グループウェアの導入で働き方改革を|導入時のポイントも解説

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  • グループウェアによって業務連絡の迅速化やペーパーレス化が実現し、業務負担が減る
  • グループウェアでコミュニケーションも円滑に行えるため、テレワークもしやすい
  • グループウェアで働き方改革を推進するには、従業員が使いやすいツールを選ぶ事が重要

企業内の情報共有を迅速化するグループウェアは、働き方改革の推進にも有効です。グループウェアを導入することで、業務負担の軽減・テレワークの促進といった効果が得られます。本記事では、グループウェアを活用した働き方改革推進について解説します。

目次

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  1. グループウェアで働き方改革を推進
  2. グループウェアが働き方改革に貢献する理由
  3. グループウェアで働き方改革を推進するためのポイント
  4. まとめ

グループウェアで働き方改革を推進

グループウェアとは、企業や組織内のコミュニケーションを円滑にし、業務効率化を図るためのツールです。コミュニケーション機能を始め、情報共有機能やワークフロー管理機能などが充実しているツールもあります。

グループウェアを活用することは、厚生労働省が推進する働き方改革の実現につながります。働き方改革では、労働者の個々の事情に合ったさまざまな働き方ができることを目指します。また、限られた労働力で生産性を最大限向上させることも1つの目的です。

本記事では、グループウェアがなぜ働き方改革に貢献するのかについて、得られるメリットや導入のポイントを解説します。

参考:雇用・労働「働き方改革」の実現に向けて|厚生労働省

\より詳しいグループウェアの解説はこちら/

グループウェアとは?機能やメリット・デメリットをわかりやすく解説

グループウェアとは、スケジュールや会議資料などの情報共有や社内のコミュニケーションに活用できるソフトウェアです。業務効率化やテレワークでのコミュニケーション不足解消にも繋がります。本記事では、グループウェアの機能やメリット、選び方などを解説しています。

グループウェアが働き方改革に貢献する理由

グループウェアの機能や、その機能を活用することで得られるメリットは、働き方改革の実現につながります。ここでは、グループウェアが働き方改革に貢献する理由について、具体的に解説します。

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グループウェアが働き方改革に貢献する理由

  1. 生産性向上により業務負担が減る
  2. テレワークを導入しやすくなる

生産性向上により業務負担が減る

働き方改革では、少ない労働力で生産性を向上させる効率的な取り組みが求められます。また、労働者にとっての働きやすさを実現するために、「労働時間の是正」も掲げられています。長時間労働を防ぐためには、業務を効率化し、業務負担を減らすことが重要です。

グループウェアは、以下のメリットによって、業務を効率化させることができ、生産性を向上させると共に、業務負担を減らすことができます。

  1. コミュニケーション機能や情報共有機能により業務連絡を迅速化させる
  2. 電子的に書類や資料を管理できるため、ペーパーレス化につながる
  3. 社員が持つナレッジを蓄積し、全体に共有することができる

業務連絡の迅速化

グループウェアのコミュニケーション機能や情報共有機能には、以下のようなものがあります。

機能概要
コミュニケーション機能Webメール・チャット・社内SNS・掲示板・メモ・Web会議など
情報共有機能在籍状況管理・ファイル共有・レポート・アドレス帳・プロジェクト管理など

これらの機能は、1つのツールに統合されており、連絡内容や社内の状況などに応じて、適切な連絡手段を選択することができます。また、連絡方法や情報共有のルールを定めておくことで、業務連絡を迅速化できます。

例えば、社内SNSや掲示板などで業務に関する情報を共有すれば、業務における疑問が生じた際、担当者に連絡しなくても社内SNSや掲示板の確認で済みます。担当者も対応の負担が減り、本来の業務に注力することができます。

社員全員がグループウェアを利用することで、業務連絡を人から人へと伝達する必要もなくなります。組織内できちんと情報共有がされているか、1人ひとりに確認する手間もないため、連絡・情報共有がスムーズに行われるようになります。

ペーパーレス化の促進

グループウェアを活用することで、書類や資料を電子的に管理することができます。これにより、書類や資料を紙ベースで管理する必要性は低くなるため、ペーパーレス化の実現につながりやすくなります。

例えば、グループウェアの中には、ワークフロー機能を備えたツールがあります。ワークフロー機能は、稟議書・交通費申請・休暇申請など、申請から決裁に至るまでのフローを電子的に管理できる機能です。

ワークフロー機能以外にもグループウェアは、ファイル共有・議事録作成・日報作成・アンケートなどの機能を備えています。これらの機能は、ペーパーレス化の促進に寄与し、電子的に管理できることで業務効率も向上します。

