オウンドメディアとは?メリット・デメリットや作り方を解説

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  • オウンドメディアとは自社で保有するメディアのことであり、「トリプルメディア」の1つ
  • オウンドメディアは広告を出すよりも低コストで、リード獲得やブランディングに役立つ
  • オウンドメディアで成果を出すためには、目的の明確化と求められる情報の把握が重要

オウンドメディアとは、自社で保有するメディアを指します。オウンドメディアは広告を出すよりも低コストで運用でき、見込み客の集客やブランディングに役立ちます。この記事ではオウンドメディアのメリット・デメリットや作り方を解説します。

目次

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  1. オウンドメディアとは
  2. オウンドメディアが注目されている理由
  3. オウンドメディアの種類
  4. オウンドメディアの目的
  5. オウンドメディアのメリット
  6. オウンドメディアのデメリット
  7. オウンドメディアの作り方
  8. オウンドメディアを運営する際のポイント
  9. コンテンツマーケティングツールの活用もおすすめ
  10. まとめ

オウンドメディアとは

オウンドメディアとは、企業が自ら所有・運営するメディアであり、紙のパンフレットや会社案内、ポスターなどが含まれます。オンラインマーケティングの文脈においては、企業ブログ・自社サイトなどのデジタルメディアを指します。

オウンドメディアは、トリプルメディアの1つです。トリプルメディアとは、マーケティング手法として、利用される3つのメディア形態のことを言います。以下の表に、トリプルメディアの特徴をまとめます。

オウンドメディア・自社が保有するメディア
・自社サイト・自社ブログなど
ペイドメディア・従来型の広告
・リスティング広告・ディスプレイ広告など
アーンドメディア・ユーザーや消費者主体のメディア
・SNSでの情報共有・情報発信

オウンドメディアとホームページの違い

オウンドメディアとは、自社で保有するデジタルメディアのことであり、マーケティングを目的としたメディアです。自社で保有するホームページが企業情報の公開を目的とする場合、オウンドメディアには該当しません。

しかし、企業のホームページの中には、自社商材の訴求や顧客との商談化、資料請求、問い合わせなど、マーケティングを目的としたホームページもあります。この場合は、ホームページはオウンドメディアに含まれます。

企業規模や事業内容によっては、このようなオウンドメディアと一体化したホームページも多く存在します。

オウンドメディアとコンテンツマーケティングの違い

コンテンツマーケティングとは、企業が顧客に対して有益なコンテンツを提供し、ブランドの認知度を高めたり、信頼関係を築いたりしながら販売を促進する戦略です。

コンテンツマーケティングが販売戦略であるのに対して、オウンドメディアはその戦略を展開するための手段といえます。

実際にコンテンツマーケティングは、広告やSNSだけではなく、オウンドメディアで行われることも多いです。オウンドメディアは、コンテンツマーケティング施策の一環となります。

コンテンツマーケティングとは?メリット・デメリットや手順を解説

コンテンツマーケティングとは、価値のあるコンテンツを発信することで集客や購入へ繋げるマーケティング活動のことです。低コストで実施でき、作成したコンテンツは企業の資産になります。この記事では、コンテンツマーケティングのメリット・デメリットや手順などを解説します。

オウンドメディアが注目されている理由

現在、オンラインマーケティングの手段として、オウンドメディアを活用することが主流です。ここでは、オウンドメディアが多くの企業で注目されている理由について解説します。

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広告の効果が低下しているため

リスティング広告やディスプレイ広告など、ペイドメディアの広告費は高額であることが一般的です。競合が多い場合は、さらに費用は高くなります。以前は、高額な広告費に見合うだけの効果がありました。

しかし、さまざまなマーケティング手法や、スマートフォンの広告ブロック機能などが普及した現代では、従来のように広告がクリックされることが少なくなりました。そのため、高額な広告費に対して、効果が出にくくなっているという問題があります。

近年は、コンテンツマーケティングで成果を出す企業が多い背景もあり、高額な費用を必要としないオウンドメディアが注目されています。オウンドメディアなら、広告のように継続的な費用をかけなくても、コンテンツをインターネット上に蓄積できます。

コンテンツの質が重視されているため

オウンドメディアが注目される背景には、広告の効果が低下しただけでなく、SEO対策の変化も関係します。

過去のSEO対策では、キーワードや被リンクなどの量が重視されていました。しかし、現在はGoogleのアルゴリズムが変更され、コンテンツがユーザーにとって、本当に価値ある情報かどうかが重視されるようになりました。

