おすすめの文書管理システム9選|選び方・導入時の注意点も解説
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- 文書管理システムを選ぶ際は、検索性・法令への対応可否・必要な機能の有無を確認する
- 機密情報を扱うものであるため、セキュリティ対策が十分かも確認が必要
- 文書管理システム導入時は目的を明確にし、導入後は運用ルールを策定する
文書管理システムとは、契約書や報告書など企業で扱うあらゆる文書を一元管理するシステムであり、煩雑になりがちな文書管理を効率化するために導入が推奨されます。本記事では、おすすめの文書管理システムを紹介するとともに、選び方や注意点について解説します。
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文書管理システムで業務効率化
文書管理システムは、企業内で発生する大量の書類を電子化し、作成から廃棄まで一元管理を行うシステムです。書類の管理が容易になることから、文書管理システムシステムの導入目的は、主に業務の効率化にあります。
文書管理システムは紙文書を電子化する機能や保管・検索機能に加え、アクセス権限やセキュリティ機能も備えており、コンプライアンス強化にも役立ちます。また、検索機能により必要な情報に迅速にアクセスできるため、時間の有効活用が可能になります。
この記事ではこれから文書管理システムを導入したい企業向けに、おすすめの文書管理システムや選び方を解説します。
文書管理システムとは?主な機能や導入の際の比較ポイントも解説
文書管理システムは、企業にある資料や文書をデジタル化し、効率良く管理するためのサービスです。この記事では、文書管理システムの主な機能、システム導入によるメリット・デメリットだけでなく、導入の際の比較ポイントなどについても詳しく解説していきます。
文書管理システムは検索性・法令対応・機能で選ぶ
文書管理システムを選ぶ際に重要となるポイントは3つありますが、その1つとして検索性の高さが挙げられます。文書を迅速に見つけ出し、必要な情報にアクセスできることは業務の効率化に大きく貢献します。
また、各種法令や規定に対応しているかや、ニーズに適した機能が搭載されているかもシステムの選定において重要なポイントです。この3つのポイントとその他の比較ポイントについて、次の章で詳しく解説していきます。
【重要なポイント3つ】
- 検索性が高いか
- 各種法令や制度に対応しているか
- 目的に合った機能があるか
【その他の比較ポイント】
- セキュリティ対策は万全か
- 導入形態は自社に合っているか
- マルチデバイスに対応しているか
文書管理システムの選び方で重要な3つのポイント
文書管理システムを選ぶ際に重要な3つのポイントは、検索性、法令対応、そして機能性です。これらのポイントを抑えることで、最適な文書管理システムを選択できます。ここからは、文書管理システムの選び方で重要な3つのポイントを解説します。
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文書管理システムの選び方で重要な3つのポイント
検索性が高いか
文書管理システムを選ぶ際は、検索性の高さを確認しましょう。検索性が高いシステムは、必要な文書を素早く見つけ出すことができ、業務の効率化に繋がります。
検索性の高さを把握するには、検索の精度や柔軟性を確認しましょう。具体的には、システムが複数のキーワードや条件を組み合わせて検索できるかどうかや、検索結果が適切に表示されるかが精度と柔軟性を判断する要素になります。
これらの確認を行うことで、文書管理システムが使いやすいかどうかを的確に判断することができます。
各種法令や制度に対応しているか
文書管理システムを選ぶ上で、電子帳簿保存法やISO9001などの法令や制度に対応できるかを確認する必要があります。これらの法令や制度は企業活動において重要であり、データの保管や管理に関する規定が含まれています。
たとえば、電子帳簿保存法は、取引情報をデータで保管することを義務付けています。2022年に改正が行われ、データの保管だけでなく、「真実性の確保」と「可視性の確保」も求められるようになりました。
そのため、文書管理システムはこれらの法令に適合し、保管要件を満たす機能が重要です。文書の管理における法令や制度は適宜改正されることから、導入時の法令に適応しているかだけでなく、過去の改正時に素早く対応していたかの確認も行いましょう。
参考:概要 | ISO 9001(品質) | ISO認証 | 日本品質保証機構(JQA)
目的に合った機能があるか
基本機能である登録や検索に加えて、ワークフロー管理機能や保管期限管理機能、文書作成機能、OCR(光学文字認識)機能、そして多言語対応などが一般的に備わっています。これらの機能は、文書管理の効率化や正確性を向上させるのに役立ちます。
選定時に、自社のニーズにマッチした機能が備わっているかを確認することで、文書管理システムがビジネスの課題を解決する力を持っているかを判断しましょう。
機能 | 詳細 |
---|---|
ワークフロー管理機能 | 申請・承認などのワークフローをシステム内で行える機能 |
保管期限管理機能 | 文書の保管期限を設定し、期限切れ前に措置を取る機能 |
文書作成機能 | 新たな文書の作成をサポートする機能 |
OCR機能 | 紙の文書をデジタルデータに変換する機能 |
多言語対応 | 複数の言語に対応した機能 |
文書管理システムのその他の比較ポイント
