模に関係なく、幅広い需要があります。

市場が非常に大きいため、自社のみでは顧客開拓が十分にできない可能性が高いです。そこで営業代行を利用することで、より広範囲に営業を行うことができるようになります。

顧客の新規開拓にはそれなりの営業スキルが必要ですが、営業代行による的確な説明と効果的なプロモーションで市場での競争力を向上させることが期待できます。

総務に関する商材

総務関連の商材も営業代行に向いています。たとえば、シェアオフィスやバーチャルオフィスといったサービスや入退室管理システム、福利厚生に関するサービスなどが挙げられます。

営業代行がこうした商材に向いている理由は、経理・会計に関する商材と同じように市場が大きいため、そして顧客のニーズを適切に把握する必要があるためです。

総務領域の課題やニーズは企業によって大きく異なるため、自社製品・サービスのターゲットを適切に定め、顧客のニーズに合わせて提案を行わなければなりません。

営業代行に営業を任せることで、ターゲットの選定からトークスクリプトまで最適化することができます。忙しい総務担当者とも円滑にコミュニケーションを図ることができるでしょう。

人事・労務に関する商材

人事・労務に関する商材は多岐にわたり、その一部としてクラウド人事労務ソフト、勤怠管理システムなどが挙げられます。これらも、市場が大きい商材です。

それに加え人事・労務関連の商材には、競合との違いや競合に対する優位性を営業で伝えるのが難しいという課題があります。経験豊富でレベルの高い営業ノウハウを持つ営業代行を利用すれば、こうした課題を払拭して営業の成果を上げることができます。

人材採用・教育に関する商材

人事・労務分野の一部とも言えますが、人材採用・人材教育に関する商材も営業代行と相性が良いと言われています。人材紹介や求人広告に関連する商材、eラーニングシステムなどの人材教育関連の商材がよく営業代行を利用して販売されています。

こうした分野の錠剤は新規開拓の機会が多く、販路の拡大、短期間での多数のアプローチ、契約に繋げるための仕組みづくりといった営業代行の強みを活かしやすいです。

情報システム・開発に関する商材

情報システム、開発関連の商材も営業代行に向いています。セキュリティサービスやノーコード開発ツールがその具体例です。これらの商材は、自社製品・サービスの強みや顧客にとっての必要性を的確に言語化するのが難しい傾向にあります。

営業代行が自社製品・サービスについてわかりやすく情報を整理して顧客に伝えることで顧客の理解が深まり、導入の検討に繋がります。

マーケティングに関する商材

マーケティング関連の商材も幅広い業界をターゲットにでき、営業代行に向いています。たとえば、EC運用代行サービスやWebサイト制作・運用サービスなどは、企業がオンラインで商品やサービスを展開する上で利便性の高い商材です。

マーケティング関連の製品・サービスは数多くあるため、いかに競合と差別化を図るかが重要なポイントとなってきます。経験豊富な営業代行が自社の商材と顧客のニーズを上手くマッチさせ、効果的に差別化ポイントをアピールすることで成果を上げることができます。

営業・販売に関する商材

営業代行に向いている商材として、営業・販売に関するツールやサービスもあります。たとえば、オンライン商談ツールや名刺管理ツール、Web接客ツールなどです。

これらのツールも、業界を問わず使われる可能性がある商材です。営業代行が営業活動を担うことで企業は足りない営業リソースを補完し、効果的な営業態勢を構築できます。

サブスクリプション商材

サブスクリプション商材は、営業代行に非常に適しています。なぜなら、サブスクリプションモデルでは、一度契約が成立すれば顧客が長期間にわたって継続的に利用してくれることが期待されるからです。

こういった商材は単価が低いため、営業代行を利用した時点では費用対効果が低いケースもあります。しかし、継続的な利用が見込まれるため、長期的に見れば高い効果を得られます。

営業代行を利用して多くの契約を実現させることで、安定的な収益を確保することに期待できるでしょう。

営業代行に不向きな商材

営業代行がすべての商材に適しているわけではありません。営業代行の導入を検討する際には、商品やサービスの特性と営業代行とのマッチ度を見極めなければなりません。ここからは、営業代行に不向きな商材を紹介します。

