研修・セミナーを動画配信するメリットとは?手順やポイントも解説

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  • 研修・セミナーを動画配信すれば受講者がどこにいても実施でき、研修の質が安定する
  • 動画配信の方式にはオンデマンド配信とライブ配信があり、それぞれに良し悪しがある
  • 研修・セミナーの動画配信には、クローズドな配信も可能な動画配信システムがおすすめ

昨今のリモートワークや在宅勤務などの広まりにより、研修やセミナーを動画配信する企業が増えています。動画配信なら受講者の場所を限定せずに開催でき、コスト削減にもつながります。本記事では、研修・セミナーを動画配信するメリット・デメリット、ポイントなどを解説します。

目次

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  1. 研修・セミナーを動画配信で行うメリット
  2. 研修・セミナーを動画配信で行うデメリット
  3. 研修・セミナーを動画配信する2つの方式
  4. 研修・セミナー動画の3つの形式
  5. 研修・セミナー動画の作成手順
  6. 研修・セミナーを動画配信で行う際のポイント
  7. 動画配信システムで研修・セミナーを動画配信しよう
  8. まとめ

研修・セミナーを動画配信で行うメリット

最近ではリモートワークや在宅勤務が普及しており、研修やセミナーを動画配信で行う企業が増えています。動画配信は、インターネット環境があれば受講者がどこにいても参加できるため、地域や距離を問わず多くの人に伝えることができます。

ここでは、研修・セミナーを動画配信で行うメリットを解説します。

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どこからでも受講できる

動画配信による研修やセミナーの主なメリットの1つは、受講者がどこにいても受講できる点です。インターネット環境が整っていれば、場所や時間に縛られることなく参加できます。

そのため、従業員や参加者が自分のペースやスケジュールに合わせて学習可能です。さらに、遠隔地にいる従業員や多忙なスケジュールを抱える人々にとっても、研修やセミナーへの参加が容易となり、知識の共有やスキルの向上を促進します。

コスト削減に繋がる

通常の研修やセミナーでは、会場の借り上げや装飾、スピーカーの移動費、参加者への資料配布など多岐にわたる費用が発生します。しかし、動画配信ならこれらの費用を大幅に削減できます。

参加者の人数に合わせて会場を借りる必要がないため、貸し会議室やホテルの手配費用、資料の印刷や配布が不要になります。そして、電子的な資料や情報を直接配信できるため、紙のコストや配布の手間も省けます。

また、研修やセミナーを遠隔で開催でき、参加者はオフィスや自宅から参加可能なため、交通費や移動時間の削減にもつながります。

研修の質が安定する

従来の研修では、会場や講師が異なることにより、内容と質にばらつきが生じやすい課題がありました。しかし、動画配信を活用すれば、1回のセッションで複数の場所や受講者に同じ情報・教材を提供することが可能です。

すべての受講者に同じ品質の内容で講習を行うことができるため、会場・講師ごとの質の差が生じなくなります。また、研修の詳細が統一化されることで、学習体験の質を安定させることができます。

繰り返し使用・受講できる

配信されたコンテンツはアーカイブ化され、何度も再生できます。そのため、受講者は自分のペースで学習でき、内容の復習も容易です。また、新たな受講者にも同じ内容を提供することができるため、定期的な研修やセミナーで効率的に同じ情報を伝えることが可能です。

これにより、時間やリソースを有効活用しながら、受講者の理解度や習得度を向上させられます。アーカイブ機能を活用することで、学習の継続性や再利用性を高め、より効果的な教育プログラムを提供することができるでしょう。

研修・セミナーを動画配信で行うデメリット

研修・セミナーを動画配信で行うことには、メリットと合わせてデメリットもいくつか存在します。ここからは、研修・セミナーを動画配信で行うデメリットについて詳しく解説します。

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研修・セミナーを動画配信で行うデメリット

  1. 動画作成に時間と手間がかかる
  2. コミュニケーションが減る

動画作成に時間と手間がかかる

研修用の動画作成では、撮影するために機材や環境を整えるなど、講師による研修内容を撮影するための準備が必要です。そして、撮影後には動画の編集作業が求められます。

編集作業では、映像や音声のクオリティを高めるために必要な情報を適切に整理し、わかりやすく編集しなければなりません。このように、動画作成には手間と時間がかかる点がデメリットです。特に、素材や内容によっては編集作業で余計に時間がかかることもあります。

ただし、一度作成してしまえばその後も繰り返し利用ができることを踏まえると、最初の制作工程に時間をかけることで将来の活用価値が高まります。

コミュニケーションが減る

研修やセミナーを動画配信で行う際、参加者同士または講師とのリアルタイムな対話・議論が少なくなりやすく、質問の機会も限られてしまいます。その結果、参加者が直接的なコミュニケーションを取りづらいと感じる場合があります

また、参加者がリアルタイムで質問や疑問を解消できない場合、理解度が低下することも考えられます。そのため、対面でのセッションよりもコミュニケーションが取りづらくなることは、動画配信特有のデメリットといえるでしょう。

