おすすめの人事評価システム11選｜選ぶポイントを詳しく解説

人事評価システムとは、人事評価に関するデータを一元管理し、人事評価業務を効率化するシステムです。しかし、人事評価システムは種類が多く、自社に適したシステムを選ぶのは困難です。本記事では、おすすめの人事評価システムと選び方などについて詳しく解説します。

目次

開く

閉じる

1. 人事評価システムで人事評価関連業務を効率化
2. 人事評価システムはタイプ・評価制度・連携性で選ぶ
3. 人事評価システム選びに重要な3つのポイント
4. 人事評価システム選びのその他の比較ポイント
5. おすすめの人事評価システム11選
6. 人事評価システムの導入メリット
7. 人事評価システムの導入の仕方と注意点
8. まとめ

人事評価システムで人事評価関連業務を効率化

人事評価システムとは、人事評価に関わるさまざまなデータを一元管理できるツールです。人事評価システムにより、評価シートの作成・入力・集計に加え、データ分析やフィードバックなどの業務を効率化できます。

手書きやExcel（エクセル）などを用いた手作業による人事評価では、評価基準のばらつきや業務の属人化が発生しやすいです。また、評価業務の進捗管理にも、多くの手間と時間を要するのが課題として挙げられます。

人事評価システムの導入により、これらの課題を解決し、公正な人事評価を実現できます。また、人事情報の一元管理で必要な情報をリアルタイムで把握可能なため、人事評価における意思決定がスムーズになるというメリットも大きいです。

人事評価システムはタイプ・評価制度・連携性で選ぶ

人事評価システムを選ぶ際は、システムのタイプ・自社の人事評価制度との相性・他システムとの連携機能に着目しましょう。次の章から、重要な選び方のポイントを3つ取り上げ、それぞれの詳細を解説していきます。

【重要なポイント3つ】

1. システムのタイプが自社に合っているか
2. 自社の人事評価制度に合っているか
3. 他システムと連携できるか

【その他の比較ポイント】

1. 導入形態を確認
2. 人事異動に対応できるか
3. カスタマイズ性を確認
4. 使いやすい操作性か
5. セキュリティ対策が万全か
6. サポート体制が充実しているか

人事評価システム選びに重要な3つのポイント

人事評価システム選びに重要なポイントとして、自社に合ったタイプのシステムであることや、自社の人事評価制度に対応できることが挙げられます。また、自社で使用している他システムとの連携機能にも着目しましょう。

＼気になる項目をクリックで詳細へジャンプ／

システムのタイプが自社に合っているか

人事評価システムは大きく分けて、人事評価に特化したタイプと人事管理全般を効率化できるタイプに分類されます。それぞれ異なる機能や特徴を備えているため、内容を確認しながら自社に合ったシステムを選びましょう。

人事評価特化型

人事評価特化型の人事評価システムは、主に人事評価業務の効率化を目的とした機能を備えています。人事評価特化型のシステムは、さまざまな種類の評価制度に対応できることが特徴とされ、コンピテンシー評価・MBO・360度評価などに幅広く対応できます。

また、人事評価特化型システムの中には、自社独自の評価制度に合わせて評価項目をカスタマイズできるものもあります。そのため、システムを選ぶ際は、自社の人事評価に合った機能を備えているかを確認しましょう。

人事管理包括型

人事管理包括型の人事評価システムは、人事管理業務を全般的に効率化できるシステムです。人事評価機能に加え、データ分析機能やタレントマネジメント機能を備えており、人材に関するさまざまな情報を一元化できるのが特徴です。

人事管理包括型のシステムはさまざまな機能を備えているため、人材配置をはじめとする人事管理業務全般の効率化を図りたい場合におすすめです。

自社の人事評価制度に合っているか

人事評価システムを選ぶ際は、自社の人事評価制度に対応しているかどうかを確認しましょう。人事評価制度には企業ごとに複数の種類が存在するため、自社の制度に対応していないシステムを導入してしまうと、十分な導入効果が得られません。

人事評価制度の種類としては、従業員が自ら目標設定を行うMBOや、多方面からの評価を行う360度評価などが挙げられます。その他にも、コンピテンシー評価やOKRなど多くの人事評価制度が存在するため、自社の評価制度を把握した上でシステムを選びましょう。

他システムと連携できるか

人事評価システムの中には、他システムとの連携が可能なものもあります。給与システムや勤怠管理システムと人事評価システムを連携させることで、関連するデータを一元管理できるのがメリットです。

人事評価システムで使用する従業員情報や勤怠情報は、人事評価においても重要なデータです。そのため、他システムと連携可能な人事評価システムを導入することで、従業員のさまざまな情報を関連づけて評価に活かせます。

人事評価システム選びのその他の比較ポイント

重要なポイントに基づいて人事評価システムを絞り込んだら、その他の比較ポイントにも着目しましょう。主に、システムの導入形態やカスタマイズ性に加え、セキュリティ体制やサポート体制を確認するのがおすすめです。