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販売時に資格が必要な商材

販売時に資格が必要な商材は、営業代行に適さないケースの1つです。たとえば、医薬品や特定の機械類の販売時には、商品の特性や法的な規制などについて深い知識が求められるため、資格が必要な場合があります。

このような一部の商材に関しては、営業代行会社が必要な資格を持つスタッフを確保することも難しく、対応できない可能性が高いです。

専門的な知識が必要な商材

高度な専門知識が必要とされる商材の販売は、営業代行にとって不向きな商材と言えます。なぜなら、営業代行は特定の分野の商材について深い知識を持ち合わせていることが少ないためです。

たとえば、医療工業機器の部品や製造、材料、品質管理に関する知識が必要な商材では、商品の特性や技術的な側面について理解が求められます。

一般的な営業代行は、これらの分野において専門的な知識を持っていないため、顧客に適切な情報を提供することが難しくなります。依頼する企業側が知識を提供することで対応できることもありますが、習得までに時間とコストがかかるため効率的とは言えないでしょう。

代行会社の競合となる商材

営業代行と同業である商材や、営業代行会社の親会社の競合となる商材は依頼が難しい可能性が高いです。同業他社や親会社が提供する営業代行サービス、その他サービス・製品との競合が生じ、利益相反や情報の取り扱いに関する課題が生じるためです。

営業代行を依頼する際は、依頼先の親会社やグループ会社が自社と競合関係にないかどうか確認しておくと良いでしょう。

営業手法が特殊な商材

特殊な営業手法を必要とする商材は、営業代行にとって対応が難しいケースがあります。たとえば、医薬品のMR(医薬担当代理店)営業や海外営業などは、営業手法が特殊であり、一般的な営業代行が提供できるスキルやノウハウと異なります。

たとえばMR営業では医師個人への販売活動が含まれますが、このような場合一般的な営業スタイルが適用できないこともあります。同様に、海外営業も異なる文化や法規制、市場動向などに対応する特殊なスキルが必要です。

営業代行会社は一般的な営業手法の範囲内で対応することが多いため、特殊な営業手法を必要とする商材には対応が難しいと考えられます。

アポ獲得から受注までの期間が長い商材

アポ獲得から受注までの期間が長い商材は、営業代行にとって不向きなケースがあります。このような商材の例として、スタムソフトウェアの開発や大型の建築プロジェクトなどが挙げられます。

こういったリードタイムの長い商材は、長期間かけて営業活動を行う必要があります。営業代行は決められた期間で成果を出すことが求められるため、リードタイムが長い商材成果の見込みが薄いと見なされる可能性が高まります。

ルート営業で販売する商材

ルート営業がメインの商材は、営業代行にとって不向きなケースがあります。ルート営業は特定の地域やエリアに焦点を当て、地域内の既存の顧客や新規顧客に対して直接営業活動を行う手法です。

ルート営業では営業範囲が限られているため、営業代行にとっては成果の見込みが薄いとされています。

また、ルート営業のような地域密着型の営業スタイルでは、特に担当者が顧客との信頼関係を築くことが重要です。営業代行は期間が決まっているため、長期的な関係は築きにくいです。自社の人員で営業を行った方が結果的にプラスであることが多いと言えるでしょう。

ニッチな商材

ニッチな商材は、特定の需要に絞られた製品やサービスであり、一部のユーザーグループをターゲットにしています。そのため、その商材に対する需要が限られており、市場全体の規模が小さいです。

市場の規模が小さいため、広告や営業活動において十分な効果を発揮することが難しく、効率的なリーチが難しい場合があります。そもそも需要が低いと、どれだけ優れた戦略を立てても大きな成果が見込めません

営業代行に支払うコストに対して効果が低くなってしまうため、ニッチな商材については営業代行を依頼するのが得策とは言えません。

属人性の高い商材

属人性の高い商材は、特定の営業担当者との関係が非常に重要で、その信頼がビジネスの成否に大きく影響します。丁寧なアフターフォローが必要な商材などがこれに当たります。

