高セキュリティなグループウェアとは|おすすめツールと選び方、対策も紹介
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- グループウェア利用時は機密情報を扱うこともあるため、セキュリティ対策が重要
- グループウェアは、人為的なミスや不正アクセスなどによる情報漏洩のリスクがある
- 導入の際は、アクセス制限や暗号化機能、多要素認証といった対策の有無を確認する
グループウェアは業務を効率化させるさまざまな機能を持ちますが、機密情報を含む多くのデータを扱うものであるため、利用時はセキュリティ対策が非常に重要です。この記事では、セキュリティ性の高いおすすめのグループウェアや選ぶ際のポイントを解説します。
目次
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グループウェアでセキュリティが重視される理由
グループウェアは、組織内のコミュニケーションや業務プロセスを効率的に管理するためのシステムです。機密情報を含むデータの共有や連携も行われるため、セキュリティを重視する必要があります。
グループウェアを導入する際には、セキュリティ対策を重点的に考慮し、情報漏洩やセキュリティインシデントを未然に防ぐ対策を講じることが重要です。以下では、具体的なセキュリティに関するリスクについて解説します。
グループウェアとは?機能やメリット・デメリットをわかりやすく解説
グループウェアとは、スケジュールや会議資料などの情報共有や社内のコミュニケーションに活用できるソフトウェアです。業務効率化やテレワークでのコミュニケーション不足解消にも繋がります。本記事では、グループウェアの機能やメリット、選び方などを解説しています。
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グループウェアにおけるセキュリティの重要性とは
人為的なミスが起こる
グループウェアを活用する上で、人為的なミスが発生すると重大な情報漏洩のリスクが生じます。例えば、情報が閲覧できる端末を置き忘れた場合、他者に機密データがアクセスされる可能性があります。
このような人為的なミスには、セキュリティ意識の向上や機密情報に対する慎重な取り扱いが求められます。セキュリティポリシーや教育プログラムの実施など、組織全体での対策が必要です。
不正アクセスされる可能性がある
グループウェアには、不正アクセスやウイルス感染による情報漏洩のリスクが潜んでいます。不正アクセスは、セキュリティの脅威として常に存在し、不正な侵入者が機密データにアクセスする可能性があります。
また、ウイルス感染によってシステムが侵害され、重要な情報が外部に漏れる危険性もあります。これらのリスクに対抗するためには、強固なアクセス制御や最新のセキュリティ対策を実施することが不可欠です。
企業の信頼に関わる
グループウェアのセキュリティは、企業の信頼性に直結しています。情報漏洩が発生してしまうと、企業の信用失墜につながりかねません。特に個人情報や機密データが関わる業界では、情報漏洩は企業にとって致命的な打撃となります。
したがって、セキュリティ対策は企業の信頼性を維持し、競争力を高める上で極めて重要な要素となります。企業は積極的なセキュリティ対策を講じ、情報漏洩のリスクを最小限に抑えることが求められます。
セキュリティを重視したグループウェアの選定ポイント
グループウェアを導入する際、企業が機密情報を安全に管理するためには、セキュリティ対策が十分であることが求められます。
セキュリティを最優先に考え、適切な対策を講じたグループウェアを選定することで、企業の情報を守りつつ業務プロセスを円滑に運用することができます。ここでは、セキュリティを重視したグループウェアを選定する際のポイントについて解説します。
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セキュリティを重視したグループウェアの選定ポイント
セキュリティ対策認証を取得しているか
セキュリティを優先的に考える際のグループウェアの選定ポイントとして、製品がセキュリティ対策認証を取得していることが重要です。
プライバシーマークやISO27001などの認証を取得しているグループウェアは、厳格なセキュリティ基準に従っていることが示されています。これらの認証を取得した製品は、機密情報を適切に保護できる信頼性の高いものと言えます。
企業はセキュリティ対策認証を取得したグループウェアを選ぶことで、情報漏洩や不正アクセスのリスクを最小限に抑え、安全な業務環境を確保できます。以下に、プライバシーマーク、ISO27001について解説します。
プライバシーマーク
プライバシーマークは、個人情報の適切な管理ができる企業やサービスに与えられる認証マークであり、日本国内で広く信頼されています。このマークを取得するには、厳格な個人情報保護基準をクリアし、適切な情報管理体制を整備していることが求められます。
