勤怠管理システムの自作方法とは?作り方の手順や注意点を解説
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- コスト削減の目的で、勤怠管理システムの自作を検討する企業が増えている
- 自作することで複数の勤務体系へ対応できるようになり、保守管理コストも軽減される
- 他企業の成功事例を参考にしながら、補助金制度などを活用して自作することが重要
近年、コスト削減の面などで、勤怠管理システムの自作を検討している企業が増えています。この記事では、自作する勤怠管理システムに必要な機能や自作のメリット・デメリット、作り方の手順やシステム自作を成功させるポイントなどについて詳しく解説します。
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勤怠管理システムは自作できる

出退勤の打刻や勤務時間の計算など、企業にとって勤怠管理は不可欠な業務です。ベンダーが提供するシステムを導入すれば、効率的に勤怠管理を行えますが、近年はコスト削減の観点で勤怠管理システムの自作に注目が集まっています。
自作の勤怠管理システムでは、企業独自のルールに合わせてカスタマイズしやすく、必要に応じて機能を追加できます。例えば、残業・休暇の管理だけでなく、シフト管理・集計などの機能も実装でき、自作のためライセンス費用はかかりません。
ただし、企業の要件によって、プログラミング知識・時間・リソースなどの自作に求められる条件や難易度は異なります。この記事では、自作の方法や自作のメリット・デメリットなどを解説します。自社にとって有益な選択に役立てましょう。
勤怠管理システムを自作する方法
勤怠管理システムの自作には、エクセルによる自作とプログラミング言語によるシステム開発、ノーコード・ローコードツールを活用した方法があります。
以下では、それぞれの特徴やメリット・デメリットについて解説します。
エクセル
エクセルによる自作は、出勤日や勤務時間など数値を扱う勤怠管理と相性が良く、比較的簡単に作りやすい方法です。関数(計算式)を用いれば、出退勤時間の差から勤務時間を求めたり、従業員別に勤務時間の集計を出したりなど、正確で効率的な計算ができます。
また、条件付き書式により、遅刻・早退・休暇など特定の日をわかりやすく色付きで表示可能です。さらに、マクロを活用すると、出退勤の打刻や休暇申請処理の自動化など、より高度な機能も実装できます。
一般的には1つのシートで完結させずに、従業員情報を入力するシートや出退勤時間のシートなど複数のシートに分けた方が後々の変更に対応しやすくなります。エクセルは、後述するシステム開発よりも簡単に勤怠管理システムを作れる点が大きなメリットです。
システム開発
エクセルによる自作では、エクセルに備わっている機能の範囲でしかシステムを構築できません。そのため、より自由度の高い勤怠管理システムを自作したい場合には、プログラミングによるシステム開発も有効です。
システム開発に用いるプログラミング言語には、「Javascript」「PHP」「Ruby」「Python」などがあります。例えば、Webベースなら「Javascript」やデータベースとの連携に強い「PHP」など、できるだけ言語の特性も考慮して開発するのが理想です。
プログラミングによる自作は、開発だけでなく運用や保守と、長期に渡ってスキルを持った人材を維持しなければいけません。しかし、自由な拡張・複雑なデータ処理や集計・高度なセキュリティ対策・他のシステムとの連携などが可能であり、実用性に優れています。
ノーコード・ローコードツール
ノーコード・ローコードツールを利用すれば、プログラミング言語を用いずに勤怠管理システムやアプリを自作できます。専門的な開発スキルがなくても、画面上で機能を組み合わせながらシステムを構築できるため、比較的手軽に導入できます。
しかし、ノーコード・ローコードツールはあらかじめ用意された機能の範囲でしかシステムを作成できない場合が多く、機能が限定されるケースもあります。そのため、企業独自の就業規則や複雑な勤怠ルールがある場合には、十分に対応できない可能性があります。
また、運用を続ける中で必要な機能が増えた場合、柔軟に拡張できないケースもあるため注意しましょう。自社の勤怠管理の要件を満たせるかどうかを事前に確認したうえで、導入を検討することが重要です。
自作する勤怠管理システムに必要な機能

勤怠管理システムを自作する場合、どのような機能が重要かは企業によってさまざまですが、ここでは一般的に必要とされる代表的な機能について解説します。従業員向けと管理者(人事担当者)向けの機能に分けてまとめました。
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自作する勤怠管理システムに必要な機能
従業員向けの機能