営業代行はアフターフォローを通じてリピート注文や継続利用を促進する仕事も担うこともありますが、これまでもアフターフォローを重視していて既に顧客が特定の担当者に慣れ親しんでいる場合、担当者が変わってしまうと顧客からの信頼度が低下する可能性があります

このような商材は、顧客との個別の信頼関係がビジネスの要となっており、代行会社がそれを十分に理解し、維持することが難しいです。

ニーズが明らかになっていない商材

営業代行で成果を上げるには、前提として商材が市場のニーズに合っている必要があります。そもそもニーズを見いだせていない商材や顧客満足度の低い商材は、たとえ営業代行によって営業スキルを上げたとしても、売上増には繋がりません。

依頼を受けた代行会社がその商材について、売れる見込みが十分にないと判断した場合、営業代行を引き受けてもらえない可能性もあります。そのような場合は、まずは自社製品・サービス自体を見直さなければなりません。

また、新しい製品・サービスを開発したばかりで売れる見込みが明らかになっていないなどのケースでは、先行販売やサンプル提供、トライアルなどを通じて販売の仕組みの構築や商品改善のポイントを検証・分析する「テストセールス」を行うのがおすすめです。

商材の売りやすさを左右している要素

ここまで、営業代行に向いている商材と不向き商材の例について解説してきましたが、向き不向きが決まる要素はどこにあるのでしょうか。

以下では、営業代行において商材の売りやすさを左右する要素について詳しく解説します。自社の商材が営業代行に向いているのかを検討する際は、上記で挙げた商材の例に当てはまるかだけでなく、以下のような要素も1つずつ考慮しましょう。

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有形商材か無形商材か

有形商材と無形商材は、商品やサービスの性質によって区別されます。有形商材は触れることができ、具体的な形を持つ商品や物理的な商品を指します。一方で無形商材は、物理的な形を持たないサービスを指します。

無形商材の営業は、有形商材に比べて難易度が高いことがあります。なぜなら、無形商材は顧客にとって見えないものであり、その価値を伝えるのが難しいためです。このような課題に対処するには、営業代行でプロに任せるのがおすすめです。

有形商材・無形商材の例

有形商材と無形商材は、商品やサービスの特性に基づいて区別されます。以下の表は、有形商材・無形商材の具体例です。

有形商材車両・機械・スマートフォンなどの機器・部品・設備など
無形商材保険サービス・情報サービス・コンサルティングサービス・ソフトウェアライセンスなど

アタックリストの数

アタックリストは、営業活動において効果的なアプローチを行うために整理された顧客情報の一覧です。アタックリストの中には、潜在的な顧客や既存の顧客、アプローチの段階や特定のキャンペーンに関連する情報などが含まれます。

アタックリストの数が多いほど、営業担当者は多くの機会を追い求めることができ、売り上げの機会が広がります。反対にアタックリストが少ない場合、機会の幅が狭まり、新たなビジネスを獲得しにくくなります。

アタックリストが充実していることで、営業活動はより効果的に展開されるでしょう。

単価

単価は営業代行において重要な要素であり、高単価商材が向いています。これは、高単価の商材は十分な利益を生み出す可能性があり、代行依頼にかかるコストを補う余地が生まれるためです。

営業代行の利用には一定の費用がかかりますが、高単価の商材はその費用を上回る利益を期待できます。そのため、高単価の商材を扱うことで、効果的に営業代行のサービスを活用し、利益率を向上させることができるでしょう。

反対に低単価の商材は、営業代行にかかるコストに比べて利益が少なく、効果的ではありません。低単価の商材では、コスト面でのバランスが取りにくく、営業代行を利用することで得られるメリットが限られる可能性があります。

知名度

商材の知名度は、その売りやすさに大きな影響を与えます。知名度が高い商材は、多くの人がその存在を認識し、ブランドイメージが築かれています。そのため、既に一定の信頼が得られており、営業代行会社としても売りやすいといえます。