ナレッジの蓄積と共有

グループウェアは、ナレッジの蓄積と共有に活用することができます。ナレッジとは、社員が持つ知識・技術などを指し、社員のナレッジを蓄積しながら、社内全体に共有する考え方や手法を「ナレッジマネジメント」と言います。

グループウェアの社内SNS・社内ポータル機能などを利用することで、ナレッジマネジメントに活かすことができます。

例えば、社内ポータルでビジネスマナー・企業理念・業務の基礎知識などの情報を共有することで、新人教育に役立ちます。ガイダンスやOJTを行う際の資料にしたり、新入社員の自己学習を促したりなど、新人教育を効率化させることができます。

また、ナレッジマネジメントは、業務の属人化防止にも役立ちます。知識・技術が全体に共有されるため、特定の担当者の不在で業務が停滞するリスクを抑えられます。このように、グループウェアはナレッジマネジメントの一環として利用することができます。

テレワークを導入しやすくなる

働き方改革では、生産性向上や業務負担軽減が求められます。それらを阻害する要因として、「オフィスでなければ業務を行えない」「決まった時間に就業しなければいけない」など、時間と場所の制約があります。

また、働き方改革では、多様な働き方の実現を推進しています。テレワークは、時間と場所の制約による問題を解決できる柔軟な働き方です。出社しなくても業務や情報共有を効率的に行えます。遠隔的に業務や情報共有が行えることで、時間の制約も緩和できます。

グループウェアを活用することは、以下のようなメリットを得ることができ、企業がテレワークを導入しやすくなります。

  1. オフィス勤務と同様の情報共有・情報管理が可能になる
  2. 伝えたい内容に応じた円滑なコミュニケーション手段を選択できる
  3. 勤怠管理や業務管理も簡単に行える

オフィス勤務と同様に情報にアクセス

グループウェアには、ファイル共有・社内SNS・社内ポータルなどの情報共有機能があります。これらの機能により共有された情報は、社内・社外を問わず、どこからでもアクセスすることができます。テレワークでもオフィス勤務と同じように、社内の情報を得られます。

社外からも情報にアクセスできることは、情報漏洩のリスクが懸念されます。しかし、グループウェアには、セキュリティ機能が充実したものもあります。

例えば、アクセス権限を制御する機能・ID・パスワード入力・暗号化などの機能です。セキュリティ機能が充実しているツールなら、「オフィスでなければ情報を適切に管理できない」問題の解決にも役立ちます。

円滑なコミュニケーション

グループウェアのコミュニケーション機能には、メールや掲示板以外にもチャット機能やWeb会議機能などがあります。これらの機能を連絡内容や話し合う内容に応じて、適切に選んで活用することで、テレワークでも円滑なコミュニケーションを実現できます。

コミュニケーション手段の中には、対面で意思疎通を図ることが理想的なケースもあります。しかし、対面にこだわることは、「オフィスに出向かなければいけなくなる」「時間を合わせなければいけない」などの制約による非効率さや負担が生じやすくなります。

テキストで完結できる内容なら、メールやチャットなどで済ませる方が効率的です。また、会議・研修・プレゼンなどもWeb会議で事足りる場合が多いです。伝えたい内容に合わせて、適切なコミュニケーション手段を選ぶことが大切です。

グループウェアのチャット機能は、メールよりもスピード感に優れたコミュニケーションを実現します。アイコンによるリアクションや、メンバーを限定したやりとりなどが可能です。Web会議機能では、画面共有や録画などの便利機能も利用できます。

勤怠や業務の適切な管理

グループウェアの中には、勤怠管理機能やプロジェクト管理機能などを提供するツールもあります。

勤怠管理機能は、Webでの打刻やモバイルでの打刻が可能です。また、長時間労働へのアラート機能を備えていたり、CSVやExcelで勤怠情報を出力できたりするツールもあります。

プロジェクト管理機能は、プロジェクトの段階ごとの作業予定を計画し、期限や進捗状況を共有できます。ガントチャートで視覚的に確認できるのも利点です。

特に複数の担当者が関わるプロジェクトを管理する場合、チーム内で連絡を取り合うことの重要性は高くなります。そのため、多様なコミュニケーション機能を備えるグループウェアでプロジェクト管理ができると、より円滑にプロジェクトを進行しやすくなります。

グループウェアの勤怠管理機能やプロジェクト管理機能により、テレワークで離れた場所にいても、勤怠情報や業務を適切かつ効率的に管理することができます。

グループウェアで働き方改革を推進するためのポイント

グループウェアは適切なツールを選ばないと、働き方改革の実現への効果に期待できません。ここでは、グループウェアで働き方改革を推進するためのポイントについて解説します。