研修・セミナーを動画配信する2つの方式

研修・セミナーの動画配信は、「オンデマンド配信」と「ライブ配信」の2つの配信に分類することができます。ここからは、2つの配信方式について詳しく解説します。

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研修・セミナーを動画配信する2つの方式

  1. オンデマンド配信
  2. ライブ配信

オンデマンド配信

オンデマンド配信は、事前に収録されたコンテンツを、視聴者の都合に合わせて視聴できる形式です。この方式は、柔軟性が高く視聴者が自分のペースで学習できる点が特徴です。また、収録後の編集によって内容を最適化することもできます。

オンデマンド配信は、作成した動画コンテンツを蓄積していけるため、個別の忙しいスケジュールに対応したり、繰り返し学習したりする際に適しています。

メリット・自分の都合に合わせた視聴が可能
・内容の修正や更新がしやすい
デメリット収録前の準備や編集作業に時間がかかる

ライブ配信

ライブ配信は、事前に告知された日時にリアルタイムで動画を配信する方式です。この方式の特徴は、リアルタイムな参加者とのやり取り・臨場感の演出ができることです。

ライブ配信は、コメント機能などで参加者とやり取りをしながら、質問やフィードバックを受け取ることができるため、双方向のコミュニケーションが実現します。ただし、スケジュール調整が難しい点や、予期せぬ技術的な問題による中断のリスクもあります。

メリットリアルタイムな参加者とのやり取りが可能
デメリット・スケジュールに合わせた視聴が難しい
・予期せぬトラブルによる中断の可能性がある

研修・セミナー動画の3つの形式

研修・セミナー動画には、主に次の3つの形式があります。それぞれ、新しいプロダクトの解説や業界の動向、ソフトウェアの操作説明、新しい業務プロセスや価値観の共有など、異なる目的に適しています。

特徴目的の例
セミナー形式講師が情報を提供する形式、リアルタイムのセッションが特徴新入社員研修やスキルアップ研修
マニュアル形式説明で手順やステップを示す形式、教育的な内容が強いソフトウェアの操作説明や製品の組み立て手順
ストーリー形式物語のように構成し、情報をストーリーで表現する形式新しい業務プロセスや価値観の共有

研修・セミナー動画の作成手順

研修・セミナー動画の作成手順は以下の通りです。

  1. 目的を明確にし、動画の企画を立てる
  2. 構成を考える
  3. 事前資料の作成
  4. 素材の撮影
  5. 編集作業

まず、目的を明確化してから動画の計画を進めていきます。構成まで考えたら、研修・セミナーの内容に合わせて事前資料を作成します。その後、動画素材となる撮影を行い、編集作業に移ります。

流れは一例ですが、各手順においていくつかのポイントが存在します

研修・セミナーを動画配信で行う際のポイント

研修・セミナーの動画配信は、情報を効果的に伝える新たな手段として注目度が高まっています。ここでは、研修やセミナーを動画で行う際に重要なポイントを解説します。

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目的を明確化した動画を作成する

動画を作る際、何を伝えたいかを明確にしないと、視聴者にとって重要な点が伝わりにくくなります。そのため、動画の企画段階で「視聴後に視聴者に何を理解してほしいのか」を明確にすることが大切です。

たとえば、新入社員向けの研修動画の場合、目的は社内ルールの理解と業務の流れを把握させることが中心です。こうした目的を明確化してから動画を作成すると、視聴者が必要な情報を的確に得ることができ、理解を深めることにつながります。

つまり、動画の目的を具体的にしておけば、視聴者にもわかりやすいと感じてもらえ、視聴者理解を助けて情報の浸透を促進することができます。

動画の長さを短くまとめる

伝えたいことを1つの動画にすべて詰め込むよりも、情報を短く区切って複数の動画に分ける方が効果的です。なぜなら、短い動画は視聴者の集中力を保ちやすく、理解しやすいからです。

また、1つのテーマやポイントごとに動画を分けることで、各動画が明確な目的を持ちます。たとえば、セミナー全体を1本の動画に収めるのではなく、セクションごとに分割したり、特定のトピックを1つの動画にまとめたりするのが効果的です。

これらにより、視聴者が必要な情報に素早くアクセスでき、関心のあるトピックを重点的に学ぶことが可能です。

オープン配信で認知度を高める

社外向けの配信では、自社の商品・サービスの認知度を高めるためにオープン配信を利用しましょう。たとえば、YouTubeをはじめとした無料のオープン配信ツールでは、視聴者数の多さから認知度を高めやすいといえます。

ただし、オープン配信では視聴者の個人情報を把握することはできないため、誰が視聴したのかといった詳細分析はできません。また、炎上のリスクも踏まえながら、動画内容に不適切な部分がないかなどの確認も徹底する必要があります。

社内向けはクローズド配信を利用する

社内向けの研修や情報共有は、特定の従業員・メンバーに対して行われることが多いため、セキュリティとプライバシーが重視されます。特に、Youtubeなどのオープンな配信プラットフォームを使用すると、誤って外部に情報が漏れ、一般公開されるリスクがあります。