知名度の高い商材は、営業代行が持つ独自の販路やマーケティング能力を最大限に活かすことができます。営業代行は迅速かつ効果的な販売活動を展開し、知名度が高い商材ならば短期間で大きな売上に結びつけることが期待できます。

商材のターゲット

商材のターゲットは、その売りやすさに大きな影響を与えます。BtoC向けの商材は、一般の消費者を対象としており、広範なターゲット層を抱えています。そのため、消費者のニーズを理解してアプローチするのが複雑であり、効果的な営業代行が難しい傾向があります。

一方でBtoB向けの商材は、企業同士の取引を対象としています。企業は特定の業界や業務に特化した商材を求めることが多く、そのニーズを的確に捉えることが可能です。

BtoB向けの商材を専門にしている営業代行会社もあり、特定の業界やビジネスニーズに精通していて成果にもつながりやすいです。

商材の販路

商材が求める販路が営業代行会社の販路と一致している場合、営業活動がスムーズに進む傾向があります。代行会社がすでに構築している販路やネットワークを利用することで、商材の導入や拡販が迅速に行えるためです。

たとえば、特定の業界やチャネルに強みを持つ営業代行が、そこにニーズを見出せる商材の販売を行う場合、既存のネットワークを活かして迅速に取引を進めることができます。これにより、商材の導入や展開がスムーズに進み、成果が得られやすくなります。

代行会社の実績・得意分野

代行会社が過去に成功を収めた商材については、代行会社がその分野において豊富な経験やノウハウを蓄積しています。また、類似の商材を取り扱った経験があれば、同様の商材の導入においても効果的なサポートが期待できます。

過去の実績がある分野においては、代行会社は市場動向や顧客のニーズを把握しており、効果的な営業戦略を展開できるでしょう。同業他社との取引実績がある場合、その分野において優れた成績を上げている可能性が高いです。

営業代行を選ぶ際は料金体系の向き不向きにも注意

営業代行には主に固定報酬型と成果報酬型の2つの料金体系が存在します。これらの料金体系は、提供されるサービスや商材の性質によって適したものが異なります。ここからは、料金体系別に営業代行に向いている商材やシーンを解説します。

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料金体系別|営業代行に向いている商材

  1. 固定報酬型の場合
  2. 成果報酬型の場合

固定報酬型の場合

固定報酬型の営業代行は、あらかじめ定めた月額料金を支払う仕組みです。この料金体系は、安定した成果の獲得が期待できる点が特徴的で、継続的な営業活動が必要な商材に向いています

たとえば、定期的なサポートやコンサルティングが求められるサービスや、商品の継続的な提供が必要な場合などが該当します。固定報酬型は、クライアントとの長期的なパートナーシップを築く際にも適しており、コストを安定して把握したい企業にとって魅力的です。

成果報酬型の場合

成果報酬型の営業代行は、成果単位の数量に基づいて報酬を支払う仕組みです。この料金体系の特徴は、企業が求める具体的な成果が得られた場合にのみ報酬が発生する点です。

成功報酬型のメリットは、思ったような成果が出なかった場合に余計な料金負担がなく、費用の損失を最小限に抑えられることです。特に1件あたりの報酬単価が高いため、粗利率が高い商品やサービスに向いています。

また、この体系は、新しい商品やサービスを市場に導入する際や特定の成果にフォーカスする際に有益です。

企業が将来的に注力していく商品やサービスにおいて、短期間で効果的な営業活動を行いたい場合に、成功報酬型の営業代行を活用することが成果につながりやすいでしょう。

まとめ

営業代行は、専門の営業プロが自社商品・サービスの販売を代行するサービスです。しかし、営業代行を利用する際には、適した商材の選択が重要です。

売りやすい商材と売りにくい商材が存在し、営業代行に依頼することで適切なアプローチや説明が可能となります。商材の特性やニーズに合わせて営業代行を選ぶことが重要であり、一概に全ての商材に適しているわけではありません。

本記事で紹介したポイントを確認し、自社の商品やサービスに最適な営業代行を見極め、効果的な戦略を展開しましょう。

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