オウンドメディアでは、ユーザーが求めるコンテンツを提供するため、質を重視するSEO対策の一環としても注目されています。

オウンドメディアの種類

オウンドメディアは、公式サイトと一体化させるか独立させるかによって、2種類に分けられます。ここでは、オウンドメディアの種類について解説します。

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オウンドメディアの種類

  1. 公式サイト型
  2. 独立型

公式サイト型

公式サイト型のオウンドメディアとは、企業の公式サイトにオウンドメディアとしての機能を統合させたタイプです。企業情報や製品情報を提供するだけでなく、ニュースやブログなどのコンテンツも公式サイトの一部として組み込まれます。

公式サイト型は、オウンドメディアと別々にするよりも管理の手間が少なく、コンテンツの更新・追加なども容易で、効率的な運用が可能です。また、コンテンツやデザインに統一感を持たせやすいため、ユーザーが企業やブランドに対する理解を深めやすい効果もあります。

独立型

独立型のオウンドメディアとは、企業の公式サイトとは別に独立して運営するタイプを指します。このタイプは、一般的に企業の公式サイトとは異なるドメイン・サブドメインで運営されます。

公式サイトとは別に管理されるため、デザインを統一する必要がなく、ブランドメッセージを自由に発信しやすいメリットがあります。また、さまざまなテーマを扱いやすく、新しいアプローチ方法も比較的容易に試すことができます。

さらに、独立型の場合は、特定のターゲット層に絞ったコンテンツを提供しやすくなります。ただし、企業の公式サイトと別々に管理する必要があるため、手間がかかる点に留意しましょう。

オウンドメディアの目的

オウンドメディアの目的はオンラインマーケティングですが、見込み客の集客やブランディングなどさまざまです。また、求職者向けの情報提供に活用できる場合もあります。ここでは、オウンドメディアの目的について解説します。

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情報発信・見込み客の集客

オウンドメディアを運用する大きな目的は、見込み客の集客です。ただし、そのアプローチの仕方は、自社の商品を訴求する直接的なものばかりではありません。

商品とは直接関係なくても有益なコンテンツを発信することで、見込み客を集めることができます。商品を買わせようと意図するよりも、ユーザーにとって役立つ情報を継続的に発信して、コミュニケーションを図る方が信頼関係を築きやすいためです。

自社の商品を知らなくても、その商品を必要とするユーザーが興味を持ちそうなコンテンツを発信することで、自社の商品を知ってもらうきっかけになります。

ユーザーのニーズ把握

オウンドメディアは、ユーザーのニーズや関心を把握するために活用される場合もあります。オウンドメディアでは、ユーザーがコンテンツを閲覧した際の行動を記録・分析することができます。

具体的には、ユーザーがページにどれくらい滞在したか、クリックしたリンクや閲覧したコンテンツなどを把握できます。これらを分析することで、よりユーザーの関心が高いコンテンツを提供することが可能になります。

分析の精度を上げるためには、オウンドメディア上でさまざまなコンテンツを提供することが有効です。また、Web解析ツールを組み合わせることで、ユーザー行動の詳細な分析やユーザーのコメントからニーズの推測が可能です。

オウンドメディア自体のマネタイズ

オウンドメディアは、広告掲載などによってオウンドメディア自体を収益化することができます。多くのユーザーがオウンドメディアにアクセスする場合、大きな収益を見込める可能性があり、本業とは別にマネタイズがオウンドメディア運営の目的になり得ます。

オウンドメディアの収益化は、広告収益の支援ツールやアフィリエイトサービスなどを活用することで実現できます。また、有料コンテンツの提供もマネタイズの方法として有効です。

ただし、オウンドメディアの収益化は、ブランドイメージが低下するリスクがあります。何度も表示される広告やコンセプトに合わない広告は、積極的なコンテンツの閲覧を阻害する場合があるためです。そのため、収益化とブランドイメージのバランスが重要になります。