文書管理システムを選ぶ際、検索性や法令対応、目的に合った機能性以外にも比較すべきポイントがあります。このようなポイントを比較することで、自社に最適な文書管理システムを選ぶことができます。以下では、これらの要素について詳しく解説していきます。
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文書管理システムのその他の比較ポイント
セキュリティ対策は万全か
組織が保有する文書は機密情報や個人情報を含むことがあり、それらが漏えいしたり改ざんされたりすることはあってはなりません。そのため、システムが万全のセキュリティ対策機能を有しているか確認した上で導入しましょう。
アクセス制御では、機密情報にアクセスできるユーザーを制限する機能や、ログイン認証時の二段階認証などがあり、データの暗号化やファイアウォールの設置も検討しましょう。
これらの機能があるかどうかを確認し、情報漏えいや不正アクセスなどのリスクを最小限に抑えて、文書管理ができるかどうかを見極めることが大切です。
導入形態は自社に合っているか
文書管理システムには、オンプレミス型とクラウド型の2つの導入形態があり、自社に合った形態を選ぶ必要があります。
オンプレミス型は、自社のサーバー内にシステムを構築して利用する方法です。これには初期投資が必要で、サーバーやソフトウェアを購入する費用が発生しますが、自社でセキュリティやカスタマイズ性を高めることができます。
一方のクラウド型は、ベンダーのサーバー上でシステムを運用する形態です。オンプレミス型よりも短期間で導入でき、サーバーの管理や保守はベンダーが行います。料金体系は、月額料金や利用量に応じた従量課金制が一般的です。
初期費用が少なく、必要な分だけ支払うことができますが、企業が拡大すると毎月の支払い金額が増え、長期的に見るとクラウド型の方が高額になることもあります。導入形態を選択する際には、自社の予算やニーズに合わせた形態を検討しましょう。
マルチデバイスに対応しているか
文書管理システムの選択において、マルチデバイスに対応しているかは重要なポイントです。マルチデバイス対応とは、スマートフォンやタブレットなど、複数のデバイスからもシステムにアクセスできることを指します。
たとえば、外出先や移動中で急な文書の確認や修正が必要な場合、スマートフォンやタブレットからシステムにアクセスできれば、迅速な対応が可能です。
また、リモートワークの増加に伴い、オフィス外でも業務を遂行するケースが増えています。そのため、マルチデバイス対応があることで、柔軟性や効率性が向上します。
おすすめの文書管理システム9選
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ここがおすすめ!
- ボタンの色や表示でマニュアルがなくても操作が可能
- 社内・社外への連絡機能を備え、リアルタイムにやり取りが行える
- 受取側はURLをクリックするだけで簡単に閲覧できる
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ここが少し気になる…
- 共有機能はオプション扱いになり別途費用が必要
ウイングアーク1st株式会社
帳票クラウドサービス SVF Cloud
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ここがおすすめ!
- 電子保管やメール・FAX・プリンターといったさまざまな出力形態に対応
- 「ノンプログラミング帳票設計ツール」搭載で自分でメンテナンスできる
- 利用状況やプリンター稼働状況のログを保管し、証跡管理も行える
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- 帳票サービスがメインのため、ワークフローや通知などの機能は非対応
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- 高機能エディタやテンプレート機能を備え、誰でも簡単に統一感のあるマニュアルを作成できる
- 動画・画像・ファイルといった共有機能が充実
- コメントやいいね機能があり、コミュニケーションが気軽にとれる
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ここが少し気になる…
- マニュアルの作成がメインのため、ドキュメントや帳票の管理をしたい方には不向き
GOOD
ここがおすすめ!
- 徹底した入退館管理と24時間監視カメラシステムを導入した高セキュリティ!
- 預けた文書は簡単に取り寄せや閲覧・廃棄依頼が行える
- 書類1件から箱単位まで、自社にあわせた保管単位を選択できる
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- 保管がメインのため、文書作成機能も欲しい方には不向き
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- フォーマット変換作業が不要で、短時間で登録できる「文書解析エンジン」を搭載
- 構成管理や変更管理機能を持ち、統合的に利用可能
- 既存の成果物はそのまま活用でき、難しい操作も不要
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ここが少し気になる…
- ファイルフォーマットは今後拡充予定で、企業によっては対応していないものがある場合も
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ここがおすすめ!
