おすすめの無料の人事管理システム2選|メリット・注意点も解説
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- 無料の人事管理システムの導入で、必要な機能やシステムの良し悪しを比較検討しやすい
- 無料の人事管理システムは、利用できる人数や機能が制限され、大規模企業には不向き
- 無料の人事管理システムを導入する際は、データ保持期間がどの程度かなどを確認する
人事管理システムを無料で導入することで、コストをかけずに人事管理業務を効率化できますが、無料であるがゆえに注意点も存在します。本記事では、おすすめの無料で利用できる人事管理システムや選び方、無料で利用するメリットと導入前に把握すべき注意点を解説します。
目次
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人事管理システムは無料で利用できる
人事管理システムとは、社員情報管理や労務管理などを1つのシステムでカバーできる多機能なシステムです。人事情報の管理をはじめ、人材の採用・育成・評価・配置もシステム上で完結できます。
人事管理システムの中には、無料プランやフリーソフトなど、コストをかけずに利用できる製品・方法もあります。本記事では、無料で利用できる人事管理システムのメリットや注意点、選び方のポイントを解説します。
無料で利用できる人事管理システムのメリット
無料で利用できる人事管理システムの導入により、業務の効率化や最適なシステム選定などのメリットが得られます。無料の人事管理システムの活用に向けて、まずは導入のメリットを解説します。
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無料で利用できる人事管理システムのメリット
無料で人事管理業務を効率化できる
人事管理システムの最大のメリットは、人事管理業務を大幅に効率化できる点です。特に、無料のシステムであれば導入・運用コストがかからないため、コストを抑えて業務の最適化を図れます。
人事管理にはExcel(エクセル)を使う企業も多いです。Excelは多くのパソコンに標準搭載されているため、場合によっては追加コスト不要で使用できることも考えられます。しかし、業務における効率性が高いとはいえません。
人事管理システムであれば、必要データの集計・管理はシステムが自動で行うため、従来のような手動作業の大半をカットできます。定型業務を自動化することで、コア業務への注力が可能になり、バックオフィス業務全般の効率化が見込めます。
手作業によるミスと手間を削減可能
システムを活用せずに人事評価や給与計算を行う際は、勤怠管理や実績などのあらゆるデータ・数値を手動で集計し、ファイルやスプレッドシートに入力する必要があります。採用活動についても、応募者の情報や選考状況などを個別に入力・管理しなければなりません。
人事管理業務は多岐に渡るため、手動でこれらの作業をすべて行うには手間と時間がかかります。また、集計ミスや入力ミスなどの人為的ミスにも注意が必要です。その点、無料の人事管理システムを活用すれば、ヒューマンエラーを容易に削減できます。
システムの機能などを比較検討できる
無料の人事評価システムは、複数のシステムを比較検討しやすい点がメリットです。有料の人事管理システムは、当然ながら導入・運用にコストがかかるため、気軽に複数のシステムを試験運用することはできません。
また、多くは一定の契約期間が定められており、比べにくい理由として挙げられます。一方、無料の人事管理システムであれば、有料プランほど料金や利用期間の制限を受けないため、さまざまな製品に挑戦しやすいです。
システムの機能・特徴・強みは、それぞれによって異なります。したがって、複数のシステムの操作性や使用感を確かめた上で、自社に適したシステムを選べるのは大きなメリットです。
無料で利用できる人事管理システムの注意点
無料で利用できる人事管理システムには、メリットだけでなく注意すべき点もあります。スムーズにシステムを導入・運用するためにも、あらかじめ次のような点を把握しておきましょう。
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無料で利用できる人事管理システムの注意点
利用人数・利用範囲に制限がある
無料の人事管理システムの多くは、利用できる人数・機能に制限があります。利用可能人数は5名〜30名ほどが一般的であり、従業員数の多い大企業には向いていません。