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自社に必要な機能を明確にしておく

グループウェアは、ツールによって備わっている機能が異なります。自社でグループウェアを導入する目的を明確にし、その目的を達成するために必要な機能を明らかにすることが重要です。

目的と必要な機能については、以下のような例が考えられます。

目的必要な機能例
コミュニケーションの円滑化Webメール・伝言・Web会議・掲示板・社内SNS・スケジュール管理・ファイル共有・プロジェクト管理など
情報共有の効率化ファイル共有・社内ポータル・社内SNS・アドレス帳・施設予約・スケジュール管理・全文検索など
書類のペーパーレス化ワークフロー・経費精算・議事録作成・日報作成・レポート・メモ・ToDoリストなど

機能だけではなく、利用できるストレージ容量の確認も大切です。ツールやプランによって、利用できるストレージ容量は大きく異なります。無制限に利用できる場合もあれば、1人あたり5GBまでの場合もあります。

「現状として容量の大きなファイルがないから、ストレージ容量は少なくても大丈夫」とは限りません。従業員数・扱うファイルの種類や作成頻度・保存期間など、さまざまな観点から、ストレージ容量は余裕を持って選ぶことが推奨されます。

従業員が使いやすいツールを選ぶ

グループウェアを導入しても従業員にとって使いにくいと、業務効率化や生産性向上につなげることは困難になります。これを避けるには、従業員にとって使いやすいツールを選ぶことが重要です。

グループウェアには、無料体験版・トライアル版・フリープランなど、無料で利用できる機会が用意されている場合があります。本格的な導入に向けて、それらの無料ツールを利用して、実際に操作性を確かめておくことが推奨されます。

他のツールと連携しやすいツールを選ぶ

グループウェアの導入目的によって、他のツールと連携することで、より業務を効率化できる場合があります。

以下に他のツールとの連携で得られるメリットの具体例を挙げます。

  1. 勤怠管理機能と給与管理システムを連携させて、自動的に給与計算を行う
  2. SFA(営業支援システム)との連携で、営業プロセスの共有を効率化
  3. 経費精算システムとの連携で、経費の妥当性を容易に追跡できる

上記は、システム連携によるメリットの一部です。他に人事管理システムとの連携で、グループウェア上の社員情報の更新を不要にすることもできます。

グループウェアを選ぶ際は、自社で使っている・使いたい他のツールと連携できるかどうか確認しておくことをおすすめします。

スムーズに導入できるように体制を整える

グループウェアを導入しても従業員が運用ルールへの理解が不足していたり、操作方法の理解に時間がかかったりなど、スムーズに運用できない場合があります。そのため、研修の実施や運用ルールの策定など、スムーズに導入できるように体制を整えることが大切です。

ベンダー(ツールの提供者)によっては、サポートとして、導入支援を行っている場合があります。導入支援の例として、以下のようなサービスがあります。

  1. マニュアル提供やトレーニングの実施
  2. 操作に関する質問・相談に対応する窓口の提供
  3. システム運用の代行
  4. グループウェアを使用する端末へのセットアップやデータ移行

他に導入に向けてのコンサルティングやインフラ整備を行っているケースもあります。自社でのグループウェア導入に必要なサポートを受けられるか、確認しておくことを推奨します。

おすすめのグループウェア10選|選び方や導入フローも解説

グループウェアとは、組織内のコミュニケーションや情報共有を円滑化するためのツールです。業務効率化に効果が期待できますが、多数の製品や機能があり、どれを選ぶべきか迷う企業も多いでしょう。この記事では、おすすめのグループウェアや選ぶ際のポイントを解説します。

まとめ

働き方改革では、業務を効率化させることによって労働者の負担を減らし、生産性を向上させることが求められます。グループウェアは、組織内の連絡を円滑にする機能や、業務を効率化させる機能を備え、働き方改革の推進に寄与します。

また、グループウェアは、情報共有機能・ワークフロー機能・勤怠管理機能など、企業がテレワークを導入しやすい機能を備えています。時間と場所の制約がなくなることにより、働き方改革が掲げる多様な働き方の実現や、労働時間の是正にもつながります。

グループウェアを効果的に働き方改革の推進につなげるためには、ツールを選ぶ際に自社に合った機能・操作性・サポート体制を確認することが大切です。本記事を参考にして、業務負担軽減や生産性向上が図れる適切なグループウェアを選んでください。

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