従業員による勤怠管理において必要な機能には、出退勤の打刻やワークフロー機能などがあります。これらは従業員が自分の勤怠状況を効率的に自己管理する上で重要な機能です。以下に機能の内容について解説します。
打刻機能
打刻機能は、従業員が勤務時間を記録するための基本的な機能であり、出勤・退勤は必須です。また、休憩に関しては開始・終了の打刻を行う方法以外にも、あらかじめ設定した休憩時間を勤務時間から自動で差し引く仕組みがあると、記録の手間が省けます。
打刻の方法はさまざまで、Webベースやモバイルアプリによる勤怠管理システムなら、自宅のパソコンやモバイル端末からの打刻ができます。そのため、特にテレワークを採用している企業では、社外から打刻できると利便性が高まるでしょう。
不正な打刻防止のために、生体認証・PINコード・GPSによる位置情報などを打刻に組み合わせることもできます。打刻方法によって、開発方法や必要なインフラは異なり、シンプルにパソコンに打刻時間を入力する方法が採用される場合も珍しくありません。
ワークフロー機能(修正・申請・承認など)
打刻機能と併せて重要なのが、ワークフロー機能です。従業員は打刻ミスの修正や残業の申請などがスムーズにでき、管理者にとっても承認状況を参照しやすくなります。
ワークフロー機能は基本的に、勤怠データの修正・休暇申請・残業申請・申請の承認・それらを可視化できることが求められます。加えて、申請や承認に関する期限の管理や給与計算システムを始めとするその他のシステムとの連携が求められる場合もあります。
残業時間超過のアラート機能
企業の勤怠管理は法的な義務であり、管理者はもちろん従業員も労働法に則った勤怠管理が重要です。特に、定められた残業時間を守る・守らせる上では、残業時間超過のアラート機能が役に立ちます。
アラート機能では、設定した基準を超える残業時間が発生する場合に通知できる機能です。基準は週の残業時間1日8時間や週40時間と、法定労働時間に基づく設定のほか、企業のルールに基づく設定もできます。
通知方法もメッセージ表示や管理者への通知など設定できるので、迅速な対応ができる方法を選びましょう。他の機能やシステムと連携すれば、基準の時間を超えてしまった場合に、休暇申請の提案や担当業務の再割り当てなど、対応措置を支援することもできます。
人事担当者向けの機能
人事担当者は従業員の勤怠状況について把握する必要があります。また、勤怠管理は給与計算や業務の進捗とも関わるため、他システムとの連携の必要性も大きいです。以下に必要性の高い代表的な機能について解説します。
勤怠情報の集計機能
勤怠情報には、従業員の勤務時間・勤務日数・各種休暇・残業や休日出勤などが含まれ、これらの集計機能も勤怠管理システムには重要です。労働時間の適正な管理を効率化し、場合によっては労働環境の改善にも役立ちます。
機能を実装するにあたっては、休憩時間・深夜勤務・有給休暇の使用状況など、できるだけ細かい情報も把握しやすいように作りましょう。労働環境や勤怠管理の改善に集計データを活かす場合にはグラフ化できると分析しやすくなります。
他システムとの連携機能
勤怠管理システムを自作する場合、他の業務システムと連携できる機能を備えておくと、企業経営を効率化できる可能性が高いです。例えば、給与計算システムとの連携なら、前述の勤怠情報の集計データから自動的かつ正確な給与の算出を行えます。
また、工程管理やプロジェクト管理に関連するシステムとの連携なら、業務の進捗状況と勤怠情報から効率的なタスクの振り分けも可能です。
他システムの連携には、APIによる連携・ファイルのインポートや、エクスポート・データベース連携・メッセージキューなどがあります。システムの特性や企業の規模を考慮して、最適な連携方法を選択しましょう。
シフト管理機能
シフト管理機能は、従業員の勤務予定を管理するための機能です。勤怠管理システムでは、実際の出退勤データだけでなく、あらかじめ設定した勤務スケジュールなどの予定情報も管理できると、より効率的な運用につながります。
ただし、シフト作成や調整まで機能として盛り込む場合は、インターフェースの設計や従業員の勤務条件や制約などを踏まえたロジックの実装など、システム開発が複雑です。簡易なシフト管理機能なら、エクセルで手動作成したシフト表をインポートする方法があります。
シフト管理機能は、シフト作成・調整以外にも、打刻機能と連携してシフトとは異なる打刻があった場合の通知や、集計機能と関連付けて勤怠情報との整合性の保持に役立ちます。
エラーチェック機能
勤怠管理システムを自作する場合、エラーチェック機能を備えておくのがおすすめです。エラーチェック機能とは、出退勤の打刻データに不備や異常がある場合に検出し、管理者へ通知する機能のことです。
例えば、出勤の打刻はあるものの退勤の打刻がないなど、従業員によるミスが生じた場合に自動で検出できます。こうした不備を早い段階で確認できれば、勤怠データの修正を迅速に行うことが可能です。
