SMSとMMSの違いとは?iMessageとの違い、注意点も解説

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- SMSとMMSはどちらもメッセージアプリだが、それぞれ特徴やメリットが異なる
- SMSは電話番号を使って送信するのに対し、MMSはメールアドレスを使用する
- SMSは、宛先の端末や通信環境によって自動でMMSへ切り替わることがある
SMSとMMSはどちらもメッセージアプリですが、それぞれ特徴が異なっています。SMSは電話番号を使って送信するのに対し、MMSはメールアドレスを使用する仕組みです。この記事では、SMSとMMSの違い、iMessageとの違い、使用時の注意点などを解説します。
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SMSとMMSの違いとは

SMSやMMSは、スマートフォンを使って簡単なメッセージを送る場合に便利な機能です。どちらもメッセージサービスと呼ばれ、標準的に搭載されているメッセージアプリで送受信できるため、その違いを意識して使うことはあまり多くありません。
その他にも同じようなメッセージサービスとして、iPhoneのiMessageサービスや、NTTドコモ・KDDI・ソフトバンクの3社が提供する+メッセージなどの種類があります。各サービスは、様々なシーンで使われていますが、それぞれ特徴や制限事項などがあります。
本記事では、SMSとMMSの違い、またiMessage、+メッセージとの違い、SMS・MMSを使用するときの注意点、SMS送信サービスなどについて、分かりやすく解説します。
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SMSとMMSの違いとは
SMSとは
SMS(Short Message Service)とは、スマートフォンの電話番号を利用してテキストを送受信するメッセージサービス機能です。相手のメールアドレスを確認したり、アドレスを入力したりする手間がかからないため、メールよりも手軽に利用できます。
また、専用アプリのインストールが不要で、キャリアが異なっていても、相手の電話番号を知っていれば送信できる点が特徴です。知人同士のほかにも、ビジネスとして顧客への情報発信にも利用でき、使いやすさがメリットになっています。
一方、1回あたりの送信できるメッセージの長さに制限があり、利用料が発生します。また、原則として簡単なテキストの送信のみで、写真や動画の添付はできないことになっています。

SMSとは?送信方法、メリット・デメリット、送信時の注意点を解説
SMS(ショートメッセージサービス)とは、携帯電話番号宛にテキストメッセージが送れるサービスです。電話番号を知っていれば送信でき、開封率も高いですが、文字数には制限があります。この記事では、SMSのメリット・デメリットや送信方法、注意点などを解説します。
MMSとは
MMSとは、「Multimedia Messaging Service:マルチメディア・メッセージング・サービス」の略で、キャリアメールサービスのことです。「@au.com」「@softbank」などの通信会社独自のメールアドレスを利用し、メッセージを送信します。
また、同じキャリア同士なら電話番号を使用してメッセージを送信することも可能です。テキストのほかに、写真や動画はもちろんのこと、音声・リッチテキストなど、幅広いデータの送受信に対応しています。
現在、MMSに対応しているのは、auとソフトバンク、Y!mobileとなっており、NTTドコモは対応していません。また、既読表示機能はないので、相手がメッセージを開封し、読んだかどうかの確認は不可となっています。
SMSとMMSの比較一覧
SMSとMMSでは、送信方法などの機能面や、送信できる文字数などの制限事項、また、テキスト以外に送信できるコンテンツなども違っています。
SMS | MMS | |
---|---|---|
送信元・送信先 | 携帯電話番号 | メールアドレス (同じキャリア同士の場合、携帯電話番号も可) |
文字数 | 全角70文字 (機種により全角670文字) | 制限なし |
送信できるもの | テキスト | テキスト・画像・動画など |
料金体系 | 70文字までは3円 670文字で33円 | パケット通信料 (パケット定額内の場合、実質費用なし) |
iMessageとの違い
iMessageは、iPhoneやiPad、MacなどのAppleの端末同士で送受信が可能なiOS独自のメッセージサービス機能です。複数のApple端末を持っている場合には、それぞれのデバイスから同一アカウントを使えるので便利です。
機能としてはMMSに近く、テキストのほかに写真、動画、音声などの送受信が可能となっており、文字数の制限もありません。
なお、iOS同士で利用するサービスがベースとなっており、Android端末へのメッセージは自動的にSMSかMMSで送信されます。この場合、SMSやMMSで送信されたメッセージの吹き出しが緑色になるのに対し、iMessageの場合は青色になります。
+メッセージとの違い
+メッセージは、KDDI・NTTドコモ・ソフトバンクの3社により共同開発されたメッセージサービス機能です。電話番号によるメッセージの送受信だけでなく、MMSのようにテキストと共に画像や映像などのデータの送受信も可能です。
テキストは最大2,730文字になっており、スタンプや既読・未読を確認できる機能なども搭載されているので、便利で使いやすいサービスです。さらに、音声メッセージやグループチャットなども利用でき、料金はデータ通信料のみとなっています。
SMS・MMSを使用するときの注意点

