Webサイトのアクセス解析とは?目的やポイントを初心者向けに解説
Check!
- アクセス解析はWebサイトの問題点発見や優良なコンテンツ作成に役立つ
- アクセス解析の際には、PV数・滞在時間・直帰率といった指標が用いられる
- 初心者には、専門知識がなくても扱えるアクセス解析ツールの導入がおすすめ
Webサイトを運営するために、アクセス解析は欠かせません。アクセス解析によりWebサイトの問題点を発見し、よりユーザーにとって有用なコンテンツを提供できるようになります。この記事では、アクセス解析の目的やポイントなどを初心者向けに解説します。
目次
開く
閉じる
開く
閉じる
Webサイトのアクセス解析とは
アクセス解析は、Webサイトに訪れるユーザーのデータを分析することです。実際のユーザーがどのようにサイトを利用しているか、どのページにアクセスしているか、どのような経路でサイトにたどり着いているかを把握することが主な目的です。
たとえば、あるページでユーザーが離脱する割合が高い場合、そのページに問題がある可能性があることがわかります。このように、アクセス解析はWebサイト運営者がサイトの改善や、効果的なコンテンツの提供に役立てられます。
この記事では、アクセス解析の目的やポイントなどを解説します。
アクセスログ解析とは、Webサイトを訪れたユーザーの行動を解析することです。いつ・どこから・どのようにユーザーが訪問し閲覧したか把握できるため、Webサイトを改善するのに役立ちます。この記事ではアクセスログ解析の概要や活用方法などを解説します。
アクセス解析でわかること
アクセス解析を行うと、Webサイトを訪れた人の数や何回訪れたか、どのページを見たかが分かります。つまり、サイト全体の人の出入りや、閲覧したページ数などを知ることができます。
これらの情報は、サイトのどの部分が人気なのか、どのページが魅力的なのか、ユーザーが興味を持っているコンテンツが何かの把握に繋がります。たとえば、ユーザーがあるページで長時間滞在する場合、そのページが興味を引く優良な内容を持っていると考えられます。
同様に、ユーザーがサイト内でどのページを頻繁に訪れているかを知ることで、そのページをより改善したり、関連コンテンツを提供したりすることができます。
Webサイトのアクセス解析を行う目的
Webサイトのアクセス解析を行う目的は、Webサイトの問題を発見することや施策効果の検証などさまざまです。ここからは、Webサイトのアクセス解析を行う目的について詳しく解説します。
\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/
Webサイトのアクセス解析を行う目的
Webサイトの問題点を発見する
店舗で商品が売れない場合、顧客の行動や特徴を観察して改善点を見つけるように、アクセス解析ではWebサイトの問題点を見つけ出します。
多くのユーザーがページを訪れるものの、そこから次に進まない場合は、そのページの情報などに問題がある可能性があります。しかし、Webサイトでは顧客と直接対話する機会がないため、改善点を見つけるのは難しいといえます。ここでアクセス解析が活躍します。
アクセス解析により、Webサイトのユーザー数や各ページのアクセス数、ユーザーの属性や行動などを詳細に把握し、問題点や不具合を洗い出すことができます。
施策の効果検証
Webサイトで実施した広告やキャンペーンの効果が思ったほど出ていない場合、アクセス解析を利用することで、その原因を突き止めて改善できます。
たとえば、特定の広告からのユーザーが少ない場合、その広告の内容やターゲティングを再考することで、改善を図れます。アクセス解析を通じて、施策の効果を客観的に評価し、改善点を見つけることができます。
ユーザーのニーズを把握する
アクセス解析の目的は、ユーザーのニーズを把握することです。ユーザーのニーズを把握するためには、Webサイトに訪れるユーザーが何を探しているのか、何に興味を持っているのかを知ることが重要です。
この情報を分析することで、Webサイト運営者はサイトを改善し、より魅力的で使いやすいコンテンツを提供する方針を立てられます。
