チャットボットの埋め込み方法|HTMLなどに埋め込む方法を解説

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- チャットボットの埋め込みとは、HTMLのソースなどにタグを貼り付けることである
- チャットボットは、Webサイト・SNS・ビジネスチャットなどに埋め込むことができる
- チャットボットの導入を成功させるためには、導入の目的や条件を明確にすることが重要
チャットボットは、HTMLなどへの埋め込みによってWebサイトやビジネスチャットに組み込むことが可能です。チャットボットを埋め込む際は、導入目的や設置場所もなども決めておくことが重要です。本記事では、チャットボットの埋め込み方について解説します。
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チャットボットの埋め込みとは

チャットボットの埋め込みとは、Webサイトやアプリケーションにチャットボット機能を組み込むことを指します。チャットボットを埋め込むことにより、ユーザーはWebサイトやアプリケーションを離れることなくチャットボットと対話できるようになります。
チャットボットの埋め込みは、カスタマーサポートやWeb接客、社内の問い合わせなど、さまざまな場面で活用されています。

チャットボットとは?導入のメリット・デメリットと機能について解説
チャットボットとは、チャット(会話)とボット(ロボット)を組み合わせた言葉で自動会話プログラムのことを指します。チャットボットにはAI型や非AI型の技術の違いがあります。この記事では、チャットボットの技術や機能についてメリット・デメリットを交えて解説します。
チャットボットを埋め込む方法

チャットボットを埋め込む方法は、埋め込むプラットフォームや目的により異なります。ここでは、主なWebサイト・SNS・ビジネスチャット・アプリへのチャットボット埋め込み方法について解説します。
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チャットボットを埋め込む4つの方法
Webサイトに埋め込む方法
Webサイトにチャットボットを埋め込むには、特定のコードをWebページのHTMLに挿入する必要があります。
この場合は、チャットボットプロバイダから提供される埋め込みコードを使用します。このコードをコピーして、WebサイトのHTMLファイルに挿入するだけで、チャットボットが動作する領域がWebページ上に作成されます。具体的な方法は以下の2通りです。
HTMLに直接書き込む
HTMLに直接チャットボットのコードを書き込む場合は、チャットボットプロバイダから提供されるスクリプトタグを、WebページのHTMLファイル内の適切な位置に貼り付けます。通常は、<body></body>タグ内の最後にコードを挿入します。
このスクリプトタグは、チャットボットの機能をWebページに読み込み、表示する役割を果たします。コードを貼り付けた後にWebページをリロードすると、指定された位置にチャットボットのウィンドウやアイコンが表示され、訪問者の利用が可能になります。
Googleタグマネージャーを利用する
Googleタグマネージャーは、Webページにタグを追加するためのツールで、コードの変更なしにタグの追加や更新ができます。チャットボットのコードも、タグとして追加することができます。
この方法を用いる場合は、Googleタグマネージャーのアカウントを作成し、設定を行います。次に、チャットボットプロバイダから提供されるスクリプトタグを、Googleタグマネージャーに追加します。
そして、GoogleタグマネージャーのコードをWebページに貼り付けることで、チャットボットがWebページに表示されます。
SNSに埋め込む方法
各種SNSプラットフォームに、チャットボットを埋め込む方法もあります。例えば、FacebookではMessenger APIを活用することで、ビジネスページにチャットボットを組み込むことが可能です。
また、TwitterではAccount Activity API、 LINEではMessaging APIを利用することで、それぞれのプラットフォーム上でチャットボットを動作させることができます。
これらのAPIを利用することで、各SNSプラットフォームの特性を活かしたチャットボットの運用が可能です。各プラットフォームの公式サイトなどで、APIの利用方法や設定方法が確認できます。
参考:Messengerプラットフォーム – Meta for Developers
参考:アカウントアクティビティAPIの概要|Twitter Developer Platform
参考:Messaging API – LINE Developers
ビジネスチャットに埋め込む方法
チャットボットは、ビジネスチャットツールに埋め込まれることも多いです。例えば、SlackやMicrosoft Teamsなどのプラットフォームでは、それぞれのAPIを利用してチャットボットを組み込むことができます。
これにより、チームメンバーが直接チャットボットに質問を投げかけ、リアルタイムで回答を得ることができます。具体的には、Slackでは「Incoming Webhooks」や「Bots」機能を利用してチャットボットを組み込むことができます。
Microsoft Teamsでも、Microsoft Bot Frameworkを利用してチャットボットを作成・組み込むことができます。
参考:Incoming WebHooks | Slack Marketplace
アプリに埋め込む方法
自社のオリジナルアプリに、チャットボットを埋め込むことも可能です。ほとんどのチャットボットのプラットフォームは、iOSやAndroidアプリに埋め込むためのSDK(ソフトウェア開発キット)を提供しています。
これにより、アプリユーザーがチャットボットを利用してサポートを受けることができます。ユーザーインターフェースやユーザーエクスペリエンスを考慮しながら、チャットボットを埋め込みましょう。
チャットボットの埋め込みに必要な基礎知識をおさらい

