メール配信システムの開封確認機能とは?システムの選び方も解説

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  • メール配信システムでの開封確認は、ポップアップなしで開封率の確認が可能
  • テキストメールでは開封確認ができない点に留意する
  • メール配信システムの導入で、開封率以外の効果測定ができマーケティングに役立つ

メール配信システムを使った開封確認は、メールマーケティングにとって有用です。しかし、他の確認方法との違いやメール配信システムだからこその利点がわからないといった方も多いでしょう。この記事では、メール配信システムで開封確認するメリットなどを解説します。

目次

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  1. メール配信システムでの開封確認とは
  2. メール配信システムで開封確認をするメリット
  3. メール配信システムで開封確認をするデメリット
  4. メール配信システム以外の開封確認方法
  5. メール配信システムの選び方のポイント
  6. まとめ

メール配信システムでの開封確認とは

メール配信システムとは、メルマガ登録や会員登録などをした人や、自社のECサイトで商品やサービスを購入した人に、メルマガやステップメールなどを効率的に送信できるシステムです。

一般のメーラーでは、一斉送信できるメール数に制限があったり、送信できても迷惑メールと判断されたりする場合が多くあります。しかし、メール配信システムを利用すれば、大量のメールを迷惑メールと判断されることなく一斉送信することが可能です。

また、メールマーケティングに最適化されていて、開封確認機能もその一つです。一般のメーラーでも開封確認は可能ですが、受信者の許可が必要です。しかし、メール配信システムの開封確認には、受信者の許可は必要ありません。

開封確認の重要性

メール配信システムは、メールマーケティングを行う企業などに広く利用されているシステムです。メールマーケティングの目的は、リードナーチャリングを行うことで、獲得したリードを顧客に育て、さらにアップセルやクロスセルで企業収益を上げることです。

そのためには、メール送信だけでなく、送信後にリードがどのようなアクションを起こしたかの把握と分析が必要です。その一つが、メールの開封確認です。開封されたメールと開封されなかったメールを分析すれば、そのリード客のニーズが把握できます

ニーズが把握できれば、そのニーズに合った商品やサービスを紹介することで、購買行動に誘導できる可能性が高まります。また、リードのニーズに合っているメールでも開封されない場合もあります。その場合でも、開封されない原因の追究に役立ちます。

リードナーチャリングとは

リードナーチャリングとは、見込顧客を意味する「リード」と、育成を指す「ナーチャリング」を合わせた語です。見込み顧客とは、購入する可能性の見込める顧客のことで、まだ商品やサービスをあまり知らない人を指します。

このような人に、メールなどさまざまなアプローチを行うことにより、商品やサービスを認知してもらい、購入意欲を高めることができます。商品の必要性を示すことで、購買行動を促すことができます。

配信確認との違い

配信確認は、相手のメールボックスにメールが配信されたことを通知してくれる機能で、開封されたかどうかを確認するものではありません。開封確認は、配信確認と同時に開封されたことも確認できます。

メールは、送信すれば必ず相手に届くとは限らず、何らかの要因で届かないことがあります。その原因は、アドレスの誤りやサーバーエラー、セキュリティブロックなどさまざまです。

メールマーケティングでは、メールが届いているのに開封されなかった場合と、メールが届かず開封されなかった場合とでは、その後の対応は全く違います。効果的なメールマーケティングには、開封通知と配信通知の両方を分析する必要があります。

メール配信システムで開封確認をするメリット

一般に使われているメーラーの開封確認と違い、メール配信システムでの開封確認ではメールマーケティング上のさまざまなメリットがあります。ここでは、メール配信システムで開封確認をする4つのメリットを解説します。

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開封に関するポップアップが表示されない

一般的に使われているメーラーでも、開封確認は可能です。しかし、ほとんどのメーラーでは、初期設定で開封確認を要求しないように設定されていて、開封確認を行うには設定の変更が必要です。

開封確認を設定したメーラーでメールを送ると、受信者が開封する際にポップアップが表示されるなどして、受信者の許可が必要となります。許可が得られないメールは送信者への開封通知は行われません。

この場合、送信者側は正確な開封データが得られず、それを分析して立てられた施策も信ぴょう性のないものになってしまいます。しかし、メール配信システムの配信確認は、ポップアップが表示されずに自動確認となり、正確な分析と施策の立案が可能です。

開封以外の効果測定もできる

メール配信システムには開封率の取得以外にも、メールマーケティングの効果測定ができる機能が搭載されています。たとえば、メール本文に記載されたURLがクリックされた割合を示すクリック率の取得ができます。

URLをクリックしたユーザーは、そのコンテンツに興味・関心があり、今後そのコンテンツに近いメルマガや案内などの送信で、商品やサービスの購入に誘導できるリードや顧客です。また、開封メールに対するURLをクリックした割合の反応率も取得も可能です。

ほかにも、メルマガを受信した読者のうち、商品やサービスの購入に至った割合を示すコンバージョン率の取得も可能です。コンバージョン率の分析は、メルマガなどの効果的な作成に役立つ資料となります。

専門知識なしで開封確認が可能

一般のメーラーで開封確認するためには、設定の変更やHTMLなどの専門知識が必要になります。しかし、メール配信システムを利用すれば、専門知識がなくても簡単な操作で開封確認ができます

また、メールに画像・動画の挿入や、テキストサイズや色をカスタマイズできるなど、訴求性の高いHTMLメールの作成にはプログラミングスキルが必要です。しかし、メール配信システムではHTMLメールの作成に専門知識は必要なく、直感的な操作で作成が可能です。

