KPIとKGIの違いとは|OKRとの違いもわかりやすく解説

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  • KPIとKGIの違いは、KPIは中間目標であるのに対し、KGIは最終目標にある点である
  • KPI・KGIを設定することで、目標を可視化でき、成果の評価と改善に役立てられる
  • KPI・KGIを設定する際は、定量化できる指標を用いてKPIを細分化しすぎないことが大切

KPIは具体的な目標の達成を測定する指標である一方、KGIは全体的な目標や戦略の進捗を示す指標です。本記事では、KPIとKGIの違いや、KSF・OKRといった関連用語について、KPI・KGIを設定するメリットと設定方法・注意点に関しても解説します。

目次

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  1. KPI・KGIとは
  2. KPIとKGIの違い
  3. KPI・KGIに関連した用語
  4. KPI・KGIを設定するメリット
  5. KPI・KGIの設定方法
  6. KPI・KGIを設定する際の注意点
  7. KPI・KGI設定における具体例
  8. まとめ

KPI・KGIとは

KPIとKGIは、企業において目標達成の進捗管理に活用されている指標です。しかし、KPIとKGIは言葉が似ていることから、間違えやすいとされています。ここでは、KPIとKGIの概要と両者の違いを解説します。

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KPIは中間目標

KPIとは、組織の掲げる目標の達成度合いを評価する指標のことです。KPIは「Key Performance Indicator(キー・パフォーマンス・インジゲーター)」を略したもので、日本語では「重要業績評価指標」や「経営業績評価指標」と呼ばれています。

KPIは、目標達成に向けての進捗状況を評価する指標であることから、中間目標とも言われます。KPIの目標設定期間は、1ヶ月から3ヶ月程度が多いです。各企業では、新規契約件数、自社コーポレートサイトのPV数、ユニークユーザー数などをKPIに設定しています。

KPIとは?KGIとの違いや設定するメリット、設定方法を解説

KPIとは「重要業績評価指標」を意味し、目標の達成度合いを計測するために用いられます。KPIを定期的に確認することで、目標に対する進捗が把握できます。本記事では、KPIとKGIの違いやKPIを設定するメリット、設定方法、管理のポイントをわかりやすく解説します。

KGIは最終目標

KGIとは、定量的に企業が目指す目標を設定し、その達成度合いを評価する指標です。「Key Goal Indicator(キー・ゴール・インジケーター)」を略した言葉であり、企業の最終目標を見える化できる点が特徴となります。

KGIでは、企業の売上高増加や売上総利益増加など、具体的な数値目標を設定して達成度合いを測定します。KGIは、日本語では「重要目標達成指標」や「経営目標達成指標」と呼ばれています。

KPIとKGIの違い

KPIとKGIは似た言葉ですが、意味する内容には違いがあります。KPIはプロセスの進捗状況を把握する指標であり、KGIは企業の掲げる最終目標を数値化で表現したものです。KPIは過程を評価し、KGIはその結果を評価します。

KPIとKGIの示す意味は違いますが、相互関係にある指標です。例えば、受注数や受注単価アップなどのKPIをクリアしていくことで、企業の売上高増加や利益率向上など、KGIで設定した目標を達成できます

KPI・KGIに関連した用語

KPI・KGIは、経営戦略や組織の活動評価、個人業務などに活用されていますが、その他にも、KSFとOKRという企業の活動を評価する指標もあります。ここでは、企業の活動を評価する際に重要な指標となる、KSFとOKRについて解説します。

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KPI・KGIに関連した用語

  1. KSFとは
  2. OKRとは

KSFとは

KSFとは、KGIやKPIを達成するために必要な要素のことです。KSFは、「Key Success Factor(キー・サクセス・ファクター)」を略したもので、日本語では「重要成功要因」を意味します。

KSFは定性的な指標となり、KGIやKPIとは違って数値で表わせない点が特徴です。新製品開発のための技術力、コスト削減のための効率性や生産性、売上増加のため販売チャネルなどがKSFに該当します。

OKRとは

OKRは、英語の「Objective and Key Resul(オブジェクティブ・アンド・キー・リザルト)」を略した用語です。

OKRでは、なりたい状態や姿などの数値では表せない目標(Object)を設定し、3つから5つの数値化したKey Resultを定め、部署や個人が目標達成に向けて取り組むことで、企業活動を評価します。

Key Resultは努力によって達成できそうな、不可能ではないが難しい数値を設定し、60%~70%の達成率で成功と評価します。OKRは、企業が目指すべき目標と個人の目標をリンクさせ、社員が一丸となって目標達成に邁進できると注目されている手法です。