また、有料システムに比べて、利用できる機能が少ないことも多いです。例えば、外部システムとの連携ができない・利用できる帳票が少ないといったケースが考えられます。
業務の一部は自動化できるものの、特定の段階以降は手動での作業が必要になることも多いため、かえって確認作業などで業務全体のパフォーマンスが低下するかもしれません。よって、無料の人事管理システムは、お試しで使用してみたい小規模企業に向いています。
サポート体制が手薄な場合がある
無料の人事管理システムは、有料のシステムに比べてサポート範囲や内容が手薄な傾向があります。例えば、サポート範囲は基本的な操作方法のレクチャーのみで、導入支援・トラブル対応などは利用できないケースが代表的です。
また、サポート方法についても、早朝・深夜・休日は非対応だったり、メールでのサポートしか受けられなかったりする場合があります。ITシステムを使い慣れていない企業では、十分なサポートが受けられないのは大きなデメリットといえるでしょう。
急な有料化・サービス終了が考えられる
無料の人事管理システムは、予告なく急に有料化したりサービスを終了したりする可能性があります。フリーソフトは広告収入などで運営しているため、利益が減少すれば有料化を避けられず、利益を出せなければサービスを終了せざるを得なくなります。
有料の人事管理システムに制限を加え、無料プランとして提供している場合も同様です。無料プランを利用しているユーザーがあまりにも多い場合は、有料化や無料プランを廃止する可能性が高くなります。
したがって、長期的に利用する前提で導入する場合は、無料の人事管理システムはあくまでもお試しとして利用するのがおすすめです。
セキュリティ対策が不十分なことがある
無料で利用できる人事管理システムは、セキュリティ対策が不十分なケースがあり、重要な個人情報の扱いには不安を感じやすいでしょう。特に、フリーソフトの場合は限られた予算の中で開発されており、コストを要するセキュリティ対策は不十分なことが多いです。
有料の人事管理システムの中には、機能などの制限を付けた無料プランを用意していることもありますが、有料プランよりもセキュリティレベルが低く設定されているケースが考えられます。
人事管理システムは従業員の個人情報を扱うデータベースとなるため、セキュリティ対策不足によるトラブルは大きな問題に発展します。よって、システムを導入する前には、個人情報を扱えるほどのセキュリティ対策が施されているかを入念に確認しましょう。
自社の社内規定に合わない可能性が高い
現代では、在宅勤務やテレワーク、フレックスタイム制などさまざまな勤務形態が存在し、企業ごとに社内規定にはバラつきがあります。そのため、大衆を意識したフリー利用可能なシステムでは、自社の働き方に適応しない可能性が高いです。
また、利便性が高いからと軽率に導入を決めてしまうと、社内規定に合わない部分が発見された際に、それまでの時間と労力が無駄になってしまいます。よって、無料の人事管理システムを選択する場合には、いくつかのポイントを考慮するのがおすすめです。
無料で利用できる人事管理システムを選ぶ際のポイント
無料で利用できる人事管理システムを選ぶ際は、利用できる機能やデータ保存期間などを考慮する必要があります。主に、次のようなポイントに注目しながら比較検討を行いましょう。
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無料で利用できる人事管理システムを選ぶ際のポイント
利用できる機能を確認
無料の人事管理システムは、利用できる機能に注目しましょう。自社が希望する機能が利用できない場合は、当然ながら導入効果を実感できません。例えば、人事管理業務を効率化したい場合は、人事評価シートの作成・集計機能を備えたものがおすすめです。
自社が必要とする機能を見極めるためにも、システム導入によって解決したい課題・達成したい目標をあらかじめ明確にしておくことが大切です。
データ保持期間を確認
無料の人事管理システムは、データの保持期間も必ず確認しましょう。無料システムの多くはデータの保持期間に上限があり、過去のデータを活用しにくいです。一般的な保持期間は半年〜1年ですが、一概には定められません。
データの保持期間が短い場合、必要なときに過去の人事データを見返せない恐れがあります。また、勤怠情報(出勤記録)は労働基準法第109条にて5年間の保持が義務づけられており、勤怠管理も人事管理システムで行う場合は、保持期間を遵守できるかも重要です。
