MEO対策の外部対策とは?サイテーションの獲得方法も解説
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- 外部対策であるサイテーションとは、SNSなどに自社の情報が引用された状態のこと
- サイテーションを獲得する際は、NAP情報の統一や提供するサービスの質向上が重要
- サイテーション獲得の過程では、ネガティブな情報が投稿されることもあるため注意する
MEO対策の外部対策とは、主にサイテーションのことを指し、自社のサイト外で行われる対策のことです。サイテーションを獲得するには、SNS作成やNAP情報の統一などの準備が必要です。本記事では、サイテーションを獲得するためのポイントや注意点などを解説します。
目次
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MEO対策の外部対策とは
MEOは「Map Engine Optimization」の略で、MEO対策とはGoogleマップの地図検索で自社を上位に表示させるための対策です。そして、MEO対策の外部対策とは、主に自社のサイト以外に自社の情報を掲載してもらう(サイテーション)ことを指します。
MEO対策の外部対策であるサイテーションを多く獲得すると、Googleマップに掲載される店舗の順位を高められ、自社の信頼度の向上が期待できます。特に、地域密着型ビジネスにおすすめのマーケティング手法です。
MEO対策によく似たものとして、SEO(Search Engine Optimization)対策がありますが、MEO対策がGoogleマップの上位掲載を目指すのに対し、SEO対策は検索エンジンでの自社ウェブサイトの上位掲載を目的としています。
外部対策と内部対策の違い
MEO対策には、外部対策の他に内部対策もあります。MEO対策における内部対策とは、主にGoogleのビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)を充実させることで、上位表示を狙う対策方法の1つです。
内部対策では、Googleのビジネスプロフィールに正しい自社情報(住所・電話番号・営業時間・定休日など)、写真や口コミ、自社の特徴などを記載し、常に更新することが重要です。外部対策と内部対策の両方を充実させることで、より大きな効果が期待できます。
MEO対策のサイテーションとは
サイテーションは英語表記では「citation」で、引用・言及などの意味を持っています。したがって、MEO対策のサイテーションとは、様々なWebサイトやSNS・プログなどで、自社を引用してもらったり言及してもらったりすることを指します。
Google社はローカル検索結果のランキングが決定される仕組みの中で、Web上のリンク・記事・店舗一覧・Googleでのクチコミ数とスコアなどがランキングに影響することを明示しています。
サイテーションと被リンクの違い
外部対策にはサイテーション以外に被リンクもありますが、この2つは全く異なる手法です。サイテーションでは、他のWebサイトやSNSに自社のホームページなどのリンクを貼ってもらう必要はなく、文章中に社名や店名を入れることで知名度の向上を目指します。
一方、被リンクは自社や店舗につながるリンクを貼ってもらうことを指し、検索順位の向上を目指します。すなわち、サイテーションはGoogle内での知名度を上げるMEOの外部対策なのに対し、被リンクは検索順位を上げるSEOの外部対策であると言えます。
サイテーションはSEO対策にも有効
Googleからの公表はないものの、サイテーションはMEO対策だけでなくSEO対策にも有効であると考えられています。サイテーションを獲得し、認知度やアクセス数が伸びれば、SEOの評価にも間接的に影響するためです。
被リンクと併せてサイテーションの獲得に取り組めば、MEO対策とSEO対策を同時に行えることになります。双方で結果が出れば、確実に自社サービスの利用が増え、売上向上に繋がるでしょう。
サイテーションを獲得するための準備
自社や店舗のことに言及してもらうWebサイトやSNSを増やしたり、より多く言及してもらったりすることをサイテーションの獲得といいます。多くのサイテーションを獲得するためには、下記の3つの準備を確実に行うことが重要です。
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サイテーションを獲得するための準備は3つ
Googleビジネスプロフィールに登録
Googleマップの店舗情報やGoogle検索では、Googleビジネスプロフィールの情報を参照して店舗表示などが行われます。したがって、サイテーションを始める前には、Googleビジネスプロフィールに自社のプロフィールに関する詳細を登録しなければなりません。
