おすすめのクラウド型文書管理システム|メリット・デメリットも解説

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  • クラウド型文書管理システムは、インターネット上のサーバーで文書管理を行うシステム
  • クラウド型はオンプレミス型に比べて、低コストで手軽に導入できるメリットがある
  • クラウド型は通信障害の影響を受けやすく、カスタマイズに制限がある点がデメリット

クラウド型文書管理システムはインターネット上のサーバーを利用して文書管理を行うシステムで、オンプレミス型と比較すると低コストで導入が手軽なメリットがあります。本記事では、おすすめのクラウド型文書管理システムや、クラウド型のメリット・デメリットを解説します。

目次

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  1. クラウド型の文書管理システムで文書共有を効率化
  2. クラウド型文書管理システムのメリット
  3. クラウド型文書管理システムのデメリット
  4. クラウド型文書管理システムの選定ポイント
  5. おすすめのクラウド型文書管理システム
  6. その他の文書管理システムの選び方
  7. クラウド型文書管理システム導入の際の注意点
  8. まとめ

クラウド型の文書管理システムで文書共有を効率化

文書管理システムとは、社内の文書を電子化して一元的に管理するシステムです。文書管理は、文書の作成から保管・検索・共有などを行い、廃棄に至るまでのサイクルを指し、文書管理システムのさまざまな機能により、サイクルを効率化します。

文書管理システムの導入形態には、ベンダーのサーバーを利用するクラウド型と、社内にサーバーを設置するオンプレミス型があります。クラウド型は初期費用が低く、社外からアクセスができるため、導入コストを抑えたい企業や共有性を重視する企業におすすめです。

本記事では、クラウド型の文書管理システムのメリットや選び方について解説します。

文書管理システムとは?主な機能や導入の際の比較ポイントも解説

文書管理システムは、企業にある資料や文書をデジタル化し、効率良く管理するためのサービスです。この記事では、文書管理システムの主な機能、システム導入によるメリット・デメリットだけでなく、導入の際の比較ポイントなどについても詳しく解説していきます。

クラウド型文書管理システムのメリット

クラウド型文書管理システムの魅力は、導入のハードルが低く、利便性が高い点です。ここでは、オンプレミス型と比較しながら、クラウド型文書管理システムのメリットについて解説します。

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社内外の情報共有を効率化できる

クラウド型のシステムでは、文書はオンライン上のサーバーに保存されます。そのため、インターネットを利用できれば、PCだけでなく、スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末からもアクセス可能です。

モバイル端末からアクセスできることにより、時間・場所を問わずどこからでも閲覧可能なため、社内外の情報共有の効率化につながります。

なお、オンプレミス型も「VPN接続」によって、社外から社内のサーバーへとアクセスすることは可能です。しかし、VPNサーバーの構築やVPNルーターの購入など、事前準備が必要であり、クラウド型ほど簡単ではありません。

手軽に社外からアクセスできるクラウド型は、セキュリティ面の懸念がありますが、アクセス制御によってアクセス可能な端末を指定できます。これにより、利便性とセキュリティ対策を実現しています。

比較的安価で時間をかけずに導入できる

社内にサーバーを設置するオンプレミス型のシステムは、初期費用が高額になりやすく、運用開始まで多くの時間がかかるデメリットがあります。

しかし、クラウド型はオンライン上のサーバーを利用するため、社内にサーバーを設置する必要がありません。そのため、導入コストや導入にかかる手間を抑えて、スムーズに運用を開始できます。

容量不足への対応が簡単に行える

オンプレミス型のシステムは、容量不足の際にストレージの追加が容易ではありません。オンプレミス型は導入の際にサーバースペックを指定しますが、それにはストレージの最大搭載容量も含まれ、最大搭載容量を超えるストレージの追加は困難かつ高額となります。

対して、クラウド型のシステムでは、契約するプランによって利用できるストレージ容量が決まっていることが一般的です。容量不足の際は契約しているプランを変更することで、簡単にストレージ容量を追加することが可能です。

また、クラウド型の文書管理システムの中には、ストレージ容量無制限で利用できるものもあります。なお、一部のシステムでは、データ容量ではなくファイルの数で制限を設けている場合があるため、事前に確認が必要です。

