MDMツールを無料で使用する方法|注意点・選ぶポイントも解説

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  • MDMツールは有料のものが多いが、無料で使用する方法もある
  • 無料MDMツールは有料ツールと比べて、機能性・セキュリティ対策などに課題がある
  • 本格的にMDMを運用するのであれば、有料ツールが適している

MDMツールを無料で使用するには、いくつか方法があります。しかし、いずれも有料ツールと比べて、機能性・セキュリティ対策・手軽さなどに課題があるのが事実です。本記事では、MDMツールを無料で使用する方法・注意点・選ぶポイントを解説します。

目次

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  1. 無料で使えるMDMツールもある
  2. 無料でMDMツールを使う方法
  3. 無料で使えるMDMツールのメリット
  4. セキュリティ・機能性を求めるなら有料ツールに移行しよう
  5. MDMツールを選ぶポイント
  6. まとめ

無料で使えるMDMツールもある

MDM(Mobile Device Management)は、モバイルデバイス管理とも呼ばれ、企業の業務で使用するモバイル端末を一元的に管理・運用して、セキュリティ強化を図るツールです。中には無料で使えるツールもあります。

モバイル端末とは、スマホやタブレットなどを指します。また最近では、私物のモバイル端末を業務に利用するBYODも含まれるようになっています。

無料で使えるMDMツールは有料ツールに比べて、機能性・セキュリティ対策・手軽さなどに課題があります。しかし、自社での活用に適合すれば、コストをかけずにモバイル端末管理ができるメリットもあります

デジタル化と働き方の多様化が進んだ企業では、モバイル端末の管理は大きな課題になっています。本記事では、MDMツールを無料で使用する方法や注意点を解説するとともに、MDMツールを選ぶ際のポイントも紹介していきます。

MDMとは?メリット・デメリット、機能などをわかりやすく解説

MDMとは、スマホやタブレットなどのモバイル端末を一元管理・運用できるソフトウェアです。合わせてセキュリティの維持・強化もでき、情報漏洩の防止にも役立ちます。本記事では、MDMのメリット・デメリットや機能、選び方を解説しています。

無料でMDMツールを使う方法

無料で使えるMDMツールには、ツール利用の仕方によって下記の3種類の方法があります。ここでは、それぞれの活用法について解説します。

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オープンソースのツールを用いて構築する

無料でMDMツールを使用するには、フリーソフトとして無償で提供されているオープンソースを用いる方法があります。オープンソースとは、プログラム(ソースコード)を無償で公開・再使用・改変・再配布できるソフトウェアのことです。

しかし、オープンソースのMDMは、ソースコードを自社の活用方法に合わせて書き換える必要があります。ソースコード自体はテキストファイルで書き換えできますが、専門的な知識や高度なプログラミング技術がなければ、開発・運用が難しいのが欠点です。

また、証明書の取得に費用がかかる場合もあります。オープンソースで作ったMDMの運用は自己責任となりますので、専門知識のない方や企業にはおすすめできる方法ではありません。

有料ツールのフリープランを使用する

有料MDMツールの中には、無料プランを提供しているベンダーもあります。ただし、有料プランと比べて、機能や管理できるモバイル端末の数などに制限があります。また、サポート体制が手薄な場合もあるため、注意が必要です。

モバイル端末の数が少ない小規模企業には、選択肢の1つになります。また、効果を確認するためにスモールスタートしたい企業にもおすすめの方法です。必要になった時点で機能や端末数を増やして有料プランに移行することも容易にできます。

無料トライアル期間を利用する

MDMを提供するベンダーの中には、無料トライアル期間を設定しているところも多くあります。本格導入を考えている場合は、積極的な無料トライアル期間の利用がおすすめです。トライアル期間の長さや機能制限はベンダーによって異なります。

必要な機能をある程度絞り込んだら、できる限り多くのベンダーの無料トライアルを利用し、比較してみましょう。実際に触れて体験してみることで、機能や効果、ツールの使用感を確認できます。

無料で使えるMDMツールのメリット

無料で使えるMDMの最大のメリットは、コストをかけずに導入できることです。有料のMDM導入には初期費用とランニングコストがかかりますが、これらが無料になります。

ただし、上述のように無料のMDMツールは管理できる端末数やユーザー数が限られています。ごく少人数で利用する場合には問題ありませんが、人数が増えた場合は無料で使い続けることはできない点に注意しましょう。