なお、Googleビジネスプロフィールを作成する際には、オーナー登録をする必要があります。オーナー登録がない場合、既存のWeb情報から自動的にビジネス情報が作成され、間違った情報が掲載される恐れがあります。
また、オーナー登録することで、優先的に店舗情報の変更ができたり、口コミへの返答が可能になったりといった多くのメリットが得られます。
NAP情報の統一
NAP情報とは、Name(店舗名・会社名など)・Address(住所・所在地)・Phone(電話番号)を合わせた情報です。そして、NAP情報の統一とは、これら3つの情報を一字一句同じにして、ホームページやポータルサイト・SNSなどに掲載することです。
Googleマップや検索エンジンは、NAP情報を基に同じ店舗や会社であるかを判断しています。そのため、仮に各媒体で異なったNAPが登録されていると、別の店舗や会社であると判断されてしまい、Google内での知名度が分散してしまいます。
NAP情報の統一では、大文字と小文字、半角と全角、番地の表記、電話番号の表記などの違いに注意する必要があります。また、他メディアで紹介された際にも、自社サイトと同じ表記となっているかを確認し、間違っている場合は修正してもらうのが大切です。
自社SNSの作成・情報の明記
自社のSNSを作成し、自社や店舗の統一化されたNAP情報やブランド名・サービスや事業の内容などを明記しておくと、その後に行うサイテーションの有効性が高まります。
最近の若年層はSNSの利用率が高く、若者をターゲットにするビジネスでは、特にSNSの利用が欠かせません。よって、自社のSNSで正確な情報発信を行い、SNSユーザーに対する自社への認知度を高めることは、サイテーション獲得の機会増加に大きく貢献します。
サイテーションを獲得するためのポイント
サイテーションを獲得するための準備ができたら、実際にサイテーション獲得のための具体的な方策を実施します。ここでは、その際のポイントを下記の5つに絞って具体的に解説します。
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サイテーションを獲得するための5つのポイント
情報をわかりやすくする
口コミやSNSなどに自社や店舗のことを書き込んでもらうためには、店舗名や会社名といった情報を、なるべくわかりやすくて覚えやすいものにしましょう。例えば、貴重な口コミに店舗名が記載されても、間違った情報だと違う店舗だと判断されてしまいます。
特に、アルファベットが入る名称は綴りが間違っていたり大文字と小文字が違ったりする場合が多いです。1つの小さな違いで、別の店舗に対する口コミだと判断されてしまいます。
また、複雑な名称や長すぎる名称は覚えづらく、サイテーションの獲得に悪影響を与えます。したがって、あえて正式名称を使わず、略称で会社名や店名を統一するのも1つの手です。
SNSを上手に活用する
来店したSNSユーザーに向けて、SNS投稿で特典がもらえるといったキャンペーンなどを実施すると、SNSの上手な活用とサイテーションの獲得に役立ちます。そして、SNSでの発信を増やすと、ブログなどに掲載してもらえる可能性も高まります。
また、自社や店舗のSNS運用もサイテーションの1つであり、継続的に運営していれば自社や店舗にファンがつき、口コミが増えていきます。SNS活用の良いところは、口コミが口コミを呼び寄せて徐々に広がり、サイテーション獲得の大きな力となる点です。
広告やメディアを活用する
各種メディアで、自社の商品や店舗を取り上げてもらうのも効果的な方法です。さらに、メディアから取材を受けた場合、自社や店舗の情報として統一されたNAP情報の記載を確認し、同時にWeb広告なども活用すると効果が高まります。
また、新製品や新商品が発売された際にWebサイトやSNS上でプレリリースを行うと、多くのメディアが注目してWeb記事を作成してくれたり、それを見たSNSユーザーが口コミで紹介してくれたりする可能性が高まります。
ポータルサイトに掲載する
ポータルサイトへの登録では、自社や店舗の名称などが掲載され、サイテーション獲得の効果が期待できます。特に、同業者が集まる知名度の高いポータルサイトへの登録を行うと、高い集客効果が見込めます。
一方、自社や店舗と関連が薄いサイト、知名度の低いサイトへの登録は効果が限定的です。無料で登録できるポータルサイトなら負担が少ないですが、有料のポータルサイトでは費用対効果が得られない場合があるため注意が必要です。
提供サービスの品質を向上させる
サイテーションの獲得は、第三者が自社や店舗の商品・サービスを評価することで生まれることを忘れてはなりません。例えどれだけサイテーション獲得のために努力をしても、商品やサービスに魅力がなければ、口コミやブログには掲載されません。
