おすすめのオンプレミス型コールセンターシステム|選び方も解説
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- オンプレミス型のコールセンターシステムは、セキュリティを重視したい企業におすすめ
- オンプレミス型のコールセンターシステムは、カスタマイズを重視したい企業におすすめ
- オンプレミス型のコールセンターシステムを選ぶ際は、機能や導入期間を確認すること
コールセンターシステムにはオンプレミス型とクラウド型があり、セキュリティ面やカスタマイズ性を重視する企業にはオンプレミス型がおすすめです。本記事では、オンプレミス型とクラウド型の違いを解説し、おすすめのオンプレミス型コールセンターシステムを紹介します。
目次
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コールセンターシステムにはオンプレミス型とクラウド型がある
コールセンターシステムとは、通話記録や自動応答などのさまざまな機能が備わっており、顧客からの問い合わせを受ける電話窓口・コールセンターの業務効率化、顧客満足度向上に役立つシステムです。
業務システムの多くと同じように、コールセンターシステムにもクラウド型とオンプレミス型の2種類が存在します。近年では、コールセンターシステムもクラウド型が増えてきましたが、オンプレミス型とクラウド型には複数の違いがあります。
本記事では、オンプレミス型とクラウド型の違いやオンプレミス型のコールセンターシステムの選び方について解説し、おすすめのオンプレミス型コールセンターシステムを紹介します。
オンプレミス型とクラウド型のコールセンターシステムの違い
クラウド型とオンプレミス型には、運用面だけでなく導入の際からも大きな違いがあります。ここでは、コールセンターシステムにおけるオンプレミス型とクラウド型の違いについて解説します。
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オンプレミス型とクラウド型のコールセンターシステムの違い
導入形態の違い
オンプレミス型は従来まで一般的とされていた形態であり、自社で用意したサーバーにシステムをインストールして運用します。そのため、サーバーや周辺機器、ソフトウェアを自社で用意する必要があります。
一方でクラウド型は、インターネットを経由してサービス提供会社からシステムのサービスが提供される形態です。インターネットを介して利用できるため、サーバーなどの機器の用意が不要であり、導入のハードルが低いことから採用する企業が増えています。
導入期間の違い
オンプレミス型の場合、初期設定に2週間程度、実際に使用するスタッフ向けにユーザートレーニングを2週間ほど必要とします。さらに、導入時には自社でサーバーおよび周辺機器の選定や搬入、実装・設定などの準備時間があるため、数か月の期間が必要になります。
対してクラウド型は機器の準備が不要なため、インターネット環境さえ整っていればサービス提供会社によっては最短5営業日ほどで導入が可能です。
ただし、一般的には見積もりから初期設定に2週間ほど、ユーザートレーニングが2週間ほどかかる場合があるため、1か月程度かかると見積もった方がいいでしょう。
コストの違い
オンプレミス型は、システムを自社サーバーにインストールして運用する形態のため、サーバーを保有していない場合は購入しなければなりません。また、ソフトウェアの購入やシステム開発費などがかかるため、初期費用として数十万円から数百万円が必要です。
一方でクラウド型では、サービスを使用するためのIDやパスワードの発行手数料、システムの設定から利用開始までの作業料などがかかり、初期費用は5万円から50万円程度が相場です。なお、オプション追加の場合はその費用も加算されます。
運用開始後においては、オンプレミス型はメンテナンスなどに初期費用の15%〜20%が必要です。対してクラウド型は、月額または年額で利用料を支払い、金額はコールセンターの座席数に応じることが多く、1席あたり1万5,000円〜3万5,000円が相場です。
拡張性・柔軟性の違い
オンプレミス型は導入企業ごとに環境を開発するため、自社の業務に合ったカスタマイズが可能です。また、自社の既存システムとの連携や新たな機能の追加など、拡張性にも優れています。
クラウド型は、サービス提供会社があらかじめ構築しているサービスを利用します。基本的にカスタマイズは提供会社に委ねられるため、自社で自由にカスタマイズできないのが一般的です。また、連携できるシステムにも制限があるため注意が必要です。
通信性・安定性の違い