そのため、企業が所有するプラットフォームや社内ネットワークを利用した、クローズド配信がおすすめです。情報漏洩のリスクを最小限に抑えつつ、従業員や特定のグループにのみ必要な情報を共有できます。

クローズド配信で特別感を与える

クローズド配信は社内向けに限ったものではなく、顧客向けの限定的な動画としても公開することができます。つまり、課金制度の研修・セミナー動画配信によって、収益性を持たせることも可能です。

不特定多数の視聴者が誰でも視聴できるオープン配信とは異なり、クローズド配信では視聴者に特別感を与えることができるため、視聴における集中度・学習度合いにも大きく影響します。

動画作成を外注するのもおすすめ

研修やセミナーの動画制作は、外部に委託することもできます。外注することで、プロの手による高品質な動画が制作されるため、より魅力的でわかりやすい・視聴者の興味を引くコンテンツが作れるでしょう。

また、外部制作の場合、自社内での人件費や機材のコストを削減できます。外注先はすでに必要な機材やスキルを持っているため、自社で新たに設備や専門知識を整える必要がなく、効率的に制作を進められます。

ただし、外注先の選定には慎重さが必要です。企業の機密情報にも関わる内容も多いため、信頼できる制作会社や個人を選び、自社のニーズや目的に適した経験と実績のあるプロフェッショナルを選定することが重要です。

動画配信システムで研修・セミナーを動画配信しよう

動画配信システムは、インターネットを通じて動画を配信するための仕組みです。企業が研修やセミナーなどのイベントをオンラインで配信したり、社内向けに情報を共有したりする際に利用されます。

このシステムでは、動画をプラットフォームにアップロードし、設定によって視聴者のアクセスを管理できます。クローズドな配信機能があるため、社内向けの研修や情報共有にも最適です。

動画配信システムの利用は柔軟性と効率性をもたらし、研修やセミナーをオンラインで幅広く提供する手段となります。なお、動画配信システムを選定する際は、いくつかのポイントに注目しましょう。

動画配信システムとは?導入のメリットや選ぶポイントなどを解説

動画配信システムとは、社内外に向けて企業が動画を配信したり、その動画を管理することができるシステムです。この記事では、動画配信システムの利用目的や種類、導入のメリットや実際に選定する際に気を付けたいポイントなどについて詳しく解説していきます。

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想定される受講者数を確認する

動画配信システムを選ぶ際、受講者数の見込みを確認することが大切です。それは、システムやプランによって、一度に受講できる人数に制限があるからです。受講者数を想定し、その範囲内で受講者全員に快適な視聴ができるシステムを選びましょう

また、将来的な成長や需要の増加を見越して、柔軟に対応可能なシステムを選ぶことも大切です。

対応できる容量をチェック

動画配信システムを使って研修やセミナーを配信する際、利用可能な容量を確認することが大切です。特に、高画質な動画や複数の動画をアップロードする場合は、システムがサポートする容量を確認する必要があります。

主に高画質の動画は大きなファイルサイズを要します。そのため、システムが許容する容量以上の大きなファイルをアップロードしようとすると、制限に達してエラーが発生し、配信が困難になる可能性があります。

また、複数の動画をアップロードする場合も同様です。アップロードする動画の数が増えるほど、ファイルが全体で占める総容量も大きくなります。したがって、配信システムが対応可能な容量を超えないよう、事前にシステムの容量制限を確かめておくことが重要です。

機能に過不足はないか

動画配信システムを利用して研修やセミナーを行う際、適切な機能があるかどうかを確認しましょう。たとえば、クローズドな配信機能は社内向けの研修やセミナーに適しています。

また、テスト機能やeラーニングとの連携機能があると、教育効果を高めるのに役立ちます。ただし、機能が多く研修などに必要のない機能がありすぎる場合、返って使い勝手が悪くなる恐れがあります。

そのため、機能を選定する際は、目的に適した機能があるかどうかを十分に確認し、過不足がないかを検討することが重要です。

セキュリティ対策は万全か

動画配信には、企業秘密や個人情報などの機密情報が含まれることがあります。外部への漏洩リスクを最小限に抑えるためには、セキュリティ対策が万全か確かめることが大切です。

アクセス権限を適切に設定し、社内の人員だけが情報にアクセスできるように制御しましょう。また、不正なダウンロードやアクセス、トラブル時の対応までカバーするサポート体制があるかも確認するべきです。

まとめ

動画配信は研修やセミナーにおける効果的な手段となります。映像を使った学習は受講者の記憶に残りやすく、何度も繰り返し学ぶことができるため理解度が向上します。

また、動画配信システムを活用することで、研修やセミナーのデメリットを解消できます。多くの人に対して同じ内容を効果的に伝えることができ、学習効果やコスト削減にも寄与します。

動画配信は、企業と受講者にとって効果的な学習手段であり、動画配信システムの活用も広まっているため、自社のニーズに合わせて導入を検討しましょう。

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