大企業におすすめのタレントマネジメントシステム3選|選び方も解説

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  • 人数の多い大企業では、タレントマネジメントに必要な人材情報の収集に時間がかかる
  • タレントマネジメントシステムにより、大人数の人材情報も一元管理が可能になる
  • 選ぶ際は、既存システムとの連携可否や分析機能の精度、サポート体制などを確認する

タレントマネジメントシステムは、管理する人材が多い大企業にも導入が推奨されます。タレントマネジメントシステムにより、大人数の人材情報も一元管理が可能です。この記事では、大企業におすすめのタレントマネジメントシステムや導入メリット、選び方などを解説します。

目次

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  1. タレントマネジメントシステムとは
  2. 大企業におけるタレントマネジメントの課題
  3. 大企業におけるタレントマネジメントシステム導入のメリット
  4. 大企業におけるタレントマネジメントシステム導入のデメリット
  5. 大企業向けタレントマネジメントシステムの選定ポイント
  6. 大企業におすすめのタレントマネジメントシステム3選
  7. その他のタレントマネジメントシステムの選び方
  8. まとめ
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タレントマネジメントシステムとは

タレントマネジメントシステムとは、従業員の基本情報や実績・スキルの一元管理、及び人材育成や人材配置を行うためのシステムです。

特に従業員数の多い大企業では、タレントマネジメントを手動で行うには限界があるため、タレントマネジメントシステムの導入が推奨されます。

タレントマネジメントシステムとは?機能や選び方、メリットを解説

タレントマネジメントシステムは、従業員の個人情報やスキルなどのデータを一元管理・分析できるシステムです。本記事では、タレントマネジメントシステムをよく知らない方のためにシステムの機能やメリット・デメリット、選び方を解説しています。

そもそもタレントマネジメントとは

そもそもタレントマネジメントとは、従業員の資質・特性・スキルを活かして、的確な人材育成・配置を行うことです。戦略的な人材育成・配置を行うことで、企業の成長や生産性の向上につなげる狙いがあります。

タレントマネジメントという考え方は、1990年代にアメリカで誕生し、日本では2010年頃から普及し始めました。人材配置の最適化や企業の成長を実現するには欠かせない概念であり、現在では多くの企業でタレントマネジメントが行われています。

タレントマネジメントとは?実施のメリット・デメリットも解説

タレントマネジメントとは、従業員が持つスキルや能力などの情報を収集・管理し、組織全体の成長に繋げていく人事管理の手法です。この記事では、タレントマネジメントの目的やメリット・デメリット、導入のステップ、実施する際の注意点などを解説します。

大企業におけるタレントマネジメントの課題

タレントマネジメントは手動でも可能ですが、これには膨大な工程や煩雑な作業が伴います。特に大企業は、従業員数が多いことから、手動のタレントマネジメントには限界があります。

タレントマネジメントシステムの導入の意義を知るためにも、まずは大企業が抱えるタレントマネジメントの課題を理解しておきましょう。

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大企業におけるタレントマネジメントの課題

  1. 能力の高い社員が育たない
  2. 人数が多く管理が煩雑になる

能力の高い社員が育たない

従来のタレントマネジメントでは、能力の高い社員を育成しにくいという課題があります。理由として、大企業は長い歴史があるだけに、年功序列を重視する風土が根強く残っているためです。

人材配置において、能力ではなく年齢が重視されれば、当然ながら若く優秀な従業員の抜擢は遅くなります。結果として、能力が高い従業員の育成が思うように進まなくなるのです。

年齢を理由に優秀な人材の抜擢が遅れれば、本人のモチベーションが低下しやすくなります。また、組織としても成長や生産性向上の機会を逸することになるでしょう。

人数が多く管理が煩雑になる

タレントマネジメントをExcelや紙で行う企業もあります。この場合、従業員の各種データは手動で収集・入力しなければなりません。

従業員数が少ない企業ならば、Excelでも比較的管理は簡単ですが、大企業は従業員数が多いだけに、管理すべき人事データも膨大になります。そのため、Excelや紙での手動管理では、対応しきれない恐れがあります。