オンプレミス型では、自社が保有するサーバー上でサービスが運用されます。閉じられたネットワーク内で運用できるため、外部からの侵入を受けにくくセキュリティが強固になります。
クラウド型はインターネット経由でサービスを使用するため、インターネットさえ繋がればどこでも利用できるのがメリットです。しかし、インターネットを使った外部からの侵入を受けやすいリスクが伴います。
また、クラウド型では通信回線やサービス内でトラブルが発生すると、突然利用できなくなって業務に支障をきたす恐れもあります。
オンプレミス型がおすすめな企業
導入ハードルの低さからクラウド型のコールセンターシステムを採用する企業が増えましたが、クラウド型には欠点もあります。そのため、企業によってはオンプレミス型が適している場合があります。ここでは、オンプレミスがおすすめの企業について特徴を解説します。
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オンプレミス型がおすすめな企業
セキュリティ面を重視したい企業
クラウド型のコールセンターシステムは、オンライン上にサーバーが存在します。そのため、外部からの攻撃や端末へのウイルス感染、ログイン情報の漏洩といったセキュリティリスクが高い傾向があります。
一方、オンプレミス型は自社内にサーバーを設置することが多く、外部から閉じられた社内ネットワーク内で運用するため、強固なセキュリティを構築できます。クラウド型でも対策を講じてはいますが、オンプレミス型の方がセキュリティ面は優れていると言えます。
実際に機密情報を多く扱う金融や証券業では、現在も多くの企業がオンプレミス型を採用しています。特に、通話内容に個人情報などの機密性の高い情報が入ることが多い企業には、強固なセキュリティが構築できるオンプレミス型がおすすめです。
カスタマイズを重視したい企業
クラウド型は、原則的にあらかじめサービス提供会社が用意している機能の中から選択して導入する形態です。そのため、自社の運用に合ったカスタマイズがしにくいデメリットがあります。
一方、オンプレミス型は導入する企業ごとに開発を行うため、現場の状況に合わせた柔軟なカスタマイズが行えます。また、別のシステムがすでに導入されている場合でも、それらのシステムと連携することも可能です。
したがって、社内の既存システムが複雑な企業や、特殊な業務のコールセンターを持つ企業には、自社に合ったシステムを構築できるオンプレミス型がおすすめです。
トラブル発生時に自社で迅速に対応したい企業
コールセンターシステムにトラブルや障害が生じると、問い合わせ対応を一時的に停止しなければならない恐れがあります。これにより、顧客は業務が再開するまで待つ必要があり、顧客満足度や企業への信頼性が低下するリスクも考えられます。
クラウド型の場合、システムにトラブルや障害が発生すると、対応するのはベンダーになります。そのため、企業は問題が解消するまでただ待つしかなく、ベンダーの都合によっては想定以上に時間がかかるケースもあります。
一方でオンプレミス型は、自社のシステムエンジニアが対応を行います。ベンダーを介する必要がないため、その分迅速に対応でき、業務再開までの時間短縮にも繋がるでしょう。したがって、トラブル発生時に迅速に対応したい企業にオンプレミス型は適しています。
オンプレミス型のコールセンターシステムを導入する際の注意点
オンプレミス型は、カスタマイズ性やセキュリティ性に優れていますが、その一方で導入前に確認しておくべき注意点があります。これらを考慮することで、オンプレミス型コールセンターシステムの導入が失敗するリスクの軽減にも繋がります。
ここでは、オンプレミス型コールセンターシステムを導入する際の注意点について解説します。
専門知識を持った人材の確保が必要
オンプレミス型は自社でサーバーを構築・運用し、定期的なメンテナンスも行うため、高度な専門知識を持った人材の確保が必要です。その際、スキル・知識を持った人材は1人だけでは足らず、休暇や体調不良なども考慮して複数人用意するのが大切です。
社内に該当する人材がいない場合には、新たにエンジニアとして採用するといった対応が必要です。採用には手間や時間、コストがかかるため、システムを効果的に運用できるまでには時間がかかります。オンプレミス型を導入する際は、この点に注意しましょう。
導入前に費用対効果を算出する
オンプレミス型は、導入時の初期費用から多額の費用が発生します。そのため、導入前の問い合わせ・見積もりの段階から発生する費用をすべて算出し、費用対効果に関しても考慮することが重要です。
運用開始までには多くの手間と時間がかかり、運用開始してから自社に適さない・費用対効果が得られないと判断してはコストが無駄になってしまいます。