アクセス解析の際に知っておきたい指標
アクセス解析によって、どこまでわかるのか気になる方も多いでしょう。アクセス解析では、以下のような指標が使用されており、これらを明確に把握できます。ここからは、以下の用語について、詳しく解説します。
\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/
PV数
PV数(ページビュー数)は、Webサイトの特定のページが閲覧された回数を示す指標です。これは、ユーザーがサイト上のあるページを見た回数を数えるものであり、そのページが訪れられた回数を計測します。
たとえば、1人のユーザーが同じページを5回閲覧した場合でも、PV数は5と数えられます。この数値は、特定のページやサイト全体がどれだけ閲覧されたのかを把握するのに使われます。
検索キーワード
検索キーワードとは、検索エンジンで入力される語句やフレーズのことです。これらのキーワードは、ユーザーがインターネット上で情報を見つける際に使用されます。
たとえば、旅行計画中は「海外旅行 格安航空券」、料理のレシピを探す際は「簡単なパスタレシピ」など検索を行います。検索キーワードは、Webサイトへの流入を理解する上で重要です。
ブログやWebサイトへのアクセスの多くは検索エンジンからの流入であり、特定のキーワードで検索された結果として訪れることがあります。
ユニークユーザー数
ユニークユーザー数とは、Webサイトを訪れた人々の実際の数を表す指標です。この指数は、同じ人が何度も訪れた場合であっても、1人のユーザーとしてカウントされます。簡単に説明すると、その期間内にWebサイトを訪れた異なるユーザーの数を示します。
たとえば、1日に同じ人が3回Webサイトを訪れた場合、ユニークユーザー数は1人となります。複数のセッションを持つ1人のユーザーを同一視しないため、この指標はWebサイトのユーザーの実際の数を把握する際に利用されます。
滞在時間
滞在時間とは、ユーザーがWebサイト上で過ごした時間のことです。Webサイトを訪れたユーザーが最初にページを開いてから、次のページをクリックするまでの時間や、最後のページを閉じるまでの時間など、そのユーザーがサイト内で過ごした総時間を示します。
しかし、滞在時間だけでは全体像を把握するのは難しいといえます。その理由として、短い滞在時間が問題であるわけではなく、ユーザーが求めている情報をすばやく見つけられたケースもあることなどが挙げられます。
そのため、滞在時間は単独の指標としてではなく、他の指標と組み合わせて分析することが重要です。
直帰率
直帰率は、Webサイトを訪れたユーザーの中で、最初のページを見てそのままサイトから離れてしまった割合を示す指標です。Webサイトのページを開いたユーザーがその1ページだけを見て、他のページを閲覧せずにサイトを去った場合、直帰と呼ばれます。
直帰率は重要な指標の1つで、Webサイトの魅力や情報の適合性を知るために使われます。直帰率が高い場合、ユーザーは最初のページで求めていた情報や、興味を持つコンテンツを見つけられなかった可能性があります。
回遊率
回遊率とは、Webサイトのユーザーがどの程度のページを閲覧したかを示す指標です。つまり、1人のユーザーが1回の訪問で複数のページをどの程度見たかを把握できます。
回遊率が高いほど、ユーザーがサイト内で複数のページを閲覧しており、興味を持っている可能性が高いことを示します。Webサイトの回遊率が低い場合、ユーザーが最初のページを見て、すぐにサイトを離れた可能性が高いです。
この場合、ユーザーが求めている情報や、興味を引くコンテンツが提供されていないことが考えられます。また、Webサイト内のナビゲーションやリンクがわかりづらい場合や、ページ間の移動が困難である場合も、回遊率が低下する要因となります。
リファラ
リファラとは、Webサイトへ訪れる際に、その訪問元となったサイトやページを示す情報を指します。ある特定のWebページから、リンクをクリックして別のサイトに移動した後、そのサイトから自社のWebサイトに訪れた場合、そのサイトがリファラとなります。