セキュリティ・機能性を求めるなら有料ツールに移行しよう

オープンソースは、自社に必要な機能を適切な仕様で利用できますが、プログラミングできる人材の確保が必要になり、結果的に大きな費用がかかる場合もあります。プログラマーによっては、セキュリティや機能性に問題が生じる場合もあります。

また、自社のモバイル端末を効率よく管理・運用できる無料のMDMツールが見つからない場合もあるでしょう。そのため、無料ツールはあくまでも使用感を確かめる目的で活用し、本格的に運用するなら有料ツールを検討するのがおすすめです。

MDMツールを選ぶポイント

MDMツールは、多くのベンダーからさまざまな製品が提供されているため、自社に合った製品を選ぶのに迷う場合もあります。そのようなときには、下記にあるようなポイントに注目して選択するのがおすすめです。ここでは、それぞれのポイントを詳しく解説します。

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自社に合った提供形態か

MDMツールには、ベンダーのサーバーに保存されたツールにインターネットを介してアクセスする「クラウド型」と、自社のサーバーにインストールして利用する「オンプレミス型」があります。自社の状況に合わせた導入形態の選択が必要です。

クラウド型は導入費用が抑えられ、メンテナンスの必要がないため、高額な予算確保が難しい企業や、ツール管理の人材がいない企業におすすめです。ただし、月々の利用料が必要なことや、セキュリティ対策がベンダーまかせになるなどのデメリットもあります。

オンプレミス型は、導入費用が高額になったり、自社でのメンテナンスが必要になったりします。そのため、自社にツール管理を行う人材がいて、一度に大きな予算を確保できる企業におすすめです。セキュリティ対策は自社で行うため、自社に合わせて自由に行えます。

管理したいデバイスに対応しているか

ほとんどのツールは、スマホやタブレットなどに搭載されているiOS・Androidに対応しています。しかし、中にはWindowsのみ、MacOSのみにしか対応していないツールもあるので注意が必要です。

MDMツール導入前に、管理したいモバイル端末の範囲を明確にしておくことが大切です。社内だけでなく自宅にある端末も管理するなら、Windows・MacOSどちらにも対応するマルチプラットフォームのMDMツールが便利です。OSのバージョンにも注意しましょう。

セキュリティ機能は十分か

オンプレミス型のMDMであれば、自社のプライバシーポリシーに合わせたセキュリティ対策が施せます。しかし、クラウド型では自社に合わせた対策が難しく、ベンダーのセキュリティ対策に依存することになります。

そのため、クラウド型のMDMツール導入の際は、どのようなセキュリティ対策が施されているかが重要なポイントになります。特に私物の端末を業務に利用するBYODを採用している企業では、MDMのセキュリティ強化は必須です。

サポートは充実しているか

特に初めてMDMツール導入の場合は、サポート体制が充実したベンダーの選択がおすすめです。導入当初は、些細なことでつまずいたり、時間を要してしまったりすることがあります。そのような場合に、ベンダーのサポートは非常に助かります。

しかし、サポート体制の充実度はベンダーによって差があります。サポート内容はもちろん、連絡手段・サポート時間・無料と有料の違いなどを確認するのがおすすめです。中には、専任スタッフが運用の相談に乗ってくれるサービスもあります。

プラン・料金は適当か

MDMツール導入時に注目したいのは、モバイル端末管理が効率的に行えるかどうかです。自社に必要ない機能の搭載しているものや必要以上の端末台数を管理するツールは、利用料が上がるだけで費用対効果が下がります。

導入の際は、自社の方針や予算に合ったプランを選ぶことが重要です。また、企業規模や経営方針の変更などで、使用するモバイル端末の数が増えることも考えられます。将来的なコスト増加も見込んで検討するのがおすすめです。

おすすめのMDM4選|選び方のポイント、導入時の注意点も解説

MDMとは、業務用のスマホ・タブレット・PCといった端末を一元管理するためのツールです。多くの企業で導入されていますが、製品によってその機能はさまざまです。この記事では、おすすめのMDMや選び方のポイント、導入時の注意点などを解説します。

まとめ

MDMツールを無料で利用するには、オープンソースや有料ツールのフリープラン、無料トライアルを活用するなどの方法があります。しかし、機能性・セキュリティ対策・手軽さなどを充実させたいなら、有料ツールがおすすめです。

スモールスタートでMDMツールを導入し、徐々に範囲を広げたいなら、無料プランから始めて有料プランへ移行しましょう。また最初からMDMツールを本格導入したいなら、無料トライアルを積極的に利用して、使用感や操作性などを確認してみてください。

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