プライバシーマークを持つグループウェアは、ユーザーの個人情報をしっかりと保護し、法令や規制に適合していることが保証されています。この認証を持つグループウェアを選ぶことで、セキュリティに配慮した信頼性の高いサービスを利用できます。
参考:プライバシーマーク制度|一般財団法人日本情報経済社会推進協会
ISO27001
ISO27001は、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に関する国際規格であり、組織が情報セキュリティを適切に管理し、保護するための要件を規定しています。
ISO27001を取得したグループウェアは、情報セキュリティにおいて高い水準の管理体制を有していることが認められます。この認証を取得するには、組織が定期的にリスクアセスメントを行い、情報セキュリティに関する厳格な管理を実施していることが求められます。
参考:ISO/IEC 27701(プライバシー情報)|ISO認証|日本品質保証機構(JQA)
アクセス制限・暗号化機能の有無を確認
セキュリティを強化したグループウェアを選定する際には、アクセス制限機能と暗号化機能の有無が重要です。アクセス制限機能は、情報へのアクセスを必要なユーザーにのみ許可し、不正なアクセスを防ぐ役割があります。
これにより、機密性の高いデータや文書が不正に閲覧されるリスクを低減できます。また、暗号化機能はデータを保護する上で不可欠です。データが送受信される際に暗号化されると、第三者が情報を傍受しても理解できないため、機密性が向上します。
特にクラウド上でのデータ転送や保存においては、暗号化がセキュリティの基本となります。これらの機能を備えたグループウェアは、企業の機密情報を確実に保護し、セキュリティに対する信頼性を向上させることができます。
メール制御が可能か
セキュリティ強化の観点からグループウェアを選定する際は、メール制御機能の有無を確認しましょう。メール制御機能は、悪意のあるファイルやウイルスを含む添付ファイルの送受信を制限し、セキュリティを向上させます。
また、メールの内容を解析して機密情報が含まれている場合はアクセス権を制限するなど、情報漏洩のリスクを最小限に抑えることもできます。選定プロセスにおいて、メール制御機能の充実度を確認し、セキュリティ強化を測ることをおすすめします。
多要素認証を備えているか
セキュリティを重視したグループウェアの選定において、多要素認証の機能も重要です。多要素認証とは、ID・パスワードなどの「知識情報」、「所持情報」、「生体情報」といった認証の3要素の中から、2つ以上の異なる認証要素を用いて認証する方法です。
通常、本人が知っている情報(パスワードやPIN)、本人が持っている物(スマートカードやUSBトークン)、本人に特有のもの(指紋や網膜などの生体情報)などを組み合わせて使用します。
特に機密情報やプライバシーが重要な状況では、多要素認証は不正アクセスからの情報漏洩を効果的に防ぐための有力な手段となります。
監査ログを取得できるか
セキュリティを強化する上での重要なポイントの一つが、グループウェアが監査ログを取得できるかどうかです。監査ログは、システムやアプリケーションの利用履歴やアクセス詳細などの情報を詳細に記録したものです。
これにより、何が・いつ・誰によって行われたかを追跡し、不正アクセスやセキュリティインシデントの早期発見や対応が可能になります。監査ログは、法的な要件やコンプライアンスにも適合し、異常な活動があった場合には迅速な調査と対処が行えます。
企業が機密情報や重要なデータを取り扱う際には、監査ログの取得がセキュリティポリシーの一環として重要となります。
モバイルデバイスを遠隔操作できるか
セキュリティを重視する際には、グループウェアがモバイルデバイスを遠隔操作できることが重要です。これにより、紛失や盗難などのセキュリティリスクに対処できます。
モバイルデバイスを遠隔操作できると、遠隔から端末をロックする、データを削除するなどのリモートアクションが可能です。例えば、社員がモバイル端末を失くした場合、遠隔からデバイスを無効化し、機密情報の漏洩を防ぐことができます。
また、従業員が業務用のデバイスを紛失した場合もリモート操作によって、データの安全を確保できます。これにより、モバイルデバイスが企業データのセキュリティに対して、潜在的な脅威となるリスクを軽減できます。
データセンターの堅牢性は十分か
セキュリティを強化する上で、グループウェアの選定においてデータセンターの堅牢性もポイントです。ベンダーのデータセンターが災害や外部からの攻撃に対して、十分な堅牢性を備えていることを確認しておきましょう。
物理的な堅牢性が高ければ、サービスの可用性を確保し、データの安全性を向上させることができます。例えば、データセンターが地震や火災などの災害に強い建築や設備で守られている場合、サービスの中断を最小限に抑えられます。