OKRとは|KPI・MBOとの違い、導入手順やポイントを解説

OKRとは、目標と成果指標を達成するための目標設定フレームワークです。有名企業も取り入れていることから、近年注目を集めています。本記事では、OKRを導入するメリットや導入手順・効果的な運用ポイントを解説します。OKRの類語や関連語についても紹介します。

KPI・KGIを設定するメリット

現代では、数多くの企業がKPI・KGIを経営戦略や部署の活動評価などに活用していますが、その理由は複数のメリットがあるからです。ここでは、KPI・KGIを設定するメリットについて解説します。

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目標の可視化と追跡ができる

KPI・KGIを設定すると、組織やプロジェクトの目標を明確に定義でき、目標の可視化と追跡が可能です。つまり、業務上すべきことが複数重なったとしても、KPIやKGIで定めた目標を達成するためには何を優先すべきか、判断しやすくなるでしょう。

例えば、KGIで企業のゴールを社員全員で把握し、各部門で定めたKPIの具体的な目標をチーム内で理解しておけば、重点を置くべき点も明確化され、業務の効率化や生産性の向上につなげられます

成果の評価と改善に役立つ

KPIとKGIは、成果の評価と改善に役立ちます。KPIとKGIは目標を定量化し、現在のパフォーマンスを評価する仕組みのため、目標を事前に設定しておくと、現在の目標達成度が30%または50%なのか、といった業務の進捗状況を正確に把握できます。

KPIとKGIを設定して目標達成に向けて業務に取り組み、進捗状況を把握していると、目標達成の足枷となっている業務も明確になり、早期に適切な対策を行えるでしょう

重要な意思決定の裏付けになる

KPIとKGIは、重要な意思決定の裏付けにもなります。KPIとKGIを設定して業務を進めていると、目標達成や目標未達、目標達成に貢献した業務、目標達成に障害となった業務などのデータが蓄積され、経営の分析に大いに役立てられます。

また、意思決定の際には数値に基づいた客観的な根拠も持てるため、事業拡大・縮小といった経営戦略にも活用できるでしょう。KPIとKGIのデータを分析すると、どの工程が強くどの工程が弱いかなど、自社の強み・弱みを把握できる点もメリットです。

KPI・KGIの設定方法

KPIとKGIは企業活動に大いに役立つ指標です。ただし、KPI・KGIにはいくつかの設定方法があるため、利用前に各設定方法を把握しておきましょう。ここでは、KPIとKGIを設定する方法について解説します。

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KGIの指標を設定する

KGIは「お客様を大切にする企業である」「地域社会に貢献する」といった定性的な目標ではなく、「年度の売上高200億円」などの具体的な数値目標を設定します。KGIには、売上高や売上総利益、営業利益、市場シェアなどを用いるケースが一般的です。

「SMARTモデル」でKPIを設定する

KPIはKGIを設定した後に、KGIで設定した目標を達成するための項目を設定します。KPIは「顧客数増加」「顧客単価アップ」など、KGIに関連する項目を設定し、期限も定めて効率的に取り組むことが大切です。

なお、KPIはロジックツリーを用いると設定が容易になります。KPIで「顧客数増加」と項目を設定したら、「新規顧客増加」や「リピート顧客数増加」などのように細分化・詳細化し、ツリー上に連ねていきます。

KPIツリーは、KGIの目標を達成する項目を設定する際に役立ち、ボトルネックとなる項目の洗い出しにも貢献するでしょう。また、KPIを設定する際は、SMARTの活用がおすすめです。SMARTは、目標設定の際に使用されるフレームワークです。

  1. S:Specific(明確な)
  2. M:Measurable(測定可能な)
  3. A:Achieable(達成可能な)
  4. R:Relevant(関連がある)
  5. T:Time-bounded(期限を定める)

SMARTを活用することで、社員がモチベーションを維持しながら業務に取り組める、明確な目標の設定ができます。SMARTのフレームワークは、KPIの目標設定が適切かどうかを見直す際にも役立てられます。

KPIの目標数値を設定する

受注数増加や受注単価アップといったKPIの項目が決定したら、具体的な数値目標を定めましょう。KPIもKGIと同様に、「受注数100件増加」「受注単価10万円アップ」など、明確な数値目標を設定します。

ただし、KPIは、達成可能な数値目標を設定するようにしましょう。KPIに達成の見込みがある数値目標を設定すると、社員のモチベーションが下がらず、ゴールに向けてチームで協力し合うことができます。