使いやすい操作性か
人事管理システムは、管理者・従業員ともに使いやすいものを選びましょう。使いにくいシステムは操作に時間がかかるため、かえって業務効率が低下する恐れがあります。さらに、誰もシステムを使用しなくなるといった事態も起こりかねません。
例えば、画面デザインやボタン配置がシンプルなものは、誰でも直感的に操作しやすいため、研修時間の短縮が期待できます。また、アプリでも利用できるマルチデバイス対応のシステムは社外からでも操作可能なため、業務効率が向上しやすいです。
セキュリティ対策が万全か
無料の人事管理システムは、セキュリティ対策が万全かどうかも重要な選定基準です。人事業務では、従業員の個人情報や給与データといった機密性の高いデータを扱います。
セキュリティが脆弱なシステムは、サイバー攻撃やウイルス感染による情報漏洩えい・紛失の恐れがあります。これらのリスクに備えるためにも、セキュリティがしっかりしたシステムを選びましょう。
ただし、無料の人事管理システムは、有料システムに比べるとセキュリティ性能が低い傾向があります。したがって、実際に利用してみてからセキュリティ性に不安を感じる場合は、有料プランへ切り替えるのも良い方法です。
おすすめの無料で利用できる人事管理システム2選
freee株式会社
freee人事労務
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ここがおすすめ!
- 従業員が増えても業務量を抑えて余裕を持たせた業務フローを作れる
- 最新のセキュリティ技術を採用し、最新の法令と税制にも対応
- 共通する必要な情報の入力は1度で済み、給与計算や年末調整も効率よく行える
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ここが少し気になる…
- スマホからの出退勤が使いにくく、全体的に持て余してしまう機能もある
出典:HRBrain
導入企業:株式会社アトレ、すかいらーくグループなど
口コミ
HRBrainは、サービス資料の一つに「作業工数削減のシミュレーションができるシート」があった点が印象的でした。
脱エクセルで、人事業務効率化と従業員の納得度向上を両立 https://www.hrbrain.jp/case/toyocongroup
例えば、人事評価の運用について「エクセルシートに入力する時間(1分)×人数」分の工数が削減できるなど、項目ごとに記載欄が設けられており、導入後のイメージがわきやすいという利点がありました。
また、経営層から「システム導入にあたって費用対効果を出してほしい」という要望があり、それに応えるためにも便利に活用することができました。
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ここがおすすめ!
- 「分析ダッシュボード」や「組織分析」といった人材データの分析にも役立つ機能を搭載
- 「配置シミュレーション」や「組織図ツリー」により、配置の検討も手軽に行える
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ここが少し気になる…
- 必要な機能を組み合わせて無駄なく使える反面、人事評価や組織診断を利用したい場合は別途契約が必要
その他の人事管理システムの選び方
人事管理システムは、自社にとって使いやすいものを選ぶことで、社内への定着が迅速化します。システムを選ぶ際は、次のようなポイントに注目するのがおすすめです。
【重要なポイント】
- システムのタイプを確認
- 法改正に対応できるか
- 外部システムと連携できるか
【その他の比較ポイント】
- 導入形態を確認
- カスタマイズ性が高いか
まとめ
人事管理システムは、多岐にわたる人事管理業務を一定程度自動化できるシステムで、無料で利用できる人事管理システムも多くあります。無料の人事管理システムは、コストをかけずに人事管理業務の効率化を図れ、複数のシステムを比べやすいのがメリットです。
ただし、利用人数や機能が制限されているため、自社の希望に合致したスペックのシステムを選ぶ必要があります。例えば、機能性・データの保持期間・サポート体制のほか、セキュリティ性や操作性もチェックするのがおすすめです。
人事管理業務に課題を抱える企業は、無料の人事評価システムを導入し、業務の効率化・生産性の向上につなげましょう。