たとえExcelで対応できるとしても、それを行う担当者の負担は大きいです。また、入力ミスといったヒューマンエラーのリスク上昇にも留意しなければなりません。

こういった課題を解決するには、情報管理をある程度自動化できるタレントマネジメントシステムの導入がおすすめです。

大企業におけるタレントマネジメントシステム導入のメリット

大企業のタレントマネジメントを効率化するには、専門的なシステムの導入がおすすめです。ここからは、大企業でタレントマネジメントシステムを導入するメリットをご紹介していきます。

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大人数の情報も一元管理できる

タレントマネジメントシステムを導入することで、大人数の人材情報を1つのシステムに集約できるメリットがあります。

従来のタレントマネジメントでは、勤怠管理・労務管理・人事管理システムなど、各システムに分散している情報を手動で収集する必要がありました。この作業には時間がかかるほか、収集漏れ・入力ミスなどのヒューマンエラーのリスクがあります。

一方、大企業向けのタレントマネジメントシステムであれば、このような多様な情報も1つのシステムで管理できます。多角的な情報収集ができるため、より戦略的な人材育成・配置が可能になるでしょう。

有能な社員の育成ができる

タレントマネジメントシステムの導入により、有能な社員の育成を効率的に行えます。大企業は従業員数が多いだけに、従業員のスキルや特性を個別に把握するのが困難です。例えば、能力が高い従業員がいても、気づかずに放置するケースはよくみられます。

一方、タレントマネジメントシステムを導入すれば、各従業員の能力や資質を可視化できるため、潜在能力の高い人材を効率的に発掘できます。特に注力すべき従業員を簡単に抽出できるため、効率的な育成が可能になるでしょう。

人材配置を最適化・迅速化できる

タレントマネジメントシステムの導入により、人材配置の最適化と迅速化が期待できます。一般的にタレントマネジメントでは、各従業員の資質や能力を元に、複数の人材配置パターンを考え、その中から最適なものを選択します。

人材配置パターンを考える際は、実績・人事評価といった各種データをその都度確認する必要があり、全ての作業を終えるまでには膨大な手間と時間を費やします。

一方、タレントマネジメントシステムの中には、自動で収集したデータをもとに人材配置パターンを提案するものがあります。従来の手動作業を大幅に削減できるため、人材配置の迅速化が図れるでしょう。

また、人力での人材配置は、担当者の主観や好みの影響を大なり小なり受けるものです。一方、コンピューターであれば、そういったバイアスを排除できるため、人力よりも精度の高い人材配置パターンの考案が可能です。

評価制度を効率化・公正化できる

大企業における評価制度の課題としてしばしば挙げられるのが、評価制度の見直しや大人数の社員の評価入力にかかる手間です。タレントマネジメントシステムにはさまざまな評価シートのテンプレートが備わっており、自動集計もできるため、評価を効率化できます。

また、評価基準を統一して公正さを保った上で、社員一人ひとりに対して適切な評価を行えるため、社員の満足度やモチベーションの向上、離職率の低下にも繋がります。

大企業におけるタレントマネジメントシステム導入のデメリット

大企業におけるタレントマネジメントシステムの導入には、デメリットもあります。タレントマネジメントシステムの導入を検討している大企業は、次のようなデメリットがあることを理解し、あらかじめ対策を講じておくのがおすすめです。

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大企業におけるタレントマネジメントシステム導入のデメリット

  1. 社内周知に時間がかかる
  2. 人材情報を収集しづらい
  3. データが活用されにくい

社内周知に時間がかかる

タレントマネジメントシステムに限らず、新しいシステムが社内に浸透するには、ある程度の時間がかかります。従業員規模が大きい企業は、小さい企業と比べて周知が行き届くのに時間がかかるため、それに比例してシステムが浸透するまでの時間も長引きやすいです。

システムが浸透するまでの時間が長くなるほど、導入効果を実感するまでの時間も長くなる点がデメリットです。

対策としては、テスト運用やトライアルを行う方法があります。本稼働前から徐々に社内に浸透させておくことで、導入後もスムーズなスタートを切りやすくなるでしょう。

人材情報を収集しづらい

大企業は、人材情報を収集しづらいことがあります。タレントマネジメントシステムを効果的に運用するには、さまざまな人材情報の収集が必要です。従業員規模が大きいほど、データの収集には時間がかかるでしょう。