SMS・MMSを使用する際には、いくつかの注意点があります。特にiPhoneを使用している場合や、キャリアが異なるケース、また、フィッシング詐欺にも気をつける必要があります。ここでは、注意点として以下の項目の詳細を解説します。
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SMS・MMSを使用するときの注意点
SMSからMMSへ自動で切り替わることがある
iPhoneのメッセージアプリにより、MMSの送信が可能ですが、相手やメッセージの内容に応じて、iMessage・SMS・MMSが自動的に分けられます。送信相手がiPhoneを使い、iMessageの受信設定をしている場合は、MMSではなくiMessageで送信されます。
一方、送信相手がAndroidスマホを使っている場合には、SMSまたはMMSで送信されます。さらに、次のいずれかの条件で送信した場合には、SMSからMMSに切り替わります。
- 宛先を電話番号ではなくメールアドレスで送信
- 件名を入力して送信
- 本文に写真や画像などのファイルを添付して送信
なお、iPhone端末の以下の設定手順により、SMSに切り替わらないように、オフにすることが可能です。
- 「設定」を選択
- 「メッセージ」を選択
- 「SMSで送信」をオフ
フィッシング詐欺に気をつける
SMSでは、「なりすまし」により、個人情報を盗もうとするフィッシング詐欺が増えているので、注意が必要です。
フィッシング詐欺とは、ECサイトや金融機関になりすましたメッセージを送信し、本文中の偽のURLをクリックさせて、偽装したサイトに誘導します。そこで入力させたID・パスワードなどの個人情報を盗もうとする狡猾な詐欺行為です。
フィッシング詐欺の報告件数は年々増えており、特にSMS利用のユーザーにとっては、無視できない問題となっています。フィッシング詐欺を回避するためには、不審なメッセージは無視したり、メッセージ内のURLを安易にタップしたりしないことが重要です。
MMSが使えるキャリアは限られている
現在、MMSに対応しているキャリアは、KDDIのau、ソフトバンク、Y!mobileとなっています。そのため、MMSが利用できるのは、このキャリア3社のスマートフォンだけに限られています。
NTTドコモは、独自規格のメールサービスを提供しており、MMSには、今後も対応方針はないようです。楽天モバイルでは、2022年7月から「楽メール」の名前でキャリアメールの提供を開始しましたが、現段階ではMMSへの計画はないようです。
AndroidとiPhoneでMMSを有効にする方法