ここまでチャットボットを各チャネルに埋め込む方法について解説してきましたが、埋め込み作業に求められる必要最低限の知識についておさらいしておきましょう。埋め込み作業自体はそれほど難しいものではありませんが、これらの基礎知識は覚えておく必要があります。
HTMLとは
HTML(HyperText Markup Language)は、Webページを作成するためのマークアップ言語です。HTMLは「タグ」と呼ばれる記述方法を用いて、テキストにおいて見出しなどの構造を定義したり、画像やリンクを埋め込んだりします。
WebブラウザはHTMLを読み取り、ユーザーに対して視覚的に整理された情報を表示します。HTMLタグは「< >」の中に記述され、その中には要素の名前と属性が含まれます。
これにより、Webページの見た目や構造が定義され、ブラウザはこれを解釈してページを表示します。
タグとは
タグとは、HTMLにおいて文書の構造を定義するためのマークアップ要素です。「< >」の括弧で囲まれたキーワードや記号で表され、テキストや画像、リンクなどのコンテンツの表示方法や構造をブラウザに指示します。
例えば、「<p>」タグは段落を、「<a>」タグはリンクを表します。タグは通常、開始タグと終了タグのペアで使用されます。終了タグには、開始タグと同じキーワードが「/」記号と共に含まれます(例:「<p>」の終了タグは「</p>」)。
このタグの間にコンテンツを配置することで、コンテンツに対して特定のマークアップを適用できます。
APIとは
APIとは「Application Programming Interface」の略称で、異なるアプリケーションやシステム、Webサービス同士を繋ぎ、機能やデータベースを連携させる技術です。「Interface(インターフェース)」とは境界面や接点を意味し、異なる2つの事物を繋ぐものを指します。
APIはそれぞれのアプリケーションなどから提供されているものを使うか、独自に開発する必要があり、連携の範囲はAPIによって異なります。
最近では「Web API」の活用が広まっています。Web APIは、WebサーバーまたはWebブラウザ用のAPIで、これによってWeb上で稼働するアプリケーションなどでAPIが利用しやすくなります。上記で紹介したAPIも、Web APIの一種です。
チャットボットを埋め込まないで使う方法

チャットボットを利用する際、必ずしもウェブサイトやアプリに埋め込む必要はありません。ユーザーがURLをクリックしたり、QRコードを読み込んだりすることで、直接チャットボットを起動して、対話を始めることも可能です。
ユーザーは迅速にチャットボットと対話を開始することができ、必要な情報やサポートを受けることができます。URLやQRコードを利用する方法は、広告・ポスター・フライヤーなどの印刷物にも適用できます。
これにより、オフラインの環境でもユーザーをオンラインのチャットボットへと誘導することができ、幅広いコミュニケーション方法の確保が可能です。
チャットボットの導入を成功させるポイント