また、従業員の中には、人材情報の提供に非消極的な方もいます。一般的には、従業員の母数が大きくなるほど、非消極的な従業員も多くなります。この点も、大企業は人材情報の収集がしづらい理由の1つです。

データが活用されにくい

人材情報の収集の難しさについて前述しましたが、そのために、人材情報の収集自体が目的化してしまう傾向にあります。人材情報を一元管理できることもタレントマネジメントシステムのメリットですが、継続的な事業成長のためには、データの活用が必要です。

大企業は所属する社員数が多いため、人材情報の収集に時間がかかるのも事実ですが、適切なデータ活用が実現された場合に得られる効果はその分大きくなるでしょう。そのために、収集したデータの適切な活用が求められます。

大企業向けタレントマネジメントシステムの選定ポイント

大企業向けのタレントマネジメントシステムを選定する際は、次のようなポイントに注目するのがおすすめです。各ポイントの内容をご紹介します。

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既存システムと連携できるか

大企業では、勤怠管理・労務管理・人事管理などのシステムを複数運用していることが多いです。そのため、タレントマネジメントシステムを選ぶ際は、他の既存システムとの連携性に注目するのがおすすめです。

既存システムとタレントマネジメントシステムを連携すれば、シームレスな情報共有が可能になり、利便性や業務の効率性のさらなる向上が見込めます。

例えば、各システムに分散されている情報が1つに集約されるため、より多角的な視点からの人材発掘・育成・配置が実現できるでしょう。また、各システムへの手入力の手間を削減できる点もメリットです。

アクセス制御を細かく設定できるか

大企業のタレントマネジメントシステムには、細かいアクセス制御機能が求められます。大企業では、人事評価が細分化されやすく、それだけに多数の評価者がシステムにアクセスすることが多いためです。

全員が同レベルの情報にアクセスできる環境は、詳細な情報共有が可能になる一方、情報の外部漏洩のリスクも高まります。特にタレントマネジメントシステムでは、個人情報も多く扱うため、外部漏洩の防止対策は万全に行わなければなりません。

そこで重要になるのが、アクセス制御です。職位・部門ごとにアクセス制御を細かく設定することで、機密性の高い情報への不正アクセスを防ぎやすくなります

アクセス制御の精度は、タレントマネジメントシステムによって大きく異なるため、自社のコンプライアンスに適したアクセス制御機能を有しているかどうか、導入前に確認しましょう。

複雑な組織構成に対応できるか

大企業は組織構成が複雑になりやすく、それだけに、人事評価の方法も複雑化・細分化しやすいです。そのため、大企業のタレントマネジメントシステムを選ぶ際は、複雑な組織構成に対応できるかどうかも、重要な選定基準となります。

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複雑な組織の可視化

例えば、組織ツリーの自動作成機能があるシステムは、複雑な組織体制でも簡単に可視化できるため、適切な人事評価や人材配置が可能になります。同じ理由で、組織分析機能があるシステムもおすすめです。

組織ツリーの作成や組織分析については、人事管理システムで管理している企業も多いでしょう。この場合は、既存の人事管理システムとのデータ連携が可能なタレントマネジメントシステムの導入がおすすめです。

高精度なデータ管理と抽出

データベースに登録できる項目は、システムによって異なります。従業員数や部署数が多い大企業は、多くの項目を管理できるシステムの方が良いでしょう。管理項目が充実していると、分析も行いやすくなります。

また、データ抽出の精度も合わせて確認しておきましょう。登録したデータをどのように検索・抽出できるのかは、タレントマネジメントのしやすさにも大きく影響します。

既存の評価手法への対応

大企業では、タレントマネジメントシステムの導入前から既にさまざまな評価手法を用いて人事評価を行っている場合が多いと考えられます。そのため、それらの評価方法に対応しているシステムを選ぶことで、スムーズに運用を開始できます

MBO(Management by Objectives:目標管理制度)、OKR(Objectives and Key Results:目標と主要な結果)、360度評価、コンピテンシー評価など、企業が採用する評価手法は多種多様です。システムで対応できるのか、導入前に確認しておきましょう。