前述したように、MMSとは、通信会社独自のメールアドレスや電話番号を使用してメッセージを送信するキャリアメールサービスです。MMSを初めて利用する際はMMS機能を有効にする操作が必要になるため、ここでは、その方法を解説します。
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AndroidとiPhoneでMMSを有効にする方法
Androidの場合
Androidの場合、対応しているキャリアの標準メールアプリからMMSを送受信できます。初回のみメールアドレスの設定が必要になるため、キャリアごとの手順に沿って設定してください。
また、端末の設定アプリの「無線とネットワーク」から「標準のメッセージアプリ」を開き、設定を変更することで、標準アプリ以外のサードパーティーアプリでもMMSが利用できるようになります。
iPhoneの場合
iPhoneの場合も、キャリアのメッセージアプリからMMSを送受信できます。こちらも初回利用の際には、メールアドレスを入力してMMSを有効にする操作が必要です。以下に、その手順をまとめます。
【iPhoneでMMSを有効にする手順】
- 「設定」を開く
- 一覧から「メッセージ」を選んで開く
- 「MMSメッセージ」がオンになっているか確認する
- オフになっている場合はオンにする
- 「MMSメールアドレス」にキャリアのメールアドレスを登録する
なお、iPhoneの場合は前述したように、送信相手やメッセージの内容によってiMessage・SMS・MMSが勝手に切り替わる仕組みになっていることに注意が必要です。
法人にはSMS送信サービスの導入がおすすめ

SMS送信サービスとは、ビジネスにおいてSMSを活用する際に、便利で有効な機能が搭載されている法人向けのSaaSサービスです。特に膨大な会員を有する企業などによる、SMSの大量送信や一斉送信に適したサービスがメインとなっています。
メッセージのテンプレート作成機能などに加えて、SMS内に記載されたURLがクリックされたかどうかを確認できる機能や、送達管理などの機能が組み込まれたサービスもあり、SMSの効果を把握しやすい点が特徴です。
一般的なSMSは、スマートフォンからの送信や1日の送信数にも制限があり、大量送信には向いていません。一方、法人向けのSMS送信サービスでは、パソコンによるSMSの一斉送信や、API連携により既存システムと連携して一斉送信することが可能です。

SMS送信サービスとは?導入のメリットや選び方のポイントも解説
SMS送信サービスとは、大手携帯キャリアの携帯電話にあるショートメッセージサービスを利用し、メッセージの一斉送信ができるサービスです。この記事では、SMS送信サービスの主な活用方法やシステム導入のメリット・デメリット、選び方のポイントなどを詳しく解説します。
SMS送信サービスの活用シーン
SMS送信サービスは、不特定多数へのメッセージを一斉送信する以外に、以下のようなシーンで活用されています。導入時は自社の用途を確認し、必要な機能を持つサービスを選びましょう。
本人確認
会員登録やログインの際に、本人確認のためにSMSが活用されています。Webサイト上でIDやパスワードを入力した後、さらに携帯電話番号による認証を行うセキュリティ対策です。
特に金融機関サイトへのログイン時やECサイトでの決済時などに利用されており、SMSに記載された確認コードを入力させることで本人確認を行います。なお、SMSを本人確認に利用したい場合は、認証サービスとのAPI連携が必要となります。
請求・督促
SMSを活用すれば、料金の請求・督促の業務も効率化できます。メールよりも到達率や開封率の高いSMSなら、顧客がメッセージを見逃す確率も低く、より確実に支払いをリマインドできます。
具体的には、ECサイトでのコンビニ払いの請求をしたい場合や、未納の家賃の支払いを求める際などに便利です。また、SMS送信サービスでは、支払期日通知の送信を予約したり、滞納者のみを選別してメッセージを送ったりすることも可能です。
まとめ

SMSやMMSは、スマートフォンを使って簡単なメッセージを送る場合に便利な機能です。メッセージサービスとも呼ばれており、標準搭載のメッセージアプリにより、送受信を行いますが、それぞれ特徴や制限事項が違っています。
また、法人向けのSMS送信サービスもあり、SMSの大量送信や一斉送信に適した機能がメインとなっています。特に膨大な会員などを有する企業が、大量のメッセージを送信する場合などに便利です。
SMSやMMSの利用に際しては、制限事項や注意点などを把握して、それぞれの機能を有効に活用しましょう。
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