HTMLメールとは

HTMLメールとは、Hyper Text Markup Languageの頭文字をとったHTMLを使って構成されたメールのことです。HTMLメールを作成するには、HTMLメールの構造を理解し、適切にタグや要素を指定しつつコードを書く必要があります。

ただし、コード次第で自由にレイアウトできるため、Webページのようなデザイン性の高いメールが作成できます。そのため、主にメルマガやプロモーションなどのマーケティングの場で活用されています。

メール配信システムのみで完結する

メール配信システムは、大量のメールを一斉送信できるシステムですが、別ツールを使わず開封確認ができるなど、メールマーケティングを効果的に行うための機能を多く搭載しています。そのため、メール配信システムのみでメールマーケティングの完結が可能です。

たとえば、メルマガ登録や会員登録フォームの作成、メール配信を前提とした個人情報の管理、専門知識を必要としないHTMLメールの作成などの機能があります。必要な機能が揃い、別途用意する必要がないため、コストの削減にもつながります

メール配信システムで開封確認をするデメリット

メール配信システムは、企業のメール一斉配信に便利に利用できますが、デメリットもあります。デメリットを知って、それをカバーするような運用をすることが大切です。ここでは、メール配信システムで開封確認を行う場合のデメリットについて解説します。

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メール配信システムで開封確認をするデメリット

  1. システムの利用料がかかる
  2. テキストメールでは開封確認ができない

システムの利用料がかかる

開封確認機能を搭載したメール配信システムには、いろいろな種類があり無料で利用できるものもあります。しかし、無料のシステムは、配信数の数が少なかったり機能制限があったりするため、企業での本格導入に向いているとは言えません。

有料システムには、インターネットを介してベンダーのシステムを利用するクラウド型と、システムを買い取り自社サーバーにインストールして運用するオンプレミス型があります。最近は、導入コストが抑えられ、メンテナンス不要のクラウド型の導入が主流です。

しかし、クラウド型には月々の利用料が必要です。利用料にはいろいろなシステムがあり、月間配信数や配信先リストのアドレス件数による課金制、上限配信数のある定額制などがあります。自社にとって費用対効果の高いシステムを選びましょう。

テキストメールでは開封確認ができない

HTMLメールには、開封率測定用の画像タグ(Webビーコン)が埋め込まれていて、受信者がWebビーコンを読み込んだときに、メールが開封されたと判断しています。したがって、Webビーコンが組み込まれていないテキストメールでは開封確認はできません

その理由から、開封確認には必ずHTMLメールの送信が必要です。しかし、受信者がメールを見る際に、画像の読み込みをしなければWebビーコンは読み込まれず、開封されたとは判断されません。すなわち、開封数は画像を読み込んだ人の数です。

メール配信システム以外の開封確認方法

メール配信システムを利用していない場合でも、手間はかかりますが開封確認はできます。ここでは、メール配信システム以外の開封確認方法について解説します。

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メーラーの開封確認機能を使用する

一般のメーラーにも開封機能は搭載されています。ただし、ほとんどのメーラーは初期設定で利用しない設定になっているので、初期設定の変更が必要です。また、受信者が開封確認の付いたメールを開くと、確認用のポップアップが表示され確認拒否の選択も可能です。

また、受信者側のメーラー設定で開封確認を無効にしている場合もあります。したがって、一般メーラーの開封確認は、メール配信システムの開封確認に比べて信頼性に欠けます。

コードを組み込み解析ツールで確認する

メール配信システムを使わずに開封確認する方法には、送信するHTMLメールに解析コードを組み込んで、別途解析ツールで確認する方法もあります。ただし、コードの組み込みには、HTMLプログラミングの専門知識を必要とします

メール配信システムの選び方のポイント

メール配信システムは無料で利用できるものから、有料で利用するものまで多くのベンダーから、さまざまな製品が提供されています。その中で、どれが自社に合ったシステムか迷うことも多いでしょう。ここでは、製品選択の2つのポイントを解説します。

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購読者数や配信回数を考慮する

メール配信システムの導入では、事前のメルマガ購読者数や配信者数などの想定が大切です。クラウド型の導入では、送信回数に上限があったり、送信数により課金されたりする場合が多く、自社のメール運用規模に合ったシステムを選ぶことでコスト削減が図れます

また、メルマガ購読者数や配信者数は企業規模の拡大などで増加することも予想されます。しかし、クラウド型の導入であれば、スモールスタートしても送信数や機能が不足してきてからプラン変更も容易なため、常に企業規模に合ったコストでの運用が可能です。

自社の目的に適した機能が備わっているか

購読者数や配信回数のほかにも、自社の目的に合った機能を持った製品の選択も重要です。それには、自社はどのようなメールマーケティングをしたいのか、その中でメール配信システムの果たす役割は何なのかを明確にすることが大切です。

たとえば、配信率を高めたい・大量配信したい・メルマガの運用改善を図りたい・効果測定を充実させたいなど、システムに求めるものが違うと導入する製品も変わってきます。ただし、高機能なものは利用料も高くなるので、必要な機能だけに絞り込むことも大切です。

まとめ

送信したメールの開封確認は、メールマーケティングの戦略立案の重要なポイントです。メールの開封確認には、メール配信システムの利用が便利で、一般のメーラーのようなポップアップが表示されることなく、より正確な開封率の算出が可能です。

ただし、開封確認にはHTMLメールであることが必須で、テキストメールでは確認できないので注意が必要です。メール配信システムは、開封確認だけでなくさまざまな効果測定もでき、より効果的なメールマーケティングを可能にするシステムです。

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