メンテナンスの手間がかからない

オンプレミス型のシステムを採用した場合、メンテナンスはすべて自社で行わなければなりません。これは通常業務の片手間にできるものではなく、IT知識を持つ技術者やシステムエンジニアに専任させる必要があります。

その点、クラウド型のシステムの場合は、ベンダー(クラウドサービスの提供者)がメンテナンスを行ってくれるため、専門知識を持つ人材がいない企業でも導入が容易です。

システムの選択肢が豊富である

文書管理システムは、オンプレミス型よりもクラウド型の方が選択肢が豊富であり、自社のニーズに合ったシステムを見つけやすい点がメリットです。背景としては、低コストかつメンテナンス不要で利用できる、クラウド型に注目が集まっていることが挙げられます。

ただし、オンプレミス型は選択肢が多くないものの、導入や運用においてカスタマイズの自由度が高いのが特徴です。費用が高額なため、特殊性の高い業界や大規模な事業者に適していますが、自社における使いやすさを重視し、オンプレミス型を選ぶのも1つの方法です。

緊急事態の際にも対応しやすい

災害が発生した際、事業継続をするためには迅速な復旧作業を行う必要があります。オンプレミス型の場合は、すべてを自社で対応しなければならず、全社的な復旧には想定外の時間がかかることも多いでしょう。

その点、クラウド型は自社で災害が起こったとしても、ベンダー側が復旧作業を行うため、緊急事態の際にも対応しやすいのが特徴です。なお、ベンダーは複数のデータセンターでサーバーを管理していることも多く、災害に強いとされています。

クラウド型文書管理システムのデメリット

クラウド型文書管理システムは手軽に導入しやすい反面、カスタマイズ性やセキュリティ対策におけるデメリットもあります。ここでは、クラウド型文書管理システムのデメリットを解説します。

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通信障害の影響を受けやすい

クラウド型のシステムは、オンライン上のサーバーにインターネットを通じてアクセスするため、通信障害が起こるとアクセス不能に陥ります。

オンプレミス型の場合でも、通信やシステム障害によってサーバーにアクセスできなくなるリスクは存在しますが、自社内にサーバーがあるため迅速に対応できます。しかし、クラウド型は自社にサーバーがないため、自社で対応することができません。

原因が自社の通信環境にある場合を除き、基本的に復旧はベンダーに依存することになります。そのため、クラウド型のサービスを選ぶ際には、信頼性の高いシステムかどうかを確認することが大切です。

自社仕様にカスタマイズしにくい

オンプレミス型のシステムの場合、システムの利用目的・自社の業務環境・業界の特性などに合わせて、使いやすく自由にカスタマイズすることが可能です。

しかし、クラウド型の場合、システムによって一定のカスタマイズはできるものの、その範囲には制限があります。オンプレミス型のように自社で独自の開発はできないため、カスタマイズの自由度は低いです。

ただし、クラウド型文書管理システムの中には、操作性・検索性に関するカスタマイズや、他システムと連携できるものもあります。したがって、自社の導入目的に応じて、どこまでカスタマイズ可能なのか、事前に確認するのがおすすめです。

セキュリティ対策はベンダー側に委ねられる

オンプレミス型のシステムでは、自社でセキュリティ対策を行わなければいけませんが、必要に応じてセキュリティレベルを高められます。

しかし、クラウド型では一般的にベンダーがセキュリティ対策を行うため、セキュリティ強度はベンダーに委ねられます。よって、自社でセキュリティ強度をコントロールすることはできません。

システムのセキュリティ機能を活用することで、自社の操作によるセキュリティリスクを抑えることは可能です。ただし、オンライン上のサーバーに対する攻撃や、ベンダーの操作ミス・設定ミスによるリスクは、自社で対策することができません

そのため、クラウド型のシステムを選ぶ際には、システムのセキュリティ機能の確認と合わせて、信頼できるベンダーかどうかを判断する必要があります。確認方法には、以下のようなものがあります。

  1. 過去に情報漏洩やサイバー攻撃の被害がないかについてリサーチする
  2. 複数のベンダーとのやり取りを通じて評価する(※ベンダー選定を行う)