ブランディング

オウンドメディアは、自社のブランドに意味・価値を持たせ、ユーザーとの関係性を深める目的で活用されることもあります。

オウンドメディアでは、コンテンツを継続的に発信できることに加え、コンテンツの内容や発信方法を自由に選択でき、ブランドを形成する上で有効な手段と言えます。

一貫した有益なコンテンツを発信し続けることで、ユーザーとの信頼関係を構築しやすくなります。このようなブランディング施策は、優良顧客の増加や認知度の上昇、収益の安定化など、さまざまな効果に期待できます。

採用時のミスマッチ防止

オウンドメディアによって企業文化やビジョンなどを伝えることは、求職者に対するアプローチにも繋がります。そのため、採用時のミスマッチを防止する目的で、オウンドメディアが活用されるケースも多いです。

例えば、社員へのインタビューやイベント、日々の働き方などのコンテンツにより、求職者は企業への理解を深め、納得した上で就職活動を行えます。企業にとっては、自社の魅力を効果的に伝えることで、適切な採用候補者との出会いに期待できます。

オウンドメディアのメリット

オウンドメディアを持つことは、コスト・集客・管理など、さまざまな面で企業にメリットを与えます。ここでは、オウンドメディアのメリットについて解説します。

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低コストで運用できる

オウンドメディアは、広告を出すよりも低コストで運用できます。広告の場合、高額な広告費がかさむ上に、昨今は広告によって大きな効果を得ることは難しいです。さらに、広告を止めると売上が落ちるため、広告に依存しやすくなります。

しかし、オウンドメディアは高額な広告費の削減に加え、コンテンツの蓄積により、継続的な集客やアクセスに期待できます。

ただし、広告のように短期的な効果に期待はできず、効果測定も難しい場合が多いです。そのため、社内での理解を深め、長期戦略として運営することが重要です。

検索エンジンからの流入が期待できる

オウンドメディアは、自社サイトやブログのようなWebメディアであることが一般的です。そのため、SEO対策がしやすく、検索エンジンからの流入に期待できます。

例えば、自社製品以外の検索結果に対応する記事の作成により、ユーザーの課題に対する解決策や問題解決に寄与する自社製品の魅力を伝えられます。

SEO対策を行ったコンテンツを用意すれば、検索エンジンからの流入やブランディング、顧客との信頼関係構築など、多くのメリットに繋がります。短期的に成果を得る観点では、直接的に自社製品について検索して流入することが理想的です。

しかし、オウンドメディアでは、長期的な視野でさまざまな検索語句やユーザーの課題について対策し、検索からの流入を増やすことが大切です。

作成したコンテンツが資産になる

オウンドメディアは、広告のような一時的な情報提供ではなく、バックナンバーとしてコンテンツを蓄積することができます。

そのため、一度作成したコンテンツは継続的に集客に役立ち、企業の資産になります。さまざまな検索語句やユーザーの課題に対応したコンテンツを幅広く用意すれば、オウンドメディア全体のアクセスが拡大し、維持できるのは大きな利点です。

また、定期的な更新・最新情報の追加など、時代に適応したコンテンツを維持することで、検索エンジンでの上位表示を保ちやすくなります。ユーザーの課題に合ったコンテンツを蓄積することはブランディングにも寄与し、ユーザーとの信頼関係の構築に繋がります。

SNSやメルマガに流用できる

オウンドメディアのコンテンツは、SNSやメルマガでの情報発信に流用できます。SNSやメルマガを利用するユーザーにとっては、オウンドメディアのコンテンツが提供されることによって、自社の情報に興味を持つきっかけとなる可能性が高まります。

オウンドメディアでさまざまなコンテンツを提供することは、そのコンテンツを流用するSNSやメルマガの内容もバリエーション豊かなものになります。これにより、単調な内容になるリスクを回避し、ユーザーの興味の維持に繋がります。

さらに、自社サイトのURLをSNSやメルマガの内容に含めることで、ユーザーを自社サイトへ誘導することも可能です。

オウンドメディアのデメリット

オウンドメディアによってメリットが得られる一方で、デメリットがあることにも留意しましょう。ここからは、オウンドメディアのデメリットについて解説します。

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成果が出るまでに時間がかかる

オウンドメディアでは、直接的に自社商品を訴求する場合もあります。しかし、基本的には、長期的にユーザーとの信頼関係を構築するためのコンテンツが中心になります。短期的に大きな成果を得ようとするのは、信頼性を失うリスクがあります。

