おすすめのオープンソースのグループウェア|メリット・デメリットも

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- オープンソースとは、無料で公開されているカスタマイズして使えるソースコードのこと
- オープンソースのグループウェアのメリットは、自由度の高さ・コストが安いこと
- オープンソースのグループウェアのデメリットは、専門の知識・技術が必要なこと
オープンソースのグループウェアは、専門の知識・技術があれば自社に合った仕様にカスタマイズでき、コストが抑えられるのもメリットです。本記事では、オープンソースのグループウェアのメリット・デメリット、おすすめのオープンソースのグループウェアを解説します。
目次
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オープンソースのグループウェアを自社仕様にカスタマイズ

グループウェアとは、組織内のコミュニケーションや情報共有を円滑にするツールであり、組織内で協力して業務を進める際に役立つ機能を備えています。例えば、チャット・社内ポータル・Web会議・施設予約・ワークフロー機能などが搭載されています。
これらの機能を活用することで、業務効率化を図れます。しかし、どのような機能を備え、どの業務範囲まで利用できるかは、ツールやプランによって異なるため、使いやすさにこだわる場合、数あるツールを比較検討するのは大変です。
そこで、1つの選択肢としておすすめなのが、オープンソースのグループウェアです。オープンソースのツールは、自社の仕様に合わせてカスタマイズして利用できます。本記事では、オープンソースのグループウェアについて解説します。

グループウェアとは?機能やメリット・デメリットをわかりやすく解説
グループウェアとは、スケジュールや会議資料などの情報共有や社内のコミュニケーションに活用できるソフトウェアです。業務効率化やテレワークでのコミュニケーション不足解消にも繋がります。本記事では、グループウェアの機能やメリット、選び方などを解説しています。
オープンソースとは
オープンソースとは、ソフトウェアの構成要素である「ソースコード」を無償で一般公開することです。ソースコードはプログラミング言語で記述される指示書のようなものであり、これが一般公開されることで、以下のようなメリットが得られます。
- ソフトウェアの内部構造・仕組みを理解できる
- ユーザーが自由に利用できる
- 必要に応じて改良することができる
- 有志のプログラマーによって継続的に改良が行われている
一般的には、クラウド型やオンプレミス型のシステムを利用する企業が多いですが、オープンソースも有力な選択肢の1つです。
オープンソースのグループウェアのメリット

オープンソースのグループウェアは自由度が高く、低コストで利用できる点がメリットです。ここでは、それらのメリットについて解説します。
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オープンソースのグループウェアのメリット
自社に合った仕様に自由にカスタマイズできる
オープンソースのグループウェアは、必要に応じて改良を加えたり、カスタマイズしたりできます。自社の求める要件に合わせたカスタマイズにより、既製品のグループウェアでは対応できない独自機能の実装が可能です。
例えば、グループウェアを利用するメンバーが施設予約や承認など、特定のアクションを起こした際に、そのアクションに関係するメンバーへ通知できます。さらに、アイデア次第でさまざまな機能の追加が可能です。
また、既製品のグループウェアの場合、仕様に合わせて既存の業務フローやシステムの変更を余儀なくされる場合がありますが、オープンソースのグループウェアなら、現状の業務環境や業務フローに組み込みやすいのも大きなメリットです。
グループウェアの機能例
グループウェアには、一般的に以下のような機能を持つものが多いです。オープンソースのグループウェアでカスタマイズする場合にも、必要に応じて実装を検討しましょう。
機能 | 概要 |
---|---|
コミュニケーション機能 | チャット・メール・ステータス表示・掲示板・ Web会議など |
情報共有機能 | ファイル共有・議事録作成・プロジェクト管理・ アンケートなど |
業務効率機能 | ワークフロー・タイムカード・経費精算・ スケジュール管理など |
これら以外にも、社内のさまざまな情報に従業員が簡単にアクセスできる「社内ポータル」機能や、災害時の安否確認機能などもあります。
コストを抑えて使用できる
オープンソースのグループウェアは、既製品のソフトウェアのようにライセンス費用はかからないため、大幅にコストを抑えて使用できます。
また、グループウェアの料金プランは、一般的に利用人数に応じて高くなりますが、オープンソースでは人数の制限がありません。そのため、企業の成長とともに利用人数が増えてもコストが急激に上昇せず、長期的に使用できるのも利点です。
オープンソースのグループウェアに必要なコスト
前述の通り、オープンソースの場合はツールの利用料や購入費用などの費用は基本的にかかりません。しかし、場合オープンソースの場合、基本的にツールの利用料や購入費用などの費用はかかりません。しかし、場合によっては以下のコストが発生する可能性があります。
- 社内のハードウェアやインフラを整備する場合
- 専門家の協力を得て計画的に導入する際のコンサルティングや依頼費用
- 必要に応じて有料のサポート契約を結ぶ場合
これらに加え、導入のためのカスタマイズを行う担当者や、保守担当者の人件費なども必要です。他の導入形態より安価ではありますが、コストがかかるケースも想定される点に注意しましょう。
オープンソースのグループウェアのデメリット