また、エラーチェック機能により、打刻漏れや入力ミスを見逃しにくくなり、正確な勤怠データの管理につながります。その結果、給与計算や労務管理の精度向上にも役立ちます。
勤怠管理システムを自作するメリット

勤怠管理システムの自作は、開発や保守において負担がかかる場合もありますが、うまく稼働すれば、コスト削減・柔軟なカスタマイズ・正確性の向上など多くのメリットがあります。ここではそれぞれのメリットについて具体的に解説します。
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勤怠管理システム自作のメリット
データの正確性が高まる
勤怠管理システムを自作することで、データ管理の正確性が向上します。例えば、手入力・自己申告・台帳管理・手計算のようなアナログな方法は、入力ミスや計算ミス、転記ミスなどの人為的ミスが発生しやすくなります。
一方でシステムを活用すれば、出退勤時間の記録や勤務時間の集計を自動で行えるため、作業によるミスを大幅に削減可能です。また、エラーチェック機能を搭載すれば、打刻漏れも迅速に発見でき、データの不備に素早く対応できるでしょう。
さらに、他システムと連携して一元的に管理すれば、データの一貫性も保たれます。自作においては、自社の管理上の課題に合わせて、ミスやデータの不整合が生じやすい箇所に重点的にチェック機能を実装しやすい点もメリットです。
複数の勤務体系パターンへ柔軟に対応できる
自作の勤怠管理システムは、企業独自のルールに合わせて自由にカスタマイズしやすいのが利点で、複雑な条件や複数の勤務パターンにも柔軟に対応可能です。
例えば、従業員間で異なる就業形態・固定勤務と交代勤務が入り混じるケース・部署間で異なる勤務ルール・週ごとに勤務パターンが変わるケースなどにも対応できます。もちろん、集計においてもそれぞれの勤務体系に対応させた自動計算が可能です。
保守管理コストが軽減される
自作システムは、ベンダーが提供する有料システムの利用料がかからないだけでなく、保守管理コストを抑えられるのも利点です。自社の要件を満たすためのカスタマイズも、有料システムのように追加費用はかかりません。
バグの修正やセキュリティのアップデートも、自社の開発・保守担当者の時間コストとインフラを含むリソースに抑えられます。オープンソースを活用すれば開発や機能追加にかかる時間も短縮できる可能性が高いです。
ただし自作のシステムは開発者にかかる負担が大きく、限られた開発期間内で要件を満たす全ての機能を実装できるとは限りません。またエクセルで自作した場合は、機能がエクセルでできることの範囲に限定され、機能不足になる可能性も考慮しておきましょう。
勤怠管理システムを自作するデメリットや注意点

勤怠管理システムを自作するかどうかは、慎重に検討しなければいけません。システム開発のスキルだけではなく計画性を持って開発できるのか、法改正やスキルを持つ担当者がいなくなった時の対策など、事前に考慮しておくべき点を押さえていきましょう。
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勤怠管理システム自作のデメリットや注意点
余計にコストがかかる可能性がある
ベンダーが提供する勤怠管理システムは有料ですが、専門の開発チームが作っており、さまざまな機能が最初から揃っています。さらに、トラブル対応やアップデートなどの保守も基本的にベンダー側が行うため、運用にかかる手間を減らせます。
一方でシステムを自作する場合、自社に開発スキルがなければ、ITエンジニアを採用したり外注したりする費用が生じます。もしスキルがある場合でも、開発や保守にかかる時間的なコストがかかり、必要なインフラを整えるための費用も発生します。
また、要件の整理やシステム設計、テストなどを十分に行わないと、開発期間が長引く可能性や、インフラの選択を間違える可能性もあります。その結果、最初は安く作れても長期的に見ると、かえってコストがかかってしまう場合があるため注意が必要です。
法改正に迅速に対応しなければならない
労働基準法をはじめとした労働関連の法律は、さまざまな理由から改正されるケースも多いです。例えば、2019年の労働基準法改正では、残業時間の上限規制が強化されました。
ベンダーが提供する勤怠管理システムの場合、こうした法改正に合わせてシステムがアップデートされることが一般的です。しかし、自作の勤怠管理システムを運用する際は、法改正の動向を把握したうえで、勤怠情報の表示や計算方法などの速やかな変更が求められます。
また、システムの改修にあたっては、開発に必要な時間やリソースのコストも確保する必要があります。対応が遅れると、法令に沿った管理ができなくなるリスクもあるため、自作システムを運用する場合は常に法改正について確認し、迅速に対応する体制が重要です。
エクセル管理の場合は不正や改ざんへの対策が必要