この情報により、どのようなサイトやページからの流入が多いのかを把握し、それらのリンクからのユーザーの行動や傾向を理解できます。
セッション数
セッションとは、ユーザーがWebサイトを訪れてから離脱するまでの行動のことを指し、Webサイトを訪れた人数をセッション数(訪問者数)と言います。
たとえば、一度サイトを訪れた同じユーザーが時間を空けてもう一度訪れた場合、時間の経過など一定の条件下でセッションが切れていれば、セッション数は「2」となります。
また、ユーザーがサイト内の複数のページを閲覧しても、セッション数は「1」であるため、PV数よりも少ない数値が計測されるのが一般的です。仮にセッション数とPV数が似た数値を示す場合は、1ページだけで離脱しているユーザーが多いと読み取れます。
Webサイトのアクセス解析を行う際のポイント
Webサイトのアクセス解析を行う際は、以下のポイントに気を付ける必要があります。ここからは、Webサイトのアクセス解析を行う際のポイントについて解説します。
\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/
Webサイトのアクセス解析を行う際のポイント
Webサイトの目的を明確にしておく
Webサイトのアクセス解析を始める際に重要なのは、目的を明確にすることです。Webサイトが何を達成したいのか、その目標を具体的に把握することが大切です。
たとえば、購入を促進するためのオンラインショップなら、売上増加や利益最大化が目的となります。他にも、情報提供を目的としたブログなら、読者数の増加や特定のコンテンツ閲覧数の向上が目標となる場合が多いです。
このように、目的を明確にすることで、アクセス解析の結果を分析しやすくなります。
KGI・KPIを設定する
Webサイトのアクセス解析では、異なる目的によって見るべき指標が変わります。KGI(Key Goal Indicators)とKPI(Key Performance Indicators)の設定は、これらの目的に合わせた適切な指標を定めるためにおすすめです。
たとえば、Webサイトの売上を増やすことがKGIであれば、その達成を測るKPIとしてはユーザー数、コンバージョン率、売上額などが考えられます。
一方、ブランド認知度の向上がKGIであれば、そのKPIにはWebサイトのページビュー数、ソーシャルメディアでのシェア数、新規ユーザーの割合などが挙げられます。
設定 | 詳細 |
---|---|
KGI | ビジネスやサイトの戦略的な目標。 売上増加・ブランド認知度向上など |
KPI | 目標達成を測るための具体的な指標。 ユーザー数・コンバージョン率・売上額・ページビュー数・シェア数など |
特定の期間で比較する
アクセス解析では、週別や月別など特定の期間でのデータを比較することが重要です。これは、数値を把握するだけではなく、その変化や動向を理解するためです。
たとえば、先月と比べて今月のアクセス数が増えたとしても、それだけではその増加がどのような要因によるものかはわかりません。しかし、先月との比較を行うことで、増加の原因やパターンを見つけ出せます。
流入経路を確認する
Webサイトのアクセス解析を行う際は、流入経路を分析しましょう。流入経路とは、ユーザーがどこから来たのかを示す情報で、検索エンジン・ソーシャルメディア・他のWebサイト・広告などからの流入経路があります。
流入経路を確認することで、それぞれの経路からのユーザーがWebサイトにどのような行動を示すかを理解できます。
たとえば、検索エンジンから来たユーザーは特定のキーワードで何を求めているのか、ソーシャルメディアから来たユーザーはどのようなコンテンツに興味を持っているのか、などがわかります。
それにより、効果的なマーケティング戦略を立てられます。仮に特定の広告が多くのトラフィックをもたらしているなら、その広告を最適化することで、さらなる成果を上げる施策を考えることができます。
ユーザーニーズに合わせてコンテンツを改善する