また、オウンドメディアは広告費は不要ですが、コンテンツの作成に人件費がかかります。したがって、オウンドメディアの運営には、継続的に手間やコストが発生します。

人件費の発生と即効性が無いことから、オウンドメディアは社内における経費削減の対象になりやすい面があります。そのため、オウンドメディアの運用目的や効果を出すためには長期的な運用が必要なことなどをしっかり説明し、理解を得ることが重要です。

専門的な知識・人材が必要

オウンドメディアにおけるコンテンツは、ただ作成して公開するだけでは期待する効果は得られません。集客効果やアクセス数を向上させるためには、適切なキーワードの設定や定期的な効果測定や分析、改善を行うといったSEO対策が重要です。

そのため、社内だけでは上手くオウンドメディアを運営できないことで、思うような成果が上げられずに失敗するケースも多いです。社内に専門的な知識を有した人材がいない場合は、コンテンツ制作を外部に委託する方法もあります。

これによって、社内の人的リソースや時間を割くことがなく、質の高いコンテンツをユーザーに提供できます。

オウンドメディアの作り方

効果の出るオウンドメディアを作るためには、適切な手順に従って計画的にオウンドメディアを構築することが重要です。ここでは、オウンドメディアを作るステップについて、わかりやすく解説します。

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コンセプトを決める

最初の手順では、オウンドメディアのコンセプトを決定します。コンセプトの決定とは、「誰に何を提供するためのオウンドメディアなのかを決めること」です。

この「誰に」コンテンツを提供するかについては、既存の顧客・見込み客・業界全体の消費者などを考慮することに加え、ペルソナの設定も重要です。ペルソナとは、ユーザー像のことであり、自社の製品が必要になる人がどんな課題を持っているのかを明確にします。

誰にコンテンツを提供するのかが決まれば、「何を」提供するかについても方向性が定まりやすくなります。さらに、方向性が定まると、提供するコンテンツも必然的にユーザーの課題に関連性のあるものになります。

運用する人員を確保し、役割を決める

オウンドメディアの構築や運用のためには、人員の確保と各人員の役割を決めておく必要があります。代表的な役割には、統括責任者・制作担当者・解析担当者が挙げられます。これらの人員は、以下のようなことを行います。

役割概要
統括責任者オウンドメディアの方針・目標を決め、成功に向けて戦略を策定
制作担当者オウンドメディアに必要なコンテンツを企画・制作し、継続的に発信
解析担当者分析ツールを用いて、オウンドメディア上のユーザー行動を分析

なお、社内でオウンドメディア運用のための人員が不足している場合、外部パートナーへの依頼や、業務の外注などの方法も考えられます。

公開する基盤を整備する

人員確保や組織構築が定まったら、オウンドメディアを公開するための基盤を整備します。公開基盤の整備とは、オウンドメディアをどこに設置し、どのように運営するかについて決定し、準備を整えることです。

例えば、Webコンテンツをどこに設置するかについては、以下の選択肢が考えられます。

  1. 新たに独自ドメインを取得
  2. 自社サイトのサブドメインを使う
  3. 自社サイトの下層ページ(サブディレクトリ)に設置

ドメインとは、Webサイトの住所のことを言います。独自ドメインの取得は、Webコンテンツの独立性が最も高い方法です。しかし、費用がかかる点や最初からSEO対策をしなければいけないことに注意が必要です。

サブドメインは、独立性が高く費用がかからない上に、自社サイトのSEO対策の効果も引き継がれます。サブディレクトリは、SEO対策が最も効果的な反面、サイト全体の統一感を失うような独立性の強いテーマを扱うには不向きと言えます。

運用方法については、どのようにオウンドメディアを公開するかを明確にしてから決めることがポイントです。また、必要に応じて、メール配信ツールやコンテンツ管理システム、社内システムとの連携など具体的に準備を行いましょう。

コンテンツをリストアップする

公開基盤を整えたら、オウンドメディア上で提供するコンテンツをリストアップしましょう。ただし、用意するコンテンツは、ユーザーの課題に関連していればどれでもいいわけではありません。

ユーザーは、課題解決のために商品・サービスを購入する際、課題認知・情報収集・比較検討の段階を経て、購入を決定します。この購買プロセスを理解し、各段階において、ユーザーのニーズに合った情報を提供できるようなコンテンツにする必要があります。