クラウド型文書管理システムの選定ポイント

クラウド型文書管理システムは数多く存在します。目的に応じてさまざまなタイプがあるため、比較検討を行いながら、自社に合うシステムを選ぶことが重要です。ここでは、クラウド型文書管理システムの選定ポイントを解説します。

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自社の目的に合ったタイプのシステムか

クラウド型文書管理システムには、さまざまなタイプがあり、主に以下のタイプに分類できます。表内を参考に、自社の目的に合ったタイプを選びましょう。

タイプ詳細
社内文書の保管に優れるタイプ・社内文書を一元管理
・全文検索・タグ機能など検索性に優れる
ナレッジ共有に適したタイプ・社内の知識・ノウハウを共有しやすい
・文書作成機能が共同編集が可能
・チャット機能を活用できる
契約書管理に適したタイプ・契約書の保管や期限管理などができる
・有効期限の設定が可能
・期限が近づくとアラートで通知する
契約書の作成・承認に適したタイプ・テンプレートから契約書を作成できる
・申請・承認をクラウド上で完結できる
社内・社外の文書共有に適したタイプ・クラウドストレージとして活用可能
・画像・動画・アプリなどを共有できる

上記の補足として、「全文検索」とは、複数の文書の内容から検索を行える機能です。全文検索以外に、表記揺れや類義語に対応した「あいまい検索」が可能な場合もあります。

また、「ナレッジ」とは、社員が持つ知識・技術、社内にあるプロジェクト、その成功体験を指します。社員が持つナレッジを社内で共有する施策・考え方をナレッジマネジメントと呼び、専用のツール以外に文書管理システムが活用される場合もあります。

セキュリティ対策は十分か

クラウド型文書管理システムにおけるセキュリティ管理は、一般的にベンダー側が行うため、自社にとって信用できるベンダーのシステムを選ぶことが大切です。

数多くのベンダーから自社に合った最適なベンダーを選ぶことをベンダー選定と言います。ベンダーに要件や疑問点を伝え、その回答を得るやり取りの中で、セキュリティに関する問い合わせを行うことを推奨します。以下は、ベンダーへの質問例です。

  1. 契約上の義務を果たす裏付けとして、信用照会先を提示できるか
  2. セキュリティ責任者や明確なセキュリティポリシーを設定しているか
  3. データセンターの物理的な情報セキュリティ対策を行っているか

ベンダーだけでなく、自社でもセキュリティ対策をしっかり行うことが大切です。ベンダーが提供するシステムに、自社のセキュリティ対策を強化できる機能が備わっているか確認しましょう。以下は、セキュリティ強化につながる機能の例です。

機能内容
アクセス制御文書にアクセスできる人を設定する
暗号化暗号鍵を持つ人しか内容が読めないようにする
複製・印刷の禁止設定文書を複製・印刷できないようにする
操作ログ文書に対して「いつ誰が何の操作を行ったか」を記録する

サポート体制は充実しているか

クラウド型のシステムは、オンプレミス型のように社内にシステム管理を担当する技術者は不要です。しかし、これはトラブル時の対応はベンダーに依存することを意味します。

また、オンプレミス型では、自社にとって使いやすいようにシステムをカスタマイズできますが、クラウド型はカスタマイズが柔軟ではありません。そのため、システム導入後は、システムの使い方について疑問点が生じやすいことも考えられます。

これらの点を踏まえて、ベンダーがどのようなサポートを提供しているのか、サポート体制を確認しておくことを推奨します。例えば、夜間や休日の対応が可能な場合、トラブルや突発的に生じた疑問点について、迅速に対応してもらうことができます。

また、どのように文書管理を行えばいいのかについてのコンサルティングや、導入時の教育支援などをサポートに含んでいる場合もあります。

費用対効果を十分に得られるか

クラウド型文書管理システムの導入には、初期費用から運用にわたる費用まで、いくつかの費用が発生します。オンプレミス型かクラウド型かによって費用に差はありますが、クラウド型は月額固定タイプか従量課金タイプに分かれます。

また、システムを利用する人数、必要とする機能、セキュリティ対策などによってプラン内容が変わり、かかる費用にも差があるため、自社の予算に合うかを検討するようにしましょう。費用対効果を十分に得るためには、しっかりと事前準備しておくことが大切です。