エクセルによる自作は誰でも簡単にできる点がメリットである一方で、誰でも簡単に悪意をもって編集できてしまうデメリットも生じます。具体的には、勤怠情報の不正な値の入力や改ざん、特定のシートやエクセルファイル自体のコピーなどがあります。
そのため、マクロを使って操作ログを残したり、シートの保護やパスワード設定で編集権限を制限したりするなどの対策が必要です。しかし、パスワードのセキュリティレベルは低く、ログの確認や監査には手間がかかる点は気をつけなければいけません。
メンテナンスが属人化する可能性がある
自社で勤怠管理システムを開発する場合、メンテナンスやトラブル対応が特定の担当者に集中してしまう属人化が起こりやすくなります。自作システムは、プログラミングのスキルが求められるため、開発担当者やシステムに強い従業員だけが行うケースも多いです。
そのため、メンテナンスができる人材が異動や病欠、退職した場合、トラブルが発生してもすぐに対応できなくなるリスクがあります。このようなリスクを避けるためには、システムを扱える人材を教育によって増やしておく必要があります。
ただし、教育を行うのも開発担当者になるため、担当者の負担が大きくならないよう、管理者は教育に必要な時間も計画しておくことが重要です。
勤怠管理システムの作り方の手順

勤怠管理システムを自作する際は、計画的に行うことが重要です。また、可能ならシステム開発の経験者を開発チームに入れることも検討しましょう。ここでは、勤怠管理システムの自作手順として押さえておくべきポイントを解説します。
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勤怠管理システムの作り方の手順
データベース設計(DB設計)を検討する
まずはデータベース設計が重要です。勤怠管理システムでどんなデータを扱うのか、データ項目を検討しましょう。一般的な項目として従業員の基本情報(部署・社員番号・氏名など)や、出勤時刻・退勤時刻などが挙げられます。
システム開発におけるデータベース設計は、データの重複や矛盾がなく整合性を保ち、検索や集計を効率化するために重要です。また運用後のシステムの要件変更や新たな機能追加に柔軟に対応できる利点もあります。
データベースを作らないと、機能ごとに必要なデータを個別に入力しなければいけないため、作業量が膨大な上にデータの重複や矛盾が生じやすくなります。エクセルで自作する場合も同様で、必要なデータ項目をまとめるシートやファイルを別に用意しておきましょう。
そもそもデータベースとは
データベースとは、「データの基礎・土台」という意味を持ち、大量に保存されたデータを検索しやすいように整理したものを指します。
例えば、電話帳やエクセルで作成した名簿なども、情報を整理して保存しているという点でデータベースといえます。さらに、企業で働く社員の個人情報や、スマホアプリなどのユーザー情報や課金情報など、保存される情報の種類は多岐にわたります。
データベースの役割は、いつでも必要なタイミングで、欲しい情報を簡単かつスピーディーに取り出せるようにすることです。データベースによって、「どこに何のデータがどう保存されているか分からない・見つけられない」といった問題を防げます。
システム構造を検討する
システム構造の検討では、どのような機能を持たせるか、使いやすい機能にするためにはどうするべきか、機能間で連携させるかなどを検討します。システム構造の検討では、まず自社の勤務形態について把握しておきましょう。
出張・在宅勤務・フレックスタイム制など、イレギュラーのケースも含めてすべて把握した上で、それらのケースにも適合した機能を設計することが求められます。また、勤務形態で異なる計算方法やワークフローなども検討すべき要素です。
他のシステムとの連携の有無を検討する
勤怠管理システムは単体で独立させて稼働するよりも、給与計算システムや人事管理に関連するシステムなどと連携させた方が効率的です。ただし、これらは一般的な一例であり、どのシステムと連携させるべきか、自社のシステム環境を踏まえて検討しましょう。
連携させる場合にはどのような方法で連携させるか、連携方法によってはデータの受け渡しが正確に行われるように定義を統一する必要性も生じます。
また、他システムにとって必要なデータの範囲・やりとりの頻度を明確にしておくことも大切です。不要なデータを取得・処理しないようにすることで、最適なパフォーマンスを発揮し、また情報漏洩のリスクも下げられます。
自社に合わせた打刻方法を検討する
打刻方法はさまざまな種類があるため、勤務形態や業務内容に合わせて自社に適切な方法を選択する必要があります。
そのためには、まずは自社の働き方を整理することが重要です。オフィス勤務だけでなく、在宅勤務・現場への直行直帰など、さまざまなケースや勤務形態を把握し、休憩や業務切替など特殊な打刻が必要かも検討しましょう。