高度な分析機能があるか

大企業向けのタレントマネジメントシステムは、高度な分析機能を有したものを選ぶことが望ましいです。

タレントマネジメントシステムの中には、従業員の個別の分析だけでなく、組織全体の状況や課題・改善点を分析できるものもあります。特に大企業は、一つひとつのチーム・部門が巨大化しやすく、それだけに内部を可視化しにくくなっています。

高度な分析機能を備えたタレントマネジメントシステムであれば、各組織の内部の可視化も効率的に行えます。

各組織が抱える課題や改善点をいち早く発見できるため、迅速に適切な対応が取りやすいでしょう。これにより、組織全体のパフォーマンスアップが期待できます。

ベンダーのサポートは充実しているか

タレントマネジメントシステムを効果的に運用するには、システム導入時に社内の運用体制を整えたり、自社にマッチしたシステムになるよう設定を行ったりする必要があります。

しかし、従業員数や扱うデータ量が多い企業ではこれらの準備がスムーズに進まない可能性もあります。そこで大きな助けとなるのが、ベンダーによるサポートです。大企業では専任の担当者をつけてくれるベンダーが望ましいでしょう。

中には、コンサルティングや従業員へのレクチャーまで行ってくれるベンダーもあります。タレントマネジメントシステムを初めて導入する場合は、特に確認しておきたいポイントです。

大企業におすすめのタレントマネジメントシステム3選

株式会社ビズリーチ

HRMOSタレントマネジメント

使いやすいUI設計!従業員定着率を重視したい方におすすめ

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ここがおすすめ!

  • タレントマネジメントを実現する上で、必要な機能を網羅
  • 人事DXを始めやすいよう、管理データ項目の標準テンプレートが用意されている
  • 導入後も手厚いサポートプランがあり、初めてのシステム導入でも安心

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ここが少し気になる…

  • UIがとっつきにくく、慣れるまでに時間がかかる可能性も

株式会社プラスアルファ・コンサルティング

タレントパレット

人材を見える化し適切な配置や育成をしたい方におすすめ

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ここがおすすめ!

  • どこでも好きな時にオンライン研修が受講できる「e-ラーニング」対応
  • 人材育成や管理だけでなく、入社手続きから年末調整まで行える「労務管理」機能がある
  • 評価結果による昇給昇格のシミュレーションがしやすく、変化後の給与も自動で算出できる

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ここが少し気になる…

  • 人材の評価や傾向に優れている一方、その他の機能はやや物足りない

株式会社カオナビ

カオナビ

8年連続シェアNo.1!人材育成や活用重視の方におすすめ

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ここがおすすめ!

  • シンプルかつ柔軟性の高さが魅力で、必要なものを必要なだけ組み合わせられる
  • 最短で導入直後から利用でき、システムとの連携も豊富
  • 人事評価や人材配置に対応し、ユーザーがユーザーから学べるコミュニティの場もある

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ここが少し気になる…

  • スマホ対応で手軽にアクセスできて誰でも見れてしまうため、セキュリティが心配

その他のタレントマネジメントシステムの選び方

大企業のタレントマネジメントは煩雑な傾向があるため、自社の状況に柔軟に対応できるシステムを選ぶことが望ましいです。例えば、次のような機能に注目するのがおすすめです。

【重要なポイント2つ】

  1. 自社の目的に合った機能か
  2. 自社の規模と予算に合っているか

【その他の比較ポイント】

  1. カスタマイズ性はあるか
  2. 使いやすいか
  3. セキュリティは万全か
  4. トライアル期間があるか

まとめ

タレントマネジメントシステムとは、各従業員のスキル・資質を一元管理し、効果的な人材育成・配置を行うシステムです。大企業は従業員規模が大きいだけに、効率的なタレントマネジメントが難しいという課題があります。

タレントマネジメントシステムでは、多くの従業員情報を一元管理でき、さらに各個人の資質・スキルを可視化することで、効率の良い人材発掘・育成・配置を行えます。また、より業務の効率性を高めるには、他システムとの連携性が高いシステムがおすすめです。

さらに、アクセス制御の精度高度な分析機能の有無、複雑な組織体制への対応可否も、重要な選定基準となります。タレントマネジメントに課題を抱える大企業は、タレントマネジメントシステムの導入によって、業務の効率化を目指しましょう。

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