オープンソースのグループウェアは、開発に専門的な技術者が必要であり、時間もかかります。また、サポートを受けられない場合が多い点にも注意が必要です。ここでは、オープンソースのグループウェアのデメリットについて解説します。
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オープンソースのグループウェアのデメリット
カスタマイズに時間を要する
そもそもオープンソースは独自のカスタマイズを前提に提供されているため、グループウェアの利用開始までには長い時間がかかります。自社に適したシステムは、テストと修正を繰り返して細かな調整を行うことで作り上げられます。
優れた技術を持った人材でも、テストや修正なしでは自社に適したシステムを作れません。そのため、オープンソースのグループウェアを導入する際は、期間に余裕を持った導入計画を立てましょう。
なお、1日でも早く利用を開始したい場合は、比較的短期間で導入が完了するクラウド型のグループウェアを検討するのがおすすめです。
運用には専門知識が必要
オープンソースはカスタマイズを行うことが前提であることから、カスタマイズを行える専門知識を持った人材が必要です。担当者の知識やスキルが不足している場合、導入期間の長期化や、希望通りのグループウェアが完成しない可能性があります。
「低コストで高機能なグループウェア」を目指すほど、難易度は高くなり、頓挫するリスクが高くなります。そのため、外部の専門家に頼ったり、既製品のツールを利用したりなど、本来の導入目的を達成する最良の選択肢は何かを慎重に検討しましょう。
サポート体制がない場合が多い
オープンソースのグループウェアは、無償で利用できる反面、提供元が保守やサポートの提供を保証していないことも多いです。そのため、トラブル時には自社で問題解決に取り組む必要があります。
また、どのようにグループウェアを利用するかによっては、ハードウェアや周辺機器の準備・設定が求められ、自社での用意が必要です。さらに、ソフトウェアのメンテナンスもすべて自社で行わなければなりません。
ただし、オープンソースのグループウェアの中には、有料のサポートサービスを提供している場合もあります。運用保守や運用サポートなど、契約内容を確認した上でサービス利用を検討するのもおすすめです。
オープンソースのグループウェアが適している企業の特徴

オープンソースのグループウェアにはメリットとデメリットがありますが、それらの特徴を踏まえた上で以下のような企業に向いています。
- 専門の知識・技術を持つ社員がいる
- 既製品のツールを使うには、自社の独自性が強く使いづらい
- コストを最小限に抑えることを重視したい
- 自社で開発や運用を行うノウハウが将来的な資産となる可能性が大きい
補足として、コストの安さに関しては、社内に実践を積んだ技術者がいて、計画に基づいてコストを最小限に抑えられる場合にのみ適しているといえます。社内に技術者が不在の場合、外部に依頼したり有料のサポート契約を結んだりすることでコストは増えます。
そのため、時間や人件費コストも考慮し、余裕のある計画を立ててから、本当にオープンソースの費用対効果が高いのかを検討するのが重要です。
おすすめのオープンソースのグループウェア
ブルーテック株式会社
GRIDYグループウェア

ここがおすすめ!
- 初期費用や月額費用がかからず無料で使え、メンテナンスや広告もなし
- 管理者設定や独自の技術を採用した強固なセキュリティ環境
- 社外のGRIDYグループウェアユーザーと連携し、社外との情報共有もしやすい
ここが少し気になる…
- 全体のストレージ容量が1GBしかない
オープンソースのグループウェアを利用する際の注意点

オープンソースのグループウェアはコストを抑えられる反面、利用において導入前の運用体制とセキュリティ面の確認が必要です。ここでは、オープンソースのグループウェアを利用する際の注意点について解説します。
導入前に社内のITリテラシーを確認する
オープンソースのグループウェアは、自社の要件に合わせて自由にカスタマイズできる柔軟性が魅力ですが、導入・設定・運用には一定のIT知識と技術が求められます。
例えば、ソフトウェアのインストールやサーバー構築、データベースの設定など、基礎的な知識が必要となる場面が多いです。社内にシステム管理者やITスキルを持った人材がいない場合、導入時の初期設定、トラブル対応への負担が大きくなります。
そのため、導入前に社内のITリテラシーを確認し、社内で対応できない場合には、外部ベンダーに委託できるような体制があるかについても把握しておきましょう。
自社でセキュリティ対策を行う必要がある
無料で利用可能なオープンソースのグループウェアには、十分なセキュリティ対策が施されていません。商用グループウェアの場合、ベンダーによって定期的なアップデートやセキュリティパッチの適用が行われますが、オープンソースでは責任をすべて自社が担います。
仮にセキュリティ対策が不十分なまま運用を開始すると、情報漏洩や外部からの不正アクセスなどの重大なトラブルに発展しやすいです。安全に運用するためには、自社で主体的なセキュリティレベルの維持・強化が求められ、適切な管理体制の構築も必要となります。
その他のグループウェアの選び方

既製品かオープンソースかを問わず、グループウェアを選ぶ際には、確認しておくべきポイントがあります。特に、以下のようなポイントに注目して選ぶのがおすすめです。
【重要なポイント3つ】
- 必要な機能を備えているか
- 利用人数・規模に対応しているか
- 使いやすさ・操作性を確認
【その他の比較ポイント】
- モバイルに対応しているか
- セキュリティ対策は万全か
- 他ツールと連携できるか

グループウェアとは、組織内のコミュニケーションや情報共有を円滑化するためのツールです。業務効率化に効果が期待できますが、多数の製品や機能があり、どれを選ぶべきか迷う企業も多いでしょう。この記事では、おすすめのグループウェアや選ぶ際のポイントを解説します。
まとめ

グループウェアの導入を検討する際、自社に合った機能性や使いやすさにこだわると、既製品のツールでは要件を満たせない場合があります。自社のニーズを満たすツールを求めるなら、ソースコードを無料で改変できるオープンソースのグループウェアが有効です。
オープンソースのグループウェアは、自社仕様にカスタマイズすることができ、導入費用やランニングコストを抑えられます。ただし、社内にシステム開発やプログラミングの技術者が必要であり、利用の定着には時間がかかります。
また、サポートが受けられない場合もあるため、導入はトラブルも想定して計画的に行うことが重要です。本記事を参考に、必要に応じて有料のサポートや外部サービスの利用も検討しながら、低コストで使いやすいグループウェアの導入を目指しましょう。