PDCAサイクルを回す

KPIとKGIは、PDCAサイクルを回して常に確認を行いながら運用しましょう。Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)のサイクルを繰り返して業務を進めることで、KPIとKGIで設定した目標を達成できる可能性が高まります。

KPI・KGIを設定する際の注意点

KPIとKGIを導入し、業績を向上させている企業は数多く存在します。自社もビジネスで成果を上げられるよう、KPIとKGIの設定には留意しましょう。ここでは、KPIとKGIを設定する際の注意点を解説します。

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定量的な指標を用いる

KPIとKGIには、定量的な指標を用いましょう。「売上高5千万円増加」「顧客数1千人増加」など、KPIとKGIで設定した目標を数値で定めます。「売上高増加」「顧客数増加」という目標だけでは、目標が達成できているのか正確な評価ができません。

現実的な数値設定を行う

定量的な指標を用いる際には、現実的に達成できる見込みがある数値設定を行うことが大切です。目標は大きければ大きいほど企業利益が高まりますが、あまりに現実逃避した数値である場合、社員のモチベーション低下につながってしまいます

また、数値だけを求めすぎると、職場環境などの重要なポイントをないがしろにしてしまうことも考えられます。よって、SMARTを活用しながらモチベーションを維持しつつ、社内での協力体制を構築していくようにしましょう。

KGIに繋がるKPIを設定する

KPIは、KGIを達成する際の各工程を評価するための指標であるため、KPIはKGIにつながる項目を設定しましょう。仮にKGIと関連性の低い項目をKPIに設定すると、KGIの数値目標達成が遠のいてしまいます。

また、各KPIを達成したにも関わらず、KGIを達成できなかったというケースにも発展しかねません。なお、企業内の各部門によって、KPIに設定する項目には違いがあるため、最新の注意を払いながらKPIの項目設定を行いましょう。

KPIを細分化しすぎない

KPIは、細分化しすぎないようにしましょう。KPIを細かく設定しすぎてしまうと、細分化した目標に振り回されてしまいます。日々の業務は各部署の担当者に任せつつ、KPIの目標は1ヶ月~3ヶ月程度の期間で達成できる数値を設定しましょう。

現状を可視化できるようにする

KPIとKGIを設定して運用する際は、現状を可視化できるようにしましょう。KPIの進捗状況や達成率を可視化しておくと、必要に応じてチーム内で適切な指示・フォローが行えます。

ホワイトボードや掲示板、PCやスマホのツール・アプリを使い、KPIの進捗状況をグループ内で円滑に共有できる体制を整えるのがおすすめです

見える化で目標管理を行う方法|見える化するメリットと注意点を解説

目標管理は、「見える化」することで進捗が把握しやすくなります。また、タスクの優先順位を明確にできるため、成果を最大化できるメリットもあります。本記事では、目標設定の重要性と目標を見える化するメリットを解説し、見える化する方法や注意点についても紹介します。

KPI・KGI設定における具体例

KPIとKGIは、それぞれ以下のような内容で設定することが推奨されます。

営業活動目標Webマーケティング目標
KGI・1年間で売上30%増加・1年間でECサイトの売上30%増加
KPI・新規受注率50%獲得
・既存顧客への訪問1回/月
・顧客満足度調査/半年に1回
・検索エンジンでの上位表示10件/月
・離脱率を20%低下
・SNSのフォロワー1万人達成

具体的には、KGIで期間と数値目標を明確にし、目標達成に向けた詳細の取り組みをKPIとして設定します。そして、定められた期間内で目標達成に近付けたのか、現状報告と改善を繰り返して企業利益につなげていきます。

まとめ

KPIは、組織の掲げる目標の達成度を評価する指標を指し、KGIは企業の最終目標を数値化して設定し、その達成度を評価する指標のことを言います。KPIとKGIは相互関係にあり、受注数増加などのKPIをクリアし、企業の売上高増加といったKGIを達成していきます。

目標の可視化と追跡が可能なKPIとKGIは、業務において重きを置くべき点を明確にでき、成果の評価と改善に役立つ指標です。KPIとKGIを定めると、数値に基づいた客観的な根拠を持てるため、重要な意思決定する際の裏付けにもなります。

KPIとKGIを運用する際は、ホワイトボードや掲示板、PCやスマホのツール・アプリなどを用いて、現状を可視化できる環境を整えるのがおすすめです。PDCAサイクルを回して修正を行いながら、目標達成に向けて業務に取り組んでいきましょう

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