よって、メンテナンスやアップデートに追加の費用が発生するかなど、システムの導入にかかる費用のすべてを比較検討するようにしましょう。
オンプレミス型のコールセンターシステムを選ぶ際のポイント
オンプレミス型のコールセンターシステムを選ぶ際は、自社の業務形態に適しているかや運用開始までの期間を入念に確認することが大切です。ここでは、オンプレミス型コールセンターシステムを選ぶポイントについて解説します。
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オンプレミス型のコールセンターシステムを選ぶ際のポイント
自社の目的にあった機能か
コールセンターシステムは、問い合わせなど顧客からかかってきた電話の応対に特化したインバウンド型と、企業側から電話で営業を行うことを中心とした発信業務に特化したアウトバウンド型があります。
自社の業務形態がどちらなのかを念頭に入れてシステムを検討すると、より業務の効率化に役立つシステムを選べます。また、システムの中には高度な機能や豊富な機能を備えたものもありますが、企業規模によってはシンプルなシステムが向いている場合もあります。
そのため、自社にとってどの機能が必要かを事前に洗い出して明確にしておくと、選定の参考になるでしょう。
運用開始までの期間を確認する
オンプレミス型コールセンターシステムは、クラウド型と比べて導入までに時間がかかります。これは、オンプレミス型は導入企業ごとにシステム開発を行い、発注してもすぐに利用できるわけではないためです。
一般的にオンプレミス型を導入できるまでには、発注してから数か月から1年以上かかるケースが多いです。また、サーバーや周辺機器の準備も必要なため、調達・準備作業に多くの時間がかかる可能性があります。
したがって、オンプレミス型コールセンターシステムを導入する場合は、運用開始までにかかる時間を詳細に見積もりつつ、業務の計画を立てるようにしましょう。
クラウドへの切り替えに対応できるか
オンプレミス型コールセンターシステムは、カスタマイズ性やセキュリティ性に優れている一方で、サーバーのメンテナンスや運用などに手間やコストがかかります。また、事業や企業規模の変化によって、オンプレミス型では対応が難しくなる場合もあるでしょう。
これにより、クラウド型コールセンターシステムへの移行を考える可能性もゼロではありません。しかし、その際クラウド型システムを導入し直すと、データの移行に手間がかかったり、社内の既存システムとの連携が難しかったりする恐れがあります。
そのため、あらかじめクラウド型システムにスムーズに切り替えられるかなどを確認しておくことが大切です。
おすすめのオンプレミス型コールセンターシステム
調査したところオンプレミスと明記されているコールセンターシステムは0件でした。その他のコールセンターシステムが気になる方は是非以下の記事からお気に入りのサービスを見つけてお問い合わせしてみてください。
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その他のコールセンターシステムの選び方
コールセンターシステムは、回線数やアカウント数によって料金が異なる場合があるため、オペレーターの人数を事前に把握し、システムの条件にあてはまるかを確認しましょう。
また、コールセンターシステムの多くは、CRMなどの別システムと連携可能です。既存システムがある場合は、それらすべてのシステムと連携できるかも確認しておくといいでしょう。
その他のポイントとしては、機密情報を扱うことがあることからセキュリティが万全であるのはもちろん、サポートが手厚いとトラブルの際に安心です。加えて、操作性のいいサービスを選ぶとオペレーターの疲労やミスの軽減にもつながります。
【重要なポイント3つ】
- 回線数・オペレーター数を確認
- 他ツールと連携できるか
【その他の比較ポイント】
- 使いやすい操作性・UIか
- セキュリティ対策は万全か
- サポート体制は充実しているか
まとめ
コールセンターシステムには、オンプレミス型とクラウド型の2種類の導入形態があります。オンプレミス型はクラウド型と比較して初期費用が高額である点がデメリットですが、クラウド型より安全性とカスタマイズ性が高いのが特徴です。
オンプレミス型は導入企業ごとにシステム開発されるため、自社の業務形態に沿ったカスタマイズができます。また、インターネットを使用しないことから、第三者が外部から侵入しにくく、強固なセキュリティ体制を構築できます。
ただし、オンプレミス型は自社でサーバーを運用するため、専門知識を持った人材の確保が必要です。そのため、本記事の内容も参考にシステムの使用目的を明確にし、適切なオンプレミス型コールセンターシステムを選びましょう。