また、人事異動への対応機能や、操作性の高さなどもチェックしておきましょう。ここでは、いくつかの比較ポイントについて解説します。

＼気になる項目をクリックで詳細へジャンプ／

導入形態を確認

人事評価システムの導入形態は、クラウド型・オンプレミス型・パッケージ型の3つに分類されます。それぞれメリットやデメリットが異なるため、概要を把握した上で、自社に合った形態のものを導入しましょう。

クラウド型

クラウド型の人事評価システムは、システムを提供するベンダー側のサーバーを利用し、インターネットを介してシステムにアクセスするタイプです。

クラウド型のシステムは、自社でのシステム構築やサーバーの増設が不要なため、初期費用を抑えられるというメリットがあります。インターネット環境があればどこからでもサービスを使用できるため、リモートワークを導入している企業にも向いています。

また、クラウド管理により、常に最新の情報をリアルタイムで取得できるのも大きなメリットです。一方、機能の追加や拡張に制限があるというデメリットも存在します。インターネットを経由するため、不正アクセスなどセキュリティ面でのリスクも考慮しましょう。

オンプレミス型

オンプレミス型の人事評価システムは、自社でサーバーを設置し、自社サーバー上にシステムを構築します。既存システムの組み合わせではなく、一からシステムを構築するため、自社に合った機能を自由にカスタマイズできるというメリットがあります。

オンプレミス型のシステムは、インターネットではなく社内ネットワークを使用するため、外部からのセキュリティリスクを軽減できます。また、インターネット回線の影響を受けないため、動作が安定していることもメリットの1つです。

オンプレミス型のデメリットは、初期費用が高額であるという点です。また、導入後のメンテナンスや保守などを自社で行う必要があるため、スキルを有した担当者の配置が求められます。

パッケージ型

パッケージ型の人事評価システムとは、ソフトウェアを購入し、自社のパソコン上にインストールして使用する形態のものです。パッケージ型のシステムはインターネット環境がなくても使用でき、利用料などのランニングコストがかからないメリットがあります。

パッケージ型のシステムは、自社のサーバーとインターネットを使用しないため、ソフトウェアを購入してインストールすれば、すぐにシステムを利用できます。また、不正アクセスや情報流出などのセキュリティリスクも抑えられます。

その反面、ソフトをインストールしたパソコンでしか使用できないという点はデメリットです。したがって、複数にわたる部署間での情報共有が難しく、リモートワークなどにも対応できません。

人事異動に対応できるか

人事評価システムを選ぶ際は、人事異動に対応できるかどうかについても確認しましょう。定期的な人事異動が行われる企業は、従業員数が多く企業規模も大きいと考えられます。そのため、人事異動における情報共有の複雑化が予想されます。

また、人事異動を行う際は、異なる部署間で従業員の情報をやりとりしなければなりません。人事異動に対応可能なシステムなら、従業員データをスムーズに引き継げるため、正確で効率的な人事情報の変更が実現します。

カスタマイズ性を確認

人事評価システムのカスタマイズ性も重要なポイントです。特に、企業規模が大きく承認フローなどが複雑な場合や、自社独自の評価制度を行っている場合は、一般的な人事評価システムではカバーしきれないケースがあるため、必ずチェックしておきましょう。

人事評価システムを導入しても、自社にとって必要な機能が備わっていなければ、一部の業務を手作業で行うことになります。その点、カスタマイズ性に優れたシステムなら、複雑なフローや自社独自の評価制度にも対応可能です。

カスタマイズ性が高い人事評価システムは、将来的な体制変更や評価方法の変更があった場合にもスムーズに対応できます。中長期的な展開を視野に入れつつ、一定のカスタマイズ性を備えたものを選びましょう。

使いやすい操作性か

人事評価は多くの従業員に関連する業務です。そのため、人事担当者だけでなく、多くの従業員にとって使いやすい操作性を備えていることが望ましいです。

人事評価では、従業員自身が評価内容を入力するため、システムの使い勝手が悪いと入力に多くの時間がかかってしまいます。また、操作性の悪さによって入力ミスを招く場合もあります。

システムの操作性やインターフェースはサービスごとに異なるため、可能な限り無料トライアルなどで実際に操作を行うのがおすすめです。

セキュリティ対策が万全か

人事評価システムには、従業員の情報や自社の評価基準など重要な情報が集約されます。そのため、情報漏えいなどにより大きなダメージを受けるリスクがあります。

人事評価システムを導入する際は、セキュリティのリスクを考慮し、十分なセキュリティ対策が行われているものを選びましょう。特に、ベンダーが提供するサーバーを使用するクラウド型システムでは自社でのセキュリティ対策ができないため、導入前の確認が必要です。

サポート体制が充実しているか

人事評価システムを使用する上では、サポート体制も重要なポイントです。サポートの範囲・問い合わせ方法・サポート対応時間は、サービスによって異なります。使用中のトラブルを迅速に解決するためにも、サポート体制が充実したシステムを選びましょう。