また、口コミやブログに書き込む人の中には、自社や店舗のWebサイト・SNSにアクセスする人も少なくありません。したがって、自社や店舗のWebサイトやSNSでは、常に口コミやブログに書き込みたくなるような、魅力的な商品・サービスの紹介が必要です。
サイテーションを獲得する際の注意点
サイテーションの獲得はMEOの外部対策として大変重要な取り組みです。しかし、実施する際の注意点もあります。ここでは、特に重要な2つの注意点について解説します。
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サイテーションを獲得する際の4つの注意点
数ではなく質にこだわらなければならない
MEO対策において重要な掲載順位には、キーワードとの関連度・距離・知名度が大きく関係します。そして、正確な情報の多さと適合性が重要です。つまり、必要だからと情報の数を増やしていけば良いのではなく、情報一つひとつの正確さ・質が重要視されます。
そのため、自社に関する情報がどのように掲載されているのか、サイテーションの内容をくまなく精査することが大切です。特に、訪問者を想定して闇雲にキーワードを羅列させたり、対象範囲を広げすぎたりするような対策は避けるようにしましょう。
ネガティブな情報も投稿される可能性がある
ネット上で自社や店舗の情報が多く取り上げられることで、サイテーションの効果は高まりますが、SNSや口コミで書き込まれるのは良いことばかりではありません。中にはネガティブな情報が投稿されることも覚悟しておかなくてはなりません。
投稿された情報が事実と反する場合は早急な対処が必要ですが、自社や店舗に過失があるのであれば、誠意を込めて返信するのも1つの方法です。ネガティブな投稿に対する主な回避方法は、自社や店舗の商品・サービスの改善に努めることです。
ネガティブ投稿を貴重な声の1つとして受け止めて改善を図れば、ポジティブな口コミが増え、ネガティブな意見が薄れて自社や店舗の信頼が徐々に回復していくでしょう。
アカウント偽装など自作自演は絶対に行わない
サイテーション獲得のために、個人を装ってアカウントを作成して投稿することや、良い口コミを書いた来店客に特典を与えるようなことは行ってはいけません。多くの人が監視しているネット社会において、そのような行為は隠しきれるものではありません。
また、そもそもGoogleの規約違反でもあるため絶対に行ってはいけません。仮に他に知られるようなことがあれば、自社や店舗の信頼を失うばかりか、SNSなどの炎上にもつながってしまいます。
さらに、Googleに適切な情報でないと判断されると、アカウントの永久停止を実行されたり不利益な制裁を与えられたりする恐れもあります。
必ずしもサイテーション獲得が得策ではない
Google社はサイテーション獲得が上位表示につながるとは明示しておらず、効果的であるかもしれないと述べているだけに留まります。
つまり、MEO対策の外部対策としてサイテーションが挙げられますが、サイテーション自体が必ず掲載順位に影響しているわけではありません。
したがって、あくまでもサイテーション獲得は1つの施策であると考え、継続的な取り組みとしては自社の商品・サービス、応対品質の向上などに懸命に努めていくことが重要です。
サイテーションの確認方法
サイテーション獲得のための施策を行ったあとは、どのくらいの効果が出ているか確認してみましょう。サイテーションを確認する最も簡単な方法は、Google検索です。
「“店舗名”-site:サイトURL」で検索すれば、記載したURLのサイト以外で店舗名が言及されているページを探し出せます。「“店舗名”」の部分は社名やブランド名など、店舗名以外に変更して検索することもできます。
また、InstagramやX(旧Twitter)などのSNS検索で確認する方法もあります。検索ボックスに店舗名やサービス名を入れて検索をかければ、どれだけ自社の商品やサービスがSNS上で言及されているかが分かります。
まとめ
MEO対策の外部対策とは、主にサイテーションのことを指し、SNSやブログに自社の情報が引用されることです。サイテーションの効果を高めるには、実施前にGoogleビジネスプロフィールへの登録・自社SNSの作成・NAP情報の統一などを行う必要があります。
しかし、SNSやブログには良い評価の口コミ・意見だけでなく、ネガティブな情報が書き込まれることもあります。ネガティブな情報を抑えるには、商品やサービスの向上を継続的に行うことが重要です。
MEO対策の外部対策における効果を高めるためには、自社の商品やサービスの向上を徹底していくことが求められます。
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