モバイル端末に対応しているか

スマートフォン・タブレット端末からのアクセスを想定している場合、システムがモバイル端末に対応しているか確認することが大切です。ホームページに「マルチデバイス対応」と明記されているか、明記されていない場合は問い合わせで確認するようにしましょう。

また、モバイル端末でのアクセスが多い場合は、スマートフォン・タブレット端末でアクセスした際の使い勝手まで確認しておくのがおすすめです。

モバイル端末のディスプレイにおいて見やすいレイアウトか、キーボードを表示した際に重要な部分が隠れてしまわないかなど、細かい点まで注視します。無料プランやトライアルを利用する際には、さまざまなポイントも踏まえて確認するようにしましょう。

モバイル端末の対応可否や使いやすさは、社外からのアクセス時の利便性を大きく左右します。

おすすめのクラウド型文書管理システム

株式会社プロジェクト・モード

NotePM

株式会社プロジェクト・モード

NotePM

充実した共有機能◎社内マニュアルを統一したい方におすすめ

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ここがおすすめ!

  • 高機能エディタやテンプレート機能を備え、誰でも簡単に統一感のあるマニュアルを作成できる
  • 動画・画像・ファイルといった共有機能が充実
  • コメントやいいね機能があり、コミュニケーションが気軽にとれる

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ここが少し気になる…

  • マニュアルの作成がメインのため、ドキュメントや帳票の管理をしたい方には不向き

その他の文書管理システムの選び方

クラウド型に限らず、文書管理システムを選ぶ際には以下のポイントに注目することが大切です。企業で扱う文書には、会社法や税法などの法的な義務によって、保存期間が定められているものも多いため、法令対応は特に重要なポイントです。

【重要なポイント3つ】

  1. 検索性が高いか
  2. 各種法令や制度に対応しているか
  3. 目的に合った機能があるか

おすすめの文書管理システム9選|選び方・導入時の注意点も解説

文書管理システムとは、契約書や報告書など企業で扱うあらゆる文書を一元管理するシステムです。煩雑になりがちな文書管理を効率化するために導入が推奨されます。この記事ではこれから文書管理システムを導入したい企業向けに、おすすめの文書管理システムや選び方を解説します。

クラウド型文書管理システム導入の際の注意点

クラウド型文書管理システムを導入する際は、自社に合ったシステムを選定することはもちろん、社員が適切に使えることや定期的にデータのバックアップを行うことが大切です。ここでは、クラウド型文書管理システム導入の際の注意点を解説します。

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クラウド型文書管理システム導入の際の注意点

  1. 社員の教育とサポート
  2. データのバックアップ

社員の教育とサポート

システムを効果的に使用するためには、社員への十分な教育とサポートが不可欠です。トレーニングやワークショップを通して、システムの基本操作から徐々に高度な機能について学んでもらい、適切な利用方法を浸透させましょう。

また、よくある質問や操作マニュアルを提供することで、社員が疑問や問題を抱えたときに、自ら解決策を見つけやすくなります。

データのバックアップ

クラウドサービスは高い信頼性を提供しますが、万が一のデータ損失に備えて、定期的にデータのバックアップを取ることが重要です。データの自動バックアップを設定しておくことも、有効な手段の1つです。

その他にも、複数のバックアップを取得したり、バックアップデータを異なる場所で保管したりすることで、一か所での問題がすべてのデータに影響を与えずに済みます。

まとめ

クラウド型の文書管理システムは、低コストかつ短期間で運用を開始できることから、導入のハードルが低く、近年注目を集めています。モバイル端末からアクセスできるものが多く、外勤やテレワークを行う社員にとっても利便性が高いのがメリットです。

自社に合ったクラウド型文書管理システムを選ぶ際には、目的に合ったタイプであるか、セキュリティ対策やサポート体制は十分かを確認することが重要です。クラウド型のシステムには多くのベンダーが存在するため、比較検討をしっかり行いましょう。

クラウド型の文書管理システムは、契約書管理・ナレッジマネジメントとしても活用できます。しかし、適正に運用するためには、明確な導入目的を設定しなければなりません。本記事を参考に、クラウド型文書管理システムで文書管理の効率化を図りましょう。

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