CMSはオンプレミスとクラウドどちらがおすすめ?ポイントを解説
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- 企業向けの商用CMSは、その導入形態によってオンプレミス型とクラウド型に分かれる
- CMSの導入形態を選ぶ際は、それぞれのメリット・デメリットを確認する
- CMSは製品によって強みや特徴が異なるため、導入形態と併せて確認する
Webサイトを管理するCMSには企業向けに開発された商用CMSがありますが、その導入形態はオンプレミスとクラウドに分けられます。本記事では、オンプレミス型・クラウド型それぞれのメリット・デメリットなどを交えて、導入形態を選ぶ際のポイントを解説します。
目次
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CMSの「オンプレミス」「クラウド」とは
CMSとは「Contents Management System(コンテンツ・マネジメント・システム)」の略称で、Webサイトを簡単に作成・更新できるツールです。例えば、テキストや画像の挿入・ページの追加や削除など、Webサイト運営に必要な機能が一元的に集約されています。
企業向けの商用CMSの導入形態は、「オンプレミス型」と「クラウド型」の2種類に大別できます。それぞれの特徴をご紹介します。
オンプレミス型CMSとは
オンプレミス型CMSとは、自社サーバーにCMSをインストールして利用する形態です。CMS用のサーバーの設置・ライセンスの購入・インストールの他、ネットワーク回線の構築やCMSシステムの開発などは全て自社で行います。
また、CMS運用開始後のシステムやサーバーの保守管理・アップデート・セキュリティ対策も、自社で責任を持つ点が大きな特徴です。自社内でインフラを管理するため、オフラインでも利用できます。
クラウド型CMSとは
クラウド型CMSとは、ベンダーがインターネット上に設置したCMSシステムにアクセスして利用する形態です。そのため、利用には安定した通信環境が必須です。
クラウド型は、原則としてライセンス購入は不要で、サーバーやシステムの構築・保守管理・アップデート・セキュリティ対策はベンダーが行います。なお、料金体系は、使用データ容量に応じて料金が変動する「月額従量制」や「月額課金制」が一般的です。
ただし、ツールやプランによっては、一律料金で一定のスペックを利用できる「月額固定制」が採用されていることもあります。
オンプレミス型・クラウド型どちらを選ぶべきか
オンプレミス型とCMSクラウド型CMSは、それぞれメリット・デメリットが異なります。CMSを活用してWebサイト運営を効率化するには、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、自社に適した形態を選択する必要があります。
オンプレミス型CMSのメリット・デメリット
オンプレミス型のメリットは、自社の希望にあわせたカスタマイズがしやすいことです。具体的には、機能拡張や社内既存ツールとの連携がしやすく、ビジネスや従業員数の変化にも柔軟に対応できます。
また、インターネットに接続しないため、安定した動作環境を担保できる点もメリットです。ただし、オンプレミス型はライセンス購入・サーバー構築や保守・システム開発を全て自社で行う必要があります。
運用開始後のバグ対応や故障時の復旧も自社でリソースを割かなければならず、このために莫大な費用や人手がかかります。特に、導入費用は数百万円~数千万円ほど見積もっておきましょう。
また、サーバーの選定・構築にもある程度の時間がかかるため、CMSの導入から運用開始までは数ヶ月~数年ほどの期間を要することもあります。
メリット | デメリット |
---|---|
・自社にあわせたカスタマイズがしやすい ・オフラインで利用できる ・不正アクセスなどのリスクが低い | ・莫大な初期費用がかかる ・導入期間が比較的長い ・サーバー構築・システム開発・保守管理は自社で行う |
オンプレミス型CMSがおすすめな企業
オンプレミス型CMSがおすすめなのは、例えば次のような企業です。
- システムの保守・運用体制が整っている
- 自社独自のルールに合わせてカスタマイズ・システム運用したい
- 自社内にリソースを保有したい
- セキュリティ対策を強化したい
- 長期的にコストを抑えたい
自社でリソースを管理するオンプレミス型は、その人材が豊富な企業での導入が前提となります。導入・運用の面での自社負担は大きいものの、自社にあわせた機能拡張やシステム運用が可能であり、独自のWebサイト運営ルールがある企業におすすめです。
また、オフラインで利用するため、セキュリティ性や安定した動作環境を担保したい企業に適しているでしょう。
なお、オンプレミス型は初期費用は高額になる傾向がありますが、一度導入すれば、その後は保守管理費用を除いて月々のシステム利用料金などは発生しません。そのため、長期的に見ればコストを抑えて運用できる可能性があります。
クラウド型CMSのメリット・デメリット
クラウド型は、自社でのサーバー構築やシステム開発が不要のため、短期間で簡単に導入できるのがメリットです。故障時の対応・バグ修正・アップデートもベンダーに一任でき、自社内にリソースが少ない企業でも安心して利用できます。
また、ライセンスやサーバーの購入も必要なく、オンプレミス型と比べてコスト面のメリットも大きいでしょう。その一方で、クラウド型はベンダーが用意したシステムを借り受ける形態のため、カスタマイズの範囲が制限されます。
また、契約する限りはシステム利用料金の支払いが必要であり、長期的にみればコストが嵩む場合もあります。さらにクラウド型を利用するには、安定した通信環境が必須である点にも留意が必要です。
特に通信障害やシステムメンテナンス時の影響は大きく、システムにアクセスできなくなる恐れもあります。
メリット | デメリット |
---|---|
・導入の手間・コストの負担が小さい ・比較的短期間で導入できる ・運用・保守はベンダーに一任できる | ・カスタマイズ性が低い ・動作が通信環境に左右される ・長期的なランニングコストが高額になりやすい |
クラウド型CMSがおすすめな企業
クラウド型CMSがおすすめなのは、次のような企業です。
- 自社内のリソースを節約したい
- CMS導入の費用・手間をかけたくない
- リモートワークで利用したい
- 外部業事業者にWeb制作を依頼したい