また、打刻方法には、タイムカード・勤怠用紙・ICカードや磁気カードの読み込み・生体認証・オンライン打刻などが挙げられます。他システムとの統合の効率性やデータの一貫性を重視するなら、企業内で打刻方法を統一するのが理想的です。
さらに、不正打刻の防止対策も考えておきましょう。例えば、ICカードや生体認証を利用することで、代理打刻のリスクを削減できます。他にも将来のシステム変更や拡張に対応できるかも考慮することで、自社のニーズに合った打刻方法を選べます。
システムを設計・開発する
検討した内容を基に、実際にシステムを設計・開発する際には、システム設計図は必ず用意しましょう。設計図では、どのような機能を実装するのか、データをどのように管理するのかなど、システムの全体像を整理します。
設計図を作成することで、計画的に開発を進めることができ、運用開始後の変更やアップデートも効率的に行えるメリットがあります。さらに、万が一開発担当者が対応できなくなった場合も、設計図によって後任の担当者がシステムについて把握しやすくなります。
複数人で開発する際も、機能別の役割分担やコードの管理がしやすいでしょう。また、設計段階では、近い将来に勤怠管理システムに影響の出そうな法改正はないかどうか確認しておくことが重要です。
直近で法改正がない場合でも、いつでも柔軟にシステムを変更できるように設計すると、将来的な制度変更にも対応しやすいシステム運用につながります。
勤怠管理システムの自作を成功させるポイント

勤怠管理システムは無計画に自作したり、一度に多くの機能を求めると失敗する可能性が高くなります。またオリジナルの画期的なシステムを作ろうとするより、先駆者に習う方が近道です。ここではシステム自作を成功させるポイントについて解説します。
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勤怠管理システム自作を成功させるポイント
導入目的や必要な機能を明確にする
勤怠管理システムを自作する目的は、コスト削減の他にも、自社に合った使いやすさや手作業によるミスの防止など、さまざま挙げられます。しかし、開発をスムーズに行うためには、最優先すべき1つの目的を明らかにすることが重要です。
特に初めての開発では、複数の目的を達成しようとすると作業が複雑化し、挫折する危険性が高いです。最初は無理なく優先順位の高い目的と機能に絞りましょう。基本的な目的を達成した後に、優先度の低いものは後続のアップデートで実装するのが現実的です。
目的が複数あること自体は悪いことではありませんが、優先度を決め、必要な機能をどの順番で実装するか長期的な計画で可視化した方が成功しやすくなります。システムを利用しながら新たなニーズが生まれたり、求める機能の優先度がわかったりする場合もあります。
他企業の成功事例を参考にする
他企業の成功事例は、ベストプラクティスや他企業が抱えている問題点を把握し、自社の課題についての考察を深めるいい参考資料になります。勤怠管理システムは規模や業種によって仕様が大きく変わるケースも珍しくないため、自社と類似した企業を参考にしましょう。
また成功事例を参考にする場合は、その事例がどんな目的を達成したか、どんな問題を解決したかに注目すると自社へ活用しやすくなります。また、自社の開発環境やスキルレベルでも同じように適用できるかも確認のポイントです。
ただし、成功事例をただコピーするのではなく、成功の要因・過程・改善点まで目を向けた方が自社の抱える問題への理解が深まります。成功事例は企業のWebサイトやブログ・システム関連の専門誌・業界コミュニティで情報を得られる可能性があります。
補助金制度を活用する
コストを少しでも抑える上で、補助金制度を利用するのも1つの方法です。勤怠管理システムの自作に関する経費を補助してもらえる可能性があるため、利用条件や制約も踏まえて検討しましょう。
具体的な制度としては、「ものづくり補助金」「デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)」「小規模事業者持続化補助金」などが挙げられます。
また、地方自治体や都道府県が独自に提供している補助金制度もあるため、自社の事業内容や地域に合った制度がないか確認してみましょう。
参考:小規模事業者持続化補助金
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まとめ
勤怠管理システムの自作は、自社のニーズを叶えやすいのが利点です。そのためには目的を明確化し、必要な機能を実装していくことが重要です。
一方で、法改正への迅速な対応や属人化の課題を解決する必要があります。本記事の自作手順や成功ポイントなども参考に、持続可能で使いやすい勤怠管理システムを開発しましょう。
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