アクセス解析を通じて、ユーザーニーズに合わせてコンテンツを改善できます。解析から得られるデータは、ユーザーの行動や興味に関する洞察を提供します。
たとえば、特定のページの閲覧数が少ないケースでは、ユーザーがその内容に関心を持っていない可能性があります。このような場合、コンテンツの見直しやリライトが必要になります。
ユーザーの興味を引くためには、タイトルや文章の再構成、画像やビデオの追加などを行いましょう。解析データに基づいた改善は、ユーザーが求める情報や価値を提供し、Webサイトの魅力度を向上させます。
Webサイトのアクセス解析を行う方法
Webサイトを運営する際、ユーザーの行動や興味を理解し、サイトの強みや課題を把握することは極めて重要です。ここでは、アクセス解析を行う方法について詳しく解説します。
\気になる項目をクリックで詳細へジャンプ/
Webサイトのアクセス解析を行う方法
Googleアナリティクスを使う
Google アナリティクスは、Googleが無料で提供するアクセス解析ツールです。これを使うと、どのページが一番人気があるか、どんなデバイスを使っているか、どのような経路で訪れたのかなど、Webサイトに訪れる人々の行動や情報を把握できます。
ただし、初心者にとっては解析が難しい部分もあるため、初めて触れる場合は理解するのに時間がかかることがあります。ツールを使いこなせるようになれば、効果的なWebサイトの改善に役立つでしょう。
アクセス解析ツールを利用する
アクセス解析ツールは、Webサイトに訪れる人々の行動やサイトのパフォーマンスを調べるツールです。これらのツールは、ユーザーの数やどこから訪れたのか、どのページを見てどれくらい滞在したのかなどの情報を集め、グラフや数字で表示します。
このツールを使えば、専門的な知識がなくてもデータの可視化によって、改善点を見つけやすくなります。たとえば、あるページの閲覧数が他のページよりも少ない場合、そのページの魅力や情報の不足が考えられます。
また、ユーザーがページを訪れた後にすぐに離脱する場合、そのページの内容や使い勝手に問題がある可能性があります。これらの情報を分析することで、ユーザーのニーズや興味を把握し、サイトの改善点を見つけられます。
アクセス解析ツールの導入がおすすめの企業
ホームページやECサイトなど、Webサイトを運営している場合に、アクセス解析は非常に重要です。特に、以下のような課題を抱えている企業は、アクセス解析ツールの導入をおすすめします。
- サイトへの訪問者数が増えない
- コンバージョン率が低い
- ユーザーの行動が把握できない
- コンテンツの効果がわからない
- 競合他社との差別化ができない
- サイトの改善ポイントがわからない
- リピーターが少ない
ただし、アクセス解析ツールを活用する目的は、施策の効果測定やサイトの課題を発見するためなど、企業によってさまざまです。そのため、ツールを導入する目的などを明確にした上で、自社に必要な機能が備わったアクセス解析ツールを選びましょう。
アクセス解析ツールとは?ツールの機能やメリット・デメリットを解説
アクセス解析ツールとは、WEBサイト内でのユーザー行動を分析するツールを指します。アクセス解析ツール導入の目的は、自社サイトの効果測定やコンバージョン率向上に繋げるなど様々です。本記事では、アクセス解析ツールの機能やメリット・デメリット、選び方を解説します。
まとめ
アクセス解析は、Webサイトのパフォーマンスを理解し、改善するための貴重な手段です。アクセス解析ツールを導入することで、ユーザー数や閲覧ページ数、滞在時間などのデータを得られます。
これにより、サイト全体の動向や特定ページの人気度、ユーザーの行動パターンなどを把握できます。これらの情報は、Webサイトの魅力的なコンテンツや改善が必要な箇所を特定するために活用できます。
また、ユーザーがサイトでの滞在時間が短い場合、内容のわかりやすさや興味を引くポイントを見直すことが重要です。効果的なアクセス解析を行いたい場合は、アクセス解析ツールの導入を検討しましょう。
この記事に興味を持った方におすすめ