また、顧客が自社製品の購入を検討する上で、知りたいと予測される疑問点についても明らかにし、その疑問を解決できるコンテンツを用意することも大切です。ユーザーの疑問や課題の分析には、ユーザーからの問い合わせ・検索キーワードの調査などが参考になります。

競合他社のオウンドメディアを調査し、自社ならではの特定の領域に特化したコンテンツを用意することで、競合との差別化にも繋がります。

制作・運用体制を整える

コンテンツのリストアップが完了したら、制作・運用体制を整えましょう。コンテンツを制作・公開する際は、以下のような手順を踏むことでスムーズに進められます。

  1. コンテンツによって達成したい目標を設定し、情報収集を行う
  2. 目標達成のためのコンテンツのテーマ・方法を企画
  3. 企画に基づいてユーザーが理解しやすい構成案を作成
  4. コンテンツを制作
  5. コンテンツに修正箇所・改善点がないか確認
  6. オウンドメディアにコンテンツをアップロード・公開
  7. 必要に応じて、コンテンツをSNS・メルマガなどに流用

また、コンテンツの制作では、情報の正確さ・わかりやすい表現に注意しましょう。情報が不正確・専門用語が多くわかりにくいといったコンテンツは、ページからの離脱率を高め、顧客離れの原因にもなります。

オウンドメディアを構築する

オウンドメディアの構築では、コンテンツ提供の基盤となる「Webサイト制作」と、公開する「コンテンツ制作」を同時に行いましょう。これらは、片方の作業が完了するのを待つ必要がないため、効率的にオウンドメディアを構築できます。

公開後は定期的な更新に加え、継続的にコンテンツを制作・公開しましょう。また、アクセス解析ツールを利用して、アクセス状況やユーザー行動などを分析・改善していくことも重要です。

オウンドメディアを運営する際のポイント

オウンドメディアを効果的に運営するためには、目的の明確化や良質なコンテンツの提供など、押さえるべきポイントがいくつかあります。ここでは、オウンドメディアを運営する際のポイントを解説します。

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目的・成果を明確にしておく

オウンドメディアの目的・成果を明確にすることは、オウンドメディアの方向性の決定や効果測定の上でも重要です。目的の明確化については、自社が抱える課題を洗い出し、オウンドメディアを通じて、どのような課題を解決したいのかを明らかにしましょう。

成果の明確化では、達成したい目的に対する成果指標を設定します。例えば、商品の売上拡大が目的の場合、その目的に対する成果指標は商品の売上に加え、問い合わせ数や資料請求の数なども考えられます。

何のためにオウンドメディアを作り、どのくらいの成果を目指すのかを明確にすることによって、オウンドメディアの評価・改善に繋げやすくなります。

モニタリング・改善を継続する

オウンドメディアは、コンテンツの制作を継続的に行うだけではなく、モニタリング・改善を継続していくことも重要です。モニタリングの際は、以下のようなポイントを意識することがおすすめです。

  1. 設定した成果指標について、設定した期間内で達成できているか
  2. アクセス数・訪問者数は増加または減少していないか
  3. コンテンツの基盤となるWebサイトの構造は、ユーザーにとって使いやすいか
  4. コンテンツはユーザーにとって関心が高いか
  5. コンテンツはユーザーにとってわかりやすいものになっているか

これらは、設定した成果指標を確認すると共に、SEOツールやヒートマップなどのアクセス解析ツールで分析できます。ツールを活用することで、アクセス状況や流入キーワード、ユーザー行動などを詳細に測定し、問題点を特定できます。

改善策を講じたらそこで終わりではなく、再びモニタリング・改善のサイクルを繰り返すことが大切です。モニタリング・改善を行わないまま、新しいコンテンツだけを追加していくと、期待する効果を得られる可能性は低くなります。

最悪の場合、アクセス数の減少やブランドイメージの低下など状況を悪化させるリスクもあるため、モニタリング・改善は必ず行いましょう。

カスタマージャーニーを作成する

カスタマージャーニーとは、顧客が商品・サービスを認知してから購入に至るまでの道筋のことです。この道筋は、課題認識・情報収集・比較検討・購入決定の段階に分けられます。

自社製品のカスタマージャーニーを作成しておくことは、コンテンツを効果的に提供する上で重要です。例えば、自社製品について初めて知ったばかりのユーザーに、購入を後押しするようなコンテンツだけを提供しても効果的ではありません。