- AI文書作成アシスタント「Zia」を搭載し、文書品質向上にも
- 共同編集や連絡もでき、最終版にはロックもかけられて安心
- 「WordPress」に投稿したりオフラインでも使えたりとシーンにあわせて利用できる
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- ドキュメント作成がメインで、使用するにはサインインが必要
住友電工情報システム株式会社
楽々Document Plus
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- 「スキャナ保存」「電子取引」に必要な機能を搭載!
- 「ISO文書管理」や「契約書管理」に適していて、ワークフローも利用可能
- 優れた検索機能とスピーディーな表示機能
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- 無料プランはなく、無料デモや料金の確認には問い合わせが必要
Tribal Media House, Inc.
welog
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- 組織内でノウハウ共有もしやすく、属人化防止にも効果的
- 無料プランの提供があり、導入前に使用感を試しやすい
- 編集や共有機能の充実はもちろん、情報共有のプロに無料で相談できる
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ここが少し気になる…
- ワークフロー機能がなく、別途連携を取る必要がある場合も
NTTファイナンス株式会社
楽々クラウド電子帳簿保存サービス by ClimberCloud
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ここがおすすめ!
- 紙で受領した請求書、電子取引の書類のみといったスモールスタートにも対応
- 「タイムスタンプ付のPDF請求書」が発行できる
- 月額費用が安く、その他は利用した分だけ費用がかかる従量課金
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ここが少し気になる…
- 導入支援はオプションサービスとなる
文書管理システムの導入フローと注意点
文書管理システムの導入には、スムーズな移行と適切な活用のためのフローと重要な注意点が存在します。以下では、文書管理システムの導入フロー・注意点を解説します。
1. 導入の目的を明確にする
文書管理システムの導入には、最初に導入の目的を明確にすることが重要です。どのような文書を管理したいのか、共有を効率化したいのか、承認プロセスを自動化したいのかによって、最適なシステムが異なります。
たとえば、文書を一元管理したい場合は、全社的にアクセス可能でかつ検索が容易なシステムが必要です。一方で承認プロセスを自動化したい場合は、ワークフロー機能やバージョン管理機能が充実しているシステムが適しています。
システム導入の最初のステップとして導入目的を特定することで、必要な機能やシステムのタイプを把握できます。
2. フリープランや無料トライアルで比較検討して導入
無料トライアルやフリープランを利用することで、実際の操作感や機能性を評価し、自社のニーズに最も合ったシステムを見つけることができます。実際に使ってみることで、システムが適しているかや問題点を把握できるメリットがあります。
操作性や機能性、カスタマーサポートの質など、実際の使用感を体験することで、導入後のトラブルを回避することができます。ただし、複数のシステムを比較する際には、主要な機能だけでなく、セキュリティ対策や料金体系なども十分に比較することが重要です。
また、無料トライアルやフリープランの期間内に、自社の文書管理や共有の流れをシステムに取り込んでテストすることで、実際の運用状況を把握しましょう。
3. 運用ルールを策定する
文書管理システムの導入による混乱を防ぐには、運用ルールを策定することは非常に重要です。運用ルールの例として、文書の分類や命名規則、アクセス権限の設定、更新や廃棄の手順などが挙げられます。
文書の分類では、社内文書・外部向け文書・機密情報などのカテゴリーを設け、それぞれの文書に対する取り扱い方針を明確にしましょう。命名規則を定めることで、文書名がわかりやすく、検索しやすい体系を作れます。
アクセス権限に関しては、必要最小限の権限を与えることで情報漏えいリスクを抑えます。運用ルールを明確にすることで、社内での文書管理が効率化され、情報漏えいや混乱を防ぐことができます。
文書管理システムの今後の需要
働き方改革や新型感染症の流行によりリモートワークが広がったことと、SDGsが注目を集めていることから、文書管理システムの需要が急激に高まりました。
また、電子帳簿保存法は緩和を含む改正が行われていることから、従来よりも電子文書を扱う機会が増えると予想され、文書管理システムのシェアは今後さらに拡大していくと言えるでしょう。
まとめ
文書管理システムは、煩雑化・複雑化しやすい文書管理をサポートするシステムです。特定の文書を迅速に見つけることができ、業務の効率化にも期待ができます。
システムを選定する際は、検索のしやすさやセキュリティ対策、各種法令に対応しているか確認し、無料トライアルなどで操作感なども含めて自社に適しているか見極める必要があります。自社に適したシステムを導入し、文書管理の効率化を図りましょう。