また、無料で受けられるサポートの範囲や、有料となるサポート内容についても確認しておくことが大切です。

おすすめの人事評価システム11選

人事評価システムの導入メリット

人事評価システムを導入することにより、担当者の業務負担を軽減し、他のコア業務に集中できるという大きなメリットが得られます。その他にも、企業に人事評価システムを導入するメリットとして、以下のようなものが挙げられます。

1. 評価に間違いやミスがなくなる
2. 評価が公平かつ平等なものとなる
3. 人材の適材適所につながる
4. 社内の人材マネジメントがしやすい
5. 個々のモチベーションが向上する

従来までの人力に頼った評価制度では、担当者の主観的な意見が反映されやすく、従業員が公平性に疑問を抱くことも多いでしょう。しかし、人事評価システムで実際の仕事への貢献度や他者からの評価を統合することにより、客観的な評価が行えます。

数値化された評価制度の下で評価が実施されるため、不公平感を防ぎつつ、従業員個々のモチベーション向上にも寄与します。また、個人の個性・スキルを可視化することで、人材の適材適所や新たな人材マネジメントがしやすい点も、大きなメリットです。

人事評価システムの導入の仕方と注意点

人事評価システムを導入する際は、いくつか注意点も存在します。まず、自社の導入目的を定め、システム導入における費用対効果を確認しましょう。また、システムによって使用感が異なるため、無料トライアルによるテスト運用が推奨されます。

ここでは、いくつかの注意点について解説します。

＼気になる項目をクリックで詳細へジャンプ／

導入目的とシステムが合っているか

人事評価システムを導入する際は、人事評価業務における自社の課題を整理し、導入目的を明確にしてからシステムを選ぶことが重要です。最初に導入目的を定めておくことで、システムに必要な機能が明確になり、サービスを絞り込みやすくなります。

人事評価システムにはさまざまなタイプがあり、多くのサービスの中から自社が求める機能を備えたものを選ぶ必要があります。そのため、自社の課題や導入の目的が具体的に定まっていないと、効果的なシステムを導入できない場合があります。

また、システムを導入する際は、導入目的を社内に周知することも大事です。導入目的を周知することで情報の透明性が高まり、従業員の協力を得られやすくなります。

費用対効果の高さを確認する

人事評価システムを導入する上では、費用対効果の確認が不可欠です。人事評価システムは、提供形態や使用人数などによって費用が異なるため、コストと機能のバランスを確認し、自社に合ったものを選ぶようにしましょう。

一般的に、大企業向けのシステムは複雑な機能を備えたものが多いです。また、使用できる機能の数に比例して費用も高くなる傾向があります。したがって、中小企業が大企業向けのシステムを導入するとオーバースペックになり、余分なコストがかかる原因となります。

機能性が高ければ良いわけではなく、自社に合った機能をバランスよく備えたシステムを導入することで、適切な費用対効果を実現できます。

無料トライアルでテスト運用を実施

人事評価システムには、無料トライアル期間を設けているサービスもあります。無料トライアル期間を利用してテスト運用を行うことで、導入後のシステムが使いにくいといったトラブルを回避できます。

システムの機能やスペックは事前に把握可能ですが、デザインや使いやすさは実際に操作しないとわからない部分が多いです。人事評価システムは多くの従業員が使用するツールであるため、なるべくわかりやすくシンプルなものが望まれます。

また、テスト運用によって、システムの運用フローを確認できることもメリットの1つです。運用フローを把握すれば自社の評価業務との相性を見極められ、導入後の業務イメージが明確化します。

従来の人事評価の見直しを行う

人事評価システムの導入時は、これまでの人事評価を見直す必要があります。従来までシステムを使わずに評価をしていた場合は、システムを組み込んだ評価フローを新たに構築しなければなりません。

また、評価者によってばらつきが発生する曖昧な基準で評価を行っていたのであれば、改めて基準を定める作業も必要です。システムを導入するだけでは人事評価の課題を解決することはできないため、必ず過去の人事評価における課題の見直しを行いましょう。

長期的な観点で改善を繰り返し行う

人事評価は企業内で定期的に実施するものであり、人事評価システムを導入したからといってすぐに効果が得られるものでもありません。そのため、費用対効果を短期間で見極めるのではなく、長期的な観点でシステムを活用していくことが大切です。

そして、長期的な運用においては、人事評価の対象である従業員からの十分な理解が求められます。人による管理・評価だけでなく、システムを利用した評価制度のメリットなどを詳細に伝えつつ、フィードバックを踏まえながら改善を繰り返していくことが重要です。

まとめ

人事評価システムとは、人事評価に必要なデータを一元管理し、業務を効率化するためのサービスです。人事評価システムは、タイプや導入形態の違いによって異なる特徴を備えているため、自社に合ったものを選ぶことが重要です。

人事評価システムを選ぶ際は、自社の人事評価制度との相性や、他システムとの連携機能に着目しましょう。また、人事異動への対応やカスタマイズ性などの項目ごとに比較検討を行うのがおすすめです。

人事評価システムの導入にあたっては、導入目的を明確に定めておくことが重要です。また、導入によって得られる費用対効果を検討し、無料トライアルで実際の操作性を確認しましょう。