最初の段階では、ユーザーがなぜ自社製品を知ったのか、どんなところに興味を持ったのかを考慮し、そのユーザーがもっと知りたいと思う情報を提供しましょう。ユーザーとの関係性を徐々に強化することにより、最終的な購入に繋がりやすくなります。

このように、カスタマージャーニーの各段階でユーザーの求める情報は異なるため、各段階に適したコンテンツを用意することが大切です。

ユーザーが求める情報を発信する

コンテンツの制作担当者は、自社製品やそれに関する豊富な知識を持っていることが多いです。しかし、その知識をコンテンツにすべて盛りこもうとすると、ユーザーが本当に知りたい情報からかけ離れてしまう可能性があります。

オウンドメディアでは、過去の問い合わせ内容や検索キーワードなどから、ユーザーのニーズを的確に把握することが大切です。最終的には、商品購入や問い合わせ、成約などの成果につなげることが目的のため、単なる情報提供で終わらせてはいけません。

ユーザーが求める解決策や、具体的なアクションにつなげられるようなコンテンツを意識して作成しましょう。

コンテンツSEOに取り組む

コンテンツSEOとは、良質なコンテンツを蓄積していくことによって、検索エンジンからの集客を狙うSEO対策です。良質なコンテンツの条件には、検索エンジンのアルゴリズムにより、情報が「正確」「読みやすい」「視覚的」であることが挙げられます。

また、競合他社にはないような自社ならではのオリジナルコンテンツを盛りこむことも大切です。競合他社で扱っている情報でも自社ならではの視点を盛りこむことで、独自性があり、良質なコンテンツとなり得る場合があります。

Webサイト自体が読みやすく、モバイル端末からでもアクセスしやすいことなども、検索エンジンの上位表示に影響を与えます。検索エンジンのアルゴリズムを理解した上で、ユーザーのニーズに合ったコンテンツを提供することが重要です。

コンテンツを拡散する

オウンドメディアや新しいコンテンツを公開したら、積極的にSNSやメルマガなどで拡散することが重要です。SNSアカウントでコンテンツを共有する際は、拡散を促進するために、目立つキャプションやハッシュタグなどを利用して工夫を施しましょう。

また、既存の取引先や見込み客にメールでコンテンツの通知を送ることや、ニュースレターやメルマガなどでコンテンツをアピールするなどの方法も有効です。

特に重要性の高いコンテンツは、プレスリリースを発信することがおすすめです。これにより、メディアや業界関係者に取り上げてもらえるため、広報戦略の選択肢となります。

コンテンツマーケティングツールの活用もおすすめ

コンテンツマーケティングツールとは、SEO対策競合キーワード分析など、良質なコンテンツによる集客を支援するためのツールです。SEO対策の強化や効果的なキーワード戦略、ユーザー行動の分析に基づくターゲティングなど、あらゆる作業の効率化を図れます。

また、各コンテンツのシェア数反応など分析や、SNSの自動投稿・スケジュール管理など、オウンドメディアの運営に役立つ機能を備えています。

近年、Webメディアでの情報発信は、スピーディーに行われるのが一般的です。そうした中で自社のオウンドメディアを成長させるためには、コンテンツマーケティングを活用してオウンドメディア運営を効率化することが重要です。

コンテンツマーケティングとは?メリット・デメリットや手順を解説

コンテンツマーケティングとは、価値のあるコンテンツを発信することで集客や購入へ繋げるマーケティング活動のことです。低コストで実施でき、作成したコンテンツは企業の資産になります。この記事では、コンテンツマーケティングのメリット・デメリットや手順などを解説します。

まとめ

オウンドメディアは、Webマーケティングを担うための自社で保有するデジタルメディアです。見込み客の集客や顧客との関係性を強化する目的において効果的であり、一度作成したコンテンツは資産として残り続けます。

オウンドメディアの運営は、目先の成果を得ることよりも中長期的な成果に繋げることを意識し、ユーザーに有益なコンテンツを提供することが大切です。良質なコンテンツを制作するためには、分析に基づくユーザーの課題やニーズを正確に把握することが重要です。

コンテンツマーケティングツールを活用することで、SEO対策や競合分析、ユーザー行動の分析などができます。本記事を参考に、オウンドメディアを取り入れて、効果的な集客やコンテンツの発信を目指しましょう。

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