クラウド型CMSは、システムの導入や運用にリソースを割きたくない企業に適しています。例えば、人員不足・中小規模・スタートアップ企業はクラウド型CMSを検討しましょう。
また、クラウド型はインターネットにアクセスして利用することから、時間・場所に制限されずに利用できるのが特徴です。リモートワーク・在宅勤務の他、外部事業者にWebサイト制作を依頼する企業は、クラウド型CMSを選択肢に入れましょう。
CMSを選ぶ際の注意点
CMSを選ぶ際の注意点は、ツールごとの特徴・メリット・デメリットを理解した上で、自社に適したツールを選ぶことです。同じオンプレミス型またはクラウド型であっても、ツールによって搭載機能・カバーできる業務範囲などは大きく異なるためです。
ツールごとの差をしっかり理解し、自社の要件を満たすかどうか、事前に必ず検討しましょう。例えば、無料トライアルを活用するのがおすすめです。実際にツールをテスト運用することで操作性・機能性などを確認できるため、導入後のミスマッチを防ぎやすくなります。
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- 規模間や条件により変わるため、サービスメニューや料金は問い合わせる手間が発生
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- オールインワンパッケージ型かつ国内680社以上の導入実績を誇り、カスタマイズ性も高い
- 連携が豊富で多様化にも対応し、さまざまなチャネルや業種・業態で利用しやすい
- あらゆる「デジタル資産」を一元管理できる
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ここが少し気になる…
- ライセンス費用がやや高く、操作方法も複雑
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- 20年以上かつ630社以上の導入実績があり、純国産のサービスが魅力
- 見たまま編集が可能なので、知識がなくても操作しやすい!
- 既存サイトからの移行が簡単で、サポート機能も充実
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ここが少し気になる…
- 簡単かつ手軽に操作できるものの、ある程度の基本的な知識は必要
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- 気軽に始められる無料版をはじめ、全てのプランはいつでもキャンセル可能
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- 月額費用が安くなればなるほどデータ容量や動画アップロード時間が短くなってしまうため、画像や動画メインで扱いたい場合は注意
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- アクセス解析や短時間でGoogleにインデックス作成といった、効果的にページを運用できる機能を搭載
- 上級者向けSEO対策はもちろん、無料のプランも選べて手軽に始められる
- 有料版に限り外部からジンドゥーへの接続が可能
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ここが少し気になる…
- カスタマイズ性はあまり高くなく、日本で使いやすいテンプレートもそこまで多くない
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ここがおすすめ!
- デザインセンスや知識不要で誰でも手軽にページ作成できる
- 初年度は無料でドメインが利用可能で、独自ドメインの接続も可能
- 商品販売にも対応しており、LIMITED版では単一・PRO版では300まで商品登録が行える
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ここが少し気になる…
- 電話サポートは英語のみで、LIMITED版とPRO版では利用できない
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- FC2アフィリエイトと連携をすればアフィリエイト広告が設置でき、副業としても利用可能
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- 日本語や中国語・英語はもちろん、フランス語・ドイツ語といった各国の言語に多数対応している
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- 複数の言語に対応しているものの、プランによっては数量制限があったり使えなかったりする
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ここが少し気になる…
- あらゆる機能を揃え「オールインワン」で使える一方、一部の機能のみ使いたい方には不向き
その他のCMSの選び方
CMSを選ぶ際は、導入形態だけでなく、次のようなポイントにも注目しましょう。特に動的・静的CMSやWebサイト規模との適合性は、Webサイト運営の効率性を左右するポイントです。
【重要なポイント2つ】
- 動的CMSか静的CMSか
- Webサイトの規模に合っているか
【その他の比較ポイント】
- 外部サービスと連携できるか
- 拡張性やカスタマイズの自由度を確認
- サポート体制が充実しているか
- セキュリティ対策は万全か
まとめ
CMSとは、専門知識不要でWebサイト作成・運営を行えるツールです。導入形態には「オンプレミス型」と「クラウド型」の2種類があり、それぞれの特徴・メリット・デメリットを理解して選択する必要があります。
オンプレミス型は自社でサーバー構築やシステム開発を行うため、カスタマイズ性とセキュリティ性が高い点がメリットです。導入費用が高額になりやすく、かつ専門的な人材が必要であるため、自社内のリソースが豊富な企業に適しています。
クラウド型はベンダーが開発したCMSを利用する形態で、導入・運用の負担が小さいのがメリットです。ただし、インターネットにアクセスして利用するため、システムの動作が通信環境に依存する点に留意が必要です。
なお、同じオンプレミス型・クラウド型のCMSであっても、特徴や強みはツールによって異なります。自社の希望を満たすCMSを導入して、効率的なWebサイト運営を実現しましょう。