導入実績も参考にする
セキュリティを重視したグループウェアを選定する際は、そのソフトの導入実績を確認することをおすすめします。特に上場企業などの大規模な組織での利用実績は、信頼性の指標となります。
安定して多くの企業で利用されているグループウェアは、セキュリティや機能性に優れている可能性が高く、導入後のサポートや改善にも期待できます。導入実績を確認することで、安心してセキュリティを重視したグループウェアを選定できます。
グループウェアのセキュリティを強化するその他の方法
先述したように高いセキュリティ対策が講じられているならば安心ですが、全てのグループウェアがそうとは限りません。そういった場合に、自社のグループウェアのセキュリティ強化を行える方法をご紹介します。
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グループウェアのセキュリティを強化するその他の方法
セキュリティ強化用ソフト・ツールを導入する
現状、自社の業務や他ツールと親和性高く利用しているグループウェアがあるという場合は、別途セキュリティ強化用のソフトを導入するのも一つの手段です。セキュリティ全般に広く対応したものもあれば、暗号化やアクセス制限など一つの機能に特化したものなどさまざまです。
ソフトのセキュリティ範囲がどこにまで及ぶのかに注意し、サポート窓口が常設されているサービスが望ましいでしょう。セキュリティ対策においては、いつでもすぐに専門家のアドバイスを仰げる体制なのかが非常に重要です。
小規模企業ならシンクライアントの利用も◎
小規模企業や少人数での利用なら、シンクライアントも選択肢になります。シンクライアントとはサーバ側でアプリケーションや業務データを全て管理し、クライアント端末では必要最低限の操作・処理しか行わせないシステムのことです。
クライアントの端末には一切のデータも保存されず、可能な操作や処理も限られるため、機密性高く業務が行えます。
一方で、オフラインでの利用ができない点や、サーバー側でトラブルがあると全てのクライアントに影響が出てしまう観点から柔軟性に欠け、少人数での業務環境以外に適応は難しいでしょう。
高セキュリティなグループウェアへの移行も検討する
使い慣れたグループウェアだったとしても、セキュリティ対策に欠けるのであれば、別ツールへの移行も前向きに検討しましょう。使い勝手の良さはツール導入の大きな決め手となりますが、脆弱なセキュリティが企業の信頼性を揺らがす事案も多くあります。
年々増加しているサイバー攻撃や、ヒューマンエラーによる情報漏えいを避けるためにも、セキュリティ対策を目的としたツール移行は優先度が高いといえます。
おすすめのセキュリティ性の高いグループウェア
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その他のグループウェアの選び方
グループウェアを選ぶ際に重要なポイント3つとして、以下のポイントに注目することをおすすめします。まず、必要な機能が備わっているかを確認しておきましょう。企業の業務ニーズに合致する機能が揃っているかどうかは、効率的な業務遂行に直結します。
次に、利用人数や組織の規模に対応しているかを確認することが重要です。グループウェアがスケーラブルで、拡張性があり、大規模な組織でも適切に機能するかが求められます。そして、使いやすさや操作性も重要なポイントです。
日々の業務で利用されるツールは、従業員が簡単かつ直感的に操作できることが求められます。これらのポイントに注目することで、効果的で適切なグループウェアを選定できます。
また、「その他の比較ポイント」も確認しておきましょう。
【重要なポイント3つ】
- 必要な機能を備えているか
- 利用人数・規模に対応しているか
- 使いやすさ・操作性を確認
【その他の比較ポイント】
- モバイルに対応しているか
- 他ツールと連携できるか
- サポート体制は十分か
グループウェアとは、組織内のコミュニケーションや情報共有を円滑化するためのツールです。業務効率化に効果が期待できますが、多数の製品や機能があり、どれを選ぶべきか迷う企業も多いでしょう。この記事では、おすすめのグループウェアや選ぶ際のポイントを解説します。
まとめ
グループウェアは、企業での情報共有や業務効率向上に貢献しますが、機密情報を扱うためセキュリティが極めて重要です。人為的なミスや不正アクセス、企業の信頼性低下などさまざまなリスクが存在します。
セキュリティを重視したグループウェアの選定ポイントとして、セキュリティ対策認証を取得しているか、アクセス制限・暗号化機能の有無、メール制御が可能か、多要素認証を備えているかを確認することをおすすめします。
これらの要素を検討することで、機密情報を守りつつ、安全で効果的なグループウェアを選定できます。