チャットボットの導入を成功させるには、その目的と条件を明確に設定することで、どのような機能や性能を持つチャットボットが必要かを明確にすることが重要です。また、導入前にはチャットボットをどこに設置するか、どのツールを使用するかも考えましょう。
これらのポイントを押さえ、計画的にチャットボットを導入することで、効率良く運用を開始できます。
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チャットボットの導入を成功させる5つのポイント
導入の目的を明確にする
導入する目的が明確でないと、どのようなチャットボットが企業や組織に適しているのか判断できず、導入後の評価や改善も困難になります。目的を明確に設定することで、導入の方向性が見える化され、効果的な導入計画を立てることができます。
目的の設定は、企業が抱える課題やチャットボットに期待する効果、利用シーンなどを考えて行います。例えば、顧客サポートの効率化・コンバージョン率の向上・ユーザーエンゲージメントの促進など、具体的な目標を設定しましょう。
チャットボットに求める条件を明確にする
チャットボットに求める条件を明確にすることで、選定プロセスがスムーズに進み、企業のニーズに最も適したチャットボットを選ぶことができます。また、条件を明確にしておくことで、導入後のパフォーマンスのモニタリングや改善も効率良く行えます。
この場合、チャットボットの機能や性能・利用環境・予算・サポート体制など多くの要素を踏まえる必要があります。様々な条件を整理して優先順位をつけることで、最適なチャットボットを選定できます。
チャットボットの設置場所を決める
顧客サポートを目的とする場合、よくアクセスされる「お問い合わせ」ページや「FAQ」ページに配置するのが効果的です。一方、商品の購入を促進する目的であれば、商品ページやカートページに設置すると良いでしょう。
また、ユーザーの行動を分析することで、どのページで最もチャットボットのサポートが求められているかを把握することができます。適切な場所に設置することで、顧客サポートの強化や、顧客により良い買い物体験を提供できます。
チャットボットの種類を決める
チャットボットは、大きく分けて「シナリオ型」と「AI型」の2種類があります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、自社に適したチャットボットを選定しましょう。
シナリオ型
シナリオ型チャットボットは、あらかじめ自社で会話のベースとなるシナリオを用意するタイプです。顧客が求める回答を想定する必要があり、主に顧客の質問がある程度決まっている商品説明や製品の取り扱いページなどに適しています。
顧客は選択肢を選ぶだけのため、入力の手間がなく、企業も安価でツールを導入することができます。しかし、顧客が求める回答に辿り着くまでに時間がかかったり、シナリオ設計に手間がかかったりするなどのデメリットもあります。
AI型
AI型のチャットボットは、AIが顧客の質問の意図を汲み取って、回答を提供するタイプです。AIは機械学習機能を備えており、過去に行った顧客との会話ログから適切な回答を行うことができます。活用すればするほど回答の幅が広がり、あらゆる業務に利用できます。
顧客はフリーワードを入力して質問でき、即座に回答を得られます。また、24時間356日対応できるため、企業は機会損失の防止にも繋がります。一方で、学習精度によっては回答が適切でなかったり、AIに学習させるには手間とコストがかかる点に留意しましょう。

AIチャットボットとは|仕組み・目的・メリット・デメリットを解説
AIチャットボットとは、AI(人工知能)を活用し、人間同士のようなコミュニケーションができるプログラムのことです。本記事では、AIチャットボットの仕組みや目的、導入するメリットデメリットの他、導入する際に大切になるポイントについても解説します。
チャットボットツールの比較・選定をする
チャットボットツールを比較・選定する際は、自社のニーズや目的に合った機能が備わっているかを確認しましょう。例えば、自然言語処理能力や多言語対応、カスタマイズ性などの機能は、ツールによって異なります。
また、予算内で最も性能の良いツールを選ぶことはもちろん、将来的な拡張性やサポート体制、更新頻度なども考慮しましょう。これにより、長期的に安定して利用できるツールを選定することができます。
無料トライアルを活用する
無料トライアルを活用することで、実際にチャットボットツールを使用して、その機能や使い勝手を確かめることができます。導入前にツールの評価をできることで、自社のニーズに合ったツールを選定する際のリスクを減少させることが可能です。
トライアル期間中には、実際の運用に近い形かつ利用者目線でテストを行い、サポート体制やバグの対応速度なども確認しましょう。これによって、実際の導入後もスムーズに運用できるかを事前に確認することができます。

おすすめのチャットボット9選|選び方のポイントや注意点を解説
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まとめ

チャットボットの埋め込みは、WebサイトやSNS・ビジネスチャット・アプリなど多様なプラットフォームに対応しています。埋め込み方法はプラットフォームにより異なりますが、基本的にはHTMLタグを貼り付けるかAPIを利用することで実現できます。
導入を成功させるためには、導入の目的やチャットボットに求める条件を明確にして、適切な設置場所とツールを選定することが重要です。無料トライアルを活用して各ツールを比較し、自社に最適なチャットボットツールを選びましょう。
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